セレクション 2015.03.08


(助左衛門)
江戸末期長い鎖国が終わると外国人がやって来た。
すると目ざとい商人たちは商機到来とばかりあの手この手のビジネスを始めたのじゃ。
それから150年。
日本は今かつてない外国人でにぎわっておる
関西空港を利用する人は去年より4割も増えたそうな。
再び巡ってきたビジネスチャンス!新たな手法を使った商売が展開されているとか…
という事で今回は日本を訪れる外国人相手に業績アップを遂げている関西の会社を大特集!外国人観光客のツアーを手配する会社。
5年間で売り上げを20倍近くに伸ばした秘策とは?京都の茶畑に外国人がいっぱい!日本茶の販路を広げた立て役者とは一体誰?機内食で2年連続世界一に輝く会社。
高級レストラン顔負けのサービスの秘密とは?今日は関西スピリットで外国人の心をぐっとつかむ会社。
その秘策に迫ります!「ルソンの壺2月号」です。
あの…名越さんあまりイメージないんですけど外国語…英語とかは?苦手やのよ。
そうなんですか?もうね英語ができたら僕は今頃大学の先生になってます。
もう英語が本当苦手やったの。
その辺りも今回の壺ナビゲーターの方に教えて頂きたいと思います。
今回ね初登場の方です。
ルー大柴さんです。
どうもグッドモーニング。
おはようございます。
あなたのルー大柴でございますね。
レジェンドですよレジェンド。
僕の世代においては特にね。
いやいや我々もそうですよ。
ちょっとてれちゃうな。
そのルーさんが今回取材に行って下さったんですよね。
さて今回のテーマはこちらでございます。
これどういう意味か分かります?外国の方と日本人っていうのは非常にディファレントっていうか違うじゃないですか。
好みも違うでしょ?だから手厚いサービスやホスピタリティーを駆使して業績を上げている。
そんなカンパニーを今回取材してきました。
今私は大阪の堂島にやって参りましたけれどもまあ結構ねハイつまり高いビルディングがいっぱいありますよね。
やって来たのは一等地にあるオフィスビル。
社内には机がビッシリ!およそ50人の若い社員が働いています。
えっ!?はじめまして。
待って下さいよ。
はじめまして。
ちょっとこの…カメラさんこのヘアスタイルなんとかならないんでしょうか。
今日メークさんは来てらっしゃらないんですね。
ちょっと余計な事しゃべらないでいいですよ。
今旅行業界で注目を集める若き企業家です。
それでは社長御社のツボを教えて頂きたいと思います。
これは私のジョブつまり仕事にも何かこう…似たようなところがありますね。
はい。
会社の設立は2007年IT企業としてスタートし2010年訪日観光に特化した旅行業に参入しました。
扱っているのは主に東南アジア。
現地の旅行会社から日本へのツアーを受注し入国から出国まで宿泊や移動食事など旅行中の全てに関わる手配を行っています。
旅行業を始めて5年。
急成長を遂げなんと今期は売り上げ20億円に迫る見込みです。
この会社は創業以来検索エンジンで上位に来るための技術を磨いてきました。
それはこの会社のホームページにも生かされています。
英語で現地手配の会社を意味する「Landoperator」で検索すると…。
常にトップに表示されるのがこの会社のホームページです。
海外の旅行会社から年間500件を超える問い合わせがあるといいます。
チエンさん。
更に営業部隊には5か国8人の外国人社員を登用。
現地に出向き綿密な交渉を行いその結果提携する旅行業者はアジア13か国で1,400社に広がりました。
もちろん旅の中身も重要です。
そのためこの会社では国ごとに営業チームを編成。
細かく好みを分析しています。
日本のかにっていうのがすごく有名でして…。
なんとタイの観光客は富士山が見える場所でかにの食べ放題がないと満足しないというのです。
トゥギャザーになってるんです。
なるほどね。
ほかにも国民のほとんどがクリスチャンというフィリピン人観光客の場合にはホテル近くの教会をあらかじめリサーチしたり…。
ベトナム人観光客はざるそばなどの冷たい食事はNG。
温かい和食を提供して楽しんでもらうといいます。
こうした国ごとの細かい情報は社内のデータベースで共有。
よりよい旅を提供するためのノウハウを蓄積しています。
世界中にファンを作るというそのツアーに同行しました。
この日案内するのはミャンマーからやって来た8人の団体客。
初めて日本を訪れました。
ガイドを務めるのは同じミャンマー人のタイさん。
入社2年目の社員です。
提携先の旅行業者から発注を受けたのはおよそ1か月前。
