川口ひき逃げの被告に懲役1年8月 出廷せず期日延期繰り返す
埼玉新聞 3月9日(月)23時32分配信
客を乗せたタクシーを運転中、川口市末広の路上で男性をひいて死亡させるなどしたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた同市西青木、元タクシー運転手で韓国籍の金龍浩被告(64)の判決公判が9日、さいたま地裁で開かれた。松岡幹生裁判官は金被告に懲役1年8月(求刑・同3年)を言い渡した。
金被告はこれまで昨年12月26日の初公判、2月6日と同27日の判決公判に出廷せず、期日を3回延期。2日夜、大阪府の警察署に出頭し、さいたま地裁が勾留を決定していた。
この日は被告人質問が行われ、弁護側が出廷しなかった理由を問うと、金被告は「3年の求刑を受けて死のうと思った。死にきれず罪を償うしかないと思った」と弁解した。
判決理由で松岡裁判官は「前方左右の注視、進路の安全確認という最も基本的な注意義務を怠り、過失の態様は危険」と指摘。金被告が事故後、車内のドライブレコーダーからメモリーカードを外すなどの隠ぺい工作を行った点にも触れ、「ひき逃げの犯行は極めて悪質で被告の刑事責任は相応に重い」と述べた。
判決によると、金被告は昨年9月6日午前0時25分ごろ、川口市末広2丁目の市道交差点で酔って路上で寝ていた山盛栄三さん=当時(73)=をひいて救護や警察への通報を行わずに逃走した。
最終更新:3月9日(月)23時34分
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