こんにちは。
午後の部から参加させていただきます、西田敏行です。
高橋みなみです。
オリンピックは４年に１度開催されます。
出場するアスリートたちは、己を磨き、鍛錬し、そしてわれわれに、すばらしいパフォーマンスと感動を与えてくれます。
震災から４年、復興という名のアスリートたちは、きょう、われわれにどんなパフォーマンスを見せてくれるんでしょう。
そして、どんな希望を与えてくれるんでしょう。
きょうはそれを検証しに参りました。
私は、震災から３か月後の６月に、宮古市にお邪魔させていただきました。
車で海沿いの道を走りました。
そのとき見た景色は、今でも忘れません。
行ってみなければ、見なければ分からないことがたくさんありました。
震災から４年。
どんどん復興は進んでいきますが、風化させてはいけないこともたくさんあると思います。
きょうはこの番組を通じて、皆さんと気持ち、思いを共有したいと思います。
よろしくお願いします。
ありがとう、ありがとう。
いい香りがするよ。
東日本大震災の発生から、まもなく４年。
午前１０時５分から放送しています、特集明日へー支えあおうー。
福島県南相馬市から、午後４時まで、生放送でお伝えしています。
今この、南相馬市、冷たい雨が降り続いています。
こんにちは。
畠山智之です。
伊東敏恵です。
震災から４年つなげようをテーマに、さまざまな取り組みを紹介していきます。
さあここからは、福島ご出身の西田敏行さん、そしてＡＫＢ４８で、被災地の訪問活動を続けてらっしゃいます高橋みなみさんにもお越しいただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくどうぞお願いします。
さあ、そして午前に引き続き、玄侑宗久さんと、南果歩さんにも参加していただきます。
よろしくどうぞ、お願いします。
お願いします。
そして、このあとすぐですが、フィギュアスケートの浅田真央さんも、中継で参加してくださいます。
午前中に子どもたちのスケート教室、楽しそうにやってましたもんね。
今回、私たちがお邪魔している南相馬市なんですが、位置とすれば、福島県の北東部に当たりますね。
太平洋に面しています。
奥が海ですよね。
おなじみの伝統の祭り、相馬野馬追の舞台としてもおなじみの所なんですね。
勇壮なお祭りですよね。
迫力があります。
このお祭りを前に、地元では、火祭りも行われている話もね、午前中にしましたね。
南相馬の仮設の小学校がきょうその拠点になっています。
ここは東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で避難を余儀なくされた４つの地区の小学校、小高、福浦、かなぶさ、かずばらが集まった合同の仮設の小学校なんです。
避難生活は長引いていますが、見てください。
去年の１１月なんですが、新しい体育館が出来たんですね。
今は１５７人の子どもたちが、元気いっぱい学校生活を送っています。
さあ、その体育館には、サンドウィッチマンのお２人が行っています。
伊達さん、富澤さん。
どうもこんにちは、サンドウィッチマンです。
こちらの体育館では、ふるさとの記憶展が行われています。
これはですね、震災前の町の様子を、模型でよみがえらせようというイベントなんですね。
ご覧下さい、たくさんの方々が会場には来ております。
ありがとうございます。
本当に。
そしてこちらの模型は、南相馬市の小高区の模型で、今、まさに制作中ということになっております。
今制作中でございますね。
今ね、神戸の学生たちが一生懸命、家の屋根に、色を塗って、どんどんカラフルになっていってますね。
そうですね。
こちらでは、桜が咲いてますね。
桜がね、こう咲いてますね。
本日午後４時まで、どなたでも参加できますので、ぜひ、来てください、お待ちしてます。
待ってまーす！
きょうのテーマはつなげようということなんですけれども、まずは、フィギュアスケート、浅田真央さんが始めた、被災地の子どもたちとつながる取り組みから、ご覧いただきましょう。
杉浦さん。
小学５年生のすずきなつさん。
見せてくれるのは、ダブルアクセルです。
はい、決まりました！続いて、中学２年生、さいとうかけるさん。
トリプルサルコー、決まるかな？おっと、惜しい。
さあ、こちら、仙台市内にあるスケートリンクでは、午前に引き続き、浅田真央さんによるスケート教室が開かれています。
今回、今、真央さんが教えているのは、宮城県内の８歳から１８歳までのフィギュアスケート選手、将来のトップスケーターを目指す子どもたちです。
いわば浅田真央さんに続けと、みんな、日々頑張っています。
今、真央さん、ここではジャンプの練習を見ているんですけれど、時には拍手をしたり、そしてこのジャンプの最後の。
最後の、なんでしょう？姿勢をチェックしたりとか、細かいところまで指導されています。
ちょっとその指導の様子、声を聞いてみましょうか。
そうそう、最後降りるとき、きれいにまっすぐ四角。
伸びる。
ジャンプしたときに、しっかり伸び上がるといいよ。
伸びる。
このアイスリンクは、震災の影響で、４か月間、スケートをすることができませんでした。
今回、真央さんは震災のとき、被災地の子どもたちを元気づけたいと願っていましたが、世界大会などを控え、実現できませんでした。
競技から離れている今、あのときの思いをかなえたいと、こうして開かれたのです。
それでは、真央さんと子どもたちに、ちょっとお話を聞いてみたいと思います。
真央さん、子どもたち、お願いします。
はい！
こちらまでお願いします。
こちらにどうぞ。
さあ、浅田真央さんに来ていただきましたけれども、子どもたち、指導してみて、いかがですか？
そうですね、みんな本当に、これからの選手だと思うので、頑張ってほしいなと思ってます。
何かこう、自分の幼いころと重なるところとかも、あるんじゃないですか？
私もちっちゃいころから毎日やってきたので、私もこうだったのかなと思って教えてます。
今回の、この被災地への訪問。
どんな思いで実現されたんでしょうか。
そうですね、このテレビのお仕事を頂いて、これがきっかけとなって、こうして実際に来ることができて、とてもうれしく思っています。
ありがとうございます。
ちょっと子どもたちにも聞いてみたいと思います。
きょう、真央さんにいろいろ教えてもらって、どうですか？
優しく教えてくれたので、とても分かりやすかったです。
どう？うまくなりそう？
はい。
ですって。
あっ、よかったです。
そして、震災のあと、リンクがここ、しばらく使えなかったんですよね。
そのとき、どんな気持ちで過ごしていましたが？
いつもこのリンクで練習していたので、突然、地震が来て、練習ができなくなってしまって、すごい悲しかったです。
こうして今また、このリンクでスケートができること、どんなふうに思ってますか？
震災のときは、スケートを続けられるかどうかが、分からない状況だったんですけど、今こうして、このリンクに立てることが、本当にうれしいです。
ありがとうございます。
さあ、将来の夢を教えてください。
真央ちゃんみたいに、きれいに、なんでも滑れる選手になりたいです。
あー、うれしい。
ありがとうございます。
浅田真央さんの演技、どんなところが好きですか？
丁寧で、いつもきれいなところです。
そうなんですって。
うれしいです。
ありがとう。
ソチオリンピックも見ていたんだよね？どんなふうに見てたんですか？
感動しました。
ありがとう。
そして、もう一人。
浅田真央さんの、せっかくなら、この演技が見たい！何が見たいですか？
真央さんが一番大好きなシーンが見てみたいです。
ということなんですが、真央さん、ぜひ、見せていただけませんか？
そうですね。
何か一つ、じゃあスピン、やりたいと思います。
よろしくお願いします。
はい。
ここでいいかな。
おー！
ありがとうございます！いかがですか？
とてもきれいでした。
どうだった？
すごいきれいでした。
きれいだったね。
ありがとうございます。
真央さんは今回ですね、このスケート教室だけじゃなくて、東北のさまざまな場所を訪問しました。
厳しい状況に負けずに歩み続ける人たちとの出会いがたくさんあったんですよね。
こちら、ご覧ください。
中心産業だった養殖業が大きな打撃を受けた岩手県山田町。
こんにちは。
カキの種付けを行う作業場を訪ねた真央さん。
去年、本格的な出荷にこぎつけるまでの思いを聞きました。
復旧したカキ小屋を訪れる観光客も徐々に増えています。
復興への思いがこもったカキ。
そのお味は？おいしい！１０日間かけて４か所の被災地を訪ねた真央さん。
保育園を訪ねると…。
子どもの健やかな成長を祈る伝統行事・なごみが行われていました子どもたちを怖がらせたくないと震災後、行われていなかったなごみ。
去年、復活を決めました。
ささやかな行事に込められた地域の人たちの思いにふれました。
そして、原発事故の影響で居住が制限されている地区にも足を運びました。
そこで出会ったのは厳しい状況の中花の栽培に取り組む親子。
住むことはできないため避難先から毎日通って作業しています。
２人が大切に育てているこの花。
希望という花言葉を持つトルコ桔梗です。
試験栽培で放射性物質が検出されず去年、出荷することができました。
震災から４年。
少しずつ前に進む被災地の姿に出会った真央さんです。
ご覧いただきましたけど、あのかき、おいしそうでしたね。
あんなに大きいかき食べたの初めてで、さすが、東北だなと思いました。
ぷりっとしてましたもんね。
すごいぷりぷりでした。
おいしかったです。
そのほかにもなんか召し上がったもの、あったんですか？
おすしをいただきました。
どうでした？
とてもおいしかったです。
本当に、味覚もおいしいもの、たくさん東北ありますしね。
全国の皆さんに、食べてほしいなと思います。
こうして今回、さまざまな所を訪問されて、どんなことを感じながら、訪問していたんですか？
やはり、実際、来なければ分からないことも、たくさんあると思いますし、実際に伺ってみて、やはり、まだまだ復興、完全にしていないんだなというのを改めて思いました。
そういう困難な状況の中でも、それでも今、ＶＴＲにご登場いただいた方たち、前向きに常に頑張ってらっしゃいますよね。
その前向きに頑張っている人たちとふれ合ってみて、どんなことを感じましたか？
子どもたちもすごく元気で、皆さん本当に前向きに頑張っていらっしゃるんだなと感じました。
改めて、被災された方たちに、どんなことを真央さんは伝えたいなと思っていますか。
４年たった今ですけど、やはりまだ、復興していないと思うので、私もいろいろな形で、応援していきたいと思っています。
なので、皆さん、一緒にがんばりましょうということを伝えたいと思います。
今回、さまざまな出会いがあったと思います。
この出会いを今後、真央さんのこれからにはどんなように生きていくんでしょうか？
そうですね、本当に被災された方、本当に悲しいこと、苦しいこと、たくさんあったと思うんですけど、私も今回、実際に伺って、皆さん、それぞれ前向きに頑張って進んでいるなあというのを感じました。
なので、私もこれから前向きに頑張って、進んでいこうって思いました。
何かこう、真央さん自身も勇気とか元気とかをもらった感じですね。
はい。
とてももらいました。
ありがとうございました。
実は、子どもたちから真央さんにお礼のサプライズがあるので、ぜひ、あちらをご覧ください。
はい。
わっ、すごい。
４人の選手が、スタンバイしてくれています。
将来のオリンピック選手を目指している、小学４年生から６年生の子どもたちです。
それではお願いします。
お願いします。
♪〜
このアイスリンクで練習している子どもたちの中には、震災でこのリンクが使えなくなったとき、他県まで練習に行っていた選手もいたそうです。
今、毎日スケートができる喜びを感じて、練習に取り組んでいると話していました。
ありがとうございました。
すごい！
ありがとうございました。
真央さん、じゃあこちらに。
いかがでしたか？子どもたちの演技見て。
よかったです。
ありがとうございました。
本当に、真央さんの子ども時代と重ね合わせることもあるかと思いますが、このあと、子どもたちに、どんなふうにスケートを楽しんでいってもらいたいと思いますか？
そうですね、悩むこともあると思うんですけど、常に目標を持って頑張っていってほしいなと思います。
きょう、みんなね、楽しかったね？うんうん。
こくこくしてますね。
真央さんはどうでしょう？このあと、子どもたちに今後、エールを伝えるとしたらどんなことを伝えていきますか？
そうですね、とにかく、このスケートの楽しさ、自分が好きだよという気持ちを忘れないで、頑張っていってほしいなと思います。
みんなはどうですか？真央さんのそのことば聞いて、どう思いますか？
頑張ろうと、これからも頑張ろうと思いました。
ありがとうございます。
さあ、真央さんが被災地訪問をした様子なんですけど、今週土曜日に放送する、こちらの番組でも詳しく紹介しますので、ぜひ、皆さんご覧ください。
浅田真央さん、そして、みんな、子どもたち、ありがとうございました。
ありがとうございました。
以上、仙台から浅田真央さんと子どもたちと共にお伝えしました。
みんな、じゃあ、手を振って！バイバーイ。
西田さん、どうですか？本当に僕らに感動を与えてくれた、アスリートが今度、復興のアスリート状況を見に行くというね。
ねぇ、すばらしいですね。
ソチのオリンピックのときのフリーのあのパフォーマンスには、もう、号泣しましたからね、感動して。
メダルなんかじゃないです。
もう、あのパフォーマンスはもう、世界一だったと思いますね。
その人たちが、被災した地域に来てくれるっていうのが、どうですか？
どれだけ励みになるか、どれだけうれしいか、そしてみんなと一緒なんだよ、つながってるんだよということを、ご本人から言われたら、それはもうね、もう勇気１００倍ですよ。
そうですよね。
高橋みなみさんは、ほぼ同世代じゃないかなと、僕は思うんですけど。
そうですね、本当にすばらしいなというふうに思いましたし、やっぱり子どもたちの持ってる夢っていうものが、やっぱりこう、震災が起きたことで諦めなきゃいけないのか、練習ができないっていうふうに、壁にぶち当たることもあると思うんですけど、やっぱり、楽しさだったりとか、真央さんが言ってらした、スケートの楽しさを忘れずに、そして真央さんが来たことによって、もっと頑張ろうという子どもたちは、思えたんじゃないかなと。
