産経前支局長公判 大統領元側近の知人が「密会」報道に反論

【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損(きそん)したとして在宅起訴された産経新聞・加藤達也前ソウル支局長の公判が9日、ソウル中央地裁で開かれた。加藤氏がコラム記事で、旅客船セウォル号沈没事故当日に朴大統領と会っていたとのうわさを記した元補佐官、チョン・ユンフェ氏の知人のイ・セミン氏が証人として出廷した。

 イ氏はチョン氏を「チョン室長」と呼び、「セウォル号(沈没事故)当日の午前11時から午後2時半ごろまで平倉洞の私の家で一緒に食事をした」と証言した。

 イ氏は自身が運営する文化センターの事務総長とチョン氏と食事をしたと説明。その際に事務総長が沈没事故の話をしたと明らかにした。

 また正午以降に、多くの人が水に落ちたと事務総長が話し、チョン氏と共に大事になったなどと話を交わしたと述べた。さらにチョン氏は午後に別の約束があると言って、午後2時30分ごろ、平倉洞の家を出たと説明した。

 1月に証人として法廷に立ったチョン氏も事故当日はイ氏と食事をし、午後6時には以前の職場の同僚らと新沙洞で夕食を食べたと証言した。

 これに対し加藤氏の弁護人は「イ氏は2000年ごろ、金大中(キム・デジュン)元大統領の夫人である李姫鎬(イ・ヒホ)氏の養子と称して各種の利権事業に介入し、捜査線上に上がったことがあるほか、2006年ごろにはあっせん収財罪で実刑を宣告されたこともある」としてイ氏の証言には信ぴょう性がないと主張した。

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