デート〜恋とはどんなものかしら〜 #08【結婚は愛か理念か?皆の本音が爆発!】 2015.03.09


(小夜子)《トラディショナルを2つとフランボワーズを2つ…》《グランマニエを1つとシャンパーニュを1つ。
ですよね?》
(小夜子)《あら覚えられちゃった》
(店主)《覚えますよ》《毎年同じのだから》《うちじゃ藪下先生コレクションって呼んでます》《先生がノーベル賞取ったら大々的に売り出そうって》《じゃあ取らなきゃいけないわね》《依子あなたは買わなくていいの?》
(依子)《シュークリーム》《そうじゃなくてチョコよ》《好きな男の子にプレゼントしなくていいのかな?》《何のために?》《バレンタインだもの》《くだらない》
(生徒)《巧君チョコ作ったので食べてください》
(男の子)《ん〜?国語とか体育とか…》
(巧)《おい。
これお前らで食べろよ》《えっ?いいの?》《やった〜》《僕手作りとか食べる気しないから》《そもそもバレンタインなんてお菓子業界の仕掛けた策略なのにさ》《嫌だねえ教養のないやつらは》
(俊雄)え〜結構な結納の品々をありがとうございます。
幾久しく…。
依子やっぱりこれ暗記しなくていいんじゃないかな。
(依子)駄目よ。
読みながらなんてみっともない。
(俊雄)読みながらでもいいって本に書いてある…。
ちゃんとやりたいと言ったのはお父さんよね?暗記します。
幾久しく…。

(小夜子)私も参加したい。
死んでいるのにどうやって参加するのよ。
私はあなたがつくり出してるんだからあなたが私を出してくれればいいじゃない。
駄目。
あなたがいたら混乱する。
娘の結納なのよ。
出させてよ〜。
駄目。
出たい!出たい!出たい…!
(鈴の音)
(巧)母さん支度できた?
(留美)うん。
(努)え〜本日はお日柄もよろしいので…。
(留美)あなたそれ暗記しなくていいのよ。
読むだけで。
(努)これくらい暗記できるさ。
何であんたがいるんだ!そりゃお前結納というのは両家の親同士が取り交わすものであってだな。
あんたは関係ないだろ!もう13年も絶縁してんだぞ!私もねいまさらどの面下げてと思うよ。
どうしてもお前が来てほしくないと…。
どうしても来てほしくない。
(努)結納金出したの私だぞ!50万!何なんだよあんたは。
(努)え〜このたびはあ〜依子さまと息子の巧との縁談をお〜ご了承くださいましてありがとうございます。
え〜本日はあ〜お日柄もよろしいので…。
もう読めって。
終わらないよ。
お前な結納ってのは始まったら終わるまで余計なことしゃべっちゃいけないんだ。
あんたもしゃべってるじゃないか。
(努)お前がしゃべり始めたから。
(留美)よしなさいよ。
みっともない。
すみませんね。
ほら私たち結納どころか結婚式もまともに挙げなかったもので…。
あらそうなんですか。
駆け落ち同然でね。
(小夜子)へ〜。
(留美)あのころはそういうの…。
はい!ストップ。
完全にぐずぐずになってしまいましたね。
仕方ありません。
初めからやり直しましょう。
何もやり直すことないんじゃないのか?谷口家の皆さん私の父はこの日のために入念な準備をしてきたんです。
いえいえそこまでは…。
結納は一生に一度の大切な儀式です。
ちゃんとやりましょう!はい。
立って立って。
玄関から。
いいですね?チャイムを押した瞬間からが結納です。

