自民党:党大会 憲法改正を前面に掲げた運動方針採択

毎日新聞 2015年03月08日 20時31分(最終更新 03月09日 02時46分)

自民党の党大会で演説する安倍晋三首相=東京都港区で2015年3月8日午前11時、小川昌宏撮影
自民党の党大会で演説する安倍晋三首相=東京都港区で2015年3月8日午前11時、小川昌宏撮影

 自民党は8日、東京都内のホテルで第82回党大会を開き、憲法改正を前面に掲げた2015年運動方針を採択した。安倍晋三首相(党総裁)の下で憲法改正が具体的な政策課題となりつつあるなか、他党と連携して改正原案の検討に入る姿勢を示した。

 運動方針は「現行憲法の主権在民、基本的人権の尊重、平和主義の三つの基本原理を継承」すると明記。「(国会の)憲法審査会や各党と連携し、憲法改正原案を検討、作成することを目指す」とした上で、世論の喚起のため「憲法改正賛同者の拡大運動を推進する」と強調した。

 昨年の運動方針では、憲法改正は外交や安全保障と同じ項目に記載された。今回は「国民各層の幅広い理解を得つつ、憲法改正を推進する」との独自の項目を設け、「党全体として積極的に取り組む」などとした昨年より一歩踏み込んだ表現となった。

 一方、首相は党大会の演説で憲法改正に言及しなかった。統一地方選を前に、公明党などを刺激するのは得策でないとの判断とみられる。【影山哲也】

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