被災地からの声「宮城県多賀城市」 2015.03.11


番組では皆さんからの声も募集しておりますので是非お寄せ下さい。
今日はこの辺で失礼いたします。
皆さんこんにちは。
「被災地からの声」です。
この時間は被災地にお住まいの方々の声をお伝えしています。
つい最近朝の時間でしたが岩手県の沿岸に津波注意報が出されました。
注意報が解除されたあとこれまで取材などで知り合った2〜3人の方にお電話したんですがやっぱり注意報が出ていた間は胸がドキドキして気分が悪かったとおっしゃっていました。
やはりこういう事がありますと被災地の方々はいやおうなく4年前の事を思い出さざるをえません。
取材する側の私もこういう事がありますともうそっとしておいてほしいとそう祈らずにはいられない気持ちになります。
さて今日お伝えするのは宮城県多賀城市の声です。
多賀城市は人口がおよそ6万2,000。
隣接する仙台市のベッドタウンとして発展してきました。
人口密度は東北の自治体では最も高くなっています。
震災では市街地を中心に面積の3割が浸水しました。
180人を超える方が犠牲になっています。
では多賀城市で聞いた声です。
(取材者)何ででしょう?うんそう。
ならない。
ならなかった。
(取材者)中澤さんとしてはまとまってた方が良かったと思いますか?どっちかって言えばね。
(取材者)2人で出かける事が…。
(取材者)お互いに声をかけるとしたらどんな事を?
(取材者)おはようございます。
(取材者)ここ皆様の…。
集会所っていうとあれだけど休憩所だね。
ここが集会所の前で。
これ全部我々で作った。
(取材者)それは何でそういうふうに思うようになったんですか?・津波の中にね。
どうぞ。
(取材者)失礼いたしま〜す。
きれいなお部屋で。
何Lぐらいですか?3DK。
(取材者)どうですか?お住まいになられて。
グーです。
大変お世話になって本当に喜んでいます。
本当にありがとうございました。
(取材者)今まではそういうのなかった?違いますね。
多賀城で被災した地域にも当然そこに昔から住んで互いに深い縁を結んで暮らしてきた人たちがいらっしゃいます。
ただ一方多賀城は仙台のベッドタウンです。
基本的には被災した地域もマンションや戸建てが混在してコンスタントに住民が入れ代わる住宅地です。
震災前の地域のつながりも郡部などに比べればさすがに薄いと言わざるをえません。
これは住民の人柄がどうこうという話とは全く無関係で土地柄として避けられない事です。
元来地域コミュニティーが薄いうえにいろんな地域から集まって仮設住宅や災害公営住宅を形成しますとますますコミュニティーが薄くなる傾向があります。
それが仮設のまとまりを災害公営住宅に引き継がなくてもいいですとか衝突する事もあって仮設の人間関係に疲れたですとかあるいは公営住宅でもお互い会釈するのが精いっぱいだと言ったような声につながります。
とはいえ特に高齢の方にとっては相互の見守りですとか会話ですとかコミュニティーの重要性に変わりはありません。
仮設の人間関係に悩みながらグループ活動を率いる植田さんのような方もいらっしゃいます。
今回スタッフが知ったこの都市型の被災地の実情というのは今後の災害対策を立てるうえでも参考になるはずの声です。
引き続き多賀城の声です。
(取材者)最初はこのスタイルから始まったんですか?
(取材者)今は全然見えてる景色は?全く違いますね。
(取材者)クリーニング屋としてはそういう…。
公営住宅出来つつあるから戻ってはきてっけど。
(取材者)随分減ったんですか?減った減った減った。
(取材者)どれか。
え〜どこにありますかね。
これ。
(取材者)いつぐらいに描いたの?
(本郷)4年前。
震災前。
(取材者)ちょうどでも津波より上のとこで。
この子漫画家になるんじゃないかと。
なるわけないでしょ。
(本郷)ルーズなだけでね。
まさかこんなのに役立つとは思わなかった。
通じないです。
(取材者)お店には一回来たの?
(取材者)お店がこんなんなっちゃっておじいちゃんどうするんだろうなって…。
え〜そうなの。
え〜なるほど。
「まわりの人のなるべく負担にならないように残り少ない人生を生きたいです」。
本郷クリーニング本郷これ浩って。
孫。
大倉日菜子。
転職して飲食店を開いた並木さんですが震災の時たった2つのコロッケを抱えて1時間かけて孫に届けに行くおばあちゃんと出会いました。
食料不足の中そのおばあちゃんから冷めたコロッケを2個で400円ぐらいで買ったと聞いてさすがにこんな状況はあってはならないと思ったそうです。
その日のうちに知り合いの食品卸業者に電話をして食材を探し始めて肉を買いから揚げを作って安い値段で売り始めたそうです。
並木さんは仲間と共に中古の厨房器具を集めて他の飲食店に安く提供するといったような活動も行ってきました。
町の復興のため若い世代が立ち上がらなければという思いが強い方です。
それからクリーニング店の本郷さんですがこれから人の負担にならないよう生きていきたいとおっしゃいました。
しかも皆さんお聞き頂いたように震災後に義援金をもらったり励ましの言葉をもらったりした事を自分が人に負担をかけてしまった事なんだと感じてらっしゃいます。
震災直後こうした律儀で遠慮深い東北の方々の姿が世界中から称賛を浴びました。
その事を4年ぶりに改めて思い出した声でした。
番組では皆さんからの声も募集しております。
NHK仙台のホームページ携帯電話からお寄せ頂けますのでよろしくお願いいたします。
「被災地からの声」また木曜のお昼にお会いいたします。
2015/03/11(水) 02:38〜03:01
NHK総合1・神戸
被災地からの声「宮城県多賀城市」[字]

被災地で出会った方々に、「いま一番言いたいこと」をうかがい、その思いを全員放送しています。今回は、宮城県多賀城市でお聞きした声をお届けします。

詳細情報
番組内容
被災地で出会った方々に、「いま一番言いたいこと」をうかがい、その思いをスケッチブックに書いてもらった上で、思いの丈を語っていただきます。撮影した方の声は、全員放送しています。今回は、宮城県多賀城市でお聞きした声をお届けします。
出演者
【出演】津田喜章

ジャンル :
ニュース/報道 – ローカル・地域
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
情報/ワイドショー – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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