(鷲尾)自分は真剣です。
結婚を前提に付き合ってください!・
(足音)2人とも中へ入ってください。
これ持ってきました。
そんなもの破棄してください。
えっいや…。
あっ…せっかく貼ったのに。
やっ藪下さん…これ契約書にもうサインしたでしょ。
てことはもう結婚の契約は成立してるってことになり…。
こんなもの…。
お前何すんだよ!こんなもので結婚なんかできるわけない!依子さんやっぱり自分は大事なのは愛情だと思います。
誰が何と言おうが愛情です!自分は依子さんのことが好きなんです!心の底から!だから自分と付き合ってください。
お願いします!ごめんなさい。
お断りします。
谷口さん婚姻届を破棄しろと言ったのは貼り合わせたものでは役所が受け付けないと思われるからです。
新しいものをもらってきましょう。
あっ…はい。
どうして…。
どうして自分じゃ駄目なんですか?私のことを好きだとおっしゃってくれたのはとてもうれしいです。
ですが私はあなたのことはそれほどには好きではないんです。
それでもいいです。
よくありません。
谷口さんのことだって好きじゃないんでしょう!はい。
しかし谷口さんもまた私のことを好きではないんです。
ですよね?谷口さん。
あっ…はい。
つまり私と谷口さんは等号で結ばれます。
あなたとは不等号です。
私にはあなたの気持ちに応えることができません。
申し訳ありません。
人を好きになってみたいって思ったことはないんですか?恋をしたくはないんですか?本当は恋してみたいんじゃないんですか?いいえ。
いやしてみたいはずですよ!恋なんて無価値です!結婚は愛情ではなく理念が合致する相手とするべきなんです。
これ以上幼稚な恋愛至上主義的価値観を私に押し付けないでください!しつこく付きまとってすいませんでした。

(ドアの開閉音)やっぱり彼は考えが若いですね。
僕とあなたは理念が一致してるからそれで…。
今日はもう遅いので谷口さんもお帰りください。
契約書は作り直してあしたお宅に伺います。
おやすみなさい。
手伝い…手伝いましょうか?大丈夫です。
あっ…あっ分かりました。
じゃあの…おっおやすみなさ…。

