ボーガン刺さったコハクチョウ死ぬ
2015年3月10日6時0分 スポーツ報知
埼玉県川島町の越辺川(おっぺがわ)の河川敷で6日にボーガン(狩猟などで使う弓の一種)の矢が刺さった状態で見つかって保護されたコハクチョウ(体長約110センチ)が死んだことが9日、県警東松山署などへの取材で分かった。鳥獣保護法違反容疑で撃った者を捜している。
同署などによると、6日朝、野鳥観察に訪れた女性が発見。矢は約53センチで、左胸から右脚にかけて貫通していた。同日午後、東松山市の動物病院の職員らが保護し、矢を抜く手術をしたが、8日夜に病院で死んだ。内臓を損傷し右脚の骨が折れていた。
保護し手術も 地元の県環境管理事務所や、県生態系保護協会によると、越辺川周辺は2003年以降、冬季に北方から100羽以上が訪れる県内最大級のコハクチョウの飛来地。人が自由に出入りできる場所で、日中は野鳥観察でにぎわうが、夕方には無人になる。
発見した女性は「かわいそうだ。怖いことで許せない」と憤った。環境管理事務所は、コハクチョウが越冬を終えて北方へ帰る3月末まで巡視して警戒する。職員によれば8日早朝に現場付近で約10羽が確認されている。