U−29今日の主人公は…。
(演奏)
(坂本)いくぞ〜!ロックバンドのボーカルNAOIこと…彼の率いるバンドはインディーズにもかかわらず地元茨城ではちょっと知られた存在。
彼らが歌うのは…。
人と人との絆。
地元で単独ライブをすれば毎回300人以上詰めかける。
そうそうそうそう。
楽しいよね。
うん。
実は今仲間が好き地元から出たくないといった志向を持つ若者いわゆる「マイルドヤンキー」が注目を集めている。
なんと20代の3割を占めるという。
郊外のショッピングモールによく通うNAOI。
彼もそんなマイルドヤンキーの1人?今回のU−29はマイルドヤンキーの生き方に密着!東京から電車で2時間。
茨城県大洗町がNAOIの地元だ。
今は実家暮らし。
この日は朝8時に家を出た。
向かった先は近所にある船着き場。
バンドの収入だけではまだ生活できないため週2回家業のシジミ漁に出ている。
5メートルの竿を使い収穫作業を延々と繰り返す。
大体こんな感じでシジミが入ってくる感じですね。
NAOIが4時間の漁で取るシジミはおよそ10キロ。
8,000円の収入になる。
漁のあとに向かうのは…。
近所の温泉。
バンド仲間はまだ仕事中。
1人時間を潰す。
夜8時。
水戸市郊外のショッピングモールへ。
仕事を終えたバンドのメンバー2人と合流。
楽しい時間の幕開けだ。
彼らにとってショッピングモールは何でもそろう絶好の遊び場。
飯食い終わったらムラスポ見に行っていい?
(HIRO)いいっすよ!見たい。
ムラスポ。
腹をすかせた一行はまずフードコートに向かった。
はいありがとうございま〜す。
(店員)ありがとうございま〜す。
全員同じ物を注文。
遅くまで活動するための腹ごしらえだ。
食事のあとはショッピング。
服を選ぶのもいつも一緒。
3032…。
ここならいくらでも仲間と過ごせる。
深夜1時。
(演奏と歌声)ようやく全員の仕事が終わり週2回のバンド練習開始だ。
(演奏と歌声)NAOIのバンドは高校時代の友人を中心に結成された。
(演奏)メンバーはバンドの仲間であると同時に一番の遊び友達だ。
NAOIはこれまで12年間リーダーとして仲間たちを引っ張ってきた。
四六時中一緒にいてもまだ一緒にいたい。
けんかはほとんどしないという。
ハハハ!おっおっ!おっイェ〜イ!うん。
NAOIがバンドを始めたのは高校1年の時。
音楽好きの仲間と出会ったのがきっかけだった。
もともとは地元へのこだわりがなく21歳の時バンド仲間を引き連れ東京へ勝負に出た。
イエ〜イ!クラブエイジア。
1番手B×A×Gぶちかましてくんでよろしくお願いします。
東京でバンド仲間と共同生活をしながらライブを続ける日々。
しかし勢いだけのライブで客も集まらず家の電気代さえ払えない状況に追い込まれた。
そんな時東日本大震災が起きた。
たまたま帰省していたNAOIは実家で被災。
水は出なくなり停電になる中地元の仲間が津波の危険を顧みず助けに来てくれた。
それが茨城へ戻る決め手となった。
それ以来NAOIの作る曲には明らかな変化が生まれた。
これまで書いていた歌詞とは違い「繋がっている」や「一人じゃない」など「絆」を訴えるフレーズが随所に盛り込まれるようになったのだ。
そのメッセージは震災で傷ついた地元の若者の心を動かしライブにも人が集まるようになった。
今では東京の大手レコード会社も注目しはじめている。
NAOIの収入はこちら。
月収は20万円。
バンド活動の収入は月3万円程度。
支出はこちら。
バンドの収入は全て今後の活動のために貯金している。
一週間スケジュール。
ライブは週2回程度年間なんと150本。
メンバーに会わない日はない。
(笑い声)今年も頑張っていきましょう!乾杯!