(小夜子)あなたの結論は正解よ。
どうせ恋なんてできやしないんだから。
挫折するのが目に見えてるものに足を踏み込むのは愚かだわ。
僕は式も披露宴も必要ないと思うんだ。
確かに不経済ですしやらなければならない理由も見当たりません。
まして教会で式なんて挙げたら愛を誓う羽目になる。
愛を誓うんですよ?私たちは愛によって結婚するわけではありませんから誓えるわけがない。
そのとおり。
必要ないな。
必要ないですね。
この井伏鱒二の『山椒魚』は生物のジャンルでいいですね?よくないです。
何もやらないっていうのはどうかな?形式だけの慣習なんて必要ないわ。
いや形式っていうのも意外に大事でね。
結納結婚式披露宴そういう儀式を重ねることが実は合理的なことでも…。
ていうような時代じゃないもんな。
お前がそう言うならいいよ。
お父さんが私から目をそらすときは本心を隠しているときだということを私は過去の経験から知っているわ。
やってほしいの?年取ってくるとね人生の楽しみどんどんどんどんなくなってって…お父さんお前の花嫁姿見ることぐらいしかもう楽しみ残ってない…。
泣かないでよ。
分かったから。
やるからにはちゃんとやりましょう。
3月にキャンセルが出ている式場があり大きさも価格も手ごろだったので予約しました。
ちょっと待って待って待って。
その日なら30歳の誕生日までに結婚するという私の当初の目標もぎりぎり達成することができます。
急過ぎやしないかな。
留美さんと結納の日取り相談してください。
結納まですんの?父に残されたわずかな楽しみなのでお願いします。
どんどんどんどんどんどんどんどん勝手に決めやがるんだよ。
スイッチ入ったらもう止めらんないよ。
(宗太郎)結婚できるだけありがたいと思えよ。
バカ。
(佳織)何はともあれこれで正式に結婚が決まったわけだ。
おめでとう。
うん…。
でしょうがないから仲人をさ宗太郎に頼もうと思ってさ。
えっ?俺?本はといえばお前が色々無理やりやってくれたおかげだからさ。
ちょっと奥さんにも頼んでみてくれよ。
いや俺はそういうの向いてねえなあ。
でも他にいないし奥さん呼んでみてくれよ。
いやいや…仲人ってロックじゃねえからさ。
意外とロックだと思うよ。
いやロックじゃねえよ仲人は。
ちょっと無理だわ。
今は仲人なしって普通だぜ。
まあな…。
じゃそうするか。
ああ…。
(戸の開閉音)
(舌打ち)
(宗太郎)何が仲人だよ。
何だよ。
ホントのこと言ったら?うるせえよ。
お前こそおめでとうとか言って作り笑いしてんじゃねえよ!あの熱血好青年何してんだよ!
(ドアの開閉音)・「追いかけて追いかけてすがりつきたいの」・「あの人が消えてゆく」よかったよ!よかった!染みた染みた!すいません付き合ってもらって…。
お二人にしかこの気持ち打ち明けられないんで…。
お前にはがっかりだよ。
もう諦めんのかよ。
あんなニート野郎に負けて悔しくねえのかよ。
悔しいですよ。
でも諦めるしかないんだ…。
佳織さんは正解です。
気持ちを打ち明ければいいってもんじゃないんです。
でも自分は決めたんです。
あの2人のことを心から祝福するって。
そうしなきゃいけないんです。
みんなで祝うか!巧君と依子さんの結婚をぱ〜っとさ。
はい。
そんなのいいよ。
もう依子さんからOKもらったよ。
何で向こうがいつも決定権持ってんだよ。
向こうが世帯主だからじゃんかさ。
うちら行きつけの店セッティングするからさ。
そこ遊んでないで描く!ヤンキーきょうだい行きつけの店なんか行きたくないよ。
どうせ店員が大声でわめいてる下品なデフレ居酒屋だろ?うちでやればいいわよ。
あしたの夜私いないから。
じゃあここでたこ焼きパーティーでもやろうかな。
いないってどこ行くんだよ。
うんちょっとね。
ちょっとってどこ?どこだっていいでしょ。
親父とメールなんかやってんじゃねえよ!見ないでよ〜。
ねえ佳織ちゃん猫の絵文字どうやって出すんだっけ?あっあのエロいやつは有料なんですよ。
そんなのに金使ってんじゃねえよ!
(努)え〜婚約の印として結納の品を持参いたしました。
幾久しくお納めください。
え〜…。
あなた?すいません。
この人緊張すると頭真っ白になって埴輪みたいになるんです。
あなたしっかり!結構な結納の品々をありがとうございました。
いくひさひく…。
いさひく…。
幾久しく…。
いくひさ…いく…いくひくひくお受けいたします。
(留美)ハハハ。
諦めた。
1回言えたのに!ハハハ…。
ごめんなさい。
私あの緊張すると笑う癖がありまして。
どうぞ続けてください。
(俊雄)気持ちばかりではございますが…。
結納返しをご用意いたしております。
いっ…いく…。
(小夜子)幾久しく幾久しく。
幾久しくお受け取りくだ…。
ハハハハ…。
(俊雄)今言いましたよ今。
言えてたよな?
(小夜子)言えてた!言えてた!ごめんなさい。
「いくひくひく」が来るんじゃないかと思ったらもう…。
ホントごめんなさい。
(小夜子)あ〜もうやっぱりぐずぐずだわ!
(努)もう一回やり直しますか?いいわよもう。
本来やり直すものではありません。
そうですけど…。
(小夜子)緊張感足りないのよ。
谷口家。
はっきり申し上げて緊張感が足りないんじゃありませんか?
(留美)すみません。
(努)お言葉を返すようですが緊張感あり過ぎてこうなっちゃってるんだ。
依子さんが必要以上に緊張感をつくってしまってるから。
娘が悪いとおっしゃるんですか?いやたかだか結納でそんなに厳粛に…。
たかだかとは何ですか。
(俊雄)たかだかとは!こっちは一人娘差し出すんだ!差し出すなんてやめましょうよ戦国時代じゃないんだから。
こっちはそれくらい真剣なのよ!非常識な夫婦ね!
(俊雄)ああ非常識な夫婦だ!ひっひっ…。
(留美)えっ?非常識とは何だ。
非常識とは。
(小夜子・留美)あっ!たたいた!たたいた!
(小夜子)今たたいた。
だから注意したんですよ私は。
(俊雄)扇子でぽんとたたいた。
(小夜子)やっちゃいなさいよ!この人剣道やってるんですよ。
(努)やりますか?
(俊雄)何ですか?やりますか?
(小夜子)やりますか?
(努)だいたいあなたがね…。
お二人の結婚を祝って乾杯!
(一同)乾杯。
でも2月14日に結納なんてロマンチックでいいね。
なぜロマンチックなんですか?だってバレンタインじゃん。
そんな日があったこと忘れてました。
バレンタインの思い出とかないの?ありませんね。
チョコ渡したことなんかは?ありません。
一度も?ありません。
賢明だね。
しょせん製菓業界が仕組んだ子供だましのイベントにすぎない。
一年で最もくだらない日の1つだよ。
いや〜それもそれでさみしい気もするな。
寂しくありませんよ。
いやだって女子にとっては一番盛り上がる日じゃないですか。