ツアーの中身はタイさんが考えます。
こちらがタイさんの組んだ旅程表。
奈良大阪京都から富士山を巡り箱根鎌倉東京そしてディズニーランドを楽しむ6泊7日です。
この会社では旅程を作るだけでなく社員を必ず現場に向かわせます。
その理由は?タイさんがまず案内したのは東大寺。
お目当ては大仏です。
熱心な仏教徒が多いミャンマー人には外せないスポットです。
功徳が得られると聞いて柱くぐりにもチャレンジ。
昼食に向かう途中タイさんが突然予定外の行動に出ました。
買い物に立ち寄るというのです。
案内したのは郊外のディスカウントショップ。
ツアー客同士の会話を聞き急きょ予定に組み入れました。
実はここタイさんが学生の頃よく通っていた店です。
早速気に入ったものが見つかったようです。
身近なものが安くて土産にもいいとみんな大満足。
(取材者)それ何ですか?初日の予定を終えホテルに着いたのは夜8時。
ミャンマーの皆さん日本のファンになってくれたでしょうか?この会社が世界中に広げた日本のファンは今期5万人を超えました。
表面上の…そうやわ。
ルーさんと話してるあのお顔見て何かブレない社長っていう感じしましたよね。
そうそう。
顔が若いのにブレてない顔してたわ。
そういう感じがものすごい受けた。
何でそこまで売り上げが伸びたのかってその理由の一つがまさに東南アジアから来るお客さん今増えているっていう事なんですね。
まず背景にあるのがこちらなんですね。
もう東南アジア特に著しいですよね。
円安も続いていますし観光ビザの緩和おととし特にぐっと進みました。
更に格安航空会社の便数も増えて…。
その結果がこちらです。
これは日本に来た旅行者がどの国や地域から来ているかその伸び率のランキングです。
人数ではなくてどれぐらい増えたかというランキングなんですがトップ5のうち4つの枠を東南アジアの国が占めている。
だから須田さんがビジネスで力を入れてる地域が今グ〜ンとお客さんが増えていると。
伸びてますよね。
あとねミャンマー。
これが要するに狙い目だとこれからは。
で現地の社員の方2人いらしてもうとにかくミャンマーの方もこっちに観光客として呼ぼうではないかっていう…。
人材の確保すごい大事ですよね。
一気に増えた訳でしょ。
普通だと薄利多売じゃないけどもう「いらはいいらはい」でとにかくはツアーを組んでどんどん送り出すというようなちょっと言うたら荒い商売になりがちだと思いません?でもここはやっぱり人材配置から…それから中でねちょっと30分空いた。
「あっあそこにディスカウントショップがあった」っていうのもまさにハートをキャッチしようと。
そうなのよね。
だからリピーター多いらしいですよ非常に。
ではルーさん続いてはどんな会社でしょうか?次はですねのどかなカントリーサイドにありながら若い外国人たちが押し寄せるカンパニーです。
京都といえばですね宇治茶の里。
もう見事な茶畑でございますよね。
あっあそこにメニメニ人が集まっておりますね。
こんにちは。
こんにちは。
あら!こんな山の中に外国の方が。
何やってるんですか?新しい経営手腕で伝統産業に挑んでいます。
会社の創業は2004年。
お茶の生産から販売までを手がけています。
売り上げの大部分はホームページによる通信販売。
英語のページも完備し世界65か国で販売実績があります。
御社のツボを教えて頂きたいんですが。
こちらです。
一体誰をもてなすというのでしょう?事務所を訪ねてみました。
現れたのはアメリカ人のレスリーさん。
この会社のインターンです。
ここで生産した極上のお茶をいれてくれました。
社内では4人のインターンが働いています。
会社がもてなすのは彼らインターンの人たちです。
インターン制度とは社会に出る前の学生が興味を持つ会社などに応募して職場を体験する制度です。
ほとんどが無給で行われます。
最近日本でも実施されるようになりましたが海外からのインターン受け入れはまだ少数です。
どちらからいらしたの?スペインですか。
日本とお茶の文化に引かれてやって来た若者たちです。
初めてインターンの希望があったのは5年前。
日本の伝統産業を知ってもらいより広めてほしいと受け入れを決意しました。
しかし近くにはホテルやアパートもありません。
そこで事務所の2階を住まいとして提供。
うわ〜畳の部屋じゃないこれは。
すごい。
どう?寝られます?ジャパニーズの…。
はい。
クリームね。
慣れない言葉や文化に困らないよう買い物にもつきあいます。
それはヨーグルトね。
乾杯!
