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ブログを書く技術 ~簡単に2,000文字の記事を執筆するために~

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『村上さんのところ』を読んでいて、文章術に関する気になる記事があった。この記事である。村上春樹は文章を書くのに必要なのはセンスでも才能でもなく技術だという。


ブログを書くことは即ち、文章を書くことである。そして、時に楽しく、時に快感で、時にうんうんと唸りたくなるほど辛い文章を書くという行為を成し遂げるにあたって求められるのは、村上春樹がいう通り、技術なのだ。


"ブログを書く技術"というテーマで書かれたブログ記事は山とある。しかし、どれも"見出しのつけ方"だとか"パズるためのテーマの選択"といった、ブログの内容に依ったものが多い。無論、これらの技術はブログを書く上で重要ではあるのだが、ブログを書くにあたって最も苦労するのはやはり、真っ白なページを文字で埋めていく作業なのだ。


本記事では、真っ白なページと対峙して頭を悩ますブログ執筆者、並びにブログを書いてみたいけど書き方がわからない!という方に対して、文章という要素に着目した"ブログを書く技術"を紹介したい。その技術とは、

  1. 骨組をつくり
  2. 肉付けをする


たったこれだけである。この技術を取得すれば立ち所に、2,000文字程度の記事をタケノコのように量産し、コンバインで収穫できること請け合いである。

骨組をつくる


まずは記事の骨組作りから始める。記事の骨組はテーマ主張によって構成される。ブログのテーマになるのは、最近目についたニュースや、日頃から興味のあることだ。あなたはそのテーマに対して、「○○は△△だ」、「○○は早急に××すべし」といった言いたいこと、つまり主張があるはずだ。湧き出る思いをコントロールし、その中から2つ程主張をピックアップしよう。骨組を作る作業はこれだけである。


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骨組を作るにあたっては、それぞれの主張が同じ階層にあるかどうかをチェックする。それぞれの主張が重複してはならないし、全く無関係でもダメだ。それぞれの主張は木の幹となって一つのテーマを支えなければならない。例えば『青森のリンゴがおすすめ』というテーマに対して『おいしい』という主張を考えた。あと一つの主張を『甘い』としてしまうと、内容が重複してしまう。なぜなら、『甘い』という主張は、おいしさの一つの要素に過ぎないからだ。そこで、もう一つの主張を『どこでも買える』とすれば、内容は重複しない。


階層化することで、記事の読みやすさは格段に向上する。文章が一定の規則に沿って展開されることで、読者は頭を整理しながら読むことができる。そして、迷子にならず、記事の最後まで辿りつくことができるのだ。

肉付けをする


出来上がった骨組に文章をつけていく。1つの主張に対してパラグラフ(段落)を2~3個つけていこう。パラグラフには上位の主張を支えるための小さな主張が内包されている。その小さな主張を掲げる文章を筆頭に、裏付ける情報、正しいとされる論拠、正しいための条件といった文章が配置される。


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規則正しく構成されたパラグラフは美しく、読みやすい。パラグラフの一番最初に小さな主張があり、その後ろに補完する文章が続く。それぞれの文章が論理展開と適度な接続詞によって糸を引くように連なることで、読者はぐいぐいと記事に引き込まれる。


著者が文章がうまいと思うブロガーは『シロクマの屑籠』の id:p_shirokumaさんである。『シロクマの屑籠』の記事は皆、上述のお手本のようなパラグラフによって構成されている。文章の読みやすさという観点で、このブログの記事を読んでみてほしい。


記事の中のすべての文章がパラグラフによって構成されなければならないかという言えば、そんなことはない。記事にはリズムが付き物である。時には崩して、破調させることも必要だ。


こんな具合に、パラグラフを成さない一文があってもいい。


とはいえ、文章の基本はパラグラフだ。小さな主張があって、データがあって、論拠がある。こういった基本に忠実な文章が続くからこそ、破調した際に魅力的なリズムを作ることができるのだ。

真っ白なページを前にして


以上がブログを書く技術である。少しは参考になっただろうか。この記事を書いてきて、丁度2,000文字を超えたあたりだ。真っ白なページが文字で埋まるとなんとも言えない満足感がある。この満足感がほしいがために、ブロガーは記事を書き続ける。


本記事の手法はブログ記事を対象としているが、それ以外の文書を作る際にも多いに活躍するであろう。


真っ白なページを前に立ちすくんだら、本記事で紹介した手法を試してほしい。文字で埋めるための最初の一歩を踏み出すために、ちょっとでも貢献できれば、幸いである。