クラスの女子が授業中であるにもかかわらず誰にあげるのあげないのと騒いでる姿が非常に不快でした。
不謹慎です。
そのとおり。
バカバカしいったらないよ。
でも心のどこかには依子さんだって誰かにチョコをあげたいっていう気持ちがあったんじゃないんですか?いいえありません。
それが楽しい方々はやればいいですけど私には興味がありません。
ケーキを切ってきます。
あっ私やるよ。
正確に5等分に切れますか?任せる。
変人だろ?安心してください自分はもう諦めたんで。
いや別にそんな…。
ただ…依子さんだって誰かにチョコをあげたいはずだと自分は思うんです。
恋がしたいはずだ。
だから彼女と恋をしてあげてほしいんです。
君は彼女のこと分かってないよ。
いや分かってないのはあなたかもしれない。
《あなたは買わなくていいの?》《シュークリーム》《そうじゃなくてチョコよ》《好きな男の子にプレゼントしなくていいのかな?》《何のために?》《バレンタインだもの》《くだらない》《誰でもいいから好きだなって思う男の子にあげてごらんなさい》
(用務員)《さようなら》
(小夜子)《グランマニエあ〜ん》
(俊雄)《あ〜ん》《んっおいしい》《お返し。
あ〜ん》
(小夜子)《あ〜ん》《おっ。
おかえり》《チョコ誰にあげたの?》《どうして?》《好きだなって思う人がいないから》《やっぱりくだらないわバレンタインなんて》鷲尾君はかなりチョコもらった系じゃないの?あっいや好きな人からはなかなかもらえなかったです。
もらえるだけいいじゃん。
なあ兄貴。
バカヤロー俺はすげえもらったよ。
がきのころはカワイイ顔してたんだよ。
佳織さんはどなたかにチョコをあげたことはあるんですか?そりゃあるよ。
付き合ってた彼氏とかには一応あげてたし。
職場の野郎どもにも毎年あげてるよど義理チョコ。
本命には一度もあげたことねえけどな。
はっ?がきのころから本当にあげたい相手には一度もあげたことねえだろっての。
《バレンタインなんてお菓子業界の仕掛けた策略なのにさ》《嫌だねえ教養のないやつらは》
(女の子)《行こう》
(2人)《うん》《よ〜し美術教室で頑張ろうか》《今日って何のやつかな?》何言ってんのあんた。
(宗太郎)巧お前気付かねえの?んっ?ホントは気付いてんじゃねえのかよ。
やめろよ。
いいじゃんか。
もうこいつ結婚するんだから。
すっぱり諦めるためにこれ開いたんだろ?お前この前言ったよな?結婚までたどりついたのも本はといえば俺が色々やってくれたおかげだって。
違うんだよ。
こいつなんだよ。
やめろよ。
(宗太郎)こいつはさこの十何年車でこの家の前を通るたびに必ず2階の部屋を見上げんだ。
お前の姿が見えないかって。
去年俺が女房に逃げられて。
えっ?逃げられた?逃げられたんだよ。
だからこいつにうちに戻ってこいって言ったわけよ。
飯とか掃除とかやってくれって。
《嫌だよアパートの方が気楽だもん》《引き払えばアパート代浮くだろ》《アトリエどうすんだよ。
ここじゃ騒がしくて描けない…》
(宗太郎)こいつは思い付いたわけだな。
《おっす。
久しぶり》《おっおう》
(留美)《佳織ちゃんねまたここで描くことにしたんだって》《アパートの家賃がまた上がってさ頭きたから引き払って実家に戻ってやった》《でアトリエがないから今日からここでさ》
(宗太郎)アトリエがないって口実があればまたお前と会えるかもしれないって。
(宗太郎)わが妹ながらバカだろ。
今まで付き合った男もいた。
結婚寸前までいったこともあった。
だがいつも駄目にしちまうのはがきのころの初恋の相手をいまだに心の奥で思ってるからだ。
初めて絵を褒めてくれた人。
たったそれだけのことで20年以上。
泣けてくるべ。
《へ〜才能あるね。
プロ目指せよ》
(宗太郎)だがその相手は恋愛不適合者のくず野郎であるが故に告白することもできない。
その上誰とも付き合わずに2階の部屋で昔のまんま冷凍保存されちまってるもんだから諦めるに諦めらんねえ。
いっそ結婚してくれちまえば諦めがつくのに!だからこうやって…。
うわ!あっ…。
宗太郎やめろ!うっ…。
あっ…。
何で俺に掛けんだよ!お前がくそだからだよ!やめてください!うるせえよ!この野郎!宗太郎さん!あっ!何で…。
何でお前なんだよ。
がきのころから何やってもお前にはかなわなかった。
だけどお前はすっ転んだ。
引きこもりのニートだ!働かないでおふくろさんにたかって最低の人間だ!ざまあ見ろだ!俺はちゃんと工務店やってんだ!若い者束ねてんだ!町内会長までやってんだよ!勝ったのは俺だろ!なのに…俺は女房に逃げられてけさ離婚届が届いて何でお前が結婚できんだよ…。
何でお前なんだよ!てめえなんかニートのくそ野郎だろうがよ!こんな結婚バカげてんだよ!何が契約だよ!俺の妹の気持ち踏みにじりやがってよ…。
(泣き声)兄貴立って。
帰ろう。
自分が送ります。
(泣き声)私は巧君と依子さんお似合いだと思う。
結婚決まってうれしいよ。
行くぞ。
佳織〜。
ほら。
バカヤローお前…。
(ドアの開く音)自分もです。
幸せになってください。
(ドアの開閉音)
(努)結構な結納返しを頂きありがとうございます。
(努)え〜これにより2人の婚約が成立いたしました。
これからよろしくお願いいたします。
こちらこそよろしくお願いいたします。
依子さんお受け取りください。
はい。
幾久しくよろしくお願いします。
こちらこそ幾久しくよろしくお願いいたします。
本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
うっ…。
では酒こうの準備を。
(俊雄・努の笑い声)そうですかマックイーンお好きですか。
(努)もちろんですよ。
新しいスター像を提示した俳優です。
いや私も大好きでしてねえ。
それこそバイクで柵を飛び越えるシーンまねして自転車でケガして。
(努)分かるなあ。
いや藪下さんが気の合う方でよかった。
(俊雄)いえいえさあさあもう1杯どうぞ。
(努)あ〜どうも。
あっしまった。
ビール買いだめしとくの忘れた。
あっ買ってくるわ。
(努)いやいやもうお構いなく。
すぐですから。
僕行こうか。
お相手してて。
(努)しかし『大脱走』もいいけどスティーブ・マックイーンといえばやはり『ブリット』ですよね。
当然見てますよね『ブリット』あれを見ないでマックイーンは語れませんからね『ブリット』『ブリット』見てますよね?
(俊雄)見てないよ!知らないよ!『ブリット』なんて。
何なんだ『ブリット』って!知るものか!
(努)いけしゃあしゃあと何がスティーブ・マックイーンファンなんだ!
(いびき)うっ…。
(せき)おえ!チョコだよチョコ。
モテない兄貴のために作ってやった。
結納もう終わったかな。
鷲尾君呼んでボウリングでもやらね?バレンタイン相手がいない者同士さ。

