『Cities: Skylines』海外レビュー
『Cities: Skylines』の海外レビューです。
- ジャンル: シミュレーション
- 機種: PC
- 開発: Colossal Order
- 販売: Paradox Interactive
グラフィック: 帝国を見下ろしている時も、一つの建物にズームしている時も、ビジュアルには個性がある
サウンド: 平凡な音楽はプラスにはなっていないものの、賑やかな都市の騒音のお陰で世界は生き生きとしている
プレー性: 幾つかの細かなバグはあるものの、インターフェースは夢の都市建設を見事にこなしている
エンターテイメント性: 中毒性とやりがいを兼ね備えた、近年で最も優れた都市建設ゲーム
リプレー性: 高い
奥が深くやりがいのあるゲームプレーを通して、Colossal Orderの新シミュレーションはジャンルに空いた大きな穴を見事に埋めている。他のゲームが失敗した部分で『Cities: Skylines』は素晴らしい成功を収めており、現代都市建設の基準となっている。
・柔軟でパワフルなツール
・美しい
・広大な都市
悪い点:
・不明瞭
・波乱のない都市
『Cities: Skylines』は、何よりも都市建設の喜びを堪能できる。驚異的で美しいシミュレーションであり、膨大なバーチャル人間が広大な土地の中で自分の人生を生きている。敷居は低いが、仕事を習得するには、市民の不満を解消したのに何故成長が滞っているのか、Wikiを見て理解しなければならない。手に汗握るシナリオやランダム・イベントなどは期待できないが、そのスケール感と複雑さに感銘を受けるだろう。
・滑らかで充実の都市建設メカニック
・凄まじいスケールと自由
・地区と政策が都市管理をシンプルに
悪い点:
・地形をゲーム内で改造できない
目立つ欠落も幾つか存在する。ゲーム内で地形を改造したかったし、災害も存在しない。建設スタイルもバラエティに欠けている。しかし、Colossal Orderは発売後の修正を発表しており、最初の無料パッチでトンネルの道路や線路が追加されるし、地域固有の建造物も今後追加される予定だ。なんにせよ、『Cities: Skylines』の豊富なコンテンツを考えるとこれらは些細な不満であり、更にSteam Workshopと敷居の低いMODツールも存在するため、コミュニティ作成コンテンツも安定して供給されるはずだ。現時点で既に充実したマップと都市テンプレート、建築デザインが用意され、ダウンロードも可能。まだ発売もされていないのにこれなのだから、Colossal Orderが都市建設ゲームの魅力を理解している証拠だろう。プレーヤーが欲しているのは自由であって制限ではなく、簡略化された使い易いシステムであって、不必要に複雑なそれではないのだ。その意味で、『Cities: Skylines』は目覚しい成功を収めている。つまり、本作は我々が待ち望んだ都市建設ゲームということだ。楽しもう。
・地区制への深い理解に基いた現実的な都市建設ゲーム・メカニック
・地区や方針の作成が地域の微調整を可能に
・ロンチ時からMODに優しい
・落ち着いたアプローチのお陰で、適当な目標の達成ではなく都市計画に専念できる
悪い点:
・冷めた演出は驚きに欠けている
・微調整ができない入り組んだ輸送網
『Cities: Skylines』は、現在の市場で最も優れた都市建設ゲームだ。演出は味気ないが、丁寧な都市建設や地区のレイアウト、特定の目的を備えた地区の確立を、除雪を愚痴る朝6時の電話に悩まされることなく、存分に堪能できるだろう。実際に出馬することなく市長の仕事を垣間見るには、本作が最適だ。