(與芝)
今は懐かしい昭和の時代。
思い出しませんか?台所から聞こえる「ご飯出来たわよ」の声。
食卓を囲む家族みんなのおいしい笑顔
思い出に刻まれた心温まる家庭の味
昭和の食卓を彩った懐かしい100品を一年かけて改めて見直します
一年かけてお伝えしています「おふくろの味定番100」のシリーズです。
今回教えて下さるのは真崎敏子さんです。
(2人)よろしくお願いします。
真崎さんの料理教室でもこうした基本も教えるみんなの知ってる料理というのは結構好評だったみたいですね。
皆さん知ってらっしゃる。
だけれども自己流でこれでいいのかと思ってる方がたくさんいらしたのでこれで根本的にどうしたらいいかが分かってよかったっておっしゃって下さいますけど私自身も根本的に考えてとてもいい一年だったと思います。
今日も皆さん知っているお料理ですけれどもちょっと基本を見直そうというところですかね。
それでは今日はこちらの3品です。
まずは「えびフライ」。
食卓に上ると子供たちの歓声がほんとに聞こえてきましたよね。
「今日はえびフライだ!やった〜」という声が聞こえてきそうです。
香ばしい衣にふっくらプリップリのえび。
まさにフライ物の王様です
「きょうの料理」にえびフライが初登場したのは昭和36年。
いろんなえびを揚げて盛り合わせていました
材料はなんと…
豪華そのものです。
伊勢えびのおろし方まで分かりやすく紹介されています。
いや〜いかにごちそうだったか分かりますね
そんなえびフライがグッと身近になったのが昭和40年代。
冷凍食品が普及するとともに冷凍えびが手ごろな値段で買えるようになったからなんです
「きょうの料理」でもふだんのお弁当のおかずとしてえびフライが紹介されるようになったり初心者向けのメニューにも採用されるほど家庭の食卓に浸透していきました
(城戸崎)今日は「えびフライ」ね。
私の子供の頃ね…今でもそうですけどえびフライって大ごちそうだったわけ。
城戸崎愛さんが教えたのは今も変わらないえびフライの基本です。
えびはまっすぐプリプリに。
衣はカラリと香ばしく揚げます
(女性)先生尻尾の所から1つここを剥がさないのは色がきれいでかっこいいから?
(城戸崎)そうよ。
かっこいいしそれから食べて尻尾がおいしいんですよすごく。
(男性)尻尾残す人いるでしょ。
僕あれ食べるんですよね。
(城戸崎)ちゃんと揚がってればおいしいんです。
更にこんなアレンジも。
衣に粉チーズとパセリを混ぜたりクラッカーをくだいてそのまま衣にしたりえびフライが身近になるとともにユニークなえびフライも続々登場します
有元葉子さんは卵白を泡立てて衣に加えたふわっふわのえびフライを紹介しました
う〜ん見た目もかわいらしいですね。
そしてこの方グッチ裕三さんが紹介したのも衣が個性的なえびフライです
パン粉の代わりにまぶしたのはなんとココナツ
こんなふうにえびフライはさまざまな形で家庭の食卓を彩ってきたんですね
今回紹介するのはサクサクのパン粉の衣をまとった定番のえびフライです。
えびを姿よくふっくら柔らかく仕上げるコツを覚えましょう
ではふっくら柔らかく仕上げるコツを教えて頂きながらえびフライ。
冷凍えびを買ってまいりましたらそれを半日ぐらい冷蔵庫に入れて解凍します。
そしてサッと洗ったものがこれです。
このえびの背ワタを取りたいのですけれども2つ目か3つ目ぐらいの節の所に竹串を刺しましてスーッてやるとほらこういうふうに抜けるでしょ。
これが背ワタなんですね。
背ワタを取りましてからこうやって殻をむきます。
殻をむく前に背ワタを取った方がいいんですね。
その方がずっと取りやすいんです。
そしてグチャグチャにならないので調子がいいという感じです。
形よく仕上げられますもんね。
そして足も取っておきます。
そして最後先ほども出てました1節残す所ですね。
そしてちょっと切り込みを3か所ぐらい入れます。
これがまっすぐに…。
そしてちょっとこうやって引っ張る。
そうすると中コキって音がして絡みがとれるというかこういう感じになりますので。
そうするとまっすぐになる。
そしてこの尻尾の先の所がね。
ここに水がたまってるとはねますので二つ折りにしてここん所をキュッとこう切りますと…。
バサッと切ると形が悪くなるのでちょっと斜めに切って水分を出しておきます。
そうすると油がはねなくていいですね。
そしてまっすぐに仕上がっていくと。