(努)何だか今日は失礼の数々を…。
いえこちらこそすみませんでした。
あっいえ。
しかしいい結納だったと思います。
そうねやってよかったわね。
(留美)あの〜藪下さん…1つ確認しておかないとと思うんですけど…。
本当によろしいんでしょうか?はっ?
(努)こいつはニートです。
働いてない。
そしてこれからも働く気はないんです。
(留美)お恥ずかしいかぎりです。
巧君は専業主夫として娘を支えると言ってくれました。
今どき男の専業主夫は珍しくもない。
こいつの場合専業主夫が先にあるわけじゃない。
働きたくないという思いが先にあってそのための結婚なんです。
あらためてどうしようもないやつだな。
それにお互い好きじゃないなんて言ってます。
冗談なんだか本気なんだか分かりませんけど。
本気だよ。
僕らは愛情ではなく理念で結ばれてるんだ。
その方が結婚はうまくいく。
だからお父さん心配はいりません。
君は娘が選んだ相手だ。
私は応援するよ。
ありがとうございます。
依子の方こそなかなか変わった娘だから巧君は苦労されると思う。
よろしくお願いします。
(留美)いえいえとんでもない。
もったいない娘さんです。
こちらこそよろしくお願いします。
依子遅いな。
はっ?見てきます。
(俊雄・留美)あっ…。
(努)あっまあどうぞ。
(俊雄)あっどうもどうも。
あっおかえり。
ただいま。
どこか寄ってた?あの…。
んっ?いいえ別に。
あっ。
あ〜惜しい!ごめんなこの間。
いいよ。
おかげで私も吹っ切れた。
お〜!よし!自分も吹っ切れました。
どうもごちそうさまでした。
長居してしまいすいませんでした。
(俊雄)あっいえいえ。
お気を付けて。
じゃあまた。
谷口さん。
んっ?チョコレートだと思いましたか?えっ?そんなわけないじゃありませんか。
だまされましたね。
あっ…ハッ…。
そりゃあそうですよね。
僕らはそんなんじゃないから。
そうですよ。
ではお気を付けて。
(俊雄)入ろうか。
私ちょっと散歩してくる。
お前はホントにくずだな。
どうして受け取ってやらないんだ。
チョコじゃないってさ。
チョコじゃなかったら何なんだ。
向こうが渡さなかったんだよ。
じゃあ何で買ってきたんだ。
知らないよ!そうね…。
依子さん自身も分かってないのかも。
でもあなたは気付いてるんじゃない?
(留美)結婚相手にチョコレートを渡せないなんてかわいそう。
《チョコ誰にあげたの?》《どうして?》《好きだなって思う人がいないから》《やっぱりくだらないわバレンタインなんて》《無理に誰かにあげなくていいのよ》《いつか恋をするわ》《自然にこの人にあげたいなって思える人に出会える》《それまで大事に取っときなさい》
(女性)ねえあそこら辺は?・
(店主)久しぶりねえ。
すてきな振り袖。
今日は何?結納なんです。
まあそう。
恋をしたのね。
あ〜これでお母さんに頼まれた注文にやっとお応えできる。
ちょっちょっと待っててね。