たぶん、そうですよね。
南果歩さんは昔、子どものころ、スケートをなさってらっしゃったという話を聞いたことあるんですけど。
遊びでですよ。
もちろん遊びでですけれども。
例えばね、真央さんクラスの方が、うまいわね、上手、頑張ってねって言われたら、子ども心にはやってみようとかって、すごい気持ちが。
心の支えになると思います。
特に子どもたち、リンクが、被災して、しばらく練習できなかったり、遠い所に練習に行ったりして、やっぱりホームグラウンドに戻ってきて、ああやって真央ちゃんがね、直接、一人一人にあんなに丁寧に教えてくださる、やっぱりもう、一生の宝になるんじゃないかなと思いますよね。
そうですよね。
やる気をね、引き出してくれるんですよね。
玄侑さんは、先ほど午前中、浅田真央さんのスケートを見ていて、自分が、浅田さんが好きな理由が分かったっておっしゃった。
それは？それがもう一度、西田さん。
観音様の顔をしてる。
ああ、なるほど、顔つきがね。
弥勒菩薩でもいいんですけど。
優しい顔ですよね。
たぶん、玄侑さんなりの感じかたっていうのがあって、それでまた、真央さんの存在感っていうのが、心の中に残る、それからなんか自分の励みとか、動きになったりするということあるんでしょうね。
本当に、直接ああやって教えてくれなくとも、彼女の２０１１年以後の姿そのものが、日本人を励ましていたと思いますけどもね。
本当そうですよね。
西田さんが俳優業で、われわれを励ましてくれるのと同じように、やっぱり、なんていうか、こう、その仕事に徹してやってらっしゃる姿だけで、十分だと思うんですけど、それでもわざわざ来てくださると、それは違いますよね。
そうですよね。
逆にそういうふうに支援を受けると、支援を返したくなりますよね。
返されると、また逆に支援しなくなるっていう、こういうようなね。
皆さんつながって。
つながっていく。
プラスの方向でね、うまくつながっていくような感じがするんですけど。
今回、朝から放送していて、多くの方からメッセージを頂いてるんですね。
たくさん。
いいですか、ちょっと。
本当に大勢来ましたよ。
まず群馬県の４０代の女性からなんですけれども。
お母さんの力強い声ですよね。
そして、今度は埼玉県の５０代の男性から頂きました。
そういう気持ちを持っていただくと、とてもありがたいと思いますね。
私たちもね、伝え続けようと思っていても、どこかで何かやっぱり温度がもしかしたら変わってきてしまっているかもしれないという自戒は、すごくありますが。
また真央ちゃん宛てに来ましたね。
秋田県６０代の女性からです。
本当に、テレビを見てる、また別の方もこうして力強いエールを頂いているようですよね。
そして福島県３０代の男性から。
すごい！頑張れ頑張れ！
俺も応援してっかんな。
さあ、そして東京都の５０代の女性です。
８０を超えてらっしゃる。
先日ね、陸前高田のほうで取材をしたんです。
そうすると、あそこ、大規模なかさ上げをしてますよね。
計画は決まったんですが、完成するまでに、まだ数年かかる。
お年寄りは、本当に今のファックスのように、自分が生きているうちに、本当に完成するのかというね、新たな時間がたったことによって、また思いを深めてしまう方もいらっしゃるんですね。
でもそうした被災地の方々に向けて、西田さんが、ずっと支援の気持ちを伝えてらっしゃって。
復興の進捗状況であるとか、そういったものをよく、福島へ帰ってきては聞いたり、伺ったり、直接、被災者の方と、お会いして、いろいろ話を伺ったりはしてます。
その中でその４年の変化というのは、何か感じてらっしゃいますか？
まだまだ、復興は私たちには遠い遠い話だというふうにしか、なんかね、聞こえてこないんですよね。
今回はですね、本当にこうした皆さんのメッセージや声からも、本当に新たに思い起こすこともたくさんありますので、ぜひ、たくさんのメールをお寄せください。
そして午後はですね、被災した地域のおいしい食べ物、魅力もたっぷり紹介しますので、皆さんにとってのお勧めのね、被災した地域のおいしいものなどもあったらぜひ、メールでお寄せください。
たくさんのメールをお待ちしています。
震災から４年つなげようをテーマにお伝えしています。
特集明日へ。
ここからは、皆さんの支援の動きなどについて、詳しく伺っていこうというふうに思うんですけれども。
西田さん、先ほど申し上げましたように、被災地のほうに、ずっと心を込められて、物資を届けられたりしてました。
４年前、震災直後と今では、受けられる方々の表情とか生活は、相当違いますか？
そうですね、まだ震災直後のときは、みんなで力を合わせて、頑張ろう、みんなで一生懸命やれば、必ずちゃんと復興するからみたいな希望が、もちろんあったと思うんですが、この４年の歳月の中で、どんどんどんどん、逆に問題が深刻化していって、特にお年寄りにはふるさとで、自分の命を全うしたいというふうなことをおっしゃるお年寄りたちがいっぱいいて、そのお年寄りがもうほとんどですね、もう、俺の生きてる間はちょっと難しいんでねぇべかみたいなことを、幾度もおっしゃるんですよ。
それがもう、切なくてね。
なんか、なんでしょうね。
あまり、つながろうとかいういろいろ気持ちはどっかで持ってるんだけれども、そのことばだけで、こう、なんか、自分を決めたくないというか、そこに置いときたくないというか、そういう心理がえ働いているのが、よく分かりますね。
西田さんご自身も自分のふるさとが原子力発電所の放射性物質によって汚染されてしまうということがあったんですけども、汚染ということば、実は西田さんは非常に。
本当に当時、メルトダウンしたんじゃないかという当たりから、ずっとそうすると、かなりの、どの程度まで汚染されますかね？っていうのをなんか。
よく言われましたね。
よく言われてました。
遊んだふるさとの山川が、汚染ということばで、なんか、表現されちゃうっていうことが、とっても、とってもつらかったですね。
汚されたという意味になっちゃいますもんね。
そうではない。
だから、なんだろう、ちゃんとうちは津波の被害も受けずにちゃんとあるのに、帰れないっていう状態であるとか、なんだろう？喪失感がちょっと違うんですよね。
津波で全部持ってかれちゃったんだったら、またこれ、そりゃ、大変なことなんだけども、よし、またゼロから始まるかみたいな、まだね、いささか希望は見えるんですが。
なんにもこう、なんか一見、見たら、何も被害も受けてないじゃないかっていうぐらいにあるのに、目に見えない放射性物質で、帰れない土地になってる、あるいはもう、生きがいである農家の仕事もできない、コメ作りもできない、漁もなかなか思い切っておいしい魚を食べさそうと思っている漁師さんたちにとっては、それも魚取ることも生きがいなのに、その生きがいもすべて全部、奪われてしまっているということのね、この切なさは、これは生きがいを奪われるということは、命を取られるのと同じことですからね。
玄侑さん、午前中の中で、その放射能に汚染されてしまった所の家は、そのまま残っている、家がそのまま朽ちていく姿のお話をなさってらっしゃいました。
それは地域の方々にとってみれば、それはもう、やるせなくてしょうがないんでしょうね。
今、西田さんがおっしゃったように、津波のほうだと、一から出直すっていうんですか、そういう気分になれると思うんですけど、けど一に足着いたら、ずぶずぶずぶっと、こう、沈んでいくみたいな、一になれないっていうんですかね、再スタートを切りにくいっていう状況なのかなと思いますね。
あの、こういう聞き方をすると非常に失礼かもしれませんけれども、よそから見ると、放射性物質のいわゆる放射線のレベルですね、それがどの程度にあるかっていうのが、自分の体の影響に、どの程度影響があるか、よく分かんないんだけど、数次を言われちゃうと、なんかまだ、復興進んでないんじゃないかと思えてしまったりすることがある。
この際だから、本当に全国の線量を知ってほしいっていう気もするんですけどね。
僕はきょうは仙台から、こちらの南相馬に入らせていただいたんですけど、福島県内に入ってから、初めて放射線量の、あれが出るんですよね。
宮城県は出てないんですよ。
でも、いろんな所へ飛散してるわけですから、そういった意味では、全国調べられたほうがいいと思いますよね。
自然界でどのくらいのレベルであるのか、そして今どうなのかっていうふうに、ちゃんと分かるようにしたほうがいいっていう。
いいと思う。
逆にそうしないと、いわゆる福島の人たちが感じている風評というものが、なかなか。
取れないと思いますね。
ですよね。
実際にデータもありますから、見てみると、会津地方なんかは、やっぱり全国的に見ても低いです。
でもやっぱり、この問題を福島県に封じ込めてるっていう。
福島という一つの県が、すべてそうだと思われてしまっているということですか？
それ以外は問題ないというふうにしてしまっているっていう気がしますけどね。
なるほどね。
このあともしっかりと、伝えていきたいと思いますね。
そして高橋みなみさんも、被災地とはずっと、その直後から、その直後からつながっていらっしゃいました、ちょっとこちらをご覧いただきたいんですけども。
支援のためにライブをずっと行ってらっしゃったんですよね。
岩沼にも行かせていただきました。
２０１１年の５月から、月に１度、訪問活動をさせていただいてまして、そしてライブを行わせていただいて、みんなでじゃんけん大会もして、関わりを持ちながら、みんなで楽しく。
偉いねー。
いや、いいね。
回数は４０回を超えて？
すごい！すばらしい！
ありがとうね。
近い距離で、被災した子どもたちから、きっとね、おじいちゃん、おばあちゃんもペンライトを持ってね。
そうなんですよ。
おじいちゃん、おばあちゃんも、応援しに来てくださって、来てくれてありがとうというふうな声を頂くと、私たちが逆に本当に元気を頂いているので、ありがとうございますっていうことばのキャッチボールを交わせて本当にうれしいなと思います。
でも最初はなんか葛藤があったっていうふうにもね、お伺いしましたけど。
そうですね。
やっぱり東京にもちろんいましたし、自分たちが経験できていなかったので、ニュースで見て、その状況だけを見ていて、自分たちに何ができるのか正直、分からない時期がたくさんありました。
そのあと、秋元先生が、早く、動いてくださって、誰かのためプロジェクトというものを立ち上げてくださって、まず私は宮古市に行かせていただいたんですけど、やっぱり、その現状を見ること、知ることが、とてもちょっと、怖く感じましたね。
でもさっきも言ったんですけれども、やっぱり、行かなければ分からないことが、たくさんあって、そして、知ったということは、きちんと受け止めて関わりを持たなきゃいけないことだというふうに、みんなで覚悟を持って月に１度、訪問活動をさせていただいています。
４年たって、最初のころと、今、変わってきたこと、何か感じてます？
そうですね、体育館で、避難されていた方が、仮設住宅に移動されたりとか、そういうものもあるんですけど、やっぱりお話を聞くと、最初のころよりも、どんどん、いろんな方が来てくれることが減ってきている。
やっぱりどうしても４年たつと、大丈夫なんじゃないかって、周りが思ってしまいがちなんですけど、まだまだやっぱり、復興には時間がかかりますし、どんどんみんなには来ていただきたいですっていうことばを頂いたので。
言ってた。
続けたいなというふうに本当に思いました。
ありがとう。
うれしい。
南さんも、同じように被災されたあとから、ずっと現地に入られて、今も支援を続けてらっしゃいますけども、やっぱり今、４年目というのは、多くの方々は震災直後の悩みとは違うのを抱えているような気もするんですけど？
そうですね、さっき西田さん、おっしゃったみたいに、被災された当初は、とにかく命があってよかったね、これからあしたに向かって一から頑張ろうという気持ちで皆さん、同じ、ラインに立っていた感じはあったんですけど、今はそれぞれの悩みが、個人でもそうです、地域でもそうですし、バラけてきたというか、それぞれが本当に違う悩みをお持ちで、みなみちゃん言ったみたいに、とにかく行くと、忘れないでほしいっていうことを、皆さんやっぱり、おっしゃるし、やっぱり外の人間と、その地域の人とのちょっと距離感というか、私たちの風化が、ちょっと加速してしまっているかなという、本当に危惧はありますね。
逆に被災地側として、サンドウィッチマンのお２人は、どんどんどんどんアピールしてますよね。
いや、もうしないといけませんからね。
いろんな仮設住宅、僕らも行くんですけれども、大体ＡＫＢさんが、先に行ってますよね。
サインが。
先越されてどうする？
おっかけしてるみたいな。
ちょっと悔しいんです。
集会所にみんなでＡＫＢの皆さんと仮設に住んでいる方々と撮ってる写真があったりとか。
飾ってあったりとか、すごくうれしいですね。
ありがとうございます。
持って帰ろうかと思いましたよ。
本当によく行ってくださってます。
風が吹いているっていう曲、あれ、大好きです、僕。
ありがとうございます。
個人的なお話はちょっと。
震災復興のね。
はい、新ソングとして秋元さんが書き下ろしてくださいました。
お２人はまさに震災があったときに、海沿いの、津波のすぐそばの所にいらっしゃった。
本当に一歩間違えると、命を失うっていうような状況の、そっからもう４年たっていって。
ずっと、そんな怖い思いをしたからこそ。
逆にこういった思いは絶対にしてほしくないっていう思いがあるんですね。
もちろんそうですね。
ただやっぱり行くにつれて、被災地って呼ばないでよとか言ってくる方々もいらっしゃいますし、あとは、当時の要するに、津波が来た話を僕らにしてきてくれるようになったんですね。
聞いてくれよと。
こんな状況だったよ、まだお父さん、帰ってこないんだよとか、そういう状況の方々も僕らに話をしてきてくださるようになってきてますね、４年たって。
そうした状況の中で、今週水曜日で震災から４年を迎えます。
さあ続いてここからは、震災から４年、被災された皆さんの側から全国に届けるありがとうのメッセージをお伝えします。