そして粉。
衣をつけていきます。
卵。
ここもポイントはありますか?満遍なくきれいにつくという事ですね。
「満遍なくつく」ってどういう事かといいますとこうやってまわりを全部パン粉で覆いますからえびのうまみが封じ込められるという事ですね。
1節だけ残してつけます。
こんなふうにです。
これが風味よく仕上がるコツという事ですね。
さあそれを揚げていきます。
こちらには油がありますけど大体何℃ぐらいで…?パン粉がパッと散って少しサッと色が変わるぐらいが175℃とお思いになっていいと思います。
揚げてみましょうか。
上下温度が変わってるといけませんからこう少し回しましてそしてここにえびを入れていきます。
今回は一人3匹という事で3匹同時に入れていくんですね。
油の表面の約1/3ぐらいに具が入ってるとちょうどいい具合に揚がります。
たくさん入れますと急に温度が下がって調子が悪いのでこんな状態です。
揚がり具合はちょっと薄めのきつね色になるように揚げたいと思ってます。
カラカラとなるぐらい…ちょうどいい色だなと思うぐらい揚げますとちょっと火が通りすぎなんですね。
ですから火をなるべく通りすぎないで余熱で中がふっくらといくようにしたいなと思っています。
あのやっぱり尾がしっかり切れてるとパチパチもしませんし。
はねませんしね。
音もいかにも揚がったようないい音がしてきましたので。
音が少し変わってきます。
それから泡がちょっと小さくなってくるっていうかなこんな状態です。
このくらいね。
まだそんなにきつね色にはなっていない感じなんですね。
このくらいでこうやっているうちにだんだん余熱で中まで火が通ると中がふっくらしておいしくなるんです。
こうすてきな形に仕上がるんですね。
そうですね。
たくさん食べたいですね。
出来上がりがこちらです。
付け合わせにトマトと…これは小松菜ですか?ええ。
小松菜とトマトをドレッシングであえただけのものです。
ちょっと私はタルタルソースを添えて頂きます。
召し上がってみて下さい。
う〜ん!ほんとにふっくらしてますね!衣サクサクです。
中の方がしっとりとしててまわりがサクサクだとおいしい…。
このタルタルソースをつけるのがごちそうの証しですね。
う〜んとってもおいしいです。
懐かしいけどとてもおしゃれなえびフライでした。
では材料のおさらいです。
えびは腹側から切り込みを入れる事が姿よくするコツでした。
ピッと一度引っ張ったりするとまっすぐできるという事ですね。
また揚げる時は175℃の油でした。
揚げすぎない事がポイントでえびがふっくら柔らかくなるという事です。
さあ続いてなんですけれどもこちらは「チキンピラフ」です。
どんな事を目指していきましょうか。
このピラフっていうのはとてもバターの香りがしてすごくおしゃれなお料理だったなと。
ご飯物はみんな大好きですから。
まずこちらにお米があるのでこちらから見ていきたいと思います。
時々こんなふうにして水分をとりますとほらこんなサラサラするぐらい水分が抜けてますね。
だけど中にはしっかりと水分が入ってるちょうどいい具合に用意できたお米です。
では具を炒めていきます。
こちらに今炒めてあるのがたまねぎとにんじんですね。
野菜類はバターで炒めると味がしみてとてもおいしいんですね。
ですからバターで炒めました。
軽く塩・こしょうしてありますがこれ炒まっておりますので…。
これぐらいしんなりしてたまねぎが…。
透明になってますでしょ?はい。
そしたら一度取り出す。
具ですからこれはこれでおいときましょう。
今度は鶏肉なんですね。
鶏肉のようなお肉のものはちょっと高熱でやりたいのでサラダオイルを使ってます。
鶏はやはりサラダオイル。
…の方がいいですね。
野菜とかお米はバターでやるととてもいい具合ですし肉類はサラダオイルで炒めるといい具合に炒まります。
鶏のむね肉ですとあまりアクが出ませんので。
ももよりもむねの方がいい。
はい。
ご飯に合いますね。
ちょっと1cmぐらいの小さめに切ってありますね。
このくらいが召し上がった時にちょうどいい大きさかな…。
お米と合った時にもいい大きさかなと思います。
まわりが白くなればいいという感じで。
このあとまた炊いていきますもんね。
入れすぎない方がジューシーに仕上がりますのでね。
表面がサッと色が変わればいいというぐらいに考えて下さい。
もうこれぐらい…。
このくらいでいいですね。
