ちびまる子ちゃん 2015.03.08


(まる子)お母さんお母さん。
(すみれ)どうしたの?
(まる子)お風呂が変な臭いする。
(すみれ)えっ?変な臭い?まさかお風呂でゆで卵作ってる?ゆで卵?そんなものお風呂で作るわけないじゃない。
(友蔵)あ〜それはわしじゃ。
(まる子・すみれ)えっ?ゆで卵ではなく湯の花のにおいじゃ。
湯の花?
(友蔵)老人会のお友達にお土産でもらったんじゃよ。
お湯って花が咲くの?いやいや湯の花というのは温泉の成分の塊みたいなもんじゃ。
湯船に入れると温泉みたいによ〜くあったまるんじゃ。
へ〜じゃあうちで温泉に入れるってこと?まあ気分は味わえる。
へ〜うちにいながら温泉気分を味わえるなんて最高だね。
おじいちゃんも一緒に入ろ。
(友蔵・まる子)・「ババンババンバンバン」・「いい湯だな」・「いい湯だな」
(友蔵・まる子)・「ここは北国登別の湯」
(友蔵・まる子)フフフ。
(ヒロシ)んっ?何だ入ってたのか。
んっ?おじいちゃんここはやっぱりうちのお風呂だね。
気にしない気にしない。
ここは山奥のひなびた温泉。
宿はぼろいが湯は最高なんじゃ。
そうか。
(友蔵・まる子)フフフ。
いつまで入ってるの?早くあがってちょうだい。
おじいちゃんやっぱり本当の温泉に行きたいよ。
そうじゃのう。
本当の温泉はいい。
湯の花をくれたお友達は温泉に入ったら腰痛が良くなったらしい。
へ〜そうなんだ。
わしもこのごろ腰が痛くてのう。
行きたいのう本当の温泉。
ハァ…。
まる子が連れていってあげるよ。
んっ?まる子が?温泉に?まる子が大きくなって偉くなったら絶対連れてく!約束するよ。
まる子。
(さきこ)ずいぶん先の話ね。
(さきこ)おじいちゃんもきっと当てにしてないわよ。
いつもながらクールな姉である
だいたいあんたが将来そんな偉い大人になると思えないわ。
それは否定できない
今からでも貯金する?貯金?そうね毎日10円ずつ貯金すれば10年後には3万6,500円たまるわね。
3万6,500円!?すごい!お金持ちじゃん!《オーホホホホ》やるよ貯金やるやる。
あんた自分がぜいたくするために貯金するんじゃないのよ。
おじいちゃんのためでしょ。
わっ分かってるよ。
はいこれ。
んっ?何?この缶。
貯金箱。
私それ使わないからあげる。
んっ?これお金どっから出すの?出すところはないの。
お金出すときは缶切りで開けるしかないのよ。
えっ?缶切りで。
そりゃ不便だね。
あんた本気で貯金する気あるの?うっ…。
あっあるよもちろんだよ。
貯金箱さんこれから長い付き合いだよ。
よろしくね。
おじいちゃん。
どうしたまる子。
まだ起きておったのかい?あのねあと10年は長生きしてね。
んっ?待たせて悪いけどさあと10年待ってくれたら温泉に連れていってあげるからね。
まる子…。
10年でも20年でも待つぞ。
10年でいいんだよ。
まる子貯金を始めたんだ。
毎日10円ずつ貯金すれば10年後には温泉に行けるだけのお金がたまるんだよ。
まっまっまっ…。
おっおじいちゃんどうしたの?大丈夫?まる子〜!
翌日
(すみれ)はい。
今日の分のお小遣い。
う〜ん。
う〜ん…。
うぅ…。
うぅ〜!うぅ…。
あっ。
《行きたいのう温泉》ためるよ。
待ってておじいちゃん。
フフ。
数日後
お〜だいぶたまったね。
おっ。
わ〜。
(店員)それ本当は300円する高級チョコレートよ。
今日だけ特別に100円よ。
えっ。
おじいちゃん。
何じゃ?まる子。
あのさまる子チョコレート食べたいな。
チョコレート?商店街のお店でセールしてて。
(すみれ)まる子!うっ。
またおじいちゃんにおねだりして。
いけません!はい。
《ここに100円あるのに使えないなんて》《う〜ん》《何で使えないの?まる子のお金なのに》《だってこれはおじいちゃんを温泉に連れていくためのお金でしょ》《でもまる子のお金なんだから何に使おうとまる子の自由じゃん》《でもこれは貯金するって決めたお金でしょ》《そう決めたのはまる子でしょ》あ〜。
《300円もする高級チョコを100円で買えるチャンスなんてもう一生ないかも》《でもせっかくここまでためたのに…》《う〜んう〜んう〜んう〜ん…そうだ!》《チョコは今しか買えないけど貯金はまたいつでもできるじゃん》《ほえ〜》
(ヒロシ)おいまる子。
貯金はだいぶたまったか?はっ。
うっうん。
幾らたまった?100円。
何だまだたったの100円か。
そのたったの100円さえ今日使ってしまったまる子である
んっ?ハァ…。
やっぱりこんな調子じゃいつまでたってもたまらないか。

