(笑い声)
(三郎)リンゴリンゴ。
アハハ!えっ…誰の歌?
(チエ)えっとね並木路子さんっていったかしらね。
へえ〜!並木路子…すごいいい声だな。
生字幕放送でお伝えしますおはようございます。
イノッチ⇒3月13日金曜日の「あさイチ」です。
きょうは特にハンカチの必要はなさそうですね。
有働⇒戦争が終わったからといって、すぐにすっきりいくということはないですね。
まさかクロちゃんが出てくるとは思いませんでしたね。
きょうは8時55分までの放送です。
きょうのゲストは1月に直木賞を受賞された、作家の西加奈子さんです。
西⇒よろしくお願いします。
かわいらしいお衣装ですね。
ありがとうございます。
下もちょっと長くなっていてかわいいですね、私服ですか?私服です。
いつもテレビに出るときはご自分で?張り切って。
かわいいよね。
ありがとうございます。
直木賞作家の方になんですけれども、朝ドラとか見たりとかは?はい、あります。
そのあとの番組とかを見たことは。
あります。
本当ですか?どうですか。
これですよね。
そこでチャンネルを変えて違う朝の番組を見ていたりとか。
いえいえ、友達も親もファンでむちゃくちゃ喜んでくれていました。
直木賞を取ってから、いろいろ変わったんじゃないですか。
意外と静かです。
なんかいろいろな先輩、受賞された先輩がいろいろ言ってくださっていたから大変だと言われていて覚悟していたから、意外と。
ちゃんと覚悟していたから。
なるほど。
きょうは女性どうしのトークというのも。
しかもきょうは共通語でしゃべろうと気をつけているんですけれども西さんが関西です。
大阪人2人がそろったらただの大阪人おばちゃん会話になってしまいそうなので気をつけます。
完全おばちゃんトークになってしまいます。
全然いいです、それが見たいです。
第152回直木賞を受賞。
今、作家・西加奈子が熱いんです!サイン会を開けばすぐに長蛇の列。
感激で涙ぐむ女性まで。
そう、特に女性からの共感が大きいんですよね。
直木賞受賞作の「サラバ!」は作家生活10年間のすべてを注いだという大作です。
そんなことばから1人称で語り始める男の半生。
主人公の歩は恵まれたルックスを持ちその人生は順風満帆。
その歩の悩みの種が姉・貴子の存在。
彼女は自意識の塊でいつも奇行に走って歩を振り回すんです。
しかし次第に人生の歯車が狂う歩。
一方、生涯の伴侶を見つけ充実した日々を送る姉。
歩は姉に言われます。
西さんがこの作品で描きたかった信じることとは?一方、気になるのが直木賞受賞会見でのこちらの発言。
えー?プロレスと文学の共通点ていったい、なんなん?というわけで改めましてよろしくお願いします。
プロレスの話までいきましたがプロレスの話から聞いていきますか。
うれしいですか。
うれしいです。
好きなだけプロレスの話をしてください。
終わると思います。
番組が終わっちゃいますか?どうですか、なぜプロレスと重ね合わせるんですか。
本当に勝手なんですけどなんかプロレスって、私がいちばん見ていたのは大学生ぐらいのときで蝶野正洋さんとか橋本真也さんとか活躍されていてすごく盛り上がっていたんです。
その前は猪木さんと藤波さんかがいてどんどんプロレスが衰退してきたと言われてその中で出てきたのが、棚橋弘至さんだったり真壁刀義さんだったり、私自身もプロレスから離れかけました。
終わったかもしれないと正直言われたし。
ちょっと離れたんですね。
そのあと棚橋選手が、出ていらっしゃったときベビーフェースなのにチャラいと言われてブーイングを言われて私自身もほんとにチャラい人が出てきたと思っていたんです。
でも本当にすばらしい試合をプロレスを愛しているということを隠さずにずっとされていて私たちが見ていないところでも努力をしていて結局私みたいに離れかけていたファンの心ももう一度つかんでプロレス女子という人も出てきたし。
この方ですね。
これは何ですか、すごい!すごいですね。
私が持ってきたみたいですね。
スタッフが作りました。
こういうタイプの方が新日本プロレスの中にいなかったんです。
チャラいと言われてるけどすごい試合をしてきました、これだけ盛り上がったのは棚橋選手が、プロレスを信じてやって来てよかったと言いました。
