■テスラCEO「ライバルはEVでなくガソリン車」
「テスラのライバルはEVメーカーではなく、膨大な数のガソリン車だ」。テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏はこう語る。同社のEV年間販売台数は3万5千台程度。年間販売が1000万台を超えたトヨタでもFCVの生産台数は年700台程度にとどまる。両社が全力を挙げても、9000万台近い世界自動車販売台数にZEVが占める比率は微々たるものだ。
自動車の大量生産の幕開けとなった米フォード・モーターの「T型フォード」から100年余り、自動車産業はガソリンエンジンを中心とする内燃機関に依存してきた。世界の自動車大手の間では仏ルノー・日産自動車連合が累計20万台以上のEVを販売。ホンダや米ゼネラル・モーターズ(GM)などもFCVを開発中だが、石油とエンジンを中心に回ってきた自動車産業のビジネスモデルの再構築を迫られるZEVを普及させるハードルは高い。トヨタとテスラが特許開放という異例の措置でZEV普及を促す背景にはこんな事情がある。
自動車業界ではZEVに加えて、究極の安全技術ともされる自動運転技術の開発も本格化している。CESではトヨタの発表に加えて、独ダイムラーが前後のシートが向かい合った「ドライバーレス・カー」のコンセプト車を発表した。ZEVがなしえる「無公害」と自動運転による「事故ゼロ」は自動車産業長年の悲願でもある。「15年のラスベガス」が自動車産業の転換点になるかどうかが注目される。
(企業報道部 田中暁人)
トヨタ、テスラ・モーターズ、電気自動車、燃料電池車
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