早速ＶＴＲをご覧いただきましょう。
東北６県で毎週放送している番組「被災地からの声」。
早く元の生活に戻りたいです。
家が欲しいです。
震災の発生当初から被災した人たちの生の声を記録し続けてきました。
大変汚れているような状態ですね。
道路の冠水をねなんとか止めてほしい。
これまでスケッチブックに書かれた声は２７００を超えます。
震災直後、多かったのは私たちは必死です。
早く家に帰りたいなど窮状を訴える声でした。
震災から４年時間がたつにつれ増えてきたのは全国からの支援に対する感謝の声。
多くの方々に感謝。
いろいろ世話になったんでありがとうございます。
恩返しがしたい。
その声を、本人に代わって全国へ届けることにしました。
どうもニードルです。
お願いします。
今回ですね、われわれニードルが被災地の皆さんのありがとうの気持ちをですね届けたいと思います。
はらぺこはあおむしのいくさみたいなこと言うでしょ。
そんなこと言わねえよ。
津波で大きな被害を受けた宮城県東松島市出身のお笑いコンビ、ニードル。
伊藤政仁さんと石垣進之介さんです。
半分ゾンビ、半分伊藤ちゃん。
ＯＫ。
２人は中学校の同級生。
仙台を中心にお笑いライブなどに出演しています。
あそこがですね、家なんですよ。
石垣さんのおうちですもんね。
家だった場所ですね。
石垣さんの実家は津波で流され両親は今も仮設住宅で暮らしているといいます。
２人も震災の影響で地元の仕事が激減。
それでも全国からの支援を受けて活動を続けることができました。
お仕事ないときに、ネタをやる場所を提供しようということでいろいろ助けていただいた。
僕らのありがとうという気持ちも込めながらリポーターとして頑張っていければなと思っておりますのでね。
頑張っていきましょう、伊藤さん。
いや、頑張りましょう。
野菜を作れることにありがとうです。
大友けい子です。
支援のお返しに、自慢の野菜を食べてもらいたいという声を寄せてくれた大友けい子さんです。
津波で沿岸部が大きな被害を受けた仙台市若林区。
ここに大友さんの畑はあります。
農家を営んでいる大友さんというこちらの方、こちらですね。
おはようございます。
はじめまして。
農家の大友けい子さん。
夫の幸夫さんです。
仙台の伝統野菜として知られるちぢみ雪菜の収穫作業を行っていました。
今、育てている野菜は、全部で１０種類以上あるといいます。
もう一回、畑やろうっていうのは結構な苦労ですよね。
震災直後の写真です。
津波が畑を襲い大きな被害を受けました。
がれきを片づけ、泥をかき出し新しい土を入れていく作業。
畑の再生には２年かかりました。
その大きな力になったのが全国から駆けつけたボランティアでした。
今回、感謝のしるしとして選んだのは、今が旬のちぢみ雪菜。
おひたしにすると甘みが引き立つんだそうです。
いやいや結構な量ですよ。
感謝の気持ちが込もった。
大友さんが作った大量の雪菜とそして、こちらのねぎを預かりましたので無事届けたいと思います。
よろしくお願いします。
頑張ります。
届けたのは、茨城県ひたちなか市。
日本庭園っていうか和風な感じですけども。
すみません、お邪魔します。
はじめましてニードルと申します。
大友さんの畑でボランティアを行った吉永輝次さんです。
吉永さんと一緒にボランティアに参加した人たちも集まっていました。
きょうはせっかくね、被災地の声というの持ってきましたんで。
野菜を作れることにありがとうです。
大友けい子です。
僕らも食べたよね、当時ね。
子どもたちも畑で農作業を手伝いました。
野菜作りの大変さを実感したといいます。
みんな、ボランティア行ったときに、大友さんと出会って変わったこととかってあります？食べてもらうことが一番のお礼と話していた大友さんの野菜です。
正直、こんなもらえると思ってませんでした。
びっくりするぐらいもらっちゃったから、ぜひ。
ちょっと本当かどうか分からない。
本当だよ、本当です。
いただきます！大友さん、いただきます。
いやあ、これおいしいですわー。
ちょうだい、ちょうだい。
だめー。
おいしかったよー。
ありがとうの気持ちを届けることができました！
元気だ。
みんなで頑張ってましたね。
まさにそのありがとうを、被災した方々のありがとうの声を、今回、ニードルさんたちが届けてくださったんですけども、やっぱり、そうしたボランティアの活動に、今回の小さな子どもたちから、お年を召された方までが関わって、ありがとうを受け止めるというのも、またいいですよね。
そう、またちゃんと、厚意をちゃんと受け止めて、ちゃんとお礼ができるまで、なんか、戻ってきたんだなというのが伺えて、とってもうれしいですよね。
ー
それは、その４年という年月があるからこそかもしれないですよね。
でもやっぱり、つながっている気持ちをちゃんと大事に大事に、ちゃんと自分の中であっためてこられたからじゃないですかね。
たかみなさんって言ったら、失礼かもしれませんが。
全然。
きょう、南さんもいらっしゃるんですよね。
高橋みなみさんと、南果歩さん。
そうそうそう。
被災された方に支援をなさって、その子から例えばこんなに元気になりましたというお手紙がきたりとか、その後のこととかは、連絡が来たりすることはあるんですか？
そうですね、握手界を開いたときに、出身の方が来てくださって、前来てくれてありがとう、あのときは、あのライブの日にいましたっていうふうに、声を頂いたりとか、小さなお子さんから、ライブをしたあとに、これっていうふうに、お手紙を渡されて、みんな来てくれて、ありがとうっていう、本当にこう、まだまだ字も、書きたてというか、覚えたての字なんですけど、そういうことばを頂いて、ありがとうって本当、すごい不思議な呪文だなっていうふうに思いましたね。
呪文？
はい、ありがとうっていうことばを頂くと、本当にこちらこそありがとうだよ、一緒に頑張ろうねっていう本当に、エールの交換というか。
本当そうですよね。
向こうの被災された方々が本当、心安らかになってほしいというふうに思ってやっているのに、向こうから本当にありがとうって言われると、本当にこっちがうれしくなっちゃいますよね。
そうですよね。
っていうのはあるんですよね。
サンドウィッチマンの皆さんは、本当に被災された側ですから、当然その支援なども受けられたんですよね？そういう生活のときもあった。
そうですよね、一番僕が思ってるのは、震災の翌日ですね、３月１２日の朝に僕ら、気仙沼から仙台にどうにかして向かおうとしていたときに、１２日の早朝に、もう東京消防庁の消防車が気仙沼にいたんですよね。
翌日の朝には。
はい。
寝ないで走ってきて、助けに来てくれてるんですよね。
すごく僕、それが頼もしくて、そこから自衛隊の車がたくさん入ってきて、警察車両がたくさん入ってきて、すごくうれしかったです。
大丈夫だ、東北、なんとか持ちこたえるな、この人たちが助けてくれるんだっていうのが、すごく思いました。
それからもう、ずっと被災地にいてくださってね、一生懸命作業をしてくださって、自衛隊の方々ともたくさんお話しさせてもらいましたけれども、自分は全く食べずに、自分の食べ物を被災者の皆さんにあげたり、そして自分は作業をするみたいなのをずっと見てきましたけど、すごい人たちだなと思いましたね。
そんなことできるんだって。
玄侑さんは、被災された側として、受けられた支援って、本当に心に大切に思ってらっしゃることありますか？
何日か、郵便が届かない日があったんですけども。
最初に集配人の方が持ってきてくださった束の中に、これがありまして。
５文字書かれてますね。
はがきですね。
もっぱらご安泰を祈るというんですが。
これは、円覚寺派の元かんちょうさんの、あだちだいしんどうしなんですけれども、鎌倉、今、祈ってくださるということもありますが、祈るしかできないっていうんですかね。
その、やるしかない、自分もやるしかないという気分にもなりますし、とにかく、ことばが少ないんで、いろんなことを思うわけですよね。
こういうのをちょっとなかなかまねはできないと思いますけども。
さっき、たかみなさんが、ありがとうっていう文字が呪文だと思いましたけども、これも玄侑さんにとってみれば、専らご安泰を祈るっていう、５文字ですよね。
そうですね。
たった５つの文字が。
すごく。
本当に支えになりました。
これちっちゃいんですけど、掛け軸と同じように、床の間に置いて。
今も？
ええ。
そうなんですね。
ですよね。
どうですか？
あと、私、もう一つ、気になるのが、それ、毛糸の？
今、かぶろうとしてたわけじゃないですよね。
いえいえ。
本当にいろんなものを、全国から送ってくださる方があって。
私のところに送ってきて、被災者の方に届けてくださいみたいな方が多いんですけども。
毛糸で編んでらっしゃる？
ちょっと見せていただけますか。
手編みのね。
これがね、いろんな色で、２００個以上段ボール箱に入れられて、しかも、それは去年の初冬なんですよ。
だからもう、３年半以上たってからですよ。
和歌山県の方が、こんなに手編みで送ってくださって。
ありがたいね。
忘れてないでくれてっていうか。
本当にありがたいですね。
ありがとうございます。
ちょっと私にはちょっと暑すぎるんですけど。
きっとお似合いだと思います。
玄侑さん、ご自身で、頭かいてらっしゃって。
初めてそのシーンを見ました。
さあ、被災された皆さん側から、その全国に届くありがとうの声なんですけれども。
続いてのＶＴＲをご覧ください。
どんな恩返しができるかこれから日々頑張って喜んでもらえるようなことをやりたいと思います。
支援してくれた仲間に恩返しをしたいという声を寄せてくれた靴屋の清野稔さんです。
清野さんが暮らすのは福島県新地町。
津波で家を失い高台へ移転しました。
こちらが清野さんのお宅らしいです。
きれいですねえ。
はじめまして、お邪魔します。
去年秋に完成した清野さんの自宅を訪ねました。
じゃあ、どうぞどうぞ。
すみません。
清野さんは一人一人の足の形に合わせたオーダーメイドの靴を作る職人。
この道５５年です。
清野さんは津波で工房も道具も流され一時は廃業も考えたといいます。
そんなとき、多くの客から靴屋の再開を願う声が寄せられ６７歳にして再建を決意しました。
しかし、道具一式をそろえる資金はありませんでした。
そのとき、清野さんのために道具を集めてくれた人たちがいます。
若いころ、東京で一緒に修業していた仲間です。
清野さんは感謝の気持ちを靴に託したいと考えました。
清野さんの気持ちが込もったこちらのサンダルを届けたいと思います。
よろしくお願いします。
届けるのは東京都台東区。
こんにちは。
どうも、幸さんですか？はい、そうでございます。
うわさの幸さんですか。
清野さんを支えた仲間の一人。
タクシー運転手の幸信隆さんです。
共に過ごした修業時代。
清野さんの弟分のような存在だったといいます。
清野さんの思いを受けた幸さん。
仲間のつてをたどり、道具をようやく見つけたといいます。
再建に欠かせなかった道具の持ち主を訪ねました。
内藤完三さんです。
５年前に靴屋を廃業した内藤さん。
清野さんを助けたいという幸さんの熱意に打たれ５０年以上愛用していた道具を譲ることにしました。
もう一頑張りしてこいっていう思いでやっぱり道具を送り出して。
被災地からの声という番組がありまして、清野さんの…。
靴作りを再開した清野さんの映像を見てもらいました。
自分の道具が清野さんによって大切に使われていました。
どんなささいなことでも相手に喜んでもらえるんならそれはそれで恩恵受けた何十分の何であっても恩返しになるんじゃないかなって。
かつての仲間タクシー運転手の幸さんへ清野さんからの感謝の気持ちを渡します。
これをぜひ幸さんに履いてほしいと。
これです、これです。
なるほど。
長時間の運転にも疲れないように。
清野さんは、材質や形にもこだわっていました。
いいじゃないですかすてきですよ。
ありがとうございます。
どうですか？履き心地は？大丈夫ですよ。
逆に元気もらっちゃう。
そういうことです大丈夫だと思いますよ、たぶん。
全然大丈夫だと思いますよ。
清野さんのありがとうの気持ちとそして、こちらのサンダル。
本当ありがたく頂きました。
無事届けることができました。
人に感謝。
人生劇場後半戦。
やり残しのないように。
海さんぽ。
大和田弘樹。
人に感謝ということばを書いた大和田弘樹さん、４８歳。
岩手県大船渡市です。
大和田さんはおととしの１２月震災で全壊した民宿を再建しました。
４０年以上続く民宿の３代目です。
よろしくお願いいたします。
あの日、民宿に高さ１３メートルの津波が押し寄せました。
当時、民宿の再建を諦めかけていた大和田さん。
背中を押したのは、全国からの支援や励ましの手紙でした。
いつか再建してほしいっていうことですね。
感謝を伝えたい一人が常連客の鎌原昭治さんです。
大和田さんが子どものころから４０年のつきあい。
震災のあとも、たびたび訪れ義援金など民宿の再建を支援してくれました。
鎌原さんがいつも飲んでいた岩手の地酒です。
届けるのは千葉県松戸市。
結構ね、手ぱんぱんなんですよ。
ここまで持ってきましたから。
それはしかたのないこと。
すみません。
どうも、はじめまして。
鎌原昭治さんです。
大和田さんからこのようなお声をちょっと頂いてきたので見ていただきたいなと思うんですけど。
大和田さん、あの碁石の。
そうですね、はい。
見ていただいてよろしいですか。
人に感謝。
人生劇場後半戦。
ありがとうございました。
大和田さんの民宿は鎌原さんにとって家族との思い出が詰まった大切な場所。
なくしたくないという強い思いもありました。
地酒でございまして。
ちょうどお店の名前が。
奥さんもご一緒に。
大和田さんが鎌原さんにということで。
感想をちょっと聞きしましょうね。
いただきます。
どうぞ。
はい、ありがとう、ありがとう。
おいしいですか？おいしい。
いやあ、うれしい。
大好きなお酒というのがね。
おいしい。
よかったです。
続けてもらうことってすごい大事ですよね。
ずっと民宿通われて再建したあともまた行ってやっぱり来てもらうことがすごく僕らもありがたいんです。
今のＶＴＲご覧いただいても、西田さんが自分のことのように、ありがとう、ありがとうって。
気持ちは一緒に飲まれてましたね。
一緒に頂いてました。