(小夜子)《いつかこの子がバレンタインの日にチョコを買いに来ることがあったらそのときは同じものをお願いしますね》《この組み合わせならどんな男の人もイチコロのはずだから》《はい承りました》
(店主)お待たせしました。
トラディショナルが2つフランボワーズが2つグランマニエが1つシャンパーニュが1つ藪下先生コレクション。
すいませんでした。
チョコなんてあげようとしてしまって。
バレンタインなんてくだらないのに。
両親が…バレンタインにチョコを食べさせ合っていました。
だから私は…夫婦はそうするものだと思い込んでいたのかもしれません。
きっとそうです。
どうしてでしょう…。
どうして涙が出るのか分かりません。
ご両親がチョコを食べさせ合っていたのは夫婦だからではありません。
愛し合ってるからです。
結婚してなお恋をしてるからです。
涙があふれる理由は…。
たぶんその答えは…。
君が本当にしたいことは…結婚じゃなくて恋だからです。
本当は人一倍恋がしてみたいのに恋がどんなものなのか知りたいのにできないから心にずっとふたをしてたんです。
僕と結婚するってことはもう一生恋をすることはないってことだから…。
だから泣いてるんです。
渡してきなよ。
君とちゃんと恋してくれる人に。
僕には君から受け取る資格はない。
2次元しか愛せない恋愛不適合者だ。
彼は違う。
彼は君に恋してる。
彼と等号になるかどうかは君しだいだよ。
勇気を出して踏み出してみなよ。
彼とならできるかもしれない。
君にも恋が。
あなたはどうするんですか?僕はどうとでもなるさ。

