自動運転車に意外なマイナス面-米ミシガン大研究者が指摘
2015/03/12 13:56 JST
(ブルームバーグ):米グーグルなどが開発中の自動運転車は自動給油などの利便性も高いものの、ドライバーが運転する通常の車よりも多くのエネルギーを消費する見通しだ。
米ミシガン州アナーバーのミシガン大学の研究者らはこのほど、若干意外な調査結果を発表した。研究者らは何年も続く燃料消費の減少傾向が自律走行車によって増加に転じる可能性があると指摘する。
グーグルやゼネラル・モーターズ(GM)などハイテク・自動車分野の少なくとも6社が現在、センサーとGPS(全地球測位システム)を使って自動運転を行う車の開発に取り組んでいる。中国の検察サイト最大手の百度(バイドゥ)は年内に自律走行車を発表する可能性があると10日に発表した。
研究者らは調査で、これまで1台ずつ車を使っていた夫婦が自動運転車の購入をきっかけに、1台で通勤や子供の送り迎えなど全ての用事を済まそうとすると予測。自動運転車の場合、親と子供を1人1人送り届け、そのたびに家に戻り、また送り届けるというパターンとなるため走行距離が伸び、燃料消費が増えると説明した。
ミシガン大のブランドン・シャーロット、マイケル・シバク両研究者の計算では、自動運転車の共有により、米国人の自動車保有台数は43%減少(1世帯当たり2.1台から1.2台に減少)する一方で、年間走行距離は75%増加(1台当たり1万1661マイルから2万406マイルに増加)することになるという。
原題:Dirty Downside to Driverless Cars Revealed in University Study(抜粋)
MP記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Isaac Arnsdorf iarnsdorf@bloomberg.net
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更新日時: 2015/03/12 13:56 JST