(英エコノミスト誌 2015年3月7日号)
学校と大学の両方で男子は女子に大きく水をあけられており、その差は広がっている。
女性が「weaker sex」と呼ばれたのも今は昔。世界の多くの国の学校、大学で、男子が女子に取り残されている 〔AFPBB News〕
「すべてが彼らの脳みそと身体と性質に関係している」。イングランドの高級な全寮制学校ウェリントン・カレッジのアンソニー・セルドン校長はこう言う。
「彼らには、何かを成し遂げることは格好良くない、頭がいいことは格好良くないというメンタリティーがある」。ニューヨークにあるブロンクス・リーダシップ・アカデミーのアイバン・イップ校長はこう言う。
一方の学校は年間2万5000ポンド(3万8000ドル)の学費を取り、校内にスキューバダイビングクラブを備えている。もう一方の学校は、大半の生徒に補助金が出る昼食を提供しており、生徒の4人に1人は特別支援教育を必要としている。だが、この2校は同じ問題と格闘している。ティーンエイジの男子が女子に後れを取っているという問題である。
男子の危機
これは数十年前には想像できない問題だった。1960年代までは、男子は女子よりも教育を受ける期間が長く、女子より上を行き、大学を卒業する確率も高かった。今では、先進国全般と、次第に多くの貧困国で、バランスが反対方向に傾いた。
かつて科学に対する女子の自信のなさについて心配していた政策立案者たちは、今では不機嫌な男子生徒の前に『ハリー・ポッター』をぶら下げ、本を読ませることに時間をかけている。スウェーデン政府は自国の「男子の危機」に対する調査研究を委託した。オーストラリアは「Boys, Blokes, Books & Bytes(男子、男、本、バイト)」と題した読書プログラムを考案した。
たった2世代ほどの間に、1つのジェンダーギャップが埋まり、別のギャップが生まれることになったのだ。
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