おいしかった。
西田さんも、若いころに福島離れて、俳優を目指して、東京で暮らされて、震災があったあと、福島だったよね、昔からつきあっていた人たちが、また支援をしたり、大丈夫か？って声をかけてくれて。
声かけていただきました。
ずいぶんと。
本当にありがたかったですね。
ただ、一言、ありがとうしか言えなかったですけども、このありがとうということば、本当にすてきなことばだなというふうに思います。
本当にすばらしいですね。
人と人とのつながりというのは、本当に時間がたって、いったん途切れてしまうかもしれませんが、何かきっかけがあると、すぐに太い絆に戻っていく。
すぐ戻りますね、戻ります。
だから、今、ちょっとこう、絶望感に打ちひしがれてる人たちも、絶対大丈夫ですからということだけは、言っときたいですね。
西田さんが、いろいろ被災地を支援されていくとき、地元、福島に支援をされて、昔の仲間に会ったりすることもあるでしょう。
そういったとき、本当に今だと、どういう声をかけてらっしゃるんですか？
今はともかく、どうしようもないんですけど、歯食いしばって、今は我慢してなって、今、耐えてなっていうことしか、言いようがないですよね。
ほかになんか、どんな美辞麗句を並べても、そういうことではないということは、もう十分、お互い分かってるわけですから。
でも必ず、必ず夜は明けるからということだけは、お互いに信じようと思ってますね。
必ず夜は明ける？
そうですね。
被災地もそれぞれ被災のしかたが違うんですけど、先ほどおっしゃったように、福島の場合ですと、家はそこにあって、でも戻れないという状況がある。
いつ終わるかなかなか分からないという状況で残されて。
放射性物質がどれぐらいの半減期であるか、みんな調べたりなんかしてもね、あぁ、これでセシウムは３０年かとか、いろんなことを調べてもね。
あのね、今、西田さんの口からして、そういうセシウムとかことばが出てくること自体、やっぱりそこで暮らすということは、そういったことをちゃんと学ばれて、自分で判断しながら暮らしてらっしゃる方が多いということですよね？
そうです。
ですよね。
それで徹底して自分の取った、魚であろうが、農作物であろうが、必ず検査して、それでちゃんとした安全基準をもって、市場に出してますから。
本当にそういった意味では、もう、一番丁寧に農作物を納めてる、農家の人たちであったり、領民であったりとかしていると思いますよ。
玄侑さんはずっと、福島のほう、今、三春のほうにお住まいでいらっしゃいますけれども、今回の震災以降、離れようと思えば、離れられる人たちもいるわけですね。
地元を離れて、外で暮らすという選択肢もある中で、今、やはりいまだに住み続けている方もいらっしゃいます。
理由はそれぞれですけれども。
そういったかたがたに対して例えば私たちは、福島に暮らしてないので、どう支援をしたらいいんだろうかって迷ってしまうことがあるんですね。
どうすればいいんでしょう？
うーん、あの、短い期間に自分はどうするのかという判断をとにかくしなきゃいけなかったわけですね。
とりあえず、そのときの情報を尽くしたことは確かだと思うんですけど、それまでの生き方も考えて、どっちかに決めたわけですよ、みんな。
その決めた自分の道を、肯定したいんですよね。
どっちを選んだにしても、そのままそれを肯定するような情報を好んで求めていきますし、だから、最初の判断が２つに分かれた、その間の壁が、どんどん広がってるんですね。
やっぱり、夢のような話ですけど、その両者、いろんな分断が起こった両者が、話し合うことができたら、本当に今、その両方の間でのコミュニケーションっていうのが、行えない状態に近いんですね。
それが話し合えたらなということはすごく思いますし、お互い、思い直すというんですかね。
いろんなことをもう一回、洗いざらい見ながら、考え直すっていうことが必要なんじゃないか、そんな気がします。
皆さんからも、たくさんのありがとうが届いていますので、ちょっとご紹介しますね。
広島県５０代の女性からです。
ありがとうございます。
そして埼玉県６０代の女性です。
ありがとうございます。
引き続き皆さんの声をお寄せください。
玄侑宗久さんにはここまでのご参加となります。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
行っちゃうんですか？
はい。
寂しい。
いずれまた。
また。
ありがとうございました。
東日本大震災で被災したのは、岩手、宮城、福島だけではありません。
午前中には千葉県の取り組みをご紹介したんですけれども、青森県、そして茨城県でも、地震や津波による被害が出ました。
震災から４年、どんなつながりが生まれてきたんでしょうか。
各地の取り組みをお伝えします。
（太鼓の音）青森県三沢市立三川目小学校です。
子どもたちが演奏しているのは代々伝わる、海鳴り太鼓。
２１年間、上級生から下級生へ子どもたちの手だけで受け継がれてきました。
ところが４年前の東日本大震災で大きな転機を迎えます。
港の祭りで披露するため魚市場に保管されていた海鳴り太鼓。
２２台あった太鼓のうち１８台が津波で流されました。
その後、子どもたちに太鼓を続けてほしいと全国で支援の輪が広がっていきます。
埼玉県の小学校からも応援の手紙と寄付金が届きました。
震災から８か月後集まった３００万円で１８台の太鼓を購入。
海鳴り太鼓はよみがえったのです。
再び太鼓がそろってから３年余り。
冬に入り、卒業式に向けた練習の真っ最中です。
復活した太鼓は運動会や伝統の港祭りでも披露されてきました。
復興を進めてきた三川目地区の人々にとって欠かせない存在となっています。
先輩から後輩へ。
震災のとき２年生だった子どもが６年生となり現在、リーダーを務めています。
全国とのつながりでよみがえった海鳴り太鼓。
子どもたちは今、その響きを未来につなげようとしています。
茨城から毎週、宮城に向かう災害ボランティアバス。
震災発生の翌月から運行を始めこれまで２万人が参加しています。
その多くは、みずからも被災した経験がある人たちです。
娘と参加している浅井優子さん。
３年前から支援を続けてきました。
この日浅井さんたちが訪れたのは１０００人を超える市民が亡くなった宮城県東松島市。
今、ボランティアの主な作業は日常の生活支援です。
さらに浅井さんは被災経験がある自分だからこそやるべきボランティアの形があると感じています。
それは被災した人の話にひたすら耳を傾けること。
この日は津波で親戚を６人亡くした女性を訪ねました。
あの日、茨城にある浅井さんの自宅も震度６弱の揺れで半壊。
父親も足を骨折。
大きな被害を受けました。
不安な気持ちを和らげてくれたのは職場の仲間たちとのおしゃべりでした。
できるかぎり東北に通い話を聞き続けよう。
そう心に誓っている浅井さんです。
明日へー支えあおうー。
震災から４年、きょうのテーマは、つなげようですね。
今、小学校の体育館で行われているふるさとの記憶展。
本当に大勢の方が、朝からお越しいただいていますよね。
本当にどんどん増えてきてますよね。
制作が今、進んでいる南相馬市の小高地区の模型、見てください。
だんだんと色が少し増えて。
午前中も見てましたけど、どんどんカラフルになってきてね。
本当におうちのような所がたくさんありますよ。
ばーっと、住宅地ですね。
学生さんがね、白い模型を作って、そこに地元の方たちが、うちはこんなね、場所だったんだって、色を塗ったり、思い出を書き加えたりしてくださっています。
メッセージも書いてありますね。
このあと午後４時まで、この辺りにお住まいの方でしたら、色を塗ったり、参加したりすることができますので、あと午後４時までですから、ぜひ近くの方も、たくさんお越しいただければと思います。
お待ちしています。
お願いします。
さあ、このふるさとの記憶展。
まさに震災に見舞われた町をね、なんとか取り戻したいという思いでスタートしたプロジェクトになります。
このプロジェクト、思いついたのは、全国の建築に携わっている方や建築を学んでいる学生なんですね。
スタートしたのは、東日本大震災が起きたその年だったんです。
建築を学んでらっしゃる皆さんですから、建物って何なんだろう、町ってなんなんだろういう思いから、改めて自然の脅威と向き合いながらも、ふるさととか、町を考えていこうということで、スタートしました。
あれから模型の数もどんどん増えまして、きょうの会場には、岩手県の陸前高田や、宮城県の石巻、気仙沼、そして、福島県の浪江町の模型もね、きょうは展示されています。
そして、今まさに現在進行形の模型が、この南相馬市の小高区の町の中心部のこの模型なんですが、原子力発電所、まさに第一原発から２０キロの圏内にあって、すべての住民の方が今、避難をされている場所になります。
きょうは模型を見るだけでなくて、地元の方にもお話を伺おうということで。
ちょっとお話聞きましょうよ。
どうも、こんにちは。
お越しください。
どうぞ、こちらの真ん中のほうへ。
あら、清水ミチコさんにそっくりなね。
どうもこんにちは。
初めまして。
きょうはよろしくお願いします。
ものまねはできたり？
できないですよ。
すみませんね。
もういいですよ。
すみません。
どちらの辺りにかつてお住まいだったんですか？
町なかだったんですけれども。
あります？
前、失礼します。
どの辺りですか？
もうちょっと真ん中辺りに。
真ん中辺り？何色？
小学校の？
本当に近くで、ちょっと、濃いブルーと薄いブルーの２つ並んでる所、…。
ありますあります。
あそこが自宅です。
ああ、そうですか。
本当にじゃあ、小学校の後ろというか、前というか。
その当時というのは、どのように震災の日を迎えられたんですか？
その日は、家族ばらばらだったんですけども、私のほうは、ちょっと、沿岸部に近い所でちょっと個人的にやってる縫製会社さんのほうで、アルバイトみたいな感じでやってて、サンドウィッチマンさんと同じように、津波は見てます。
で、子どもは保育園のほうにあずかってもらっていて。
当時？
はい、当時。
旦那のほうと義理のお母さんのほうは、自宅のほうでいたんですけれども。
すぐにみんなで、え家族で会えること、できたんですか？
子どものほうは保育園のほうで、こうぎょうのほうの高台に移動させていただいていて、私自身は、津波がありまして、自宅に帰ってくるのが、夜７時、８時とかになって、そこでやっと会えました。
連絡も取れないしね。
取れないですね。
とっても不安だったと思いますけども。
不安でした。
やっぱりね。
その後、娘さんが、保育園から？
そのときは旦那のほうと義理のお母さんのほうが迎えに行ってくれたので、子どもはすぐに、会えたんですけど。
その後、お子さんもどんどん大きくなって、今はもうじゃあ、小学生ということになりますか？
２年ですね。
今度３年生になります。
今まさに、ここの４校の合同の。
校舎で。
まさにここで今、おじょうちゃんが勉強されているということなんですよね。
きょうはどうもありがとうございました。
突然にすみませんでした。
ありがとうございます。
今回は、もう一つ、せっかくなので、ありがとうございます。
小高区の沿岸部のほうもちょっとまた改めてその後、またどうなったのか、見ていきたいと思うんですが。
こちらにも、まさに本当に津波で多くの家々が流されてしまった場所なんですが、ここにお住まいだった方にも、きょうはね、来ていただこうと思うんですけども。
…さん、お待たせしました。
ちょっと怖いな。
迫力のある。
ちょっと伊達さん。
お知り合い？
今、知り合いましたけど。
この橋本さんが模型に込めた思いをまずちょっとご覧いただきましょう。
一緒に見てください。
懐かしいです。
今現在はここ、なんにもないですから。
今残っているのは、ちょこっと残ってるだけで。
今、橋本さんね、初めて模型を見たのは、今月の１日だったんですよね。
今見てる映像がね。
そうそう、地域の人々が集まる神社にあった山について、お話をしてくださいました。
橋本さんが生まれ育ったのは、村上地区というんですよね。
ご覧のとおり、海に面していますが、そのすぐそばに、おっしゃっていた、舘の山とおっしゃるんですか？
この一体、舘の山という。
今回大津波が押し寄せたとき、橋本さんも奥様とご両親と一緒にこの山に逃げられた、お逃げになったということですね。
これですね。
橋本さん、今、あとから聞きますね。
津波は地区を襲いましたが、山に逃げたため、まさに橋本さんはね、命を取り留めることができて、さらにその山の頂上で、寒い中、一晩過ごされたんですよね。
雪が降る場所もありましたね。
地震で崩れた神社の木材でたき火をして暖をとって助かることができたといいます。
まさに山と、その神社とが、橋本さんたちを守ってくださったんですね。
本当ですね。
今映っている舘の山ももちろん、今回の模型では、再現されているんですよね。
橋本さん、ここですか？
舘の山。
舘の山、これです。
もうちょっと小さいのかと思ったら、意外と大きいんですね。
大きいです。
みんな…から見ると、ちっちゃい山だっていうけども、やっぱり上さ上がってみると、こんなに広いのかってたまげてます。
結構大きいですね。
どっちから、避難されてきたんですか？これを見ると。
これはこの道を避難したんです。
ここ、登っていった？
ここ登っていきました。
こっち海ですもんね。
そっちは海ですから。
いや、海の目の前だもんな。
ここはなんですか？
相撲の練習場？
もと、土俵があったんですね。
青年時代はここで相撲なんて練習したんです。
なるほど。
やっぱり実際に模型としてふるさとの懐かしい山などを見ると、お気持ちは改めてどういうふうに？
なんともこれ、今こうなってからはな、誰も戻んないっていうと、全く情けないっていうかな、本当にもう、情けないです。
もうこれったけ、７３軒あったうち戻るって人、誰もないですから。
えっ？そうなんですか。
はい。
誰も？
誰も戻んないです。
戻っていいってなっても。
うん、５軒まとまれば、戻ってもいいっていうけども、その５軒もまとまらないっていう。
でもねぇ、絶対に、大好きだった町だと思うんですよ。
６０年もいると、やっぱりな、この環境さ慣れてっから、やっぱり俺はこっから離れたくないっていう気持ちで、まあなんとか毎日ぐらい、この村上さ、来てます。
