ナゴヤ球場の左翼の奥には、新幹線の高架が走っている。3日の教育リーグ・ソフトバンク戦。3回の平田の打席だった。
スタンドで見ていると、左翼の向こう側を黄色い車両が走り抜けた。そう、見ると幸福になると言われている「ドクターイエロー」ではないか。ドクターイエローは線路のゆがみや架線の状態などを確認しながら走る検査用の車両だ。これはなにか吉兆の予感。そう思った瞬間だった。平田はソフトバンクの先発・笠原から中越えの二塁打をぶちかました。ここまで平田はキャンプを2軍で過ごすなど、4番を託された昨年と比べると、厳しい状況が続いている。だが、平田は「今は、結果にこだわって一戦一戦やっていくだけです」と気合十分だ。そんな中、ドクターイエローが通過したのも偶然ではないだろう。ここから平田の機運が一気に高まると記者は確信している。