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「Gレコ」における巨大MAと女性の悲劇の歴史-バララとユグドラシル 

はじめに-ユグドラシルの魅力

「Gのレコンギスタ」24話はバララ・ベオールが乗る
巨大モビルアーマーのユグドラシルの描写が圧倒的だった。

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ユグドラシル、北欧神話でいう世界樹の名を関する機体は伊達ではなく
ユグドラシルが放つテンダービームが世界樹の形のように広がるビジュアルは
今までに見たことがないエフェクト表現だった。
戦争という凄惨な空間でありながら、テンダービームには美しさがあった。
これを見られただけでも、幸せだった。

巨大モビルアーマーと女性の関係性

さて今回の主役は、マニィがルインの元に戻って来たことで
自分の居場所が無くなってしまったバララ・ベオール。

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さてバララがこの巨大モビルアーマーユグドラシルに乗ったのは
ガンダムシリーズ的に色々思うところがある。

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まず女性と巨大モビルアーマーといえば、
今まで1stガンダムであればララァ・スンがエルメス。
Zガンダムでいえば、フォウ・ムラサメがサイコガンダム。
ロザミア・バダムがサイコガンダムMkⅡ。
逆襲のシャアでいえば、クエス・パラヤがαアジール。

などなど、ガンダムシリーズで女性が巨大モビルアーマーに乗るのは
一種の様式にもなっていると思う。


私の中ではこうした彼女達と巨大モビルアーマーの関係性に、
複雑な立場にあり精神的に不安定な彼女達の心を縛るものとして
巨大モビルアーマーが存在しているのだと、私は思っている。

(参考)逆襲のシャアにおける、αアジールの機体名の意味から考えるクエス・パラヤ論

過去に書いた記事ではクエスが乗るαアジールの機体名の意味には、
クエスにとっての始めての聖域・避難所であることが
込められているという解釈を書いた。
この視点からもクエスの心を縛る存在だというのがわかる。

もっと直接的にいえば、搭乗者を精神的に操りもする
モビルアーマーにあるサイコミュという設定は、
彼女達を縛るものでしかない。

そして彼女達はそれぞれに心を縛られたまま戦場で死んでいった。
この事は宇宙世紀時代の悲劇ともいえるだろう。

バララの心を縛る居場所としてのユグドラシル

さてGレコで巨大モビルアーマーに乗ったバララ・ベオールも
宇宙世紀時代のララァやクエス達と同じ系譜に属しているのではないかと思った。

greko24-2000.jpg

マニィが帰ってきたことで、ルインがマニィとお互いの寄りを戻したことで、
自分の居場所が無くなってしまったバララ。
そんな彼女が生き続けるには、パイロットして完璧である事を証明する為に
巨大モビルアーマー、ユグドラシルに乗って戦うしかなかったのだろう。

このバララ・ベオールの立ち位置は、
逆襲のシャアにおけるクエス・パラヤがアムロと仲良くなりたかったのに
アムロの交際相手であるチェーンの存在をうっとおしく思って
シャアの元に走り、αアジールに乗って戦場で散った事に近いと思った。
※バララはクエスほど無邪気ではないにしろ

こうしたバララの気持ちを縛る・バララの居場所として存在するユグドラシルは
諸説あるが王の墓とも言われるピラミッドのような形状をしているのも興味深い。
それはピラミッドが墓という説を取るならピラミッドの形をしたユグドラシルは
バララの墓だったのではないかという言い方もできるからである。

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バララはアメリア軍とドレッド軍の間で成立しようとしていた停戦に割って入り込み
テンダービームで両軍に大打撃を与えた。その光景を見たベルリは
「艦隊をまるごと破壊するのがどういうことかわかれ」と怒る。

戦争に嫉妬を持込み、完璧なパイロットである事を証明しようとして
無闇に人を殺し過ぎたバララ・ベオール。
そんなバララの最後の心の柱がユグドラシルだったわけだ。

まとめ

こうした女性達が巨大モビルアーマーに乗っては戦場に散る意味で
宇宙世紀時代から人の有り様が変わっていないと感じた。
歴史はりギルドセンチュリーでも繰り返される。

そして戦争は個々人がそれぞれに抱く感情を戦場に持ち込むこと、
今回でいえばバララが嫉妬心を戦場に持ち込むことで、
戦争は拡大し、悲劇が生まれてくる事を改めて感じさせた。

※ちなみにユグドラシルがGセルフによって撃ちた後に
脱出ポッドが出てくる描写が見えるので、もしかすると生きているのかもしれない。
 
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[ 2015/03/14 10:26 ] Gのレコンギスタ | TB(2) | CM(0)
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