なんか大きなきっかけがあれば、またみんなで戻る機会があると思うんですけども。
また相撲も取りたいですよね。
そうですよ橋本さん、、またね。
でも本当に今回ですね、こうして地域の皆さんが、足を運んでくださって、このふるさとの模型、まさにふるさとがどんどんまた新たに新しい姿を見せています。
どうぞ近所の皆さん、午後４時まで、お待ちしておりますので、たくさんの方に来てほしいと思います。
お待ちしています。
お待ちしてます！
ありがとうございました。
ありがとうございました。
震災から４年を前に、つなげようをテーマに、きょうはお伝えしています。
ここからは、全国と被災地がつながって生まれたビジネスを特集していこうというふうに思っております。
さて、被災した農地、それから工場を復旧させて、さあこれからがんばっぺという方もいらっしゃると思うんですが、そういった方にももちろん参考になるとともに、被災地とこんなにつながっているっていう方法もぜひ、ヒントになると思いますので、皆さんぜひ、参考に。
勉強していってください。
ここからは被災地での新ビジネスの需要に詳しい、グロービス経営大学院の田久保善彦さんに加わってもらいます。
お願いします。
お願いします。
これまで日本中の企業やビジネスマンが、被災地の支援、協力をしていこうという姿勢を見せていますけれども、震災から４年たって田久保さんは、そういう現状、どうご覧になってますか？
３月１１日のあとに、私どものビジネスパーソン向けのビジネススクールも、実は東北にたくさんのリーダーを生もうということで、仙台にキャンパスを出したんですね。
それ以降、４年間、さまざまなものを拝見をしてまいりましたが、実はこの、東北以外の方が東北にやって来られて、もしくは東北ご出身の方が、一回、東京とか大阪に来られていたのが、また、お戻りになられて、地元の方といろいろ協力をされて、新しいビジネスを作られたり、雇用を生んだりしている。
まさにきょうのテーマですけれども、つながって新しいものを生んでいる、こんなことに今、注目をしております。
実際、どんなビジネスが生まれてきているのか、紹介してみたいと思うんですが、まず、地域でいいますと、こちらですね、これ、陸前高田市と宮城県の気仙沼市の４つの会社が共同で、スープなどの食品を作る新ブランドを立ち上げたんですね。
こちらには、第一線で活躍する料理研究家、デザイナーが協力しているということなんですね。
これは東北の中でつながったという形ですね。
そうですよね。
そして福島・会津坂下町。
こちらは、地元出身の若者が、伝統工芸を現代風にアレンジした、木綿のストールを復活なさったんですね。
東京で大学院に通っていたときの人脈を生かして、ニューヨークでも販売されていると。
すごい！
そして、田久保さんが何度も取材に行ったというのが、こちら。
山元町なんですが。
ＩＴを使ったイチゴと書いてあります。
ＩＴのイチゴ？
どんなビジネスなのか、ＶＴＲご覧ください。
東京・新宿の大手百貨店です。
ライトアップされたコーナーに置かれた高級イチゴ。
１粒１０００円で販売されるときもあります。
大粒で糖度が高くパッケージにもこだわっています。
巨大なビニールハウスでこのイチゴを作っているのは宮城県山元町の農業法人。
震災の１年後に生産を始め今では年間１億円以上を売り上げています。
一番の強みは全国トップレベルの甘さ。
イチゴは先端の糖度が１２度を超えると甘いといわれますが計ってみると、なんと１５．２度。
今シーズンは平均でも１３度を上回っています。
農業法人を経営しているのは岩佐大輝さん。
山元町出身の３７歳です。
地元の高校を卒業後、東京に出てＩＴコンサルティング会社を１０年以上経営してきました。
４年前の震災。
山元町に１２９軒あったイチゴ農家は、ほとんどが壊滅的な被害を受けました。
震災直後ボランティア活動のため山元町に戻った岩佐さん。
農業の経験はありませんでしたが町の基幹産業であるイチゴの生産を復活させたいと考えました。
イチゴ農家の協力を得て取り組んだのは岩佐さんが知り尽くしているＩＴを使った栽培です。
ハウスにはおよそ４０ものセンサーが置かれ温度や二酸化炭素などをチェック。
最適な環境を綿密にコントロールしています。
例えば、温度を下げたいときには自動的に霧が噴射。
ハウス内の空気を冷やします。
さらに岩佐さんはＩＴコンサルティングのノウハウを生かし日々蓄積されるデータを分析。
栽培方法の改善につなげています。
こうした新しい生産システムの導入で質の高いイチゴを安定して作ることが可能になったのです。
岩佐さんのもう１つの強みそれはブランド戦略です。
高級感のある宝石をイメージしたロゴやギフト向けのパッケージはおととしグッドデザイン賞を受賞。
メディアで紹介されるなど大きな反響を呼びました。
しかし、ブランドを作って商品を売っていく専門性が岩佐さん自身にあったわけではありません。
それをサポートしてきたのはプロボノと呼ばれるボランティアの人たち。
プロボノとは、例えば法律やデザイン、営業や広告などそれぞれの仕事で培った専門スキルを無償で提供するボランティアです。
現在、被災地の多くの企業がプロボノによる支援を受けています。
ブランドデザイナーの立場から岩佐さんに協力している馬場俊輔さん。
プロボノでの被災地支援に手応えを感じています。
今、岩佐さんの会社では地元の人々およそ３０人が働いてます。
震災で畑を失ったイチゴ農家も幹部を務めています。
岩佐さんの挑戦が、山元町に新たな雇用をもたらしています。
その岩佐さんからイチゴが届きました。
大きい。
これは大粒でしょ。
召し上がってください。
いやいやなんだかもったいないんだけど。
ー香りが甘いですけど。
香りが甘い？
本当だ。
本当だ、香りがもう、甘いね。
いただきます。
どう？
うーん！
甘い。
甘ーい！
みずみずしい。
ほら、イチゴ独特のちょっときゅんと酸味が来るでしょ。
あれがないですね。
そうですか？
なんかマイルドで。
中にふわっと甘さが広がりますね。
もう５００円食べちゃいました。
ゆっくり食べなきゃ。
そうですね、味わって。
まだ３００円なんだ。
イチゴはね、イチゴなんだけども、こうやってちょっと手を変え、品を変えしていきますと、商品力が高まるんですが。
この最初のキーワードね、この商品力を持っているイチゴだと、これ、詳しく言うとどういうことになりますかね？
震災のあとというのは、皆さんもたぶんそうだったと思うんですけど、被災地支援のためということで、被災地のものをたくさん使おうとか、食べようとかっていうことがあったと思うんですね。
ただこの動きっていうのは、やっぱり、その理由だけではずっと続くというのは、なかなか難しいだろうというふうに思うわけです。
そうなってきたときに、やはり、重要になるのが、この商品力。
もう今、召し上がっていただいてお分かりいただけると思いますが、大きくて、甘くて。
本当だ、香りが漂ってきてる。
すみませんね。
いえいえ、そしてパッケージを見てみると、パッケージそのものにもものすごく魅力がある。
かわいらしい。
そうすると、東京のデパートも、私のとこで売りたいという話になってくる。
こんな条件がたくさん重ならないと、実はやっぱり物っていうのは定常的に売れないわけですよね。
そうすると、被災地だからということを一つ、超えたところの商品力というものを作っていく努力を、やはりしていくということが、これからやっぱり長い、復興の時間がかかるということを考えれば、大切なことになるかなと、そんなふうに思います。
そして、もう一つの、このビジネスの特徴は、プロの強力っていうのがあるんですが、これはどういうふうに見ればいいですか？
これもこの今のイチゴの事例で出ていましたけれども、広告代理店の方が、まさに、グッドデザイン賞をとったデザインみたいなことを手がけてくれている。
これ、全部、無償でやってるんですよね。
すごいですよね。
ご自身の持たれているプロの技というものを、無償でこのボランティアとして提供されている。
こうやって言うとですね、何か特殊な技能を持っていないとだめかなという気もするんですけども、実はそんなことはなくて、ある一定の期間、働かれてきた方であれば、どなたでも、やはり、強みっていうのはお持ちのはずなんですよね。
だとするならば、冷静に自分の力っていうのは、どういうところに生かせるだろうということを考えれば、もういろんなプロジェクトありますから、どこかで、誰かのために生かすことっていうのは、十分に可能かなというふうに思います。
なるほど。
そしてもう一つ、プロボノはやっている側が、ものすごく幸せを感じているんですよね。
ふだんの仕事では、やっぱり得られない感動とか、充実感とか、そういうものをプロボノ側が感じているということなんで、まさに手伝ってもらっている側も、手伝っている側も非常にいい状態になっているというのが、このプロボノの協力、そんな話かなというふうに思います。
そのプロの協力を得て、新たに新たに生まれているビジネス、ほかには何かありますか？
この、あれにもありますけど、石巻にある、家具屋さんがありますね。
こちらは今、代表をやられている方が、実はもともと、すし職人だったんです。
おすしですか？
おすし屋さん、やはり流れてしまって、手先がものすごく器用だった方がリーダーになってですね、木工を始めました。
そこに東京の有名なデザイナーが、一番最初からプロボノとして参加をされて、かっこいいホームページを作ったり、ロゴマークを作ったりとかですね、そのあとに、またこれ、おおもしろいんですけど、アメリカの有名な家具屋さんが、そこにまた協力をするという。
いろんなものが折り重なって今、本当にヨーロッパなんかでも注目を浴びている、そんな家具を作っているという、そんな状態になっています。
そしてもう一つのキーワード、こういうのがあるんですね。
眠れるマンパワー。
被災地でのビジネスに必要なこの眠れるマンパワー、どういうことなのか、ＶＴＲご覧いただきましょう。
こちらは宮城県に７店舗を構える美容室。
震災の半年後から復興支援のために次々とオープンしました。
代表を務める、早瀬渉さん。
震災まで東京の大手美容室チェーンの役員でした。
震災で多くの美容師が働く場所を失ったと聞いた早瀬さん。
自分ができることは新たな美容室を起業することだと考えたのです。
しかし、震災により働く人を取り巻く状況は一変。
特に子育て中の女性にはさまざまな困難が押し寄せていました。
仮設住宅に移ったことで今まで子どもを見てくれていた祖父母と離れてしまった。
沿岸部から内陸部へと人々が移り住み保育所の数が足りなくなってしまった。
また、子どもと離れて働くことに大きな不安を抱える人も増えていたのです。
そんなお母さんたちが働きやすい環境を作るにはどうしたらよいか。
早瀬さんはある仕組みにたどりつきました。
勤務時間と働き方を選べるシフト制の導入。
例えば子どもが小さいお母さんの勤務時間は午後３時まで毎日働くのが難しいお母さんは週３日の勤務など自分に向いたシフトを組むことで家庭と仕事の両立ができるのです。
さらに早瀬さんが店内に作ったのがキッズルーム。
専属の保育スタッフも用意し子どもをそばに置きながら働けるようにしたのです。
特に、小さな子どもを持つお母さんにとってキッズルームは願ってもない環境です。
現在、宮城県内７店舗でおよそ６０人のママさん美容師が働いています。
早瀬さんの復興支援美容室。
１号店は、県内でも被害の大きかった石巻に作られました。
ここで働く佐藤恵理さんは震災で自宅が全壊。
新たに家を建てたこともあり美容師として再び働きたいと考えていました。
２人の子どもを持つ佐藤さん。
早瀬さんが作ったシステムがあったからこそ復帰できたといいます。
早瀬さんはこうした仕組みを使って被災した経営者の支援も進めています。
オーナーの小野さん。
以前は個人美容室の経営者でしたが震災で雇っていた美容師の多くが辞めてしまいました。
店の存続が危うくなり小野さんは早瀬さんのグループに加盟。
再起を図ったのです。
求人をかけたところママさん美容師からの応募が殺到。
小野さんは店を続ける事ができました。
一方、岩手県大槌町では働き方を工夫することで年配の人でも参加できる新たな仕事を生み出しています。
布地に糸で刺しゅうを施した刺し子。
大槌で作られるものはシンプルでモダンなデザインが人気を集め震災から３年半でおよそ８５００万円を売り上げています。
その担い手は女性たち。
被災し、仮設住宅などで何をしたらよいか迷い続けていました。
日本の伝統的な刺し子の技。
参加した誰もが初めての経験でした。
仕事はしたいが自分にもできるのか。
そんな不安を吹き飛ばしたのはＮＰＯのスタッフのことばでした。
はーい、ありがとうございます。
よろしくお願いします。
刺し子のやり方はプロが教える。
あとは週に１回集まるだけ。
仕事は好きな時間に家ですればよくノルマもないというのです。
始まったのは震災から３か月後。
東京から一人のボランティアがやって来ました。
被災者が避難所で生活しながら現金収入を得る仕事はないかと思いついたのが、刺し子でした。
狭い避難所でも針と糸と布さえあればできる。
手仕事に没頭すれば不安な暮らしの中でも心が落ち着くのではないかと考えたのです。
刺し子の複雑さによって手間賃は変わりますがひとつきの収入は２万円から３万円になっています。
プロジェクトが始まって３年半。
延べ１８０人が刺し子作りに携わってきました。
大槌の刺し子が人気を集めた理由は本格的な商品開発にあります。
刺し子の絵柄は、今評判のデザイナーの協力を得ています。
さらに、若者に人気の生活雑貨店とのコラボ商品まで展開してきました。
この日は、新しい商品開発のミーティング。
これはやっぱし、ここんとこは白か何かでやってこれはグリーンでやってっていうような感じ、糸は。
段染め。
スタッフが示す新しいデザインを前にどんな刺しゅうに挑戦したらいいか。
大槌の女性たちのアイデアは次々と広がります。
すばらしい。
今２つ、ご覧いただいたケースなんですけれども、いずれも外から被災地に来た人が柔軟な働き方を実現させたというケースだと思うんですけれども。
今、被災地ではビジネスを再開させたけれども、なかなか人手が集まらなくてという声を聞くことがあるんですよね。
