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 北陸新幹線の長野―金沢間228キロが14日、開業した。東京から金沢まで最速2時間28分、富山までは2時間8分で結ばれ、これまでよりそれぞれ1時間19分、1時間3分短くなった。金沢市のJR金沢駅では午前6時1分、一番列車となる東京行き「かがやき500号」が満員の乗客を乗せ、1分遅れで出発した。

 かがやき500号は新型のW7系車両で、この日の指定席は販売開始から25秒で完売した。金沢駅であった出発式では、JR西日本の真鍋精志社長が「開業によって北陸と首都圏、中京圏、関西圏、それぞれが2時間半のネットワークとなる。北陸と各地の交流が相互に広がることを期待したい」とあいさつ。富山駅の式典では、石井隆一知事が「県にとって50年、100年に一度のビッグチャンス。この効果を最大限に生かすよう頑張っていきたい」と祝辞を述べた。式典は新高岡駅や東京駅でもあり、開業を祝った。

 北陸新幹線は整備新幹線5路線の一つで、東京から北陸をへて大阪までを結ぶ約700キロを計画する。1997年、冬季五輪を翌年に控えた長野まで先行開業し、今回の延伸は18年ぶり。整備新幹線の開業は、2011年3月の九州新幹線(博多―新八代)以来になる。

 金沢―敦賀(福井)間は、政府が当初予定より3年早めて22年度に開業する方針を決定し、福井までの先行開業も検討が進んでいる。敦賀―大阪間のルートはまだ決まっていない。(柳谷政人)