9日放送の「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)で、沖縄県の辺野古住民の本音について取り上げた。

番組では「ニュースな街の酒場で聞いてみたSP」と題し、普天間からの米軍基地移設問題で揺れる沖縄県辺野古の酒場に取材をした。

現在、辺野古では基地移設抗議のデモが活発化している。世論調査でも、県民の73.8%が移設に反対だという。

ところが、番組の取材では、辺野古のとあるスナックで、デモ隊は辺野古住民ではなく、外部から訪れた人々なのだという証言が飛び出した。

スナックのママも、これまで辺野古の住民が基地の米国人と共存関係にあったと説明し、マスコミの報道を批判。さらに、名護市長選挙のために外部から引っ越してきた人が何千人もいるという声もあった。

スタジオでは司会のビートたけしが「何言ってんのかわかりゃしねえや。酔っ払ってるだけ」と、取材VTRにツッコミを入れて笑いを誘った。

一方、阿川佐和子は「でもやっぱり、報道されるのとズレがあるでしょうか」「地元の人たちが『8割が反対』と言われていたのが、あの酒場のお話を聞いている限り、そうでもなさそう」とコメントした。

すると、選挙のために数千人が引っ越してきたという証言について、基地移設反対派で、沖縄国際大学教授の前泊博盛氏が反論をした。

前泊氏は「数千という数字は、大げさというか事実がない」「大体、500人くらいが動いたという見方はできる」と説明したが、実際に影響があったのかどうかは不明だ。

そして番組では辺野古の地元住民が基地移設についてハッキリと賛成や反対が言えない“地元感情”が存在することに触れ、基地移設賛成派で、ジャーナリストの中村覚氏は、賛成派が賛成と言えない“空気”が辺野古にはあると指摘した。

一方で、反対派の前泊氏は、“反対したくてもできない理由”があるとし、軍用地主や漁業補償による高額な収入を得る人々にとっては安易に反対と主張するのは難しいのではないかと解説した。

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