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“震源域の周辺”で地震活動が依然活発3月11日 16時41分
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4年前の巨大地震のあと、震源域の周辺に当たる岩手県の沖合や内陸部、それに関東南部などでは依然として地震活動が活発な状態が続いていることが、専門家の分析で分かりました。専門家は「4年前に大きくずれ動いた宮城県沖の南北の地域では依然としてひずみがたまっているため注意が必要だ」と指摘しています。
地震のメカニズムに詳しい東北大学の遠田晋次教授は、巨大地震が起きる前までの10年間と、おととし3月から先月までの2年間の地震活動を比較し、巨大地震の影響について分析しました。
それによりますと、4年前の巨大地震でプレート境界が大きくずれ動いたとみられる宮城県沖と三陸沖の南部では、マグニチュード1以上の地震が起きる頻度が低くなっていました。
一方で、周辺の▽三陸沖の北部や岩手県の沿岸部と東北の内陸、▽福島県から千葉県にかけての沿岸や沖合、それに、▽日本海溝の外側などでは、巨大地震の前に比べて数十倍から数百倍と、依然として地震活動が活発な状態が続いていることが分かりました。
三陸沖では先月もマグニチュード6.9の地震が発生し、岩手県沿岸で津波を観測しました。
遠田教授は、4年前の巨大地震の震源域の南北に当たる地域では依然としてひずみがたまり、地震が起きやすくなっていると分析しています。
また、震源域から離れた関東地方や、糸魚川ー静岡構造線断層帯の周辺でも、依然として地震活動が活発な状態が続いているということです。
遠田教授は「4年前の巨大地震は東日本全体に影響を与えたと言え、地震活動が以前の状態に戻るには数十年から100年、あるいは200年かかる可能性もある。また、三陸沖のように大きくずれ動いた周辺では津波を伴う地震が起きるおそれもあるので引き続き注意してほしい」と話しています。
それによりますと、4年前の巨大地震でプレート境界が大きくずれ動いたとみられる宮城県沖と三陸沖の南部では、マグニチュード1以上の地震が起きる頻度が低くなっていました。
一方で、周辺の▽三陸沖の北部や岩手県の沿岸部と東北の内陸、▽福島県から千葉県にかけての沿岸や沖合、それに、▽日本海溝の外側などでは、巨大地震の前に比べて数十倍から数百倍と、依然として地震活動が活発な状態が続いていることが分かりました。
三陸沖では先月もマグニチュード6.9の地震が発生し、岩手県沿岸で津波を観測しました。
遠田教授は、4年前の巨大地震の震源域の南北に当たる地域では依然としてひずみがたまり、地震が起きやすくなっていると分析しています。
また、震源域から離れた関東地方や、糸魚川ー静岡構造線断層帯の周辺でも、依然として地震活動が活発な状態が続いているということです。
遠田教授は「4年前の巨大地震は東日本全体に影響を与えたと言え、地震活動が以前の状態に戻るには数十年から100年、あるいは200年かかる可能性もある。また、三陸沖のように大きくずれ動いた周辺では津波を伴う地震が起きるおそれもあるので引き続き注意してほしい」と話しています。
地震活動の変化は地震の起き方でも
東北沖での地震活動の変化は、地震の頻度だけでなく、地震の起こり方からも裏付けられます。
東北大学の遠田晋次教授は、東北沖で発生した地震のうち、深さ30キロよりも浅い、マグニチュード1以上の地震のメカニズムを解析しました。
ほとんどはプレート境界や陸側のプレート内部で起きる地震で、巨大地震の前は、地震の多くは押し合う力が加わって起きる「逆断層」と呼ばれるタイプの地震でしたが、巨大地震のあとには、宮城県沖や三陸沖の南部で、引っ張る力が加わって起きる「正断層」と呼ばれるメカニズムに変わっていました。
範囲は巨大地震で10メートル以上ずれ動いたとされる範囲とほぼ一致し、遠田教授は、巨大地震でいったんひずみが解放され、地震の起こり方が変わったとみています。
一方、その周辺の三陸沖の北部や茨城県沖では、依然として「逆断層」のタイプの地震が起きていて、先月17日に相次いだ三陸沖を震源とするマグニチュード6.9の地震も「逆断層」タイプの地震でした。
遠田教授は「先月の地震も巨大地震で誘発された活発な地震活動の一環と考えられ、今後も注意が必要だ。また、三陸沖では“アウターライズ”と言われるタイプの地震が想定され、地震の規模がマグニチュード8クラスになると大津波を引き起こすおそれもあるので津波にも注意してほしい」と話しています。
東北大学の遠田晋次教授は、東北沖で発生した地震のうち、深さ30キロよりも浅い、マグニチュード1以上の地震のメカニズムを解析しました。
ほとんどはプレート境界や陸側のプレート内部で起きる地震で、巨大地震の前は、地震の多くは押し合う力が加わって起きる「逆断層」と呼ばれるタイプの地震でしたが、巨大地震のあとには、宮城県沖や三陸沖の南部で、引っ張る力が加わって起きる「正断層」と呼ばれるメカニズムに変わっていました。
範囲は巨大地震で10メートル以上ずれ動いたとされる範囲とほぼ一致し、遠田教授は、巨大地震でいったんひずみが解放され、地震の起こり方が変わったとみています。
一方、その周辺の三陸沖の北部や茨城県沖では、依然として「逆断層」のタイプの地震が起きていて、先月17日に相次いだ三陸沖を震源とするマグニチュード6.9の地震も「逆断層」タイプの地震でした。
遠田教授は「先月の地震も巨大地震で誘発された活発な地震活動の一環と考えられ、今後も注意が必要だ。また、三陸沖では“アウターライズ”と言われるタイプの地震が想定され、地震の規模がマグニチュード8クラスになると大津波を引き起こすおそれもあるので津波にも注意してほしい」と話しています。