(友蔵)まる子や。
どうした?元気がないのう。
そっそんなことないよ。
まる子もしかして無理をしているんじゃないのかい?えっ?貯金無理せんでいいよ。
わしはまる子の気持ちだけで十分じゃ。
ううん。
大丈夫だよ。
(友蔵)そうかい?
翌日
(すみれ)はい。
今日の分のお小遣い。
もう絶対使わない。
う〜んと…。
あっ。
駄目だ。
よし。
はい。
すまんすまん待たせたな。
あら腰痛ですか?大丈夫?おじいちゃん。
ああ心配せんでいい。
よっこらしょっと。
(おばあちゃん)難儀なことじゃ。
早く温泉に連れていってあげたいな。
(さきこ)よく言うわよ。
んっ?貯金箱開けちゃったくせに。
なっ何でそれを…。
さっき見ちゃったのよあんたの引き出し。
のりを借りようとしたら。
《え〜っと…んっ?》
(せきばらい)
(すみれ)まる子それホント?いっいや〜。
食べかけのチョコもあったわ。
ハァ…。
情けないったらありゃしない。
まる子おじいちゃんに謝りなさい。
まっ待ってよ。
確かに一度は魔が差したというか…。
でもまた貯金始めたんだよ。
50円たまってるんだよ。
どうせまた使っちゃうんでしょ?もう使わないよ!信用できないわね。
一度失った信用は取り戻すのが難しい
まる子を責めんでくれ!じいさん腰は?
(友蔵)まる子に悪気はない!まる子はただチョコレートの誘惑に負けただけなんじゃ!おじいちゃん。
まる子はわしを温泉に連れてってやりたいと思ってくれた。
貯金までしようと思ってくれた。
その気持ちに嘘はない!そうじゃろ?まる子。
うん。
わしはまる子を信じる。
おじいちゃん。
やっぱりまる子のことを分かってくれるのはおじいちゃんだけだね。
そうじゃよまる子。
わ〜。
《あたしにはおじいちゃんが観音様に見えるよ》《おじいちゃん!》
(友蔵)《まる子!》《今度は絶対自分に負けないよ》
しかしこの後まる子は同じ葛藤を繰り返すことになるのであった
さあ今日は何が落ちてくるかな?よっ!ほっ!フフフ。
(ふなっしー)梨汁ブシャー!そう正解はメロン。
当たったかな?
(ふなっしー)ヒャッハー!
(すみれ)まったくあんたはどうしてこうなの!こんなに散らかして使ったらすぐ片付けなさいって言ってるでしょ。
それをあんたときたら片付ける前から次から次へと引っ張り出して散らかして。
《ハァ…。
この分じゃまだまだかかりそうだね》お母さんあきれて口が利けないわよ。
だいたいねあんたはだらしがないのよ。
靴下は脱ぎっ放し。
お菓子を食べた後のごみも置きっ放し。
そんなことじゃ虫が湧くよ。
《そりゃ散らかしたあたしが悪いけどさ》お姉ちゃんはちゃんと片付けられるじゃないの。
きっちりしてるじゃないの。
何か言いたいことがあったら言ってみなさいよ。
えっ?ないない何にも言えないわよね。
朝は起きられない勉強はしないお母さんの言うことは聞かない。
何にもまともにやれない。
無い無い尽くしだもの。
《あ〜他のことまで怒り始めたよ》《こりゃまた今日は一段と長いパターンだね》そんなことじゃちゃんとした大人になれないのよ。
分かってるの?いいえ分かってるわけないわよ。
《へ〜怒ってるときの眉毛ってホントにつり上がるんだ》《よく動く口だね。
あの口でご飯食べたらパクパクいっぱい食べちゃってそりゃ太りそうだね》《あっ今日百恵ちゃんのドラマだった》《どうなるのかな百恵ちゃん大丈夫かな》《よし今日は早くお風呂に入んなきゃ》《そうだたまちゃんにあした漫画貸すんだった》《しまった。
この中から捜し出さないと》まる子!分かってるの?えっ?あ〜はいはい分かりました。
《え〜っとあの漫画はどこだ?どこだ?》そうよ。
それでいいのよ。
えっ?やっと少しはお母さんの言葉が胸に響いたようだね。
じゃちゃんと片付けるのよ。
んっ?んっ!これは。
翌日
(たまえ)技?うん。
昨日編み出したんだよ。
お母さんに使えるすごくいい技だよ。
