ホッとする素朴な味わいです。
おめでとうございます。
毎年正月晴れ着に身を包んだ人々が一斉に集う大切な行事があります。
年が明けて初めて開かれる茶会…この日は京都で400年続く茶の湯の家元武者小路千家で初釜が開かれました。
家元がお茶を点てふだんお世話になっている人たちと共に新たな年の始まりを祝います。
茶の湯武者小路千家。
春の茶事を通して茶の湯の魅力を学んでいきます。
京都市上京区にある武者小路千家官休庵家元です。
こんにちは。
NHKアナウンサーの岩槻里子です。
これまでお茶を習った経験はほとんどなく一度きちんと習ってみたいと思っていましたので今回とても楽しみにしております。
それでは早速お邪魔します。
あ〜…一歩足を踏み入れると町なかの喧騒から切り離された静かな空間が広がっていました。
ごめん下さい。
どうぞ。
お家元この度はお世話になります。
お待ち申し上げておりました。
どうぞお入り下さい。
出迎えて下さったのは…茶の湯はおよそ400年前に千利休によって大成されわびの境地に達しました。
武者小路千家は利休の精神を守り継ぎ発展させてきました。
武者小路千家は利休の孫・宗旦の次男一翁宗守が継承した流派です。
千宗守さんは14代目にあたります。
露地を進んでいくと途中に大きな屋根を持つ中門があります。
武者小路千家の象徴の一つ編笠門です。
檜の皮檜皮を葺いた屋根が特徴です。
この門を境にして日常とは異なる茶の湯の世界に入っていきます。
門の奥にひっそりと建つのが武者小路千家の呼び名ともなっている茶室…一翁宗守によって建てられ以来代々の家元が襲名する時など特別な茶事にだけ使われてきました。
改めてご紹介しましょう。
どうぞよろしくお願い致します。
(2人)お願い致します。
私今回お茶を習うのは初めてなんですけれどもほんとに不安でいっぱいなんですけれども大丈夫なんでしょうか。
誰だって初めてなんですよ。
私だって初めての時がありましたから。
でも初心者ほどね吸収が早いですから。
どうぞそんな事は恐れずに一生懸命勉強して下さい。
ありがとうございます。
で今回教えて頂くのは…。
この3月ですね。
今日はもう3月です。
そうなるとね桃の花も咲きますしやがては桜満開の季節が予感されるでしょう。
だからその春の先駆けを楽しむようなね少し華やかな茶会が多くなるんですよ。
今回はそれをテーマに取り上げて勉強して頂こうと思うんですよ。
春のお茶事なんですね。
ここにおります芳野宗春をつけますので彼の指示に従ってひとつね。
芳野先生どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願い致します。
まず基本の客作法それから実地の本番段階を踏んで後ろからフォローさせて頂きます。
どうぞよろしくお願い致します。
とても心強いです。
どうぞよろしくお願い致します。
これを学ぶ事で茶事をより一層楽しむ事ができます。
まず茶事に行く際の持ち物の確認を行い茶室への席入りのしかた薄茶主菓子濃茶の頂き方を学んでいきます。
初めての今回教えて頂きますのはお茶席での客側の作法ですね。
どういう事なのでしょうか。
迎える側を亭主と申すんですけれどもその亭主が心を込めて準備をしておもてなしをするわけですけれどもお客さんの方がそれを受け止める力がなければそれは空振りになってしまいます。
ですのでそれを受け止める最低限の作法それをお客さん側の作法として学んで頂ければいいと思います。
それでは早速何からまいりましょうか。
まずお客様が持って来られるお道具その最低限の物を見て頂いたらいかがでしょうか。
分かりました。
茶事での客の持ち物です。
右上から…それらをしまう「数寄屋袋」です。
出し帛紗はお茶を頂く時や大切な道具を扱う時に下に敷いて使います。
懐紙はお菓子をのせる時などに使います。
着物の場合懐に入れておきます。