太宰治で文学が終わったという人もいるだろうしもっと言うと、町田康さんで終わったという人もいるだろうし最近の私たちみたいな作家の作品は同じようなことを書いているから読む気がしないと言われたこともあるしでも、違うねんほんとにプロレスみたいに文学界はいろいろな選手がいてベビーフェースもいるしオーソドックスな選手もいる。
トリッキーな選手もいる。
チャラい人は?チャラくしている人もいると、そんな選手がいる中で、私たちも小説を信じてやって来てよかったですと言いたいなと思って棚橋選手のそのことばをいただいて勝手に見て勇気をもらいました。
それで勝手に重ね合わせているという感じなんですけど。
棚橋選手がそのことばを言った日の映像です。
見に行きました。
涙を流しました。
(実況)必死にもがき、苦しみ誰よりもプロレスを愛しプロレスを信じていました。
リングで愛を叫ぶ!さあ、棚橋どうだ!勝った!棚橋がやりました!第7代王者棚橋弘至の誕生です!中邑選手もすばらしかったんです。
この2人に物語があるんです。
そんなに近づいていった人初めて見た。
映像を見るのは初めてですか。
初めてです。
だから近づきたくなったんだね。
めちゃくちゃ泣きました。
いつか絶対私たちも言おうと思って小説を信じてやって来てよかったと。
3階席までドームがいっぱいになっていて。
実は棚橋選手も西さんの思いを聞いて感銘を受けたということです。
西さんへのメッセージをもらってきました。
近づいてきて。
棚橋選手ですか?皆さん、はじめまして!新日本プロレス100年に1人の逸材棚橋弘至です!西加奈子さんの受賞会見を朝のニュースでたまたま目にしたという棚橋さん。
いつか本当に小説を信じてやってきてよかったですって言いたくてとにかく本当にプロレスからはむちゃくちゃ勇気をいただいてます。
プロレス界にとって追い風吹かしてもらったなっていう感謝の気持ちでした。
西さんも、小説界というか…賞取ってうれしいとか感謝の気持ちはさっと済ましといてこれから文学界をどうしたいんだとか…自分だけ受賞して上がっていければいいっていう思いよりも…西さん!これからの文学界引っ張ってってください!期待してます。
じゃあ最後に、西さん!ありがとうございます。
ありがとうございます。
よかったですね。
うれしい。
目がすごく悪くて。
大体VTR中はカメラさんが寄るんですけれども、初めて引いていました。
すいません目が悪くて、ちゃんと見たくて。
棚橋さん、ありがとうございます本当に勇気をいただきました。
めちゃくちゃうれしいです。
ほんとにおこがましいですけれども棚橋さんと同じような心境になりたいと思って棚橋さんの体を鍛える本を読んで体を鍛えているんです。
そこまで一緒に。
トレーニングしています。
強い精神は強い肉体から宿るんだと思ってきょうの朝もやってきました。
腕立てとかですか。
棚橋さんの本を読みながら。
大体、いつもはどういう感じで時間的には仕事をしているんですか。
全然決めていないです。
決めちゃうと、その時間に仕事ができないときがあるじゃないですか、そうすると罪悪感、きょうやってないとなるから決めずにできるときにやるというふうに決めています。
そうなんですか。
だから外でもできるようにしているし。
でもプロレス、いろいろな世界があると思いますけれどもいろんなジャンルがあっていろいろな世界と結び付けることってできるじゃないですか自分の世界を。
なぜそれがプロレスだったのかなと。
なんかプロレスって、例えばリングじゃないですか。
四方から見られていますよね、あれってほとんど人生をさらけ出しているようなところが私はあるような気がしていてあとは攻撃をする側だけがすてきなのではなくて受けなんです。
どれだけ受けられるかどれだけ棚橋選手もそうですけれども棚橋選手だけが輝く試合をしない相手も輝く試合をする。
いろいろな多様性がある選手、誰かには絶対自分を投影できるやられてもやられても立ち上がるという姿に感銘を受ける。
負けた側の選手のほうが例えば声援が大きかったりもするし、そこはすてきだなと思って私はすごく大好きなんです。
それで考えると、自分だけが輝かないという意味ではほかは誰を輝かせるんですか。
私ですか。
自分だけ輝けたらうれしいと思う思うんですけどでも今本当にすごい作家がいっぱいいて中村文則さんだったり角田光代さんだったりすごい選手がいっぱいいてなんかもったいないなというか私の本ももちろん読んでもらいたい。