(一同)乾杯!新しいインターンが来ると歓迎会も。
本当かな?もちろんお茶のいれ方も徹底的に伝授。
こうして松本さんは一日のほとんどをインターンたちをもてなして過ごします。
自分の仕事ができないってまずいんじゃないの!?それが大丈夫なんです!その秘密は彼らインターンたち。
インターンとして何をやってるの?今。
もともとあった英語のホームページをさまざまな国のインターンが母国語に翻訳。
デザインを学ぶインターンは魅力的なレイアウトを担当。
更にマーケティングを学んでいたインターンはどうしたらアクセス数を増やせるのか分析。
こうしてインターンたちが更新を重ねたホームページは4つの言語を備え会社のビジネスチャンスを大きく広げたのです。
会社の売り上げもインターンを受け入れ後着実に上昇。
支えているのは海外での売り上げです。
驚きました。
中にはついに社員にまでなった人もいます。
どうして社員になろうと思ったの?ホームページを見てここを訪ねる外国人も増えました。
去年は250人。
シモナさんはその対応を一手に任されています。
今年1月南アフリカから来客がありました。
現地でお茶を販売しているといいます。
シモナさん会社の商品をアピール。
腕の見せどころです。
うん?いい感じですよ。
やった!商談につながりました。
今後も松本さんはインターンたちと共に世界にお茶を広めていくつもりです。
結構ぐっときますよね。
風景としてどうでした?まず。
いやびっくりしました。
何かそれぞれね自分の特徴を出してやってはりましたよね。
スペイン語に訳す人は訳すし…。
今まで受け入れたインターンは世界各国で35人なんですね。
で帰国するでしょ。
そして現地でお茶を…日本茶を伝える役割を果たすケースが非常に多いという事。
現地でお茶会を開くその自分の国でね。
例えばそれからあと新しいインターンを日本に紹介するとか。
だから非常に関係が長く続く訳です。
世界観込みで販売すると。
そうそう。
私も少しお茶やってるんで…。
いやいや少しとおっしゃらず。
海外行ったりするとちょっとお茶たてたりする時あるんだけど緑茶がね結構ね外国の方好きな方多いですよ。
でもね僕多分これね戦略としてこうやったら売れるかもでやったのが始まりじゃないと思うんですよ。
まずはそういう熱意のある人からああやってメールをもらって「じゃあちょっとどうやって対応したらいいかも知らないけどいっぺん来てもらう?」というとこからまずはその流れの中で一人一人を大切にするというかそういうコミュニケーションの中から自然に商売が広がってきた訳でしょ。
まさにそのとおりだと思います。
それが別の会社がね「あっこうやったら売れるんや。
じゃあこれやってみよう」と思ってもコミュニケーションの部分がないから後先になったらそれいけないような気しますよね何か。
ではルーさん続いてはどんな会社でしょう?今まではジャパンにやって来た外国の方をウェルカムするお話だった訳なんだけども最後の会社は日本を離れる最後に気持ちよくシーユーできるようなおもてなしをする会社でございます。
一品の料理が運ばれてきました。
牛肉の串焼き。
特製ソースで頂きます。
そのお味は?すんなり入りましたねこれね。
この豪華な一皿。
実は機内食なんです。
ここはアジアの玄関口の一つ関西空港。
その中にあるこちらの会社が作りました。
世界の大手航空会社10社が加盟する機内食の品質監査で2012年13年と2年連続世界一に輝いたこの会社。
その秘密を探るため社長室を訪ねます。
あ〜どうも。
サービスの追求一筋で会社を世界一に導きました。
社長さん御社のツボをちょっと教えて頂きたいんですが…。
我が社のツボはこれです。
世界一を作るトゥーマッチなこだわりって何?ここは一日およそ1万もの機内食を作るというキッチンです。
一体どんな大きな設備かと思ったら…。
何かね私は…意外な事に小さな鍋で作られています。
その理由はメニューの多さ。
一日に航空会社25社の機内食100種類を作るため細かい手作りに徹しているんです。
更に調理にもこだわりが。
こちらはビジネスクラスの肉料理。
先ほどルーさんが食べた串焼きです。
表面に焦げ目をつけたら…。
もう終わり?随分レアなんですが…。
上空でお客様がおいしい状態で召し上がって頂くという一点に絞ってみんな調理してます。
100種類1万もの機内食をどうやって盛りつけるのか。
そのためにはスピードつまり効率が求められます。
この会社では3人で1皿を盛りつける1個流しというやり方を採用しています。
