先日、筆者が書いたエントリがちょっとした波紋を呼んだ。
男と女は永遠に分かり合えない。(美女は除く) - またこのナンパブログ!?
ここでは一つひとつ紹介はしないが、読者の反応の大半は筆者に対して否定的なもので、攻撃的なものも少なくなかった。
この反応に筆者は少なからず衝撃を受けた。傷ついた、と言っても良い。否定的な言葉が浴びせられれば浴びせられるほど常に読者の反応が気にかかるようになり、徐々に食欲は無くなり、睡眠は浅くなっていった。それと同時に「ナンパ師」という存在について深く考えるようになった。自分の生き方について考えるようになったということだ。
今回の読者の反応で改めて、ナンパ師というのは誰からも嫌われている存在なんだということを再確認した。筆者もこれまでナンパ活動中に知らない人から酷いことを言われたことが幾度もあり、ナンパ師が嫌われているということは感覚としてかなり正確に理解しているつもりだった。しかし、今回その理解が大きく間違っていることを認識させられた。
今回、筆者のエントリにポジティブな反応を示してくれた非ナンパ師の人達ほとんどゼロだった。これはさすがに筆者の事前の予想と大きく異なっていた。
恋愛を楽しみたい。モテたい。でもどうすれば良いか分からない。筆者はそんな人達に向けて、恋愛工学を勧めるつもりであのエントリを書いた。世の中の恋愛に臆病な人達が、ちょっとしたテクニックで人生が良い方向に変わるのならば、それは素晴らしいことじゃないか。もっといろんな人に人生を楽しんで欲しい。恋愛を楽しんで欲しい。そんなつもりで筆を取ったが、どうやら世の中の人達は恋愛工学なんて必要としていないようだった。
筆者は長らくナンパコミュニティに属していたので、おそらく自分の中のナンパ師に対するイメージと世間のナンパ師に対するイメージとに少しずつズレが生じていたのだと思う。その小さなズレが積み重なった結果、こうした大きなすれ違いを呼んだのだ。地中深くの溶岩の流れが地殻を少しずつ移動させ、やがて地上に大きなズレを生じさせるように。
そしてそんなズレの結晶とも呼べる先日のエントリ。あのエントリについた怒濤のコメントは、地殻のひずみが生み出した津波のように筆者の頭の中の恋愛に対する固定観念を押し流してしまった。ナンパ師としての固定観念をだ。そして筆者はまっさらな頭でひとり、今後自分はどういう恋愛をしていきたいのか、どういう生き方をしたいのか考えるようになった。僕は考えを改めたのである。
考えた結果から言おう、良い男はナンパなんかしない。
思い出して欲しい、クラスで一番モテていた〇〇君、学年一の美女と付き合っていた〇〇君、サークルで抜群にイケてた〇〇君。彼らがナンパをしていただろうか?筆者の知る限り彼らはナンパなんかしていなかった。しなくても良かったのである。また、渋谷や新宿の街でナンパをしているのは、やっぱりどこかイケてない感じの男たちだ。
そう、ナンパとは敗者復活戦なのだ。学生時代イケてなかった男たち、合コンで相手にされない男たち。そんな男たちの最後の手段がナンパなのである。
そしてこれはある意味では易き道でもある。ナンパとは基本的に「数打ちゃ当たる」の世界だからだ、日に数十人の女性に声をかけるのはザラだし、ほとんど手当たり次第にかける。そうしてやっとその中の5%程度の女性と連絡先を交換し、1%の女性とセックスをする。そういう世界なのだ。過酷な世界に思えるがそうでもない。声をかけている間はアドレナリンが出て、徐々に気分が高揚してくるので意外と楽しみながら声をかけられるし、なにより1%の確率でセックスが出来るなら、だいたい100人に声をかければ報われることになる。基本的に楽しい世界なのだ。
逆に良い男になるための道はナンパのように単純な繰り返し作業だけではない難き道だ。基本的に努力が報われにくい世界だからだ。しかし、それでも努力出来る男だけが良い男になれるのだろう。
さらにナンパはある種の女性を引き寄せやすい。声をかければだいたい誰にでもついてくるタイプの女性だ。いわゆる軽い女と呼ばれるタイプの女性だ。このタイプの女性はナンパ師と同じく経験人数が桁違いに多くなっている場合が多い。つまり、似た者同士なのである。おそらくナンパ師はこう言うタイプの女性を高確率で引いている。そして、そんな女性とセックスをして自分がモテていると勘違いしているのである。
そんなナンパ師たちを、良い男と呼べるだろうか?筆者は呼びたくない。
良い男とは、仕事やスポーツを楽しみ、ファッションに気を使い、明るい男性、そしてなにより、女性に対して優しい男のことではないのか。そんな素敵な男性にはきっと女性の方からアプローチがあるし、実際に恋愛を楽しんでいるのだろう。きっと女性の読者も筆者と同意見だと思う。女性も良い男とナンパ師、どちらと付き合いたいか、抱かれたいかと聞かれたらそれはもちろん良い男の方なのである。誰だって「ハハハ。昨日街で100人声かけてやっと一人ヤれましたよ。」なんて男に抱かれたいなんて思わないのだ。筆者が女性だとしても素直にそう思う。
確かに、女の人は男の認識と大きく違っていることを言ってしまう場合がたびたびある。例えば「男が若い女と遊びたがるのは異常な精神性を持ったロリコン男に違いない」などという意見だ。男性はこれに対して、男が若い女性とセックスしたいのは当たり前のことだと思うだろう。そして「そんなことをいう女は年増のブス女だけだ」と女性を攻撃したくなる気持ちも分かる。しかし、男性諸君、そこを堪えてみてはいかがだろうか。そうやって女性に値踏みをされることは腹が立つのだろうが、女性は昔から逆の立場で男に値踏みされてきたのを耐えて来たのだ。男には我慢が足りないのだ。
そんな理由で、筆者はナンパ師であることに嫌気が差してきたのだ。そして筆者はナンパ師であることをやめることにした。
だから、筆者はこの先ナンパ師ではない。しかし、フェミなんかになるつもりもない。筆者は元ナンパ師という立場でこれまで通り、世の中のものごとに対していろいろな角度から光を当て、人の役に立てたら良いなと思っている。筆者は世の中には様々な恋愛に関する不幸が転がっていると思う。例えば、昔は愛する奥さんを見つけて幸せな家庭をつくることは至極当然の世の中だった。しかし、時代は変わって、幸せな家庭をつくることさえ難しい世の中になってきている。そのような出来事にたいして、自分の経験から一つの見方を提供したいのだ。筆者には元ナンパ師として、特殊な恋愛の経験がいくつかあるし、恋愛について人よりいくらか深く考えて来たと思っている。そして、筆者の文章を上手いと言ってくれる人もいる。
これまでのナンパ活動やTwitter、ブログなどで傷つけてきた女性たちが僕を許してくれるとは思わない。これまで通り酷い言葉を浴びせられることもあるのだろう。それについては精一杯謝罪していこうと思う。それでも、僕はこれからもTwitterやブログを通して、恋愛について論じていこうと思う。やっぱり恋愛に関することは楽しいからね。ついては、気分を一新するためこのブログのタイトル、アイコンなどを変えることにした。
今後とも、村上ガギグゲゴと当ブログをよろしくお願いします。
村上ガギグゲゴ