私がチンピラで、私の本だけで脅かしたいんです。
おい!とでもおもろないわ、と言われたらいや先輩いるぜ、みたいな。
兄貴、この若いもんがおもろない言うてますわ、という感じでなんぼでも先輩方とか兄貴みたいなのがいっぱいいて海外まで入れたらジョン・アーヴィング先輩までいる。
そういう感じなんです。
びっくりさせたいというか。
エンターテインメントに近い部分もあるんですか、全体を通しての。
うーんエンターテインメント、難しいなエンターテインメントみたいなものでもあるけど、もっと個人的に寄り添ってくれるジャンルでもあるんです。
自分だけのために書かれたんじゃないかと思うこともできるしあとはすごくいいところは強制しない。
例えばその小説がどんなにすごい小説であってもその考え方を誰にも強制しないんです。
ただ作家が全力で書いた1冊の本にすぎないそのルール、新しいルールこれを信じなさいというものでもないしそれを破っても罰せられるものではない。
私たちにゆだねてくれますよね。
ゆだね方がラストぼかしました、はいどうぞじゃない、そういう簡単なことじゃない。
作者は全力で自分の態度を示しているけど、その態度に寄り添う必要はない、あなたが考えてくださいというゆだね方をしてくれるから私はすごく信頼できるんです。
なるほどね。
私は本が好きなんですがなんでそんなに本を読まなくなったんでしょうか作家としてはどう思いますか。
おもしろい作品いっぱいあっていろいろなジャンルがあるのに。
何かのせいにはしたくない。
テンポがどんどん速くなっている気がするんですね。
例えばテレビを見ても私はテレビが大好きなんですが感動のシーンまで3秒2秒1秒みたいなとかエクスキューズが多い。
それに比べたらエクスキューズが少ない例えば開いて文字だけのこともあるしそこにたどり着くまでのまどろっこしさもある。
今、すごく共感文化ですよね。
共感できないとか共感できない人を好きになることこそ美しくないですか。
共感だけがすばらしいことではない小説はよく共感できないから読みませんでしたという人がいるけどその先やん、と思うんです。
共感だけではない。
その先ではないと思うんです共感だけではない共感できないけど大好きという心は尊いと思います。
それは小説でみんなやっていると思うんだけどそこがもしかしたらハードルとしてあるのかもなとちょっと思います。
1冊読み終えたあとの達成感は半端じゃないじゃないですか。
読んだ!と思うし。
あと残りませんか。
ものすごく残る。
次に、また次から最初からかと思うんだけれども、またいつの間にか、そこにはまっていく自分がすごく好きだったりするんです。
確かに今スピードが速いからもう次か、あれがいいと言われていたのにもう次か、という毎日がちょっとどうしたらいいのか分からないというのもあってそういうところでまた本に戻ってくるというような気もするんですけどね。
私もそう思います。
テンポとかそのテンポはたぶん、ご本人が決めたテンポじゃないじゃないですか、大きな何か決められたテンポに乗っかっていたら絶対しんどいから自分のテンポでページをめくる自分のことを考えるということが必要だと思う。
求められていると思うんですよね。
それに絶対、小説はこたえる自信があるし読んでいただきたいと思います。
そう思います。
うちは本棚の部屋があるんですけれどもそれよりもすごい男に会ったことがないから結婚していないんです。
そこまでかっこよくないなと思うけど本棚探したらほら見てみいこんなに理想の人がいる。
何でも応えてくれるということなります。
まずは、その本を処分するところから始まりますね。
質問です。
西さん、作家になろうと思ったきっかけは何ですか?もともとアルバイトをいろいろしていて、大学卒業したあとでその中の1つに情報誌のライターをやっていて。
いろいろやっていらっしゃるんですね。
その中で情報誌なのでお店に行って、お店の例えばコーヒーの味のことを書かなければいけない。
味なんて大体おいしいし分からないんですよ。
でも、それについて書かなければいけない。
私はそれよりもコーヒーを持ってきてくださったおっちゃんがおもしろいTシャツを着ていたとか、めっちゃ手が震えていたとかそういうことを書きたかった。
