Core M採用で初のファンレス設計へ：Mac史上、最も薄く最も軽い「12インチMacBook」が登場

12型Retinaディスプレイを搭載し、新しいキーボードとトラックパッドを採用したファンレス仕様のMacBookが登場した。

　米Appleは3月9日（現地時間）、米国で開催されたスペシャルイベントにおいて、12型サイズの新しいMacBookを発表した。

約13.1ミリの極薄ボディを実現した新型MacBook

　「Mac史上、最も軽く、最も薄い」と紹介された新型MacBookは、重量が約907グラム（2ポンド）、厚さは約13.1ミリ。厚さ17.3ミリの11インチMacBook Airと比較しても24％ほど薄いユニボディに、12型Retinaディスプレイを搭載した。ディスプレイの解像度は2304×1440ピクセルだ。

画面サイズは12型、解像度は2304×1440ピクセルのRetinaディスプレイを搭載

重量はわずか約907グラム（2ポンド）

11インチMacBook Airと比べても大幅に薄いボディ

　このほか、新しい技術も複数盛り込まれている。まず1つがキーボード。スイッチをシリコンからステンレスに改良した「バタフライメカニズム」を採用することにより、40％薄く、4倍正確な入力が可能になったほか、キーの1つ1つにバックライトを埋め込んだフルサイズのキーボードを搭載する。

バタフライメカニズムを採用した新型キーボード

より薄いキーボードでも正確な入力が可能という

キー1つ1つの下にLEDを埋め込んだキーボードバックライトを採用

　2つ目がトラックパッド。感圧センサーを内蔵し、通常のクリックのほか“強いクリック”を検知できるようになり、Webブラウザでコンテキストメニューを表示したり、メールでカレンダーに登録するなど、トラックパッドを強く押し込む操作系が加わっている。

新しいトラックパッドはタップの強弱を検知

トラックパッド下に感圧センサーとTapticエンジンを内蔵する

メールを開いて強くタップすると地図が表示される、といったように新しい操作系が追加される

　3つ目はファンレス構造。ロジックボードのサイズは67％削減され、空いたスペースには、隙間なく新型バッテリーを内蔵。Wi-Fi接続環境で約9時間、iTunesムービー再生時で約10時間のバッテリー駆動時間を実現した。

初のファンレス設計を採用したことによりロジックボードのサイズを67％削減

空いたスペースにはバッテリーが搭載される

新しいバッテリーの採用により容量を35％増加

　そして4つ目はインタフェース。新しいMacBookには、電源、HDMI出力、DisplayPort、アナログRGB出力、USBを統合した新しいUSB-Cポートが搭載される。

電源やUSB、映像出力を統合したUSB-Cポートを初採用

コネクタ部は裏表関係なく挿し込める

　ラインアップは、1.1GHz動作のCore Mと8Gバイトメモリ、256GバイトSSDを搭載する下位モデルと、1.2GHzのCore Mと512GバイトSSDに強化した上位モデルの2機種。価格は順に1299ドル、1599ドルで、4月10日に発売される。カラーバリエーションは、シルバー、スペースグレイ、ゴールドの3色だ。

ゴールドとスペースグレイ

シルバー

発売日は4月10日

主な仕様と価格

　なお、MacBook Airと13インチMacBook Proもアップデートされ、即日販売される。アップデートの内容は、11インチ／13インチMacBook Airが、CPUを第4世代Core（Haswell）から第5世代Core（Broadwell）へ強化し、最大10GbpsのThunderboltポートから最大20GbpsのThunderbolt 2ポートに高速化。13インチMacBook Proは、同時発表された薄型軽量の新世代「MacBook」に採用した「フォースタッチトラックパッド」を搭載している。