日本経済新聞

3月11日(水曜日)

日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
  • ヘルプ

コンテンツ一覧

グリーンBiz

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

エネルギー分野に種まく大林組 都市開発で強みに

(1/2ページ)
2015/3/10 7:00
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有

 大林組がエネルギー関連分野の開拓を積極的に進めている。建物の電力の需要と供給を自動調整できるシステムを開発したほか再生可能エネルギーによる発電事業でも、先行させた太陽光に加え、水力や地熱の領域を広げていく考えだ。長期的に国内の建設市場は縮小するとみて、エネルギーをキーワードに安定収益の柱に据える。

■エネルギー制御し、電力使用量2割削減

マイクロコンバインド発電システムは、200キロワット級のガスエンジン発電機が2基と、その排熱を使った小型タービン発電機で構成
画像の拡大

マイクロコンバインド発電システムは、200キロワット級のガスエンジン発電機が2基と、その排熱を使った小型タービン発電機で構成

 2月、東京都清瀬市。大林組の技術研究所を訪れると、新しいエネルギー制御システムの中核となる発電設備があった。200キロワット級のガスエンジン発電機が2基と、その排熱を使った小型タービン発電機だ。マイクロコンバインド発電システムという。

 この設備の意義について、環境ソリューション部の小野島一部長は「電源を上手に分散しようという狙いです」と話す。研究所には820キロワットの太陽光発電パネルもある。2つの電源で、東京電力からの購入電力量を減らす。

 電源が複数あるだけでなく、発電されたエネルギーをためたり放出したりする3000キロワット時の大型蓄電池がある。比較的長寿命で、出力が強く安全性も高いレドックスフロー電池だ。

画像の拡大

 制御システムの開発で早稲田大学の先進グリッド技術研究所の林泰弘所長の協力を得た。様々な設備をまとめ、需給バランスを自動調整する仕組みを導入するためだ。

 天気予報の情報などビッグデータの分析で、約200人が働く技術研究所のエネルギー需要を細かく予測できる。同時に、新しいエネルギーシステムでどこまで供給が可能かを計算。そのうえで、勤務者に照明を落とすよう指示を出したり、自動で空調温度を下げたりといった対応も可能だ。

 小野島氏は「電力会社との契約は、使用量のピークに合わせるが、無駄も多い。ピークを下げることでコストを引き下げられる」と話す。技術研究所では、2015年の電力量を12年に比べ約2割(年間1000メガワット時)、二酸化炭素(CO2)排出量についても2割(年間450トン)削減できる見通しだという。

  • 前へ
  • 1ページ
  • 2ページ
  • 次へ
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有
関連キーワード

エネルギー、大林組

【PR】

【PR】

グリーンBiz 一覧

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる連載・コラムをフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

マイクロコンバインド発電システムは、200キロワット級のガスエンジン発電機が2基と、その排熱を使った小型タービン発電機で構成

エネルギー分野に種まく大林組 都市開発で強みに

 大林組がエネルギー関連分野の開拓を積極的に進めている。建物の電力の需要と供給を自動調整できるシステムを開発したほか再生可能エネルギーによる発電事業でも、先行させた太陽光に加え、水力や地熱の領域を広げ…続き (3/10)

米ランザテックの微生物発酵技術を使った中国鉄鋼大手、宝鋼集団のエタノール実証プラント(上海)

三井物産、米微生物ベンチャーとエタノール生産

 三井物産が資本参加する米国ベンチャーが燃料であるエタノールの商業生産に乗り出す。一酸化炭素(CO)や二酸化炭素(CO2)を含むガスを発酵させて転換する実証実験が順調に進んでいるためで、近く中国の製鉄…続き (3/3)

無限の電動バイク「神電参」

英マン島レース、電動バイクで連覇へ 無限の戦い

 英国のグレートブリテン島とアイルランド島の間に位置するマン島で毎年5~6月に開催される二輪車のTT(ツーリスト・トロフィー)レース。100年以上の伝統を持つこのレースに、日本のチームMUGEN(無限…続き (2/24)

新着記事一覧

最近の記事

【PR】

モバイルやメール等で電子版を、より快適に!

各種サービスの説明をご覧ください。

TwitterやFacebookでも日経電子版をご活用ください。

日経産業新聞 ピックアップ2015年3月11日付

2015年3月11日付

・エネ地産地消、地域に富 電力ビッグバン 第3部転換点の再生エネ(上)
・米エブリセンス、センサー情報を仲介 IoT時代の基盤に
・慶大、子宮頸がん攻撃する免疫細胞 2~3年後に臨床
・三菱電機、FAにも監視機器活用
・王子HD、炭素繊維形成厚さ0.5ミリ…続き

日経産業新聞 購読のお申し込み
日経産業新聞 mobile

PR

関連媒体サイト

ページの先頭へ

日本経済新聞 電子版について

日本経済新聞社について