蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【大相撲】照ノ富士の味方はトイレの神様2015年3月10日 紙面から
◇春場所<2日目>(9日・ボディメーカーコロシアム) 新関脇の照ノ富士(23)=伊勢ケ浜=が順調に2連勝。巨漢の碧山(28)=春日野=を押し出した。モンゴルの家族のためにも頑張る。2度目の6連覇と34度目の優勝が懸かる白鵬は初顔の佐田の海を上手投げで退け、日馬富士も栃煌山を一方的に押し出した。大関陣では、稀勢の里が小結妙義龍に寄り切られ、3年ぶりに初日から2連敗を喫した。琴奨菊は小結玉鷲を寄り切り、豪栄道も高安を押し倒して、ともに2連勝。 ◇ モンゴルの怪物は逸ノ城だけじゃない。照ノ富士が得意の右四つではなく、豪快な押し相撲で碧山を一蹴。新関脇場所で2連勝と好スタートを切った。 取組後の支度部屋ではいつも冗談ばかり。今場所から締め込みを黒色に変えたことにも「黒が一番細く見えるから」とか。そんな性格に191センチ、180キロの巨体もあって豪快さが目立ってしまうが、親孝行を一番に考えるしっかり者でもある。 プロ入りした2011年に、父・ガントルガさんが勤める金の採掘会社が倒産してしまった。父はそれから自分で金の採掘会社を興したが、照ノ富士が関取に昇進する前にまたも倒産してしまう。 「金が出なかったんです。関取になるくらいのときには生活費がゼロになった。車も売って、マンションも売って。土地を持っていたから、そこにゲルを建てて住んだ。だから頑張らなきゃいけない。妹は小学6年生だし」 逸ノ城と同じ飛行機で来日し、鳥取城北高へ相撲留学。入門したのは間垣部屋だが、13年夏場所から伊勢ケ浜部屋に移籍した。 「間垣部屋では新弟子がトイレ掃除。伊勢ケ浜部屋へ移籍するまで、幕下上位になってもずっと掃除してました。移籍して、もうやらなくていいかと思ったら、伊勢ケ浜部屋では幕下の一番上位がトイレ掃除っていう決まりがあって。結局、関取に上がるまでずっとトイレ掃除でした」 そんな経験で我慢を知った。「やるなら一生懸命やろうと。相撲も一緒です」。トイレも相撲の腕前もピカピカに磨いてきた。 モンゴルの両親には今も月に15万円から20万円の仕送りを続ける。家族のため。『土俵には金が埋まっている』と言われるが、強くなればそれだけ収入が増える。父が夢見たゴールドラッシュを照ノ富士が日本で実現してみせる。 (岸本隆) PR情報
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