そういうことから考えると、まだまだ被災地にもマンパワー、眠っているということなんでしょうかね？
やはり東北以外でお仕事をされて、いろんなものをご覧になられたりとか、いろんなご経験をされた方が、新しいアイデア、新しい働き方を提案することによって、まさに美容室にしても、刺し子にしても、今まで離職をされていたかたがたにお仕事を提供することができたと。
これはものすごく意味の大きいことだと思うんですよね、ただ仕事というのは、いろんな状況がありますから、必ずしもこういうやり方だけで、ほかのところもどんどんどんどん広がっていくかというと、それはちょっと分からない部分はありますけれども。
工夫の余地はまだまだあるということを、この２つの事例は、教えてくれているような、そんな気がします。
実際、仕事を得るということだけじゃなくて、仕事を持ったことによって、元気になるお年寄りもいるっていうことは、地域のこれからの発展にすごく大きな影響を与えますよね。
それはものすごく大きいなと思うのは、今、ＶＴＲをご覧になられてる、お三方が、おばあちゃまがものすごくいい笑顔をされたときに、ふわっと、明るい表情になられて、高齢化が進むということは、やっぱり高齢者の方の比率が上がる、もしくは人数が増えるということですから、もうおじいちゃま、おばあちゃまの元気な姿なくして、地域が元気になるということは、これ、ないと思うんですよね。
今回、いろんな話が出て、人手不足の話をどう解決するか、あるいはイチゴなんだけども、どう売っていくかと、外とつながることで、いろんなビジネス生まれていましたけれども、これ、西田さん、どう見ました？
いやいや、すばらしいと思います。
僕、大槌は被災直後、すぐ行ったんですけど、全壊でしたからね。
がれきの山だけで、あとはもう、人通りもなくて、風の音だけが聞こえるみたいなね。
もう、この町はもう、もうなくなっちゃったみたいな感じがしたんですけど、今こうやってね、元気な姿見てると、夢のようですね。
ですよね。
みなみさん、どうでした？
なんかおばあちゃまが私は喜んでくれる顔がうれしいんだよっていうふうに言ったんですけど、逆に私たちがその喜ぶ顔を見て、とってもハッピーになるので、すばらしいなというふうに思います。
南さんは外とつながって、ビジネスが発展していくというのは、どういうふうにご覧になりましたか？
刺し子なんて、本当に日本の昔からある手仕事だと思うんですけど、でも、新しいデザインが入ることによって、本当に欲しくなるし、あと、お母さんたちの技っていうのは、日常生活で鍛えられてて、初めてでもあんなすばらしい作品になるっていうのが、やっぱり、人と人、何か、物と人を結び付ける力っていうのが、本当に相乗効果で、倍倍式に豊かになるんですね。
たぶんそのあたりがこれからの被災地のビジネスっていう部分で、重要な視点なんでしょうかね。
そうでしょうね。
本当に、おじいちゃま、おばあちゃまを活性化して、自立的に皆さんが活動できるような仕組みとか、活躍の場というものを、どんどん作っていっていただきたいと思いますね。
そうですね。
ここまで全国と被災地がつながって生まれたビジネスをお伝えしてきました。
田久保さん、どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
イチゴ、ごちそうさまでした。
さあ、仮設の小学校の体育館、再びです。
震災前の町の様子を模型でよみがえらせるふるさと記憶展。
今回は、その記憶展に関わっている、大学生の皆さんに、きょうは勢ぞろいしていただきました。
みんな、やってくれてんだね、ありがとう。
ありがとうございます。
全国各地の建築を学んでいる学生たちが、いつから、小高に入ってるんでしたっけ？
小高に入っているのは、１週間前から、この模型のために。
すごいね。
代表のこばやしさん。
こばやしさん、よろしくお願いします。
大変ですね。
今回この、４年目で小高の模型を作り上げるという思い、これまでとまた違う面って、何かありました？
やっぱり、家がまだ残っているんですけども、取り壊しがすごく多く行われていて、その中でやっぱり、来られた方が、昼間は中に入れるんですけども、そこが空き地になっていて、もともと建っていたものが思い出せないという方が多くて、その方がこの模型を見られて、あっ、こんなんがあったねって、思い出してくださるのが、少しうれしいです。
やってて、やりがいありますよね。
そうですね。
なぜまたこういうプロジェクトが始まったんですか？
そうですね、僕たち、建築の学生ということで、建築の学生でできることって、何かって、初代の方たちが考えたときに、模型をふだんいじっているので、模型ができるんじゃないかということと、あとはすぐにその土地に入って何かをするのではなく、以前の町に立ち戻らせていただいて、そこから何か、お手伝いをしていこうという話がありまして。
でも、知らない土地じゃないですか。
屋根とか分からない色とかは、適当に塗るんですか？
いやいや、そういう言い方ないだろう。
いろんな色に。
カラフルにしていくわけですよね。
震災前の航空写真を参考にしまして。
写真見て？忠実に？
忠実に？
はい、もちろん来ていただいた方に塗るのは、その方の。
これだって、レモンイエローみたいな屋根ありますけどね。
そういう屋根だったの？これ？
それはたぶん、そういう屋根だったんだと。
もう本当、皆さんね、きのうも夜遅くまでずっと皆さん、体育館に残って作業をしてくださったんですよね。
ありがとうございます、本当に。
宮城の子もいましたよ。
宮城の人、手を挙げて。
栗原出身、狩野英孝の後輩。
栗原市の。
工業大学。
でも本当、ふるさとの記憶ってあと少し、１時間ですね。
やってますんで、ぜひたくさんの方に来ていただきたいですね。
お願いします。
お待ちしています。
さあ、そしてこのあと３時台は。
特集明日へー支えあおう。
震災から４年、つなげようをテーマにお伝えしています。
福島県南相馬市です。
朝からずっとしとしとと雨が降り続いています。
ここは４つの小学校、小高、福浦、金房、鳩原が集まった合同の仮設の校舎なんですが、その体育館で、ふるさとの記憶展が開かれています。
震災に見舞われた町の記憶を模型でよみがえらせる取り組みなんですね。
地元の方、ご近所の方、本当に多くの方が足を運んでくださっています。
体育館には、震災によって失われた岩手や宮城、福島の７つの地区の模型が展示されています。
そしてもちろん、南相馬市小高区の模型も今、どんどん完成に近づいています。
皆さんの思いが模型につづられていくんですけれども。
そうですね。
この放送をご覧の方々からも、たくさんのファックスをいただいておりまして。
もう、各地から頂いています。
まず京都府の４０代の男性から。
あの日から私の日課になったことがあります。
それは朝起きて、朝刊のテレビ欄から、震災、復興、東北、被災地、東日本などの文字を探すことです。
被災地のことを決して忘れられていませんよと。
京都府の方が。
ありがとう。
東京都３０代の女性。
両親と祖母を津波で亡くしました。
復興番組や活動を見るのもつらく、どこか無意識に避けていた気がします。
４年たち、
じゃあ皆さんに今の被災地の様子、たっぷりとご覧いただきましょうか。
岩手、宮城、福島の今をたっぷりとお伝えするのは、このお２人です。
サンドウイッチマンさんです。
お願いします。
スタッフが不安そうな顔して。
やりますよ、ちゃんと。
この時間あげるからやってくれって。
どんどんいきたいと思います。
引き続き、お天気です。
おいおい！ここからはわれわれが２人、ＭＣとなりまして、被災地の最新の観光情報をお届けしたいなと思います。
よろしくお願いします。
この雨の中、外で野球やってますね。
今ね、校庭で野球を。
地元のね、中学校の生徒さんたちが。
全く。
話がずれてますから、戻してください。
ごめんなさい。
さあ、それでは最初のツアー、ご案内しましょう。
行ってくれたのはこちらです。
イギリス育ちで世界を旅してきたハリー杉山さん。
どちらですかね、これ。
どちらって。
今回、ハリーさんが向かったのは、こちらでございます。
味わうなら今でしょ、三陸満喫の旅でございますね。
今でしょって、ちょっと。
若干古くなりつつありますが。
新ではないんですが。
岩手県の三陸沿岸部ですね、今しか見られない、味わえない旬なものを求めて、ハリーさんが三陸へ向かいました。
どうぞご覧ください。
ハリーさんがやって来たのは…。
ここ、盛駅は三陸鉄道のスタート地点。
世界を旅してきたハリーさんをいきなりグローバルなお出迎え。
アラブの国、クウェートの支援で造られた列車です。
車内も特別仕様。
昭和のはじめをイメージしたレトロなデザイン。
優雅な気分で旅の始まりです。
三陸の絶景を楽しみに出発進行！ところが、行けども行けどもトンネルの連続。
総延長１０７キロのうち半分以上がトンネル。
でもトンネルを抜ければ…。
というわけでもっと近づいちゃいました。
リアル漁師の世界を体験。
三陸といえば、カキ。
ロープの先にたくさん付いているそうですが…。
えっ、これがカキ？しかも周りには、何かいろいろひっついています。
これ、ムール貝です。
カキと一緒にムール貝もゲット！と思いきや。
だから、こういうのはほれごみなんだ。
殻をむくと…。
周りの山から流れてくる栄養分をたっぷりとって、ぷりぷり。
さらに、本物のカキ小屋でリアル漁師飯。
調理は、まきストーブ。
ふだんのお昼ごはんもこれで作ってるんだそうです。
たっぷりのカキにしょうゆをひとさし。
とうがらしを振って浜の焼きガキの出来上がり。
続いては、津波に耐えた一本松。
ということは、陸前高田市です。
目を引くのは巨大なベルトコンベア。
手前の山から川の向こうの工事現場へ土を運ぶためのものなんです。
ここでは今、土地をかさ上げして新たな町をつくる工事が６年がかりで進行中。
そんな巨大プロジェクトの最前線を見学できるツアーがあるんです。
結構速く動いてませんか？あれ。
そうですね。
次々と流れていく岩石。
なんと、１分間でダンプ９台分も運びます。
それにしても大迫力。
そしてこちらは世紀の大工事の心臓部中央操作室。
山から切り崩した岩石を細かく砕いています。
すると。
こちらにあるのは新品の刃の部分。
しかし、１か月使うとぎざぎざだった刃がこのとおり。
復興の最前線を体感できる大人の社会科見学。
工事が終わるまでの期間限定です。
お次は、釜石市にある被災地最大の仮設飲み屋街。
旅の最後は三陸の海の幸をさかなにはしご酒。
こんばんは。
まずやって来たのはイケメン若大将が包丁を握る居酒屋。
出てきたのは地魚どんこのたたき。
身をたたきにして肝とあえた逸品です。
いただきます。
これがそのどんこ。
鮮度を保つのが難しく、ほとんど地元以外には出回りません。
どんこは肝を混ぜたみそを詰めて焼き物にしてもまた絶品。
ちょっとだけみそつけて…いただきます。
三陸海の幸巡りはまだまだ続く。
はじめまして。
うれしいです。
早速、お勧めを聞いてみました。
大将自慢の三陸３点盛り。
まずはお勧めのクジラから。
どうぞよろしくお願いします。
釜石の消防団の皆さん芸能人の対応も慣れたもの。
すごいよね。
３軒目は、ずらりとお酒をそろえたバーへ。
イギリス育ちのハリーさんも納得の本格的なカクテル。
三陸で飲めるのは、日本酒や焼酎ビールばかりではありません。
乾杯！ありがとう、ありがとう。
飲んで、食べて、楽しんで。
大満足の夜でした！
はしごし過ぎでしょ、４軒行きました。
いや、釜石はちょうどラグビーのワールドカップの開催も決まりましたから。
そうですよ、そうですよ。
元ラガーマンですけど。
今のＶＴＲ見て、西田さん、いかがですか？
いや、もううれしい。
釜石があんなに元気だって、本当に。
やっぱりいいなぁ、みんな元気取り戻しますね。
そうですね。
確実に。
おいしそうなのもいっぱいありましたね。
ありました、ありました。
どんこもおいしそうでしたね。
消防団酔っ払ってましたね。
あのカキネ、カキ、いいですね。
カキあれ、私のことなんですよ。
どういうことですか？
老いたスター、オイスターって。
親父ギャグ出ましたね。
名手がいましたね。
さらに名手がここにいたっていう。
上いってますよ、完全にね。
さあ、たかみなさん、いかがでした？
本当に活気があって、でもなんか行けてない所もまだたくさんあるなと思ったので、横丁だったりとか、１人でふらっと行ってみたい。
１人で行っちゃう？
１人でふらっと行きたいです。
いや、大変なことになっちゃうよ、それ。
おじさんたちとみんなでこうやって。
いやいやいや、危ない。
みなちゃんはそういうことができる人です。
本当に。
ＡＫＢの中でも珍しいぐらい。
すぐ溶け込みそうです。
確かにね、いつもいろいろ行ってくださって。
みなみさん、いかがですか？
あの列車は驚きましたね。
あれは支援していただいたんですか？
そうです。
あんなおしゃれな電車に乗って、あまちゃんの世界にいけるなんて。
おもしろい。
いろんな楽しみ方できますね。
そうなんですよね。
座席なんかアラブの王様みたいな。
いや、本当。
ふかふかでね。
ＶＴＲにもありましたけれども、カキにクジラにどんこ、宮城、岩手、福島には、本当に魅力的な食べ物がたくさんありますけれども、それをテレビをご覧の皆様に、ＰＲしようということで、こちらのコーナーいきましょう。
私のイチ押しグルメコーナー。
さあ、これまで被災地に何度も訪れてきたゲストの皆さんに、それぞれ一つずつ、これはぜひ味わってほしいというお勧めの食べ物をプレゼンしていただこうというふうに思います。
まずは西田さんからいきましょう。
こちらは？
私はね、これはいわきの海で取れる、メヒカリという。
もうこのたんぱくな味わいというのは、私もずいぶんいろんな魚釣ったり、いろいろしてきましたけれども、このメヒカリだけは釣れないんですよ。
深海ですから。
深海魚ですもんね。
確かに。
ですけどね、この深海で目が光るんで、メヒカリという、あれならしいんですけど。
いわきのお魚。
もう、食べてごらんになったら分かりますけど、ものすごい淡白。
淡白で？
何匹でもいけるんですよ。
これは確かにおいしいですね。
それでお酒２合ぐらいでしょうか。
結構いきますね。
確かに。
もう涙出るぐらいね、うまいですから。
