北京=倉重奈苗
2015年3月11日10時26分
北京を訪問中の「村山首相談話を継承し発展させる会」(団長=鎌倉孝夫・埼玉大名誉教授)のメンバーが10日夜、記者会見し、安倍晋三首相が予定する戦後70年談話について、中国側が「村山談話」の「植民地支配と侵略」「痛切な反省と心からのおわび」を挙げて、「これらをごまかすようなことがあってはならない」と懸念を伝えたことを明らかにした。
鎌倉氏によると、会談したのは、中国共産党対外連絡部(中連部)の李軍部長助理ら。李氏は「村山談話が両国民をまとめてきた。中国人民が犠牲を払ったことを日本は認識する責任がある」と述べ、「村山談話の精神を外れれば、中日関係に大きなリスクが生じる」と安倍談話に強い懸念を示したという。
同会は2013年11月、村山談話の意義を守ろうと学者や市民運動家、元外交官らが設立した。(北京=倉重奈苗)
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