それは情報としていらないじゃないですか。
味の情報としてはね。
お店の情報としても。
じゃあ、私はいちからおもしろいおもしろいおっちゃんがコーヒーを持ってくるお話を書いていかなと思って書いたのがきっかけです。
書いたら何これ楽しい、と思って。
そこからはまりました。
好きな小説家はいたと思いますけれどもそういう人になりたいとかじゃなかったんですね。
書き始めは太宰治みたいなものを書きたいと思いました。
すごくて。
私書けるんじゃないと思ったけど書き出したら書けないとなる天才だと思います。
作家になって太宰治のすごさを感じました。
作家になって食べていけるかなという心配はありましたか。
強い発露がないと作家になれないと思います。
もう書いてしまっているというほうが強くないとだめなんです。
「サラバ!」は止まらなくて長くなったのかそれとも長くしようと思ったんですか。
長くしようと思っていました。
10周年の記念、もともと好きな作家がジョン・アーヴィングだったり長い作品を書く人でした。
私も書きたいと思いました。
上下巻になり得る長さのものを書きたいと思っていました。
中身は本当に設計図がないまま書き始めました。
設計図がないまま?ざっくりハッピーエンドを作りながら話にしたいというのと、ことばが違う男の子どうしの友情を書きたいと思ったできた文章から、また次の文章が出来上がるということですごく大変でしたけれども、その分楽しかったです。
思いがけないところにいけるから。
書くときはまた机に向かいなきゃ向かわなきゃということと。
どうですか。
これを言っちゃいけませんけれども、またか!というのはあります。
きたわとか、でもその中でもこんなことが書けたという1割の楽しさが9割の苦しさを上回ってしまいますのでそれで書けるという感じです。
すごいな。
本を読んでいただかないと内容は分からないんですがとにかく「サラバ!」というタイトルですね。
これは何?というふうに思う人がいると思います。
最初はことばの違う男の子の2人がその2人だけ分かる呪文のようなことばがいいなと思っていろいろ考えているうちに「サラバ!」と浮かんでアラビア語のマッサラーマ、さよならということばがあります。
2つのことばをかけましたおもしろいなと思って、私たちは1秒1秒にさらばをしています。
この1秒も二度と戻ってこないという尊い1秒にさらばをしていっているということでこのタイトルにしてよかったなとあとから思います。
西さんの作品で「サラバ!」もそうですがさっきコーヒーを持ってきたおじさんの話をしていました。
人物描写その人の気持ちとかがいつも自分もきっとそう思っているんだろうなということがくすっと笑ってもらえるような感じで本当にことばで感情を表現されています。
よく見ていらっしゃると思います。
女性目線で気になったことがあります。
主人公の歩君という少年、男の子のお母さんがいるんですがまた美人ですらっとしていてちょっとなんか鼻にかけている感じの方なんですがその描写があります。
例えばこちらです。
写真を撮るときに撮ってもらって、決して自分が次、撮るわよと言わないタイプですよね。
で、そのお母さんが離婚をして独身になるんですよね。
それを見ていた息子がこう言います。
なんかずきんというか、つーんとくる感じ。
分かる分かる。
こういう人を見る表現というはどういうところを?これを言うとかっこつけてるみたいなんですけれど物語が要求してくる表現みたいなものが出てくるんです。
お母さんがそうなったのはなんかこう、ナチュラルにお母さんのことを書くときにお母さんは自分の体の真実に寄り添える人じゃないかなと思えるとそういう文章ができてきて主人公の歩君は、だからこうなんだとか文章に引っ張られることが多くてどこからと言われるとどこからなんでしょうね自分以外になったことがないから自分のことを客観的に見られないんです。
ふだん、めちゃくちゃ人を見ていることはありますか?しぐさとか。
顔をすごく見ます。
なんで?おもしろいから。
顔の動きとか。
人の顔が、今しゃべっているときもすてきだけれどちょっと気を抜いたとき、その人がふわっと出てしまう顔を見ているときゅんとなります。
きゅんとくるんだ。
改札とかで友達どうしでバイバイって言っている人たちいるでしょ。
