新日本プロレス「NEW JAPAN CUP 2015」は8日の後楽園大会で2回戦が行われ内藤哲也(32)がバッドラック・ファレ(33)を撃破しベスト4に進出した。さらに悲願の初優勝に向け、モチベーションが倍増する朗報が届いた。プロレス界一の広島カープファンである内藤が「神様」とあがめる人物が、決勝大会(15日、広島サンプラザホール=準決勝&決勝戦)にゲストとして来場することが決定したのだ。
過去2戦2敗のファレと激突した内藤は、苦手の怪力ファイトに劣勢を強いられた。スイングDDTで反撃に出ても、すぐさまグラネード(変型首折り弾)でペースを奪い返される。
さらにバッドラックフォール(投げ捨て式スプラッシュマウンテン)の体勢に捕らえられ万事休す…と思われたが、投げられる瞬間に両足で相手の首をキャッチ。そのままウラカンラナで丸め込み大逆転勝利を収めた。
これで内藤は決勝大会に進出。準決勝は同い年の飯伏幸太(32=新日本・DDT)との「昭和57年組対決」となった。内藤は「2013年のG1(公式戦)で負けた借り、忘れてないからな」と、雪辱を誓った。
さらに内藤の耳に、NJC制覇の誓いを新たにする朗報が飛び込んできた。決勝大会の広島決戦に元広島カープの前田智徳氏(43)が来場することが決定したのだ。「ワールドプロレスリング」を放送するテレビ朝日で前田氏が野球解説者で活躍している縁などから実現するもので、前田氏は実況席につくほか、優勝者へのトロフィー授与なども務める予定だ。
プロレス界一のカープファンを自任する内藤にとって前田氏は「目標・憧れであり神様」という存在。「天才と言われてた選手で、ケガとの闘いがあった状態でもお客さんの支持はすごく高かった。『前田なら何とかしてくれる』と期待を集めていた選手。自分もお客さんの信頼、期待に応えられる選手になりたいと常々思っているので」と崇拝している。
「一度だけ去年の1月に(テレビ朝日の)ビッグスポーツ賞のパーティーでお会いしたんですけど、緊張で一言もしゃべれなかった…」と悔いる内藤にとっては、NJC制覇のリング上での“再会”というチャンスは是が非でも逃せない。昨年の低迷から完全復活モードの「新日本の主役」が、一気にトーナメントの頂点に駆け上がる。
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