夢の扉+【中井貴一▼“技術のチカラで被災地に笑顔を届けたい”】 2015.03.08


先月福島県南相馬市に詰めかけた報道陣
お目当ては最新の小型無人ヘリ
GPSをはじめ数々のセンサーを搭載し
人が操作しなくても飛行できる
開発者は…
実は彼2012年の「夢の扉」に登場している
当時警視庁の災害訓練で利用されたこのヘリ
今では人が近づけない…
人のために役に立つという…
技術は社会のために
強い思いを胸に研究を続けてきた野波
ついにここ南相馬で
最新小型無人ヘリの量産工場が完成に至った
過疎化してきたのをもう一回みんな戻ってきて…
被災地に笑顔を届けたい
そう願う主人公たちが日本にはまだまだいる
津波による…
…目指す
最新映像技術で…
Ihaveadream東北で撮影をしたりとか僕はやらせていただいたんだけど復興ってまだまだここまでしか進んでいないんだっていう仮設住宅に住んでいらっしゃる方たちが半ば私たちずっとここで住むのかもしれないって思わせてしまってる俺らがいる感じがしてしょうがなかったわけ心に傷を持っている方なんかはたくさんいらっしゃると思うんで状況も伝えることが一つの役割かもしれないとは思うんですけど外部から何かを与えるっていうことじゃなくてそこの土地の中で何かが生まれてそこが力となって歯車となってそこの中に渦が巻いていくそういうものがどんどん実現していくといい…
何かを生み出そうと動き始めた人たちが
ここ陸前高田市にもいる
その中心にいたのは22歳の若者
目指すは果物のように甘いトマトを作り
陸前高田の新たなブランドにすること
いつまでも被災地ではないですし…という意味で復興につなげていけたら
4年前の津波は陸前高田の農地をのみ込み
塩まみれにしてしまった
田畑を離れていく人が相次いだ
当時は看護師を目指していた太田だが
ふるさとの農業が衰退していくのを
黙って見過ごすことはできなかった
そこで出会ったのが
…を起こす技術
フィルムでやるって何だ?って思って
それは…
「夢の扉」に登場していた土の要らない魔法のフィルム
・うわーあッ浮いた!
フィルムには極めて小さな穴が無数に開いている
植物はその穴から水や液体肥料を吸い上げようとフィルムに張り付く
土を使わないフィルム農法
新たな取り組みは若い世代に任せようと
農業の初心者ながらリーダーに抜擢された太田
周りは皆大先輩の農業経験者
戸惑いも隠せない
何かあればすぐに駆けつける
言葉遣い間違ったら言っても聞いてくれないと思いますし結構…ミスはできないですね
苗を植えてひと月
不安を抱える太田のもとに一人の男がやって来た
(森)どうも
(太田)お疲れさまです
魔法のフィルムの開発者にして
この農法を最もよく知る男
太田は森に根の状態を見てもらった
おおッ張ってるね
トマトの根がしっかりフィルムに張り付いていた
根がいいってことはすごく健康だってことホントにうれしいですねちょっと若いっていうのもあるのと農業知識がないっていうので結構なプレッシャーもあるんですけど
(森)太田さんみたいに若い人が日本の農業を世界に有名にしちゃうぐらいに…
森がほかで収穫した
フィルム農法のトマトを食べさせてくれた
(森)これは典型的な…おいしいッす全部食べて…これ目指します
(太田)おいしいですこれ
なぜ魔法のフィルムはトマトを甘くするのか?
フィルムには極めて小さい穴しか開いておらず
トマトの根は必要最小限の水しか吸い上げられない
するとトマトの実の大きさが抑えられ
その分甘みが凝縮されるのだ
その糖度を測ってみると…
一般のトマトよりはるかに高い
太田のトマトも期待できる
しかし思わぬアクシデントが発生した
一体トマトに何が起きたのか?
息を切らしハウス内を走る太田
何があったのか?
悪天候が続き苗が十分に光合成をしなかったらしい
そのため水が吸い上げられずフィルムの下が水浸しに
余分な水分は甘いトマト作りの大敵だ
幸い大きな被害にならず
リーダー・太田ホッとひと安心
焦りました何でこんなにたまってんの?って思いましたはあ〜びっくりした〜
陸前高田の農業復興に奮闘する太田
両親は息子が変わっていくのを感じていた
フィルム農法にかける強い気持ちの裏には
米農家だった祖父の存在がある
地道に米作りに励んでいた祖父は太田の誇りだった
しかし病気で…
夜急に何か苦しいって言いはじめて…すいません…食べてもらいたいですね天国で食べてもらえればいいですけどお供えして…
2月
太田がリーダーを務めるフィルム農法のトマト農園を
黄色い花が彩っていた
その一方で周辺の農家からは複雑な声も聞かれた
陸前高田では震災直後から塩害対策を進めていて
既に…
それでも太田はフィルム農法に固い信念を持つ
被災して農業やらなくなったとかそういう人たちも呼んでまた農業に触れてもらってこんなだったなって思い出してもらえればいいんじゃないですか
2月下旬
陸前高田の農家の方を招き
太田たちの土のない農園を見てもらった