これもう、今は取れるんですかね。
メヒカリ取ってます。
取ってますか？
取ってます。
じゃあ、食べられますね、いわき。
ちゃんと量って、皆さん、市場に出てますから。
なるほど。
食べてもらいたい。
いきましょう、いわきにね。
そしてたかみなさん。
私のイチ押しは福島県会津若松のソースカツ丼です。
これはね、うまいんだ、これ。
本当おいしくて、２０１３年に大熊町に行ったときに食べたんですけど、おいしすぎてもうがっついちゃいました。
この写真、大丈夫ですか？
顔、まじじゃないですか。
まじで食べにいってますから。
私、カツ丼が大好きなんですよ。
そうなの？
そうなんです。
好物がカツ丼っていっていて、スタッフさんが、ここのソースカツ丼おいしいよっていうふうに教えていただきました。
おいしそうに食べてるわ。
おいしかったです。
食べたくなる。
みんなメンバーもやっぱり、好きなんですか？カツ丼は。
でも私がすごく好きで、私がカツ丼屋さんに連れていくっていう。
ー本当に？
本当ですよ。
すごいな。
すごいツアーなんですけど。
アイドルがカツ丼食べるっていいねぇ。
うれしい、いい写真ですね。
アイドルのまんまの格好で食べてます。
このままライブに行きました。
ありがとうございます。
さあ、南さん。
私のイチ押しは、気仙沼のサンマです。
まちがいない。
サンマは東京でもよく食べるんですけども、私、気仙沼で初めてサンマの刺身を頂いたんですよ。
やっぱり新鮮でないと、お刺身にならないから、お刺身もおいしくて、焼いてもおいしいし、ちょっと季節が外れると、佃煮をね、手作りの佃煮を売ってるんですよ。
これはもう、お土産に最高です。
ごはんに合う。
超おいしい。
おいしいんですよね。
大きさもね。
気仙沼は最高ですね。
ありがとうございます。
各地、いろいろありますよね。
さあ、畠山さんと伊東さんはあります？
もう準備してる。
納豆？
意外に水戸とか、そういうイメージあるんですけど、
宮城県は実は北海道に次いで、大豆の生産第２番目なんです。
それを使った納豆なんですが、粒が大きいの分かります？
本当だ、粒々。
人の頭ぐらいありますよ。
ないないない。
これが本当に豆の味がして、おいしい納豆なの。
２０１１年には、日本一の味に認定されてるんです。
農林水産大臣賞を受賞してる。
日本一？
なったんですよ。
ぜひ召し上がっていただきたい、宮城産。
そう、みやぎしろめっていう品種なの。
お２人、知ってました？
知らなかった。
宮城の方でもあんまり知らない。
知らなかった。
食べたことないです。
お豆腐とか和菓子に使われるお豆なんですけど、ぜひ召し上がってください。
これはちょっと、絶対食べよう。
そうですよ。
知らなかった。
人の知らないもの知ってるんですね。
うれしそうです。
仙台局、２年間勤務されてましたからね。
いいね、納豆ね。
あと皆さん、ここ、地元のこと忘れてませんか？
そうですよね。
準備してます、小高のラーメン。
ラーメン。
そうなんです。
これ、見てください、このシンプルなこの、透明なしょうゆベースのこのスープ。
実はここ、小高というのは、模型でも再現されてましたけど、もともと戦後６０年ぐらい前からラーメンブームが根づいていて、多くのラーメン屋さんが味を競って、県外からもラーメンのファンの方が、小高まで足を伸ばすほど、ラーメンのすごくおいしい場所なんですよね。
私たちね、ここに入る前、取材に入る前に新幹線１本早めて、食べてきました。
うわっ、ずるいわ、それ。
もうあっさり、昭和の味。
手作りですけど、裏のちゅう房まで見せてもらいましたね。
あれ、裏見られちゃったなんて言ってましたけど。
じゃあ、写真を。
本当に手作りで作ってらっしゃる。
本当にシンプルな味がね。
胃もたれの気になる５０代の畠山さんでも２杯いけるなって言ってましたけど。
とにかくあっさりして、体にもいい感じの、メンマもおいしかったですしね。
でもやっぱり、しんさいのあと、こうしてお店が開けたのはここだけなんですね。
今のかしま区の福幸商店街の中で仮設店舗で営業されてるんですけど。
皆さんやっぱり、新潟に一時避難してたんですが、やっぱりお店再開したいという思い、皆さんのファンの声もあって、それこそ、震災の年の１０月からお店を再開されて、今、本当に多くの方がここに訪れていますね。
ここは、大盛りじゃなくてその上があります。
だいだい盛りってある。
だいだい盛り？
大わんでした。
それ以後、中学生たちが食べてました。
きのう食べてましたけど。
なるほどね。
いや、うまそうなラーメン。
気になる。
食べていただきたいと思います。
やっぱり食べ物の話、すごい盛り上がりますね。
これだけあったら、普通、少し試食とかあるんですけどね。
なんにもないんだよ。
さっきも俺ら、イチゴ食べてないしな。
申し訳ない、本当に。
本当に。
さあ、続いてはこちらのコーナーいきましょう。
被災地では、続々と交通網が復旧整備されております。
まずは昨年、全線開通した三陸鉄道。
先ほどのＶＴＲ、ハリーさん乗ってましたけど。
そして先週３月１日に開通したばかりなんですが、東京・仙台を結ぶ常盤自動車道。
きょうもわれわれ、きのうか、仙台から乗ってきましたけど。
非常に旅行にも行きやすい状況になってきております。
非常にね。
そんな中、宮城県では、ことし２つの路線が復活するんですね。
仙台と石巻を結ぶ仙石線、さらにですね、石巻・女川を結ぶ石巻線、こちらがもう開通、決定していると。
それぞれ石巻線は今月２１日、仙石線は５月末に全面開通すると。
その鉄道を巡る旅、ハリーさんが女川町を目指しました。
ご覧ください。
まずはハリーさん仙台から仙石線とバスを乗り継ぎ、石巻へ。
石巻といえば、あの石ノ森章太郎ゆかりの漫画の町。
だということを、テレビの前のよい子たち、ご存じだったかな？そして乗り継いだ石巻線にもあ、やっぱり漫画。
今、石巻線は、女川の１つ手前の浦宿でストップ。
女川へは代行バスで向かいます。
ちょっと足元ね、気をつけて。
はい。
ハリーさん、自分の目で確認したいと言っていた真新しい線路を発見。
今月２１日に全線開通する石巻線です。
線路の先には新しく出来た女川駅。
ちょっと変わった屋根ですが何をモチーフにしていると思います？実はこれ女川町の鳥、ウミネコが羽ばたいている姿なんです。
なるほど！ところで、女川の町に向かう前にもう一つ、新しい鉄道の情報です。
最初に乗った仙石線。
５月の全線開通に合わせてお隣を走る東北線との間に新線が出来るんです。
その名も、仙石東北ライン。
仙台から東北線を走ってきた列車が新線を通って仙石線に乗り移ります。
これで所要時間はおよそ１０分短縮。
ピッカピカの新線を走るのがこのハイブリッド車両。
注目は車体の色。
仙石線のイメージ海のイメージのブルー。
仙台・石巻の桜をイメージしたピンク。
こちらを重ねているデザインとなっています。
ハリーさんの女川の旅を続けましょう。
列車開通で盛り上がる町の名物をご紹介。
あっ、大将ありがとうございます。
うわ、おいしそう。
町一押しの女川カレー。
インド人のボランティアが避難所の炊き出しで配ったのが始まり。
今ではさまざまなアレンジを加え１１店舗で提供中。
食べ比べてみてはいかが？そして。
これが気になるんですよ。
祭りです、復幸祭。
再来週の土日に開かれる復幸祭。
女川復幸男。
一体、何やるんです？逃げろーの号令で駆け上がるのは高台の避難場所。
スタート時刻は津波が来た午後３時３２分。
震災の教訓をレースで伝えていこうとおととし始まりました。
あれ？ハリーさんも？当日の飛び入り参加も大歓迎だそうです。
復興を誓って日々、変化を遂げている被災地。
皆さんも、未来へと突き進むエネルギーを体感しに来ませんか？
なんか最後いいこと言ってましたね。
新しい歴史が出来てるっていうね。
見届けたいと。
カラオケ歌ってた人とは思えませんね。
スナックでね。
４軒もはしごして。
女川カレーなんかはわれわれも食べましたけど。
すげぇ、うまいです、あれ。
私、カレー部もやってるので、メンバーと。
そうなの？
いろいろやってるね。
大好きなんです、ごはん。
ぜひ、女川カレー、食べてください。
食べに行きたいです。
行ってください。
さあ、実は震災をきっかけに、新しく出来た人気スポットが、被災地にはたくさんあるんですね。
どういう所があるのか。
そうなんですよ。
見たことあるかな、こういう所、これはね、気仙沼市の岩井崎という岬に津波で残った松。
こういう形。
ちょうど、口の部分に見えますよね。
これが松なんですよ。
自然が作り出した造形なんですけれども、復興のシンボルとして今、パワースポットとしても人気になってるんですよね。
岩井崎、僕ら、震災の日、午前中に行ってるんです。
ここ、そうか。
ロケでね、行ったんです。
これも見てきましたね。
そして３月、受験生、まだまだどきどきするシーズンですけど、受験生にとってありがたいスポット、ご存じでしょうか。
こちら。
これ、サンドウィッチマンさんは。
これもうもちろん、ついこの間も行ってきました。
行きました？
宮城県石巻市にあります釣石神社、この大きな石なんですけれども、このバランスを見ていただきたいんですが、落ちそうで落ちないんです。
つまり、震災のときも本当に津波も起きましたし、揺れもあったんですが、落ちなかった。
すごい。
受験生に大人気という釣石神社。
実際やっぱり、見ても大きかったです。
大きいですよ、これ。
受験生で、落ちそうで落ちないにいっていいのかなって思います。
落ちそうな時点でね。
落ちそうになる前に勉強して。
そうですね。
実際、ここが、この場所にあるんですけれども、津波はやっぱり、ここぐらいまで来たそうなんです、ここぐらいまでね。
でも大きな揺れにも耐え、津波にも耐えた石ということなので。
不思議ですよね。
ご利益あるんですね。
ありますよ、ここ。
サンドウィッチマンさんのネタも結構ご利益あるんですよ。
滑りそうで滑らない。
誰が滑りそうって。
またおやじギャグ。
滑りませんよ、そんなの。
西田さんがまあまあ言ってるから。
抑えなさいね。
落ち着いて、落ち着いて。
気持ちは分かった。
ありがとうございます。
両方の気持ちが分かった。
分かるんですね。
さあ、次はわれわれサンドウィッチマンお勧めの場所をお伝えしましょう。
まずはじゃあ、僕からいきましょう、こちら。
これはもうご存じですね？岩手県平泉にあります、中尊寺金色堂でございます。
世界遺産になってからどんどんどんどん本当にお客さんが増えてきておりますね。
行きました？世界遺産になってから。
いや、世界遺産になってからは行ってないです。
ああ、そうですか。
その前には行ってます。
行ってますよね。
大体、東北の中学生は遠足、大体中尊寺。
大体行きますね。
外国人の方も増えて。
たくさんいらしてらっしゃいますね。
そしてもう一つ、中尊寺から近いんですけど、こちら。
厳美渓。
すごい景色。
これね、ちょっと見づらいんですけど、滑降だんごって、空飛ぶだんご、ご存じですか？西田さん。
いや、初めて聞いた。
え？本当ですか？知らないんですか？
だんごが空飛ぶんですか？
だんごが空飛ぶの。
どういうことですか？
ざるに入れて、川がありますよね、結構、激しい流れの川があるんですけど、川岸から川岸までにざるがレール乗ってて、ざるにお金を入れて、そのざるをぽんと投げると。
思い出しました。
映像で見たことある。
ありますか？
あるある。
向こうからそのざるに団子が入ってくる。
このだんごがまたうまいんですよ。
おもしろい。
作ってるおっさんはずっとへらへらしゃべってる。
よくしゃべるおじさん。
めちゃくちゃしゃべる。
行ったことない？南さんも知らないですか？
これは知らなかったですね。
そうですか。
おもしろい。
ぜひ。
行ってみたい。
じゃあ、富澤さん、いこう。
僕はこちらですね。
じゃん！いわき市にあるアクアマリンふくしま。
大好き、これね。
こちら、最大の売りは、黒潮と親潮がぶつかる福島県沖の海を再現した潮目の大水槽。
だから豊かな海なんですよ。
カツオなど暖かい海に住む魚と、クロイソなど冷たい海に住む生き物を同時に見られる。
すっごい見てますけど、大丈夫ですか？
お前、読み過ぎだよ。
富澤さんのお勧めですよ。
お前が勧めてるんだろ。
そして２階ですよ。
２階に何があるかというと、おすし屋さんがあります。
えー？
これすごいんです。
その中に？
その水槽の前におすし屋さんがある。
なんで？
すごい状況。
水族館にある魚を使っておすしを作っているわけじゃなくて。
そりゃよかった。
お魚を見ながら、おすし、握りずしを食べることができると。
なんのために？
なんのためにって。
やっぱ、人によっては、見てて、ああ、おいしそうだなって、水族館あるじゃないですか。
そういう人いるかなぁ。
その夢をかなえてくれる。
なるほど。
でも本当においしいおすしで。
おもしろいです、これもぜひ見ていただきたいです。
この水族館、サンマが泳いでるんです。
サンマ、泳いでますね。
サンマって珍しいんですよね、水族館で飼育するの難しいんですよね。
さあ、続いては福島県の旅ですね。
南果歩さんに行っていただきました。
私は原発事故の影響で、避難指示が出ている富岡町に地元の案内で行って、地元の方の案内で行ってきました。
ありがとうございます。
本当に今、地元では福島の今を知ってもらおうということで、スタディーツアーというね、いろんな、いろんなことを知っていくツアーというのが各地で始まってるんですが、また改めて紹介しますと、福島第一原発の辺りというのは、どこまで立ち入りできるかというのは、３つに分かれていましたよね。
赤い、薄い赤いエリアというのは、帰還困難区域と呼ばれています。
立ち入りが全面的に禁止されている場所なんですね。
一方、この黄色の居住制限区域と、緑の避難指示解除準備区域というのは、ともに一時的な立ち入りというのは認められています。
その立ち入ることが可能な地域に、南果歩さんが地元の方の案内で行ってきました。
震災から４年たって、何が変わって、何が変わっていないのか、福島の今を見てきました。
スタートはＪＲいわき駅。
寒い中ありがとうございます。
案内してくれるのは富岡町商工会の皆さんです。
開催は月２回。
３時間ほどかけて避難指示が出された町を回ります。
出発して３０分。
