グローバルエリートの母も見た!

在日コリアンの娘さん夫婦で起きたこと

相手のルーツを恥じるような愛は偽物

かわいい我が子に、そのルーツを知らせずに育てたいとパートナーが言い出したら……(写真:xiangtao / Imasia)

前回に続き、今回も相談への回答という形ではありません。私の友人である千恵子さん(仮名)についてお話をしたいと思います。

千恵子さんは日本で生まれ育ち、日本の教育を受けました。卒業後は日本の企業に勤め、大切なお友だちもほとんどが日本人という在日コリアンです。

彼女の母親はとても教養の深い人で、食文化や伝統行事も韓国・日本双方のものを愛し、大切に取り入れて生活を営んできました。料理が上手な母親の影響を受け、千恵子さんも和洋中韓、いずれも料理の腕はプロ級です。また、彼女の夫の実家・親戚・友人・知人への心配りなどもよくできる、私がとても尊敬している友人です。

日韓の国際結婚に、夫の両親が大反対

さて、彼女の長女・恵美ちゃん(仮名)の結婚相手は、長男と長女の婿が公務員で、日本人家庭の次男坊・継雄さん(仮名)です。千恵子さん夫婦は、娘の選んだ相手ですから諸手を挙げて賛成しましたが、継雄さん側は父親をはじめ家族全員が反対しました。「公務員の出世に傷が付く」(事実かどうかは知りません)という理由で、姉婿がいちばん強硬に反対したそうです。

結婚式には、婿側は両親だけが出席し、それから9年が経ちました。継雄さんの実家で開かれる両親との会食や、そのほかの行事は、恵美ちゃん夫婦だけ兄姉家族と日時をずらして招かれるのだそうです。

それでも娘側には、何といってもいつも明るく、聡明な千恵子さんがついています。恵美ちゃんと交際中に、継雄さんが大ファンになったという韓国料理で、千恵子さんがいつも手厚くもてなすので、継雄さんは仕事の合間をぬってはよく妻の実家を訪れ、千恵子さんのお料理に舌鼓を打ったそうです。和風や洋風でもてなすと、それなら自分の実家でも食べられると不満気でした。

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テロと戦争

徹底的な敗戦から70年。これまで日本は幸いにも戦争をせずに来た。だが、今や隣国との緊張関係に加え、テロの脅威が日本人の安全を揺るがす。テロと戦争の境目があいまいになる世界で、気がつけばその日本も当事者になっていた。今、そこにある危機を真剣に考える。

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