網の目になってるああこれか!
土がなくフィルムに張り付いた根に驚きの声が上がる
とてもじゃないが別世界のものだすごいよな・頑張ってくださいはい頑張ります
黄色い花を咲かせたトマトに
しばらくして初めて小さな実がついた
すごい緑が濃いたぶん甘くなりますね
太田には今うれしい悩みがあるという
名前を何にしようかなって悩んでますねブランド名ってやつ高田だから夢って付けるのがいいんじゃないかって希望も含めて…
陸前高田の夢を乗せたトマト
収穫までもう少し
Wehaveadream
壁のない…
寝転べる…
劇場のような…
学校建築の常識を覆してきた…
5年前の「夢の扉」では
建築の力でいじめや不登校を減らそうとする取り組みを追った
そして今宮城県東松島市で始まった取り組み
津波が来ても安全な山の上に工藤ならではの小学校を建てる
中庭を中心にどこからでも見通せる平屋建ての校舎
そこには被災地の子どもたちへのある思いが込められていた
どこにいても誰かがいるっていうのが上手に見えるように設計してるつもりなんですねたくさんの人がいて自分たちを見守ってたりあるいは仲間もいるんだとかそういうことをここにいる間に気がついて成長していって人にも手を出すし手を受け取る両方ができるような子に育ってほしい
津波で大きな被害を受けた土地
様々な境遇の子どもたちが通ってくる
この日地元の住民に学校の説明を行った
上から下まで…この新しい学校のうちの娘ですけども第1回の卒業生になりますので…
来年には子どもたちを独りにしない校舎が完成する予定だ
岩手県大槌町を走る1台の車
屋根の上に何やら取り付けてあるが…
実はこれ360度の映像を撮影できる…
撮影するのは日本屈指の映像技術を誇る
東京大学の大石岳史と小野晋太郎
ゴーグルをかけると昔の建物などがその場に現れ
バーチャルな世界を体感できる
ミックスドリアリティが研究の一つ
彼らは震災直後全方位カメラで被災地の惨状を記録
その映像を現在の場所に重ね合わせることで
震災の記憶を風化させず防災に役立てたい
そんなバスツアーを企画していた
彼らの取り組みに町長は…
津波の恐ろしさみたいなものを…
意義のあるプロジェクトではあるものの
実は大石たちには葛藤があった
震災から4年がたつとはいえ
あの惨状をリアルに再現してもよいものなのか
そこで地元の人の思いを聞いた
見せてもいいのかそれともやめるべきか…
そのときだった
(上野)あるじゃない
それは震災前の大槌町の写真
例えばサーカスが来たとか…昔の話…サーカスとか馬市とか
懐かしい町の風景に目が輝き声が弾んだ
大石たちの心は決まった
震災直後ではなく震災前の町を見てもらおう
すぐに写真集めに取りかかった
だが多くは津波で失われている
そんな中町のホテルが写真を展示していると聞き
急いで駆けつけた
ただ町並みを写しただけの写真
何気ない日常が切り取られていた
ホントに生活してる人たちだし車ももうそのままじゃないですかちょっと感動しましたねこの写真
その後町の人の協力もあり
集まった写真は…
完全にはほど遠いが限られた写真で
震災前の懐かしいふるさとを感じてもらえるよう作業が続く
時間の制約もある中
被災地の人を元気にしたいと作り上げた映像
果たしてみんなを笑顔にすることはできるのか
震災前の大槌町を体感するバスツアー
先日被災者の思いを聞かせてくれた
上野さんも参加してくれた
ぐるっと回してもらっていいですか?ぐるっと回すといろんなところが見えます
バスは思い出の大槌町へ向かって走り出す
懐かしい…
まだ復興半ばの通りに…
あの日まで確かにそこにあった
懐かしい風景が映し出されていく
ああそうだ…ミウラ肉屋さんだ・ああ役場元役場懐かしかったね〜もう二度と見ることのない…はあ…何か涙が出ます
少しでも前に歩く力になってほしい
大石たちは心から願った
懐かしい気もしたけどもやっぱり心が痛むね町が一瞬にしてこうしてなくなったのかなと思うとね我々はこれを後世に何かで残さないといけないなって…懐かしくて涙が出るという方もいらっしゃったんですけどそれも悲しいよりはきっとうれしい方が強いと思うのでそれでやってよかったなというのはあります
彼らは最先端の技術を磨き続ける
被災地に笑顔を届けるために
Wehaveadream
震災から4年たった今だからこそ
私たちが考えなければならないことがある
被災地にたくさんの夢を咲かせるために
次回はいよいよ開業の北陸新幹線スペシャル
目指したのはこれまでの新幹線を超えるデザイン
たどりついたのは…
そして時速260キロを足元で支える技術者
…とは?
新たな新幹線を生み出した2人の男に密着
ナレーターは彼にバトンタッチ
主人公たちの夢をかなえる言葉が本になりました
2015/03/08(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【中井貴一▼“技術のチカラで被災地に笑顔を届けたい”】