そのあと、すーって真顔に戻るところ。
そういうの見るとなんかうれしいというか、いいもんを見たような感じ。
分かる、すごい分かる。
移動中もよく見てますよね。
僕も着飾った女性、例えば初デートのときに、遠くから待ち合わせの場所に女の子がいてね、遠くから見ると口を半開きにしている顔していて傘を持っていたんだけどちょっと体を斜めにして待っていてそういう子じゃなかったんだけどすごい好きになっちゃって。
素が出たときって美しいですよね。
それが美しいと思った。
分かんないですか?なんか、私はメインのところしか見ていない。
あるいは、すごいすてきなお店の店員さんはずっとすてきだけじゃないですか。
この色はほかありますかっていうと、ございますって答えてくれますよね。
そのあとにお昼ごはん、この辺りなんかお店がありますかって聞くとええ?ってびっくりするんです。
その顔がたまらない。
その人が出た瞬間レジで先輩みたいな人と、一緒にいて2人は仲がいいんですかって急に聞くと、びっくりする感じ。
すごい分かるけど、おもしろいですね。
でも分析するというかあるインタビューで拝見したんですけれどそういうものだろうと思って決めつけていたけれどそれはあるときから、なんでだろうってそう思うようになった、きっかけはあったんですか?年齢的なものですか。
もともとのきっかけはトニ・モリスンっていう作家の小説を読んだときです。
それまでは普通の生徒でした。
先生にこれが常識です、と言われたらそうですか、と何の疑問もなく聞ける人間でした。
でも、この「青い眼がほしい」という本を読んで初めて、どうして、という気持ちが生まれてきたんです。
すごく残酷な話なんですけど高校生のときに読んで、まず最初にびっくりしたのは美醜。
アフリカンアメリカンの女の子が白人のベビードールの人形をもらって、かわいいでしょって言われてそのかわいさが分からなくって解体してしまうシーンがあるんです。
ほんまや、って思って。
高校生って、髪の毛を一生懸命やったりスカートの丈を、いじったり、かわいくなりたいって思うんだけど私の思っているかわいさは抱きしめるべきかわいさなのか。
それとも誰かにこれがかわいいと与えられるものじゃないかと思って初めて気付いてそれ以外でも残酷な描写がたくさんあるんです。
そこに至るまでの道筋がきちんと書かれていて今までは残酷な事件があって苦しい事件があったらなんなん、許されへん!で終わっていたのにどうしてそうなったんだろうどうして彼は彼女はそんなことをしたんだろうって初めて思うようになってそれはトニ・モリスンの本がきっかけだと今になってと思います。
そのときの無意識で?何となくそういう思考になっていったと。
そうですね。
作家になってからますます作家になったからには世の中の自分が気になること苦しいことに目をつぶってはいけないと言い聞かせるようになりました。
これはご自分の本ですか。
持ってきてくださったんですね。
何回も読んだりするんですか?この本で5代目ぐらいなんです。
おうちに友達が遊びにきたりするとあげちゃうんですよ。
それでもすごい線を引いたりして。
本当だ。
それは、線を引いてるところはどういうところですか。
感銘を受けたところとかあとはまた白いベビードールを壊したとかそういうところ。
5代目ということは最初のときと引いてるところが違うんでしょうね、線を。
たぶん違うと思うけど誰にあげたんだろ、返してもらいたいぐらい。
でも、これきょう出させていただくのでぱらぱらめくったらなんでここに線を引いたんやろうと思ったところがあります。
その気持ちが分からないことがあるんだ。
今はここに引きたいんだというところとか。
ありますね。
年代的な問題なのか。
重ねてきたものなのか。
何ですかね。
それが分からないから読書もたぶん、太宰治も10代のときと読むのと今読むのでは違うと思うんです。
自分の心の変化も読書で分かったりするから昔読めなかった本が今めちゃくちゃ分かるとか昔は子ども目線で読んでいたけど今はお母さんの目線で読んでるとか私は子どもがいないけれど。
そういうことをすごく感じます。
そういう1冊を自分で決めてみるのもおもしろいですね。
すごくいいと思う。
とにかく西さんは作家生活10年で共著も合わせると24冊書かれてますよね。
