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 過激派組織「イスラム国」(IS)は12日、IS指導者のアブバカル・バクダディ容疑者が、アフリカ西部ナイジェリアの過激派ボコ・ハラムによるISへの忠誠表明を受け入れたとする音声をネット上に投稿した。

 音声はアラビア語で約27分間。アドナニと名乗る広報担当者の声明となっている。ISが西アフリカへ拡張したと誇示する半面、「シリア・イラク入りが困難な戦士はアフリカへ行くように」とも呼びかけている。欧米諸国やアラブ諸国は戦闘員のIS合流を阻止する動きを強めており、声明は戦闘員流入が一時ほどの勢いではない様子をうかがわせている。

 IS支配下にあったシリア北部アインアルアラブ(クルド名コバニ)の陥落や、イラク中部ティクリートがイラク軍などに一部制圧されている状況に関連し、前進や撤退があるのが戦場であり、いくつかの村を明け渡しただけだと主張。「我々は不動であり勝利を続ける」としている。(カイロ=翁長忠雄)