後席は別世界
そのままでも十分なスペースがある後席の足元だが、助手席に人がいないのをいいことにシートバックのスイッチで前席を前にスライドさせると、余裕で足が組める広さになる。そのうえ、リアシートのサポートが良く、最上級グレードのVIPでなくても、快適な移動が楽しめる。乗り心地もちょうどいい硬さで、後席ベストのサスペンションセッティングといえそうだ。
さらにうれしいのが、その優れた静粛性。運転中はスポーティーなエンジンサウンドを楽しんだが、後席は運転席とは別世界の静かさだった。このフーガには“アクティブ・ノイズ・コントロール”といって、不快なこもり音を打ち消す機能が備わっているが、その効果も手伝っているのだろう。
運転しても、後ろに座っても、それぞれの楽しさがあるフーガハイブリッド。今回試乗したグレードが一番人気で、さらに法人需要が多いと聞くが、もし私がこのクルマに乗れる立場なら、ショーファーにはSTANDARDまたはECOモードを徹底させておきながら、たまに自分で運転するときにはSPORTに切り替えてストレス解消といきたいところ。そんな二面性を楽しめるのが、このクルマの魅力だろう。
(文=生方 聡/写真=高橋信宏)
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