過熱する米国トラック市場、日系の出方は?
<動画>トヨタ、日産も新モデルを投入
長年にわたりデトロイト企業の独壇場であるアメリカのピックアップトラック市場。ここに、日系メーカーが再び本腰を入れようとしている。
各社の新モデルが出揃ったのは、年初に行われたデトロイト・モーターショー2015。まずはトヨタ自動車が発表した新型「タコマ」だ。北米市場における中型ピックアップトラックの主力車種で、今回の新モデルは砂漠でも走るレーシングカーの技術にヒントを得、オフロードでの走行性を重視して開発されたものだ。2004年の第2世代の投入以来、約10年ぶりのモデルチェンジとなる。
大型車市場の切り崩しが目標
一方の日産自動車は、「2016日産タイタンXD」を発表した。ゴツい印象のフロント部分や巨大なミラーなど、大型ピックアップトラックに引けを取らないタフな車体デザインが特徴的だ。
また、米カミンズ社製の5リットルターボディーゼルエンジンを搭載し、従来より牽引力を上げつつ、燃費効率も向上させた。同車種の生産は日産のミシシッピ工場が担う。
ガソリン安が続く中、アメリカのピックアップトラック市場は盛り上がりを見せている。この波に乗るべく日系各社が打ち出しているのは、やはり走行性やパワーの面で「従来の大型車に遜色がない」という点だ。
トヨタの「タコマ」は中型トラックの市場ではトップクラスの販売台数を誇るが、アメリカ国内で人気が高いのは、さらにサイズの大きい大型ピックアップトラック。そしてここはフォード、ゼネラル・モーターズ(GM)など現地企業の牙城だ。ここに食い込みたい思いが、少なからずあるのだろう。