出てくる登場人物がこの人危ないんちゃうん?これは嫌われるわ、しょうがないこんな性格っていう人最後は必ず、こういう人やったんやって好きになる。
嫌ってもいいだろうという人登場してくるんだけど最後にはやっぱりいい人やんってそういう人に対する目線が。
なんでそんなふうに、見ることができるやろって。
小説に関して言うと私はハッピーエンドは絶対書きたいんです。
悪い人を出したくないなぜそうできるかというとたくさんの作家がいてくれるからなんです。
例えば中村文則さんという作家が悪について書いてくれていたり私みたいな簡単なハッピーエンドはないっていうことを言ってくれた作家もいるから私は私の真実が書ける同時代の作家にすごく感謝しています。
プロレスみたいなね、黒がいるから白がいられる。
そうなんです、いろんな選手がいるから私がいるんです。
いろんなお話を伺いたいんですけれど今ご紹介した「サラバ!」ではエジプトカイロに住んでいるというシーンがありますが西さんもエジプトに住んでいたんですね、小さいころ。
主人公の歩君と同じ経歴です。
40代の女性からです。
私は加奈子さんがカイロで住んでいたマンションの同じ部屋に住んでいます。
ええ!住んでいました。
私の父の、次の次のカイロに駐在された方が西さんのお父様でした。
マンションのあの部屋、3階だったと思います。
加奈子さんのご活躍をうれしく思います。
小1から小5までカイロの日本人学校に通ってました、ということです。
すごいすごい。
私クローゼットに落書きとかしていて、今もあるのかなって。
その前に住んでいた方ですね。
そういうこと、あるんですね。
今その部屋に住んでいる方がもし見ていらっしゃったら落書きが残っているかどうかをお寄せください。
こんなことってあるんだね。
質問もきています。
あまり聞いたことがないので旦那様の話が聞きたい。
どんな方ですか。
イメージは包容力があって西さんのお話をじっくりきいてくれるような猫好きな方という感じがします。
すごく健やかな人です。
フラットでそういう人ですね。
偏見がない人です。
すごく学ぶことが多いです。
私がすごく偏見を持っているので。
偏見があるんですか?やっぱりスーツを着ている人は真面目だろうなと思っちゃうんです。
でも、しゃべらないと分からないじゃないですか自分にそれを言い聞かせています。
でも彼はすごくフラットに、いい人です。
小説に関しての話は?あんまりないですね。
お互いの仕事の話はしないですか?するけど、そんな深刻にならないような気がします。
それよりか猫の話が多いですねきょう猫こんなしとったで、とか。
冒頭のVTRにもありました。
いろいろ失敗もされているということで。
それも聞きたいな。
お酒で酔っ払って失敗されることがある。
じゃあ失敗自慢でお願いします。
今も現役で失敗されてるんですか。
失敗の度合いがさ、年齢によって変わってくるじゃないですかむちゃしなくなるでもやっぱりあれは失敗だったなっていうのはほんの2週間ぐらい前にありました。
ビビッドですね。
僕、全部のお酒が好きなんです。
なぜかワインを飲むと重く酔っ払うことがあってこれはちょっと前の話ですけどユニットバスの部屋に住んでいたときに20年ぐらい前にね。
そんときにここにお湯はどれぐらい入るんだろうってお風呂入ってたんですけどこれぐらいか、いやでも分かんない、全部出してみようと思ってなんであんなことしたのと分かんない。
酔っ払ってですか。
酔っ払って。
あとさ朝起きてすごいいろんな人に電話してるとか。
してるしてる。
若いころはありましたけど今はないです。
僕も最近はないけど若いころすごかった。
私は人を呼んで私が帰るというのがありました。
みんなで飲んでいてそれぞれが知らない人を呼んでそのあと自分だけが帰ると。
ほかには?最近で言うとすごく仲いい人大好きな人に違うところでそれこそ棚橋弘至さんの本を読んで感銘を受けてとおっしゃっていたのを聞いてうれしくて私も棚橋選手が好きなんです!とメールしたら西さんが教えてくれたんだよ、ってお酒を飲んでいるときに。
それを覚えていなかったんです。
そういうことがありました。
飲み会の中で聞いていた話を飲み会の後半ぐらいに自分の話として言ったりしない?ありますあります。
恥ずかしいです、それ。