東日本大震災から4年・・・私たちはあの日を忘れない

詳細情報
お知らせ
「夢の扉」10周年スペシャル第4弾。
福島県南相馬市。“自ら考えて飛行する”最新小型ヘリコプターの量産工場が誕生した。千葉大学の野波健蔵が南相馬に寄せる思いとは・・。

岩手県陸前高田市。津波による塩害で、甚大な被害を受けた農地の再起をかけた、土を必要としない“革新的農法”。その中心に立つのは、農家になってわずか3ヶ月、陸前高田出身の太田弘樹、22歳。
番組内容
宮城県東松島市。津波で小学校が壊滅したその地に、新たな小学校が建つ。建築を担当するのは、工藤和美。“建築のチカラ”で、子どもたちを見守る!

岩手県大槌町。震災直後の惨状を、全方位カメラで記録していたエンジニアがいた。東京大学の大石と小野たちのチームは、震災の記憶を風化させず防災に役立てようと、最新の映像技術を使って、震災直後の大槌町を再現しようとしていた。しかし、それを見た地元住民は。
出演者
【ドリーム・メーカー】千葉大学・野波健蔵/農家・太田弘樹/東京大学・大石岳史、小野晋太郎/建築家・工藤和美
【ナレーション】中井貴一
音楽
小田和正「やさしい雨」
制作
■番組HP
http://www.tbs.co.jp/yumetobi−plus/
■twitter@yumetobiplus
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ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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