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 フィリピン中部シブヤン海の海底で見つかった「戦艦武蔵」の各部の映像が13日午前、インターネットで生中継された。発見者の米マイクロソフト共同創業者ポール・アレン氏の調査チームが、無人の探査機に設置したカメラで撮影し、同氏のサイト(http://musashi.paulallen.com/)で放映した。

 映像では、沈没で船体が傾いた際に抜け落ちたとみられる主砲の穴や、「4回にわたる攻撃でダメージを受けた」とされる船体の一部、艦橋付近と見られる様々な構造物などが新たに公開された。

 カメラは移動しながら各部を撮影。船体が半ば海底の砂に埋まっている様子も確認された。調査チームが洋上で作業している最新機器を備えた船内の様子も紹介された。

 今回の中継についてアレン氏は、「海軍史にとって重要な発見であり、成果をかつての乗組員や遺族、世界の皆さんと共有できることを誇らしく思う」と自身のサイトで述べた。アレン氏は資産家で海洋探査にも出資。第2次世界大戦の歴史に興味があり、エンジニアとして武蔵の技術に敬意を抱いていたことから、8年以上、武蔵の探索を続けてきた。(バンコク=佐々木学)