緑のエリア避難指示解除準備区域が近づきました。
日中は立ち入れますが夜は許可なく宿泊できません。
見えてきたのは除染で発生した廃棄物。
中は汚染された土や草です。
地震で崩れたままの家。
震災から２年間立ち入りが制限されていたので直すことも、壊すこともできませんでした。
富岡町に入りました。
この辺りは、津波の被害が当時のまま残っています。
町民全員が避難し無人となった小学校。
去年、校庭の土を削って除染しました。
作業の結果、国の除染目標の数値を下回りました。
しかし、泥や落ち葉が流れ込む一部の場所では、除染しても線量が高いままです。
ここは案内してくれた藤田さんの母校です。
あっ、見えるかも。
いすが並んでますね。
あっ、本当だ。
パイプいすの準備。
地震が起きたのは卒業式の準備をしていたときのことでした。
黄色のエリア居住制限区域に入りました。
町で一番にぎわっていた商店街。
店の再開はまだ一部しか認められていません。
商店街を抜けた高台に１軒の旅館がありました。
震災前、ガイドの遠藤さんはここで支配人を務めていました。
こんな形で、１階部分やられてしまいましたね。
一緒に働いていた仲間はちりぢりになりました。
道路の右側にバリケードが見えてきました。
その向こう側が、赤いエリア帰還困難区域です。
線量が高いため家の持ち主であっても許可なく立ち入ることはできません。
桜のころには祭りが開かれ皆がこぞって花見に行ったという思い出の場所。
町では今、桜通りの除染を進めています。
一日も早く、花見を楽しめる日が来ることを願って。
富岡町の今を知りたいと参加した人は６００人を超えています。
なるほどね。
福島沿岸地域はまだまだ大変ですね、これね。
福島ご出身の西田さん、いかがですか？
やっぱり僕はね、暮らしというのはコミュニティーあってのことですよね。
ですから、ああやって住めなくなった町っていうのを見てると、なんか、なんだろう、なんか命尽きたものを見てるような、そんな感じすらするんですよね。
だから何人かが戻られて、戻られても、なんかをしちゃいけない、このレギュレーションがあるから、こういうことをしちゃいけないとかって、いっぱいの規則があるんですよ。
その中でぽつんと戻ってきても、それは戻ったということになりませんよね。
そうですよね。
町全体がそういう意識で、みんなが戻らないとってことですよね。
たかみなさん。
そうですね、なんか本当にある一部だけ本当に時が止まってしまっているというか。
だって卒業式のパイプいすが、すっかり止まってるわけですもんね。
卒業式を迎えれずにっていうふうに聞くと、とても胸が苦しくなりますね。
ねぇ、本当ですよね。
南さん。
でもやっぱり、現地出身だった３人の方に案内していただいたんですけど、この富岡の今を知ってほしいと、こうやって本当に町には入れずに、家も朽ちていく一方なんだけれども、これがこの富岡の今現在の姿であるから、ああやってガイドで、いろんな説明をしてくださって、また富岡の桜並木、本当に見事で。
見事なんですよね。
そうなんですよね。
本当に。
だからああいう場所で、本当にまた人が集う日が、ときがやって来ることを本当に心から願えるんですよね。
実際行ってみると。
早く別の時間があの町に流れてほしいなって、本当に思いましたね。
そういうことですね。
富岡の旅館ですか、１５メートルの高さにあそこも津波行ってるって、相当高い波が来てるんですね。
あの旅館でも、もう４、５メートルでしょうからね、あれを優に超えてるわけですから。
いやー、それは恐ろしいです。
すごい、恐ろしかったと思いますよ。
大丈夫だって言われてた所だっておっしゃってましたもんね。
実際、本当に実際に来て、感じてくれるというのが、被災地の皆さんにとってはすごくありがたいことなんですよね。
ぜひぜひ東北のほうにこれからも足を延ばしていただきたいと思います。
お願いします。
さあ今、ＮＨＫではこんなことを始めているんですね。
こちらをご覧ください。
花咲く通信。
いろいろな写真が出てくるんですけれども、指で触ったりとかしてね。
こちらは被災地を訪ねる。
カツ丼食べてる。
早速アップされてる。
すごい顔だな。
メヒカリもちゃんと。
メヒカリもあるんですね。
取って置きの情報をホームページで紹介してるんですね。
ラーメンも出てますね。
おいしそう、食べたい。
ぜひ食べに行かれた方は、みんなでシェアして。
マギー審司さんの、でっかくなっちゃったの耳がね。
耳が。
いろんな写真がありますね。
どんどんどんどんいきますね。
もう少しいきますか。
いろんな魅力が、写真一枚でね。
これ、僕らサンドウィッチマンお勧めのマドレーヌってこれ、書いてあるでしょう。
これね、南三陸町のお店なんですけど、僕、日本一うまいマドレーヌだと思います。
作ってるそのパティシエの方が、粉アレルギーなんですよ。
え？
防じんマスクをしながら。
こんなマスクして、やってるんです。
ただものすごいおいしいんです。
すごいでしょ。
おもしろいんですけど。
ここもぜひ行ってほしいですけどね。
取り寄せて食べてるんですけど。
ぜひおもしろいのありますからね。
さあ、最後にこれからシーズンを迎える桜の情報をお届けしたいと思います。
では福島、宮城、岩手の順に、名所をご紹介しましょう。
いきましょう、まずはこちらですね。
福島の桜といえば、こちらでございます。
三春の滝桜。
滝桜。
これはもう、西田さん。
もうこれはもう、誰でも一回、福島県民だったら行ってんじゃねえかな？
行ってますね。
まんず。
まんずね。
これ日本三大桜の一つですね。
これはすごいですからね、迫力があります。
ぜひご覧いただきたいですよ。
そうですよね。
本当に県外の方に。
来ていただきたいと思います。
続いて宮城の桜といえば、石巻市の日和山の桜でございますね。
石巻市を全部見ることができる山。
奥に見えるのは日和大橋ですね。
きれいです、確かに。
すごい見晴らし。
見晴らしいいですね。
さあ、最後はこちらでございます。
岩手県宮古市の亀ヶ森の一本桜。
写真がこちらです。
きれいな桜ですね。
ここ、形もいいね、なんだか。
なんかダイナミック。
この木なんの木みたいなね。
本当に。
行ったことありますか？
ないです。
これはないな。
ここ行きたいな。
見事ですね。
立ち姿がすごい美しいですね。
美しいですね。
でも、桜前線に乗っかって、ずっと。
弘前城の桜なんかもね。
いいですね。
すごいきれいですからね。
っていうことで、よくできたかな？われわれは。
すばらしかったよ。
サンドウィッチマンがお届けしました、観光ガイドでした。
ありがとうございました。
福島県南相馬市、仮設の小学校の体育館。
その中で行われているふるさとの記憶展、これは震災前の町の記憶を模型でよみがえらせようというものなんですよね。
そうでした。
小高区の模型ももう本当に、本当にたくさんの皆さんの思い出に彩られています。
家族連れの方、お友達といらした方、雨の中、本当にたくさん来ていただきました。
ありがとうございます。
この屋根の色などもね、一つ一つ違いますけれども、自分の思い出、そして思い出がない所は、震災前の衛星写真を使って、実物どおりの色を。
本当に忠実に書いてくださったんですよね。
本当に皆さんの思い出がたくさん書き残されています。
ここで例えばなんか川に落ちたとかね、そういう思い出も書いてあったりするんです。
その人、その人の思い出もね、こうして、まさに模型の中に収められて、小高の町も完成したのではないでしょうかね。
本当に皆さん、ご協力ありがとうございました。
ありがとうございました。
きょう４時まで、ここで皆さんと共に模型を作ってきました。
ありがとうございます。
さあ、朝１０時５分から、私たちはこの場所で、特集として、つなげるというのをテーマにお伝えしてきたんですけども、いろんな方々から、この放送をご覧になって、私もつながりたい。
そうなんです。
応援のメールをたくさん頂きました。
ご紹介しましょう。
千葉県３０代の男性。
千葉にお住まいなんですね、今は。
兵庫県６０代の女性です。
そして、福島県の３０代の女性。
元気いっぱいだ、元気いっぱいだ。
お母さんから来ました。
そして最後に１０代の女性。
埼玉県。
１０代の女性がね。
本当にきょうはたくさんのメール、声を寄せていただいて、ありがとうございました。
震災からまもなく本当に４年を迎えるわけなんですけれども、皆さん、きょうね、いろんな方々のお話が出てきましたけれども、西田さん、どういったことを一番強く、これから伝えたいことがありますか？
もう僕は役者という仕事を生業にしておりますので、芝居や、ドラマや、映画や、いろんなもので、皆さんにこれからもずっと被災された方々と一緒に寄り添って、生きていこうと思ってます。
どうしても１年、２年、３年というね、時間軸で捉えてしまうんですけれども、地元に住んでらっしゃる方々、そういう時間軸ではなくて、自分の家が再建されたかとか、その自分の周辺の福島の方であれば、除染されたかとか、そういう段階でね、少しずつ復興を感じて。
そうですね、でも本当にアリの一歩ぐらい、なかなか進まないかもしれないけれども、確実にゴールはありますから、そのゴールに向かって、一生懸命、日々、歯を食いしばって頑張っていただく、これしかもう、今、自分が言えることばはないですね。
高橋みなみさん、いかがですか？
そうですね、この番組を通して、本当に人と人とのつながりっていうのは、無限大の可能性を持っているなっていうふうに感じました。
自分もＡＫＢ４８の一員として、誰かのタイムプロジェクトで被災地の皆さんに会いにいったりするんですけれども、何ができるんだろう、どうしたらいいんだろうって、やっぱりこう、年数がたてばたつほど、どういうふうにしていこうって悩んでいくんですけど、やっぱり自分が見て、知って、それを伝えていくっていうことが、自分にまずできることだなっていうふうに思ったので、これからもみんなで続けていきたいと思います。
そうですよね、やっぱり来てくれたらうれしいしね、ぜひ続けてほしいと思います。
西田さんと高橋さんはあすの夜７時半からの、明日へコンサートにもご出演ということで、あしたも楽しみにしてます。
んだんだ。
聞いてます。
南果歩さん、どうでした？朝からずっとおつきあいいただきましたけど。
やっぱり被災地から遠く離れて住んでいると、住んでらっしゃる方の心もようが変わっていくのを、やっぱり、時折、そちらに気持ちを向けて、知ろうとしないと、どんどんやっぱり、距離が出てくると思うので、やっぱりいろんな今を知っていくこと、知った中で本当に自分のやれることを、やれる範囲内でいつでも遅くないと思うので、ボランティアということばに縛られると、やっぱりいろいろ、おっくうになったりすると思うんですけれども、観光や、おいしいものや、見れる、たくさんすばらしい場所があるので、そうやって訪れること。
だから私も本当に、細く長く、東北には関わっていきたいなと思ってます。
サンドウィッチマンのお２人。
そうですね、今度の３月１１日もまた気仙沼、行ってきますけど、もう４年ぐらいたつと、まだ震災のこと言ってんの？とか言われること、たまにはあるんですよ。
でもそんなのに負けずに、これからもどんどん伝えていきたいなと思います。
そうですよね、富澤さん、どうですか？
そうですね、本当にさっき見たように、いろいろ見る所だったり、食べ物いっぱいあるんで、ぜひ遊びに来てほしいですね。
そうだね。
どんどん来てほしい。
逆にね、東北の方々も、自分の県のことが分かっても、ちょっと隣の県のことわかんなかったりする。
その中でもまず動いてみるということも必要かもしれませんよね。
現地の方が岩手に行って、岩手の被災地のことを話して聞いてみる。
あるいは宮城、岩手の方々が、福島の方々の、僕、仙台に勤務していたんですけれども、やはり福島と宮城と岩手、あるいはそのほかの被災地もありますけど、みんな違うんですよ。
違いますね。
起きていることと、今抱えてる問題が違う。
それはやっぱり、話を聞いておきたいというふうに思いますね。
確かに。
西田さんはまさに福島という所で生まれていらっしゃって、これからもずっと被災地支援、関心を続けていくというふうにおっしゃっていますけれども、やっぱり仲間のためにも、それを続けたいっていうふうに？
と思いますし、また、若い方々に世界で初めての体験をしたわけですから、そういった意味では。
そうだ。
この体験をむしろプラスの方向に置き換えて、ものすごい、例えばもう、空から振りまいたら、あっという間に放射線が消えちゃうみたいな、そんなもの発明してもらいたいし。
若い力に託して。
もういろんなこと、可能性はいっぱいあると思うんですね。
そのことをむしろ、逆手にとって、もう頑張ってもらいたいと思います。
そうですね、本当にそう思いますよね。
きょう皆さん、本当にありがとうございました。
私たちもこれからね、可能なかぎりこちらのほうにお邪魔して、会って、見て、食べて、そして聞いて、感じて、お伝えしなければいけませんね。
そうですね。
本当にこれからだということも、なんか改めて感じました。
2015/03/08(日) 13:05〜16:00
ＮＨＫ総合１・神戸
特集 明日へ −支えあおう− 震災から４年 つなげよう[字]
福島県南相馬市の仮設小学校から、生放送でお伝えする。フィギュアスケート浅田真央選手の被災地の子どもたちを対象としたスケート教室の模様も生中継する。
詳細情報
番組内容
震災から４年。福島県南相馬市小高区にあった４つの小学校が集まる仮設小学校から、被災地の今を長時間生放送でお伝えする。テーマは「つなげよう」。午後の部は被災地と全国をつなげていく。４年間の支援への感謝を伝えたいという被災者の思いを全国に届けに行く。また、東北の魅力を全国に発信する。フィギュアスケート浅田真央選手の被災地の子どもたちを対象としたスケート教室の模様も生中継する。
出演者
【コメンテーター】西田敏行，高橋みなみ，玄侑宗久，サンドウィッチマン，南果歩
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ニュース／報道 – 特集・ドキュメント
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