ヘッジファンド、原油上昇見込む買い越し減らす-在庫増加で
2015/03/09 10:21 JST
(ブルームバーグ):ヘッジファンドは原油価格上昇を見込む買い越しを2012年12月以降で最も速いペースで減らしている。米国の原油在庫は約30年ぶりの高水準に増加した。
米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、投機家によるWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)原油の買越残高 は3日終了週に19%減少。売りポジション は2週連続で過去最高に達した。
米政府は同国の原油生産が今年、40年ぶりの高水準に達すると予想している。石油各社は生産を抑制するため支出を削減し、リグの稼働数を減らしているほか油井の開発を延期している。しかし、これまでのところその効果はほとんど表れていない。米国の原油在庫 は2月27日終了週に1030万バレル増え、01年以来最大の増加を示した。
34億ドル(約4100億円)を運用するコンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイス)の市場担当チーフストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は今月6日の電話インタビューで「供給は驚異的な勢いで増えており、貯蔵場所が不足しそうだ」と指摘。「最終的には何とかしなければならず、CFTCのデータは市場関係者が期近物価格の大幅下落を見込んでいることを示している」と述べた。
原題:Hedge Funds Losing Faith in Oil Rally as Glut Builds: Energy(抜粋)
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更新日時: 2015/03/09 10:21 JST