慰安婦問題 強制連行否定の補助教材、大阪知事「府立高に」
産経新聞 3月14日(土)7時55分配信
大阪府の松井一郎知事は13日、朝日新聞が慰安婦報道の一部記事を取り消した問題を受け、高校日本史の教科書の慰安婦に関する記述内容について補助教材を作成し、府立高校で配布する方針を明らかにした。「強制連行の証拠がない」などと補足説明するとみられる。府議会委員会での質疑で答弁した。府教委によると、配布は今夏以降になる見通し。
松井知事は、補助教材の作成について「しっかりやっていきたい」と明言。教材の記載内容については、「今年は戦後70年で、(安倍晋三首相が夏に発表予定の)総理談話の内容を注視して考えたい」と語った。
この問題をめぐっては、松井知事が昨年10月、「朝日が誤報と認めたことで強制連行の証拠がないと分かった。間違った教科書で知識を得るのはマイナスだ」と指摘。補助教材を作成する意向を示したが、府教委は先月、「国の指針が示されておらず、歴史認識に踏み込んだ教材の作成は困難」と判断。代わりに、取り消された記事を根拠にした教材を使ったり、指導したりしないよう求める通知を全府立高に出していた。
慰安婦の強制連行説は、朝日新聞が「若い朝鮮人女性を『狩り出した』」などとする自称・元山口県労務報国会下関支部動員部長、吉田清治氏の証言を取り上げて以降、国内外に広まり、教科書にも掲載されるようになった。吉田氏の証言について、朝日新聞は昨年8月、虚偽と判断し、過去の記事を取り消している。
複数の文部科学省幹部は、強制連行の証拠がないことを説明する補助教材は「聞いたことがない」としており、歴史教育に一石を投じる教材として注目される。
最終更新:3月14日(土)7時55分
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