(たまえ)お母さんに?その名も…。
「ザ・聞き流し」「ザ・聞き流し」お母さんのお説教が長くなってきたら聞き流して関係ないことを考えるのさ。
えっ?たまちゃんもやってみなよ。
えっ?私は…。
この技があればもう安心だよたまちゃん。
そうなんだハハハ…。
《まるちゃんそんなにしょっちゅうお説教されてるんだ》
(ハマジ)俺もいい技持ってるぜ。
おやハマジあんたもかい?ああズバリ「ザ・いい返事」「ザ・いい返事」?教えてやろう。
とにかくいい返事をするんだ。
そうしたら…。
(ハマジの母)《こら!のりたか!》《はい!》《うっ…》《はい!》《うっ…》《こっこんなことをしたら駄目だろ》《はい!》《うっ…》《反省してるんだね》《はい!》《じゃあこれからは気を付けなよ》《はい!》《フフ》これが「ザ・いい返事」へ〜いいね。
ハッハハハ…。
その技頂くよ。
ねったまちゃん。
えっ?私はう〜ん…。
そんな技を使うより叱られないようにすればいいのにと思うたまちゃんであった
よし特別にもっと上級編の技も教えてやるか。
えっ上級編?「ザ・いい返事」とダブルで使えば最も効果的。
奥義「ザ・宿題」
(まる子・たまえ)「ザ・宿題」?
(ハマジ)フフフ。
《のりたか分かったね》《はい!宿題してくる》《えっ?お〜》《のりたか今日の晩ご飯は豚カツだからね》フフフ。
「ザ・宿題」さすがは奥義。
この技を編み出すのに3年かかったぜ。
やるねあんた。
あっぱれだよ。
よせよ照れるじゃねえか。
ハハハ…。
こんなことに3年使ったハマジっていったい
(友蔵)何?まる子を叱ってほしいとな?本番の前には練習が必要でしょ?だから練習相手になってよ頼むよ。
何の練習じゃ?奥義だよ。
奥義?うん。
ハマジから教えてもらったんだ。
うっ。
まさかわし…。
《見よこれぞ奥義!ハー!》
(友蔵)《うわ〜!》そんなちょっとそれは…。
えっ?あっやだおじいちゃん何か勘違いしてない?違う違うそんなんじゃないって。
いいからちょっと叱ってみてよ。
ホントに吹っ飛ばされない?されないされない。
だから早く。
分かった。
分からんが分かった。
叱ればいいんじゃな叱れば。
うん。
まっまる子よ。
《駄目だ。
こんなカワイイまる子を叱るだなんてそんなことわしにはできん》《できるはずがない》うっうぅ…。
おじいちゃん?《いやまる子の役に立つのならここは心を鬼にして心を鬼にして!》まる子けしからんぞ!おっ。
普段叱らない人が叱るのって意外に迫力があるね。
どうしてまる子は。
負けないよ。
「ザ・聞き流し」どうしてまる子はそんなにカワイイんじゃ。
かわい過ぎてけしからん!えっ?
(友蔵)まる子!はっ。
「ザ・いい返事」はい!
(友蔵)わしはわしは…。
奥義「ザ・宿題」まる子がまる子が大好きじゃ!宿題してくる。
…ってえ〜!?まる子のかわいさは反則じゃ。
何か違う。
練習に選んだ相手が間違っていたようである
翌日
(ハマジ)ハハハ。
技は本当の相手にしか効かねえぜ。
本当の相手?ああ。
自分を信じて戦え。
分かった。
ハハハ…。
ようこそ35点。
えっ?今までのあたしならこれをどこに隠すか考えたよ。
しかしさくらももこ小学3年生今日は勝つ!・
(すみれ)はいさくらです。
あらたまちゃん。
まる子電話よ。
えっ?分かった。
あっあした?うんいいよ。
分かった。
わざわざありがとう。
じゃまた。
んっ?うっ!・
(たまえ)もしもし?まるちゃん?どうかしたの?あっううん別に。
《まずい向こうに先手を取られた》《このままじゃ…》《まる子〜!》《あ〜!》《技を出す暇もなくいつもと同じになっちゃうよ》《電話を切った途端終わりだ》《どうしようどうしようひ〜切りたくない!》・
(たまえ)じゃあバイバイまるちゃん。
あったったまちゃん。
えっ?・えっとそうだ今夜百恵ちゃんの歌番組見る?えっ?うん見るよ。
だよねうんうん楽しみだよね。

