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 電波を出して速度違反自動監視装置(オービス)などの反応を妨害する機器を販売したとして、京都府警は8日、千葉県銚子市長塚町、配送会社員竹内正徳容疑者(51)を電波法違反(不法無線局開設)幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕し、発表した。竹内容疑者は「車で使ってはいけないと注意書きしていた。どんな使い方をされるかわからなかった」と容疑を否認しているという。

 府警によると、オービスなどの速度取り締まりの機器は車に向けて電波を出し、跳ね返ってくる時間から車の速度を割り出す。同じ周波数の電波を出す機器が車に取り付けられていると正確に測定できなくなる恐れがあるという。

 交通捜査課によると竹内容疑者は昨年3月と5月、電波を不法に出して速度測定を妨害する機器を名古屋市中村区や兵庫県川西市の男2人にインターネット競売で販売。2人が今年1月、機器を運用できる状態にする手助けをした疑いがある。捜査員が昨年春、「レーダージャマー」という商品名で竹内容疑者がこの機器をネット販売しているのを見つけ、捜査していた。同種の機器販売をめぐる摘発は全国初という。

 府警は、竹内容疑者が2006年以降、京都や北海道など22都道府県の客に52個を販売。1個約1万3千円で、約60万円の売り上げがあったとみている。府警は販売された機器の回収も検討しているという。