福井大准教授:25歳女子大学院生を殺害容疑で逮捕

毎日新聞 2015年03月14日 11時23分(最終更新 03月14日 13時57分)

前園泰徳容疑者=福井県勝山市の広報誌から
前園泰徳容疑者=福井県勝山市の広報誌から

 ◇妻に110番通報依頼「交通事故の知人女性を…」

 知人の大学院生の女性を殺害したとして、福井県警は14日、同県勝山市長山町2、福井大教職大学院特命准教授、前園泰徳容疑者(42)を殺人容疑で逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。福井大のホームページによると、前園容疑者は赤トンボの生態を研究し、環境教育に取り組んでいた。

 逮捕容疑は12日ごろ、勝山市内の路上に止めた軽乗用車内で、東邦大大学院理学研究科博士前期課程2年、菅原(すがわら)みわさん(25)=同市本町1=の首を絞めて殺害したとしている。司法解剖の結果、死因は窒息死で、死亡推定時刻は12日早朝だった。

 12日午前8時ごろ、前園容疑者に依頼された妻から「交通事故を起こした知人の女性を夫が病院へ搬送している」と110番通報があった。菅原さんは市内の病院に搬送されたが、死亡が確認された。

 前園容疑者は当初、県警に「菅原さんが交通事故を起こしたのを発見し、助けるために搬送した」と説明していた。しかし、捜査の結果、県警は前園容疑者が菅原さんと二人きりの車内で殺害したと判断した。

 東邦大によると、菅原さんは生物学専攻で、勝山市内で赤トンボの生態を研究、昨年10月から半年間休学していた。前園容疑者の指導を受けていたとみられ、県警は2人の間に何らかのトラブルがあったとみて調べている。

 東邦大や勝山市によると、前園容疑者は東邦大で非常勤講師を務めたことがあるほか、勝山市の環境保全推進コーディネーターを務め、市内の小中学校で環境教育もしていた。【竹内望、村山豪】

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