扇子があるんですけれども扇子というのはあおぐためではないんですよね。
まあ冬もありますしね…。
実は我々常に右に置いてましてこれがお客さんが落ち着いてる状況を表してまして。
そして挨拶の時などは前に置いてこのようにご挨拶を致します。
扇子をそのために使うんですね。
結界という意味ですね。
扇子で結界をつくる事で相手に対して一歩下がった謙虚な気持ちを表現しているのです。
それでは席入りですけれどもお客さんには順番があります。
それに応じて名前がございます。
一番目の客は正客その次が次客そのあと三客四客と人数に応じて並び一番最後の客を「お詰め」と呼びます。
まずお正客。
お正客の役割はメインゲストでもあり皆をリードしていく役でもあります。
大事な役割があるんですね。
よろしくお願いします。
お手本として正客の席入りを見ていきます。
一礼を済ませると扇子を前に置きにじり入ります。
そのまま床前に進んで掛け軸を拝見します。
床の間に敬意を払うため扇子を前に置いて一礼します。
この日の掛け軸です。
春に咲く花々の尊さを詠んだ禅の言葉です。
次に点前座で棚のしつらえやこの日使われる釜を拝見します。
次客以降も正客と同じように席入りします。
それでは続いてお茶の頂き方それからお菓子の頂き方そちらの方に移っていきたいと思いますので。
(2人)よろしくお願い致します。
茶事では2種類のお茶が出されます。
濃茶は濃厚な味わいが特徴です。
一碗の茶を数人で飲み回して頂きます。
薄茶は濃茶のあと一人に一碗ずつ点てられます。
気軽な茶会では薄茶だけを頂く事もあります。
それでは次は薄茶を頂くんですね。
実は本番では濃茶薄茶という順番になるんですけれども少し簡単な方の薄茶からお勉強して頂いてと思っております。
お茶を頂く席になると床前の飾りは掛け軸から花に替えられます。
まず正客の動きをお手本として見ていきます。
正客は薄茶が来ると次客と亭主に挨拶をします。
茶碗を取ると軽く押し頂き時計回りに90度ほど回します。
薄茶は数回に分けて頂き最後は吸いきります。
飲み口を指で軽く拭き…続いて次客に薄茶が運ばれます。
それではこのお茶碗をですねまずお正客との間縁内に置いて下さい。
片手で…?片手で大丈夫ですよ。
そこで「お相伴致します」と。
では右手で私との間に置いて頂いて。
「お先でございます」と。
正面に置いて頂いて。
はい。
点てて頂いた方に「お点前頂戴いたします」と。
お茶碗を持って頂いてのせてここで押し頂いて頂きます。
これはなぜ押し頂くんですか?まあやはり頂戴致しますという感謝の気持ちを表してるわけですよね。
押し頂いて…。
時計回りに90度ほど回して頂きます。
これはなぜ回すんですか?これは真正面で頂くよりも少し真正面を避けて謙譲の気持ちを表してるわけですよね。
いただきます。
そうしまして飲み口を指先でキュッと挟んでちょっと拭って懐紙でちょっと押さえて頂いて。
正面をまた時計と逆回りに戻して。
元に戻すと。
この前に置いて頂きます。
茶碗は季節やその日の茶事のテーマに合わせた物が選ばれています。
そうした亭主の趣向に思いをはせるのも楽しみの一つです。
濃茶の前には主菓子を頂きます。
口の中が主菓子の甘みで満たされる事で濃茶をよりおいしく頂く事ができます。
それではいただいて頂きましょう。
まず右左と器を取って正面に。
両手で。
そして私の方に「お先でございます」とおっしゃって頂きましょうか。
客は懐紙を取り出してその上に主菓子をのせます。
下から1枚めくり表側に折り込んで使います。
水分の多い主菓子を扱う場合はもう一度折り目をつけ二重にします。
器から主菓子を取る時には順番が決まっています。
この場合はどちらってあるんですか?そうなんです。
これは器が浅いでしょ。
浅い時には手前から取るんです。
深い時には向こうから取るというのがこれ一つのポイントですね。
ですのでお正客はこれが浅いという事でね手前の方から取られました。
