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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

嵐にEXILE、少女時代…
スウェーデン音楽家が世界の作曲を牛耳る理由

週刊ダイヤモンド編集部
2015年3月13日
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ポール、ジョンに次ぐ
世界3位の作曲家

 ジョン・レノン、ポール・マッカートニーといえば、誰もが知るビートルズのメンバーだ。彼らは今も、シングルヒットチャートで世界1位を記録した曲数で、トップ2に君臨する。

マックス・マーティンは2015年2月の第57回グラミー賞で年間最優秀プロデューサー賞に輝いている
Photo:REUTERS/AFLO

 では、世界3位は誰か?

 マックス・マーティン。名前だけを聞いてもピンと来ない人が多いかもしれないが、今をときめくスウェーデン人作曲家だ。1990年代以降、ブリトニー・スピアーズからケイティ・ペリー、テイラー・スウィフトに至るまで、米国のグラミー賞受賞級の大人気歌手に曲を提供し、ついに大御所2人の後に付けたのだ。

 実は、日本ではあまり知られていないが、スウェーデンは音楽輸出で世界3位の作曲家大国だ。

 欧米だけでなく、今や世界中を席巻し、日本や韓国の人気歌手の作曲を、どんどんスウェーデン人が担当するようになっているのだ。

 日本でも、人気グループ向けの作曲は「スウェーデン人なしでは成り立たない」(音楽関係者)ほど。

 例えば、ジャニーズグループの嵐のアルバムを開けば、作曲家欄にスウェーデン人の名前が連なっているのがひと目で分かる。また同様に、EXILE系のグループでもスウェーデン人作曲家は増加している。韓国でいうと、少女時代などSMエンターテインメント系のグループが多くスウェーデン作曲家に任せているという。

 とはいえ、なぜこれだけ、日本で、スウェーデンの作曲家が重宝されるのか。

 ある日本の人気作曲家は「彼らは日本人が好きなAメロ、Bメロ、サビといった曲の展開や、日本に歌謡曲に通じる哀愁のあるメロディーを作るのが非常にうまい」と指摘する。

 また、スウェーデンは、冬の夜が寒くて長く「とにかく家にこもって音楽に長い時間接して曲を作り込める」といい、曲の作り込みが優れているのだという。

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