作家さんって文豪は飲むというイメージがあるんですが若い作家さんが集まったりは?めちゃくちゃあります。
私の家で毎年お花見をしていて中村文則さん、山崎ナオコーラさん綿矢りささん、たくさんです。
そうそうたる。
来てくれます。
飲むけど、そんな何やろ、乱れる人はいませんね。
みんな健やかに飲んでいます。
いいね、健やか。
あの人ややこしいみたいな人いないです。
人の失敗談引き出してるけど自分の話は?そんなにないですよ。
むちゃくちゃあるでしょうか。
でも皆さんが今おっしゃったのは全部あるあるでした。
質問がいっぱい来ています。
西さんは分け隔てなく本当に人が好きなんだろうなと感じますがこんな人だけは苦手だなという人はいますか?もしいるとしたらどのように対処していますか。
私ね、嫌いな人いますよ。
どういう?でも私の仕事は嫌いな人に会わずに済むんですよ自分のリスクさえ負ったら。
会社とかと違うので毎日行ってあの人に会わなきゃっていうのがないからストレスはないんですけれどあなたは誰なんだという人は分かんないですね。
誰誰のことを知っていて、とか。
俺こんなすごい人知ってるみたいな。
誰々の友達、みたいな。
えたいの知れない自分の中でその人をどう見ていいか分からへんからもっと教えてと思う。
知ったら大丈夫かもしれない。
知らないことが苦手ということですね。
そうですね、自分の悪いところかもしれないですけどめちゃくちゃ質問するので答えたくない人もいるじゃないですか。
そうなるとこの人なんなんだろうってのっぺらぼうに見えてくるんです。
知ればもしかしたら好きになる?うんうん、大体そうですね。
会ってちゃんとしゃべったら昔は嫌いだったけどなんやいい人だなっていうほうがほら偏見持ちだからね。
見た目だと雰囲気で判断していたけどしゃべったらこういう人いると。
関西人の質問攻めというのは関東の人に嫌がられたりする。
りんご好きな人にねなんで、なんでりんご好きなん?りんごのどこが好きなん?て言ってそういう関西人が嫌なんだよねって言われたことがあって。
俺はそのほうが楽。
耳に手当てて、何でって言われるとその手は何なんだよって今度酔っ払ったらやろ。
でも聞いてもらうのはいいと思いますよ。
この質問はどうでしょう「サラバ!」今読んでいます。
本が好きでよく本屋に行きますが読みたいと思う本を探すのは大変です。
西さん流のよい本、読みたい本の探し方を教えてください。
まずね。
本屋さんに行くと本屋さんがどの本に力を入れているか、分かるんです。
ポップの置き方とか本屋さんの美意識を信じるのはすごくありだと思います。
あれだけ本を読んでる方たちの声で、いいって言うんだから絶対おもしろいと思うんです。
もし合わなかったらそれと違う本を読んだらいいだけの話であってその本屋さんを信じて聞くのもありと思います。
おすすめはないですかこういう本が好きなんですけどってソムリエじゃないけど本屋さんはご存じなんです。
本当は教えたいでしょうね。
そうそう、本当に愛情のある方たちだから本屋さんに聞くのがいちばんいいと思います。
きょうもおすすめの本を持ってきてくださったんですよね。
きょう3月13日ですよね。
3.11以降じゃないですか。
あの日以前あの日以降がいろいろあってこの本はそれぞれ3.11に少し、多大であったりまつわっている小説です。
彼らは彼らの全力の態度を表明しています。
だけど全くこちら側に強制はしない。
すごく開かれています。
小説は上から書くことはできるのに彼らは限りなく登場人物とほぼ同じ目線に寄り添って書いている人たちです。
今の説明だけでも読みたくなりましたね。
2015/03/13(金) 08:15〜08:55
NHK総合1・神戸
あさイチ「プレミアムトーク 西加奈子」[字]
プレミアムトーク 西加奈子【キャスター】井ノ原快彦、有働由美子
詳細情報
番組内容
プレミアムトーク 西加奈子【キャスター】井ノ原快彦、有働由美子
出演者
【ゲスト】西加奈子,【VTR出演】棚橋弘至,【キャスター】井ノ原快彦,有働由美子,【朗読】中谷文彦
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
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