「私は韓国がどんどん好きになっていますが、日韓両国の関係はどんどん悪くなっています。いろいろな食材が混ざり合った韓国の『ラポッキ(トッポッキ〈餅の甘辛炒め〉にラーメンを加えた料理)』のように、韓国と日本もよい関係になってほしいと思います」
今月7日午後、東京都新宿区にある韓国文化院(コリア・センター)で、錦湖アシアナ杯「話してみよう韓国語」高校生大会の本大会が行われた。南は鹿児島から北は青森まで、全国各地で行われた地区予選に461人が出場し、その中から選ばれた32人がこの日の本大会のステージに立った。韓国の好きな芸能人や食べ物、旅行記など、さまざまな分野を通じた韓国との縁を紹介した参加者たちは一様に「韓国と日本の友情が元通りになってほしい」と願った。
スピーチ部門で特別賞を受賞した花形有美さんは、ラポッキを通じて見た韓国と日本の文化の違いを面白く紹介し、聴衆をくぎづけにした。優秀賞に輝いた中山綾乃さんは「偶然知った『アンニョンハセヨ』という韓国語のあいさつに興味を持ち、交換留学生として韓国に行くまでになった。日韓関係がもっとよくなるように、私たちの世代が交流する機会を積極的につくっていきたい」と語り、拍手喝采を浴びた。韓国に6回行ったことがあるという清水望未さんは、ソウル駅から九里駅(京畿道九里市)に向かう電車の中で出会った親切な韓国人についてのエピソードを語り『韓国人の温かさ、思慮深さを見習いたい』と述べて、最優秀賞に輝いた。
このほか、韓国語スキット(寸劇)部門では、歌手チョー・ヨンピルをテーマにした東京学芸大学附属国際中等教育学校のチームが優勝し、日本語エッセイ部門では韓国の踊りの文化を分析した大森凜香さんが1位になった。韓国文化院のシム・ドンソプ院長は「最近、韓日両国の関係にきしみが生じている状況にあっても、多くの日本の生徒たちが熱意をもって大会に参加し、韓流の底力をあらためて確認できた」と講評を述べた。受賞者たちは今年7月、韓国に招かれ、語学研修を受けるとともに旅行を楽しむ予定だ。