(俊雄)残念だね。
(小夜子)そう?想定内よ。
あの子がそう簡単に結婚できるはずないもの。
まあな。
内心少しほっとしてるよ。
私は今日結納に参加できて楽しかったわ。
あなた私を出してくれてありがと。
依子はケチでさ〜。
(佳織・鷲尾)わ〜!
(宗太郎)だ〜!
(宗太郎)イェイ!イェ〜イ!Igotit!ヘヘ…。
(宗太郎)続けよ佳織。
はい依子さん。
今宗太郎さんと佳織さんとボウリングやってます。
えっ?今からですか?あっ大丈夫です…。
はい。
代わってほしいって。
もしもし…。
えっ?・
(バイクの走行音)依子さんから電話で聞いた。
まあ結局巧君が捨てられたんでしょ。
拾ってやってもいいよ私。
できないかもしれませんが…努力します。
精いっぱい努力しますので…私に教えてください。
恋というものを。
恋が…してみたいです。

『デート』をもう一度見たい皆さまへ。
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2015/03/09(月) 21:00〜21:54
関西テレビ1
デート〜恋とはどんなものかしら〜 #08[字]【結婚は愛か理念か?皆の本音が爆発!】

バレンタインデーに結納を取り交わす事になった依子と巧。結婚は愛情ではなく理念と考えていたが数日前に鷲尾に恋をしたくないか訊ねられ依子の心は揺れていた。

詳細情報
番組内容
 ついに、藪下依子(杏)と谷口巧(長谷川博己)の結納が執り行われることになり、藪下家に両家が集まった。厳かな雰囲気の中、儀式は始まるが、藪下俊雄(松重豊)と谷口努(平田満)の口上がしどろもどろで、谷口留美(風吹ジュン)は笑いが止まらない。そんな中、依子は、沈んだ様子の巧のことが気にかかる。
 その1週間前、依子と巧のお祝いパーティーが開かれ、島田佳織(国仲涼子)、
番組内容2
島田宗太郎(松尾諭)、鷲尾豊(中島裕翔)が谷口家にそろった。結納が2月14日だと聞いた佳織はロマンティックだと言い、依子にバレンタインデーの思い出を聞くが、依子は今まで一度もチョコを渡したことがないと答える。それを聞いた巧は賢明だと依子をほめ、バレンタインデーなど製菓業界が仕組んだイベントに過ぎない、とさげすむように言う。豊は、依子の心のどこかには誰かにチョコをあげたいという気持ちがあるのでは、
番組内容3
と食い下がるが、依子に否定されてしまう。
 依子が席を外すと、豊は、自分はもう依子のことは諦めたが、依子はきっと誰かにチョコをあげたいはずだし、恋もしたいはずだから依子と恋をしてあげてほしい、と巧に頼む。
 今から19年前、10歳の頃の依子(内田愛)は、バレンタインデーに藪下小夜子(和久井映見)からある予言をされていた。
出演者
藪下依子: 杏 
谷口巧: 長谷川博己 
島田佳織: 国仲涼子 
鷲尾豊: 中島裕翔(Hey!Say!JUMP) 

島田宗太郎: 松尾諭 
藪下小夜子: 和久井映見 

谷口留美: 風吹ジュン 

藪下俊雄: 松重豊
スタッフ
【脚本】
古沢良太(『リーガルハイ』シリーズ、『相棒』シリーズ、『外事警察』『ゴンゾウ』、映画『エイプリルフールズ』、映画『寄生獣』シリーズ、映画『三丁目の夕日』シリーズ、映画『少年H』、映画『キサラギ』など) 

【企画】
成河広明(『リーガルハイ』シリーズ、『すべてがFになる』『ラストホープ』『遅咲きのヒマワリ〜ボクの人生、リニューアル〜』
スタッフ2
『ストロベリーナイト』シリーズ、『謎解きはディナーのあとで』シリーズなど) 

狩野雄太(『大使閣下の料理人』『世界一即戦力な男』など) 

【プロデュース】
山崎淳子(『リーガルハイ』『マルモのおきて』シリーズなど) 

【演出】
武内英樹(映画『テルマエ・ロマエ』シリーズ、『のだめカンタービレ』シリーズ、『電車男』『カバチタレ!』など)
スタッフ3
石川淳一(『リーガルハイ』シリーズ、『遅咲きのヒマワリ〜ボクの人生、リニューアル〜』『ストロベリーナイト』『謎解きはディナーのあとで』『ジョーカー 許されざる捜査官』など) 

【音楽】
住友紀人 

【主題歌】
chay「あなたに恋をしてみました」(ワーナーミュージック・ジャパン) 

【制作】
フジテレビ 

【制作著作】
共同テレビ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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