続いて時計回りにものを取っていく。
というのがもう一つのポイントなんですね。
器に盛られた主菓子を懐紙に移します。
次の客のために懐紙の隅を使って拭います。
主菓子が全員に行き渡ると正客が挨拶をします。
ご一緒に。
続いていよいよお濃茶ですがお濃茶というのは薄茶と頂き方が違うんですか?そうなんです。
先ほどのお稽古では一碗一碗薄茶は頂きましたけれどもお濃茶は濃いお茶をたっぷり点てますのでそれを全員で頂き回すという形になりますね。
そうなんですね。
全員で一つのお茶碗から頂いていくと。
濃茶を頂く際はあらかじめ懐紙を三重に折ったものを作っておきます。
濃茶を頂いたあとに飲み口を拭うためです。
濃茶の頂き方です。
濃茶は薄茶と違い正客が直接亭主のもとに受け取りに行きます。
茶碗と出し帛紗を客一同の方に置き全員で挨拶します。
ご一緒にご挨拶を。
亭主から受け取った出し帛紗は上座に預けます。
代わりに正客の出し帛紗を使って濃茶を飲み回していきます。
薄茶と同様に軽く押し頂いたあと時計回りに90度ほど回してから頂きます。
その間に次客は挨拶を済ませます。
濃茶が冷めないうちに早く飲み回すためです。
正客が頂き終わると次客に茶碗と出し帛紗が回ってきます。
まず右手でお茶碗を取られて膝前に置いて頂きます。
両手じゃなくて…。
はい片手で大丈夫です。
お正客の出し帛紗を右手で取って。
これも右手で。
左手の上にすぐ乗せてね一つこのように広げて頂きます。
薄茶の時はそのままでしたけれども濃茶の時は出し帛紗を使うんですね。
そうなんです。
やはりたっぷり点ってますので熱いという事と格が高いという事もありますね。
お濃茶の方がね。
では熱いうちに。
のせて頂いて軽くささげて頂いて。
そして時計回りに回して頂いて。
お正客の飲み口を探して頂いて。
いただきます。
う〜ん。
まったりとしてますね。
そうですよね。
香りもいいと思います。
いい香りです。
懐紙ですね。
頂き終えると用意しておいた懐紙で飲み口を拭います。
茶碗の正面を戻して次の客との間に置くと一礼します。
はいご苦労さまでした。
はい。
今回一つ一つの客の作法を教えて頂きましたが実はその一つ一つに意味があるという事が分かりましてとても納得致しましたし所作としてもとても洗練されて美しいものなんですね。
はい。
いわゆる丸覚えをして頂かなくてもその原理原則を理解して頂くと割と応用が利くようにできておりますのでね。
知れば知るほどね物事は楽しくなりますからね。
このあともしっかりお勉強して頂きたいと思います。
次回も楽しみにしております。
どうぞよろしくお願い致します。
はいどうもありがとう。
2015/03/09(月) 11:30〜11:55
NHKEテレ1大阪
趣味Do楽 茶の湯 武者小路千家 春の茶事を楽しむ[新]全4回 第1回▽客の作法[解][字]
千利休以来400年の歴史を誇る武者小路千家の茶の湯を学ぶ、全4回。1回目は「客の作法を学ぶ」。茶事の持ち物、茶室への入り方、お茶の頂き方などをアナウンサーが体験
詳細情報
番組内容
千利休以来400年以上の歴史を誇る武者小路千家の茶の湯を学ぶ、全4回。1回目は「客の作法を学ぶ」。茶事に必要な持ち物と、その使い方の確認。茶室への席入りの仕方、濃茶、薄茶の頂き方など、茶事での客の振るまい方を、アナウンサーが体験しながら学ぶ。他に、家元が茶をたて、新年の喜びを祝う「初釜」風景。限られた人々しか入れない武者小路千家の露地や、茶室「官休庵(かんきゅうあん)」の魅力を紹介する。
出演者
【出演】茶道(武者小路千家家元)…千宗守,茶道教授…芳野宗春,岩槻里子
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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