登録 : 2015.03.10 22:22 修正 : 2015.03.11 08:34

 日本で民主党代表と面談
 「常に過去と向き合わっていかなければならない」
 日本政府、波紋の広がりの最小化に努める

日本を訪問中のメルケルドイツ首相(右)が10日、東京で岡田克也民主党代表と面会している。メルケル首相はこの席で「日本が慰安婦問題を解決しなければならない」と明らかにした。東京/ AFP連合ニュース
 日本を訪問中のアンゲラ・メルケル ドイツ首相が10日、韓日間の対立の核心懸案である慰安婦問題に触れ、「日本が(この問題を)きちんと解決しなければならない」との見解を明らかにした。メルケル首相は前日、安倍晋三首相と首脳会談を終えた後にも「過去の清算(総括)は和解のための前提となる」と話すなど、7年ぶりに日本を訪れて二日連続で日本政府に過去の歴史問題を直視し、問題を解決するように促すメッセージを送った。

 メルケル首相は訪日二日目を迎えるこの日午前、第一野党の民主党の岡田克也代表と面会し、40分間にわたって歴史と安保懸案など両国間の関心事について意見を交わした。この席で岡田代表が「戦後70年になるが、日本は、中国や韓国などとの和解を成し遂げられたとは言えない。ドイツの場合はどうだったのか」と尋ねると、メルケル首相は「過去のことについて完全に決着をつけるのは不可能だ。常に過去と向き合っていかなければならない」と答えたと日本のメディアが一斉に報じた。歴史の中で一度犯した過ちを完全に洗い流すことは不可能であるため、加害者はいつも過去の過ちを振り返りながら忘れないために努力しなければならないという見解を明らかにしたものである。

 メルケル首相は、もう一歩踏み込んで日韓関係を直接言及し、日本が慰安婦問題を解決しなければならないという見解まで明らかにした。岡田代表は「メルケル首相が自ら慰安婦問題に触れ、『東アジアの状況を考えると、日韓関係は非常に重要だ。(慰安婦問題を)きちんと解決した方がいいのではないか。日本と韓国は価値観を共有しているため、和解は大切だ』と語った」と伝えた。

 メルケル首相が二日連続で安倍政権に向かって過去の問題の解決を促すメッセージを送ったことについて、彼女の普段からの信念が示されたとの評価が出てくる。イ・ドンギ江陵原州大学史学科教授(ドイツ史)は、「東ドイツの民主化運動に参加した個人的な軌跡、与党のキリスト教民主同盟でリベラルに属する政治的な立地、過去の問題に対するドイツの社会的合意などを考えると、メルケル首相が何も言わない方がむしろ異例になるだろう」とし「ドイツのメディアでもメルケル首相が言うべきことを言ったという肯定的な評価が主流を成している」と述べた。これに比べて朝日新聞は、韓中日の東アジア3カ国間の緊張が「地理的には遠く離れたドイツにも看過できない現実的なリスクになっていることの表れだ」という現実論的な解釈を示した。

 日本政府は、メルケル首相の発言による波紋を最小限に抑えるために努力している様子だ。岸田文雄外務大臣は10日の記者会見で、「メルケル首相は、昨日の記者会見で『周辺国が互いに妥協する姿勢を持つことが重要だ』ということを強調した。しかし、日本とドイツの事情は異なっており、これを単純に比較することは適切ではない」と述べた。彼は「日本が以前にアジアの多くの国の人々に大きな損害と苦痛を与えたという点については、安倍内閣も歴代内閣の認識を継承している」と再確認した。安倍首相も同日開かれた東京大空襲70周年追悼行事に出席し、「過去に謙虚に向かい合い、悲惨な戦争の教訓を深く胸に刻み、世界の恒久平和のために貢献していく」と述べた。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015.03.10 20:07

http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/681644.html 訳H.J

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