そしてこれも一度出しておく。
一度出します。
一度これも出しておくという事で鶏もうまみを閉じ込めました。
さあ続いてこちらに今度はご飯を。
同じフライパンで結構ですのでここに今度はバターを入れます。
そして洗ってこれだけ十分水分のきれたお米を入れます。
これを炒めていくんですね。
どうして炒めるかといいますとここで十分にお米に火を通しておきますとここでお米に火が通ったって状態なのでいわばお米の「おねば」というのが出てこないのでパラリと仕上がるわけです。
なるほど。
こうやってますとだんだん表面がツヤツヤしてきて透明感が出てきて色がちょっと黄色みを帯びてきますでしょ。
でこれは結構熱いんですね。
ちょっと指を入れてみて「熱い」と思うぐらいここでよく炒めますとお米がパラリと仕上がります。
大体何分ぐらい炒めれば…?5分ぐらいはどうしても炒める事になりますかしら。
ちょっとこうやって炒めたのがここにありますのでご覧になって頂きたい。
あっこちらはやっぱり随分透明感と黄色みを帯びているというかバターが…。
しみこんでるという感じ。
これがパラリと炊くコツなんですね。
ここまでできるようにするといいですね。
これを炊飯器に入れれば今炊飯器は良くなってますのでこれで十分炊けます。
ご飯を最初に入れて…。
お米が入りましたでしょ?そしたらここに…。
先ほど炒めた野菜。
たまねぎとにんじんこれは塩・こしょうしないでバターだけで炒めたものなんですね。
そうですね。
そしてこの鶏肉は塩・こしょうしてありますね。
具を入れました。
こんなふうにね。
ここにお水を入れます。
少し混ぜまして。
軽く混ぜた方がいい。
これで炊飯器に入れて炊けばいいだけです。
普通のモードで炊いていいんですか?白米炊くのと同じように。
「炊き込みご飯モード」っていうのがありますでしょ。
このごろ大抵ついておりますけどそこへ入れて炊いて下さい。
これは実は炊けてあるものなんですけれどいいですか?私開けてみても。
はいどうぞ。
うわ〜!いい香り!じゃあちょっといいですか。
そうですね見てみましょうか。
おいしそう。
あっほんとすごくパラパラしてる!そうですねサラッとして。
あ〜このおこげもおいしそう。
ここへパセリを散らして召し上がって下さいませ。
ありがとうございます。
こんなふうに。
確かにパセリを加えると彩りも良くなりますね。
チキンの所頂きます。
う〜ん!味がとってもおいしい。
バターの風味と…チキンはほんとにジューシーなんですね。
簡単な事で出来ますので。
この味がやっぱりとっても絶妙でおいしいです。
「チキンピラフ」の材料のおさらいです。
たまねぎが透き通るまで炒めて一度取り出します。
鶏むね肉も1cm角に切って炒めすぎない事がポイントでした。
お米も透き通るぐらいに炒めてから炊くとパラリと仕上がります。
でもすごく味がしみてておいしい。
フフッよかった。
続いては「あさりのスパゲッティ」です。
これも定番ですけどね。
どんな事目指していきましょう。
実はここに隠れているのがあさりちゃんなんですね。
あさりは大体海水ぐらいの塩水に浸しておきましてそして人肌ぐらいの温度の所においときますととてもいい具合らしくてピュッピュと潮を吹いてくれますのね。
飛びますのでこうやって防いでおきます。
今持ってきたばっかりなのでまだ閉じておりますけれども吹き始めます。
でこちらにはあさりを丁寧に洗ったものがもう準備されていますけれども。
洗う時2つ3つこうしてよく流水でこすり合わせると殻の方もきれいになるのでいい具合になります。
でお鍋にあるのが…それでオリーブ油の中に入れますから少しにんにくが薄茶色になりますでしょ?このくらいになりましたらあさりを入れます。
そしてここに白ワインを入れます。
でふたをすぐ閉める。
そうするとたちまちにして口を開けてくれますけれども。
こちらに開いたのがありますのでご覧になって下さい。
あっ随分いい香りが。
きましたでしょ。
あさりもあんまり煮るとかたくなりますのでもう火が通ってふたが開いたらこれでいいという事であさりを取り出しておきます。
あまり火が入りすぎないようにあさりを取り出しておくという事ですね。
そしてこの汁ももう少し煮詰めるとおいしくなりますので弱火にかけて1/3ぐらいを煮詰めます。
残り2/3です。
そしてあさりは…。
先ほどのあさりを一回身と殻に分けておく。
