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中国外相 「一帯一路」理念は共同発展3月8日 12時58分
中国の王毅外相は、北京で開かれている全人代=全国人民代表大会に合わせて、8日記者会見し、陸上と海上に巨大な経済圏を作る中国の構想について、「各国との共同発展が理念だ」と述べて、中国だけの利益を追求するものでないという考えを強調しました。
中国の王毅外相は、北京で開かれている全人代に合わせて、日本時間の8日午前11時から記者会見をしています。
この中で、王外相は、習近平指導部が「一帯一路」と呼んで、アジアからヨーロッパに至る巨大な経済圏を、陸上と海上に建設しようという構想について、中国の政治や軍事的な利益を追求するのがねらいではないかという外国メディアの質問に対し、「一帯一路の理念は共同発展であり、目標としているのはウィンウィンである。
中国の『独奏曲』ではなく、各国が共同で参加する『交響楽』である」と述べて、中国だけの利益を追求するものでないという考えを強調しました。
また、ことしが戦後70年に当たることに関連して、王外相は「われわれは国際社会とともに、反ファシズム戦争勝利70年の記念行事を行い、中国は平和を守る強大な力となる」と述べて、第2次世界大戦の勝利の成果を強調する記念行事を、ロシアと連携して行う方針を明らかにしました。
この中で、王外相は、習近平指導部が「一帯一路」と呼んで、アジアからヨーロッパに至る巨大な経済圏を、陸上と海上に建設しようという構想について、中国の政治や軍事的な利益を追求するのがねらいではないかという外国メディアの質問に対し、「一帯一路の理念は共同発展であり、目標としているのはウィンウィンである。
中国の『独奏曲』ではなく、各国が共同で参加する『交響楽』である」と述べて、中国だけの利益を追求するものでないという考えを強調しました。
また、ことしが戦後70年に当たることに関連して、王外相は「われわれは国際社会とともに、反ファシズム戦争勝利70年の記念行事を行い、中国は平和を守る強大な力となる」と述べて、第2次世界大戦の勝利の成果を強調する記念行事を、ロシアと連携して行う方針を明らかにしました。
新たなシルクロード建設の構想
「一帯一路」は、東西をつなぐ新たなシルクロードを陸上と海上で建設するという中国が提唱する構想です。
この構想は、陸上において中国からユーラシア大陸を通りヨーロッパまでを結ぶとしているほか、海上では東南アジアからアフリカ、それにヨーロッパの港をつなぎ物流ルートを整備するなどして、巨大な経済圏をつくり上げるというものです。
中国は「一帯一路」構想をおととし国家戦略として位置づけ、去年は習近平国家主席や李克強首相が経済圏に含む国を相次いで訪問し、高速鉄道の建設をはじめ中国による投資の拡大を表明するなど、実現に向けた取り組みを活発化させています。
中国は、この構想を実現するため去年、インフラ整備や資源開発などに中長期的な投資を行う「シルクロード基金」を400億ドルを出資して独自に設立したほか、中国が主導し、関係国にインフラ整備などの資金を提供する国際金融機関「AIIB=アジアインフラ投資銀行」の設立を呼びかけるなどしています。
「一帯一路」構想が目指す経済圏の人口はおよそ44億人、GDP=国内総生産の合計は21兆ドルに上ると言われています。
中国は、巨大な経済圏が実現すれば、経済成長が減速するなかで、国内で過剰に生産した製品の販売先となるほか、中国の企業に多くの投資の機会をもたらすと期待しています。
この構想は、陸上において中国からユーラシア大陸を通りヨーロッパまでを結ぶとしているほか、海上では東南アジアからアフリカ、それにヨーロッパの港をつなぎ物流ルートを整備するなどして、巨大な経済圏をつくり上げるというものです。
中国は「一帯一路」構想をおととし国家戦略として位置づけ、去年は習近平国家主席や李克強首相が経済圏に含む国を相次いで訪問し、高速鉄道の建設をはじめ中国による投資の拡大を表明するなど、実現に向けた取り組みを活発化させています。
中国は、この構想を実現するため去年、インフラ整備や資源開発などに中長期的な投資を行う「シルクロード基金」を400億ドルを出資して独自に設立したほか、中国が主導し、関係国にインフラ整備などの資金を提供する国際金融機関「AIIB=アジアインフラ投資銀行」の設立を呼びかけるなどしています。
「一帯一路」構想が目指す経済圏の人口はおよそ44億人、GDP=国内総生産の合計は21兆ドルに上ると言われています。
中国は、巨大な経済圏が実現すれば、経済成長が減速するなかで、国内で過剰に生産した製品の販売先となるほか、中国の企業に多くの投資の機会をもたらすと期待しています。