台湾誌記者、日本プロ野球の報道姿勢に「?」
甲子園での高校野球放送やプロ野球実況放送など日本の野球に、数十年にわたって、かなり強い関心を抱き続けてきた台湾メディアだが、最近の日本プロ野球に関しては、疑問を持っているようだ。
台湾プロ野球雑誌「中華職棒」は、台湾プロ野球以外にも、アメリカ、日本などのリーグの動向をトピックスとして紹介してきた。しかし、中華職棒の羅記者は「ここ数年、日本のプロ野球の『見どころ』が少なくなっているようだ。また、日本のメディアも、自国のプロ野球に関して、偏向した報道が目立っている。注目するべき選手が注目されず、実力とは別の話題性を重んじる傾向にある。松坂大輔投手などはその典型的な例で、現状がきちんと報じられていないようだ」と指摘する。
松坂大輔投手は、米メジャーリーグから日本球界に復帰。ホークスに入団しているが、たしかに、マウンドで投げる様子を見ても全盛期と比べ、腰の沈みが浅く、躍動感が感じられない。それでも福岡の放送局やスポーツ新聞は毎日、松坂投手を絶賛する報道を続けている。
羅記者は「日本のスポーツは、国際試合と国内リーグで報じ方がまったく違う。国際試合に関しては、『厳しいところは厳しく』というジャーナリズムがまだ存在している。しかし、国内リーグは、集客やスポンサーなどを気にし、フランチャイズの球団に対して、とくに甘くなる傾向にある。松坂投手はかなり厳しい状態で、我々の目には『話題づくり』のため獲得した選手のように映っている。それでも、メディアは『話題づくり』『客寄せ』とは伝えず、期待を持たせ、集客や視聴率稼ぎに加担するような動きとなっている。これでは、日本のスポーツメディアは崩壊するのでは?」と危惧する。
ダルビッシュ有投手や田中将大投手、イチロー選手など、日本人で「見たい」選手は、ほとんどがアメリカでプレーしているという現状。球団と一緒になって痛いところには目を向けないという報道姿勢では、真のファンが育たず、スポーツ新聞も「御用新聞」と言われてもしょうがない。インターネットを開けば、海外のメディア情報が手に入る時代。メジャーから日本球界に復帰した選手の評判ぐらいなら、簡単に見比べることができる。「真の情報を知りたい」読者や視聴者には物足りない風潮ができつつある。
【杉本 尚丈】
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