[PR]

 米海兵隊のダンフォード総司令官は10日の米上院軍事委員会の公聴会で、アジア地域での米軍事戦略について「懸念すべき問題の一つは、明らかに普天間移設問題の進捗(しんちょく)だ」と述べ、在沖縄海兵隊の普天間飛行場の移設計画の遅れに強い懸念を示した。

 ダンフォード氏は普天間移設が「(米戦略に)重要だ」と強調。沖縄県名護市辺野古への移設が遅れると、グアムへの海兵隊再配置に影響が出かねないとし、移設はアジア地域での海兵隊支援に欠かせないとの認識も示した。

 同飛行場をめぐっては、2013年に当時の仲井真弘多・沖縄県知事が辺野古沿岸部の埋め立てを承認したが、昨年11月の同県知事選で移設反対派の翁長雄志氏が当選。埋め立て工事に反対している。(ワシントン=佐藤武嗣)