(たまえ)まるちゃんお母さん呼んでるからそろそろ切るね。
じゃああした。
バイバーイ。
あっちょ…。

(通話の切れる音)あっ…。

(不通音)・
(不通音)《怖い〜…》《はっそうだ》あ〜そうそううん。
分かる分かる。
おんなじおんなじ。
あたしもそうそう。
《何でもいいから話さなきゃ。
話し続けよう》アハハハやだ〜笑わせないでよたまちゃんったら。
えっ?小話聞かせてくれる?そいつはいいね。
よっ待ってました。
んっ?アハハハ。
あっ!じゃじゃあたまちゃん小話の後はあたしが百恵ちゃんの歌を歌うよ。
えっとその後はずっとしり取りやろうそうしよう。
(すみれ)電話切れてるのに不思議ねえ。
えっ!さっいらっしゃい。
はい!素直でよろしい。
しゅ宿題してくる!その前にちょっといらっしゃい。
《駄目だ奥義も効かない》
この後せっかく編み出した「ザ・聞き流し」もまったく歯が立たずこってりと絞られたまる子であった
(すみれ)まったくあんたって子は!!あ〜忘れてた。
今からじゃ絶対間に合わない。
まずいまずいよどうしよう。
あっブー太郎何とかして〜。
あんた今弱い者を助けなきゃいけないんじゃない?次回の『ちびまる子ちゃん』は…。

(サザエ)サザエでございます。
・「お魚くわえたドラ猫」2015/03/08(日) 18:00〜18:30
関西テレビ1
ちびまる子ちゃん[字][多][デ]

『温泉の夢と貯金箱』の巻 
『まる子、お母さんにワザを使う』の巻

詳細情報
番組内容
 あたしゃ9年(きゅうねん)生きてきて、とうとうお母さんに通用するスゴイワザを編み出したよ。ハマジにも必殺の奥義を教えてもらったし、後は誰かお金を三万六千五百円貯めるワザを教えて!

 今回のちびまる子ちゃんは『温泉の夢と貯金箱』『まる子、お母さんにワザを使う』の2本だよ。お楽しみにね。
出演者
まる子: TARAKO 
おじいちゃん: 島田敏 
お父さん: 屋良有作 
お母さん: 一龍斎貞友 
お姉ちゃん: 水谷優子
スタッフ
【原作】
さくらももこ 

【OP曲】
「おどるポンポコリン」 

【END曲】
「100万年の幸せ!!」 

【脚本】
田嶋久子 
池野みのり 

【絵コンテ】
知吹愛弓 

【演出】
知吹愛弓 

【作画監督】
杉山東夜美

ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
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