副島英樹
2015年3月10日23時38分
吉永小百合さん(69)が10日、東京電力福島第一原発事故の被災者たちが作った詩を読む朗読会「祈るように語り続けたい」を東京都渋谷区で開いた。約500人を前に「美しい福島が本来のふるさとに戻りますよう、サポートしていければと強く思っています」と語りかけた。
「今も原発という戦車は 放射能という弾をうち 人々の心をうちぬく」。被災後にツイッターで発信し続けた詩人の和合亮一さんが指導する「詩の寺子屋」の子どもたちの詩。吉永さんはこの詩のほか、和合さん自身や福島県富岡町を追われた佐藤紫華子(しげこ)さんの詩などを尺八や琴の演奏にのせて読んでいった。これらの詩24編は、東日本大震災から4年になる11日にリリースするCD「第二楽章 福島への思い」に収録されている。
1986年から原爆詩の朗読活動を始め、「第二楽章」と題して広島、長崎、沖縄の詩の朗読CDを出してきた吉永さん。朗読会の後、「福島の苦しみは終わっていない。忘れないよ、というメッセージを送りたい。(脱原発を決めたドイツ首相の)メルケルさんもおっしゃったように、私たちが決めないといけない。無関心ではいけない」と語った。(副島英樹)
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