これ全部殻も入りますと殻ばっかり食べてるようになってしまいますのね。
それじゃあもったいないし…。
それから大体400gか500gワンパックになってますのでそれを全部使いきった方がいいという事で半分はこういうふうに食べやすいようにしております。
そして煮詰めたスープはこのように。
随分煮詰まりました。
2/3ぐらいに煮詰めてあるんですね。
ここにパスタのゆでたてを入れます。
そしてパスタはこれちょっと塩分をいつもより控えめにしてあるんですよね。
あさりって結構塩辛いんですね。
ですからちょっと塩分を控えめに入れました。
これがふだんよりはちょっと少ない。
ただゆでている時間はパスタの袋に書いてある表記どおりで大丈夫です。
あ〜おいしそうですね。
この濃厚なスープがからまって。
誰でも大好きなパスタですね。
このパスタに味がしみるところが最高ですね。
出来上がりがこちらです。
わ〜ほんとに…。
やっぱりあさりが殻ばっかりにならないところがとってもいいですね。
少し出してあるのとちょっと飾りで見られるのととてもきれいに。
あさりって意外と塩辛いので塩をふったりする時はご注意下さい。
ちょっと少なめにという感じです。
そうですか。
ほんとにみんなが知ってるこの「あさりのスパゲッティ」。
ポイントもう一度おさらいしましょう。
蒸したら一度取り出しておく。
これがふっくらできるコツでしたね。
そして汁を煮詰めたところにもう一度パスタを入れてそしてよく吸わせてあさりを戻しておく。
これがおいしさのポイントでした。
ほんとあさりだけでもすごくおいしそうだったのにパスタが加わるとまた主食としてとってもおなかいっぱいになる一品になりますね。
ほんとに今日3品「えびフライ」「チキンピラフ」「あさりのスパゲッティ」みんながとっても大好きでよく食べてきたものですけれどこれもちょっとポイントを押さえたらおいしくうまく出来上がりますね。
そうですね。
私もこの一年間によくよく考えてみましてどこのスーパーでも売っている素材それからどこのお宅にでもある器具だけを使っておいしく作るにはどうしたらいいかっていう事を考えながら一品一品作ってまいりました。
ですからこういうような料理を是非お宅で作って頂けたらなと思います。
昭和の頃はこういう洋風料理って大ごちそうでしたけど今は割合に身近に気軽にできる素材になってきましたので是非と思ってます。
これから若い人たちお料理を始める人とかたまにはお父さんが一家のために…今晩のお食事をお父さんが作ろうなんていう時にお役に立てて頂けたらなと思ってます。
真崎さんは今回実は洋食料理が最終回という事でほんとにこの一年随分たくさんすてきな洋食料理を教えてプレゼンして頂きました。
どうもありがとうございました。
基本をしっかり押さえておけば「これできるんだな」っていう自信にもつながりましたしおいしいおふくろの味にいつも癒やされました。
どうもありがとうございました。
一年大変お世話になりました。
ありがとうございました。
皆さんも是非基本を押さえてトライしてみて下さい。
今日ご紹介しましたレシピは「きょうの料理」テキスト3月号に掲載されています。
参考になさって下さい。
(テーマ音楽)2015/03/09(月) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 おふくろの味 定番100「えびフライ・チキンピラフ ほか」[字]
昭和の食卓を彩った定番おかずを、一年かけて見直すシリーズ。今回は92〜94品目。「えびフライ」「チキンピラフ」「あさりのスパゲッティ」の基本的な作り方を紹介。
詳細情報
番組内容
「えびフライ」は、えびの腹側の筋を切るとまっすぐに。余熱で火が通ることを考え、サッと揚げるのがふっくら仕上げるコツ。「チキンピラフ」は具の鶏肉を表面だけ焼きつけ香ばしさをプラス。米はバターで炒めてから炊飯器で炊くと、パラリと仕上がる。「あさりのスパゲッティ」は、主役のあさりをふっくら仕上げるため、白ワインで蒸したら一度取り出し、蒸し汁だけを煮つめてソースにする。
出演者
【講師】料理研究家…真崎敏子,【司会】與芝由三栄
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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