鳩山元首相:「納得できた」…クリミア編入に肯定的意見

毎日新聞 2015年03月11日 20時25分(最終更新 03月11日 21時20分)

鳩山由紀夫元首相=東京都港区で2010年12月8日、西本勝撮影
鳩山由紀夫元首相=東京都港区で2010年12月8日、西本勝撮影

 【モスクワ真野森作】ロシアメディアによると、ウクライナ南部クリミア半島を訪問中の鳩山由紀夫元首相は11日、「民主的な住民投票を通じて、どう領土問題が解決されたか納得できた」と述べ、昨年3月のロシアによる一方的なクリミア編入を肯定的に捉える考えを示した。日本や欧米諸国が編入を国際法違反と批判する中、元首相の発言として波紋を広げそうだ。

 クリミア南部ヤルタの地元首長との面会時に語った。「世界史に残る出来事になる」「住民投票がウクライナの法令にも合致していたことが分かった」などとロシア政府の見解に沿った感想も披露したという。

 現地の記者団に対しては「市民が幸せに暮らしている様子を見ることができた。軍事的影響を受けずに住民投票が実施されたのは明確だ。私は戦車も見ていない。西側メディアの情報は偏っている」と述べた。今回の訪問を日本政府から批判されていることについては、「批判があるのは我々の仕事が重要だからだ」と主張。「日本社会に編入の真実を伝える」と述べた。

 クリミアではロシア軍部隊が半島の重要拠点を制圧した後の昨年3月、親ロシア派勢力主導の住民投票で「編入賛成が9割」と発表された。プーチン露大統領が直後に編入を宣言した。

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