(一同)乾杯〜!地元に戻ってからは昔なじみとの飲み会も増えた。
NAOIの隣に座るのは自動車ディーラーの営業マンとして働く…
(歓声と拍手)実は山本さんバンドの元メンバー。
NAOIと2人で曲作りの中核を担っていた。
(歌と演奏)しかし2年前彼女との結婚に向けて就職を選択。
バンドを脱退した。
残りのメンバーも今や30目前。
アルバイト生活のままバンドを続ける事に不安が募っていた。
今以上に地元密着のバンドとして生き残りたいNAOIにチャンスが訪れた。
失礼します。
はい。
やって来たのは地元の商工会。
大洗町のP.R.ソング制作を頼まれたのだ。
地元でさまざまな世代に受け入れられればご当地バンドとしての地位を確立できるかもしれない。
(笑い声)これまで自分の作りたい曲だけを作ってきたNAOI。
具体的なリクエストを受けるのはこれが初めて。
ハハハハハ!なかなか厳しいね〜。
でも愛されたいよね地元に。
曲作りに向けてボーカルの相方HIROを大洗に呼び出したNAOI。
地元を改めて知るため町歩きに出る。
あっいいっすね。
(HIRO)そうだね。
そうっすよね。
(男性)ハハハハハ!
(男性)そうそうそう。
そうっすよね。
(男性)うん。
ね。
どこからいらしても。
それはよく言っているわね。
うんうんうん。
確かに確かに!
(女性)ハハハハハ!
(女性)頑張って大洗町のために。
うん。
これからだ。
はい。
ハハハハハ!これからの人はもう…了解です!いろんな事があるよ。
そうっすね。
(女性)頑張れ!あ〜ざす!ねっ!
(HIRO)そうだね。
そして訪れたのは大洗の象徴海。
そうだね。
うん。
子どもの頃の体験を思い出し曲のイメージを膨らませる。
いよいよ曲作り。
(ギター)
(ギター)
(演奏)頭に浮かんだメロディーをギターのKazukiと相談しながら固めていく。
(演奏)
(ギター)NAOIのイメージを具体的な音に落とし込んでいく。
一緒に町を歩いたHIROと歌詞を検討。
ね。
(HIRO)うん。
そうだね〜。
昼間会った大洗の人たちの顔が浮かんできた。
おかしいかな?全然全然。
だよね。
うん。
曲作りは朝5時まで続いた。
「大洗の歌」プレゼンの日。
失礼します。
お疲れさまで〜す。
採用するかどうかを判断するため商工会のメンバー15人が集まった。
じゃあ流してみます。
お願いします。
ヨイショ。
(ラジカセ)・「大洗という街で生まれ育ち感じた」・「広がる海の青さ街の人の優しさ」・「この街離れ東京…」果たして反応は?…っていう感じを。
(拍手)
(拍手)聞いてきました。
フフフ!見事採用が決まった。
2日後地元のライブでいつものように歌うNAOIがいた。
(演奏と歌声)ついてこ〜い!
(演奏と歌声)イエ〜イありがとう!いよいよ出来たばかりの新曲を披露する。
(観客)イェ〜イ!一度は東京に出たNAOI。
生まれ育った地元こそ2015/03/09(月) 19:25〜19:50
NHKEテレ1大阪
人生デザイン U−29「バンドマン」[字]
茨城を拠点に活躍するインディーズバンドのリーダー・NAOIこと坂本真生さん・28歳。震災を機に地元に戻った。「絆」や「仲間」を愛する彼は“マイルドヤンキー”?!
詳細情報
番組内容
茨城を拠点に活躍するインディーズバンドのリーダー・NAOIこと坂本真生さん・28歳。メジャーデビューを目指し21歳で上京したが、震災を機に地元に帰ってきた。彼が何よりも大事にするのが“仲間”。震災後は「絆」「つながり」をテーマにした曲が増えた。彼らの曲は地元のいわゆる“マイルドヤンキー”な若者たちに支持され、レコード会社も注目。地元に根づくバンドになりたいと願うNAOIの日々を追う。
出演者
【語り】Mummy−D
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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