試行錯誤の末たどりついた方法です。
以前は田植え方式と呼ばれる方法でした。
並べた皿に1人で食材を順に入れていきます。
効率がよさそうに見えますが実は時間がかかり入れ忘れなどのミスも目立ったといいます。
それを現在の方法に変えたところ効率は2割もアップ。
同時にミスも減り品質の向上につながりました。
これはイコールなんだと。
そこから力が入って…。
でやってるうちに世界一が取れたんですね。
世界一へのこだわりは作り方だけにとどまりません。
この会社にとって飛行機の中こそがレストラン。
機内食を大事に運び込みます。
運び終わると客室乗務員との引き継ぎです。
搭乗開始まで僅か15分。
300以上ある機内食の内訳や場所の確認を的確に進めていきます。
確認が終わりました。
しかし担当者は帰りません。
ここにも世界一へのこだわりがあります。
実はこんな事があったんです。
出発間際機内で乗客が突然鼻血を出しました。
「止血のために保冷剤が要る」。
客室乗務員の会話をそばにいた担当者が聞きすぐさま手配。
無事に出発する事ができました。
機内食だけにとどまらないこの会社のサービスは航空会社から高い評価を受けています。
こうした積み重ねが新たなビジネスにつながっています。
トゥーマッチな努力の結果売り上げも着実に上昇。
2013年は過去最高の58億円を突破しました。
はあ〜すごいな。
試行錯誤のあとがいろいろありましたよね。
本当本当。
あの伸び率も堅実やね。
クックックックッと上がってたね。
サドンリー突然なんですけど先生のインフロント前に何かこれありますね。
インフロントね。
大きな…何か豪華な感じですよ。
はい。
これはね開発中という機内食を今日持ってまいりましたのでイート食べて頂きたいと思います。
私イートしていいんですか?蓋をオープン!ジャジャン!これ機内食です。
ちょっと待って。
これ何?いい匂いじゃないですか!これはもしかしたらあの…明石焼き?そうそうそう。
機内食で明石焼き?うん。
風味抜群!抜群。
これだしの匂いが鼻に抜けていく。
隣からすごいです。
フライトに付加価値をつけるために今後ますます多種多様な機内食が求められていく状況なんですよね。
選択肢が増えるという事なんですねお客さんにとってもね。
それこそ本当にシーユーって言って日本と離れていくなっていう時に「あれ?明石焼きが出てきた」っていうね。
そうするとぐっとくる訳じゃない。
できればリターンしたいなみたいなさ。
「フィニッシュよし」なんていう言葉もありますしね。
あるかもしれないですけど…「フィニッシュよし」。
だからまあ…それからねこの機内食だけじゃないんですよねホスピタリティーは。
ニュースペーパーってある訳じゃないですか。
あれはユージュアリー普通はキャビンアテンダントさんが折ったりするんだけどそれも折って差し上げる。
ヘルプしてあげる。
客室乗務員の皆さんの仕事がしやすいようにっていうお手伝いをする…。
そうそう。
料理と同じように。
僕も病院勤めした時にね…病院って2交代制3交代制でしょ。
でも必ず申し送りがあるでしょ。
その時にね僕まだ若い医者やった時にね看護師さんにね「先生こうだったら駄目だよ」と。
「こうだよ」って言われたの。
何ですか?それは。
要するに…思い出した。
これって日本のマインドかもしれないですよね。
外国人の皆さんのハートをキャッチする上で大切だとルーさんが感じたルーのツボよろしくお願い致します。
こちらです。
この2つは結構よく出てまいりましたけれどもね。
考えてみて下さい。
全部トゥギャザーですよ。
やっぱり魅せる。
で感動させるエモーションさせる。
そういう事がさっき先生言ったように全部一つマッチトゥギャザーになってファンをいっぱい作る。
作る事によって日本もどんどんどんどん活性化するんじゃないですかね。
いやでも何か可能性が見えましたよね。
何か大きくザ〜ッとこう薄利多売っていう感じでずっと今まで経済が来てたけどもそうじゃなくてこういう小さい塊なんだけどそこには分厚い文化があってそうすると続いていくとねそれが続いていくと大きな利益をあげていくという事ですよね。
その連鎖が無限に続いていく可能性もありますもんね。
関西を元気にする人たちが集うルソンズカフェ。
ここに来ると過去の失敗談をつい打ち明けてしまうそんな不思議なお店。
今日はどんなお客様がいらっしゃるのでしょうか
おはようございます。
おはようございます木村さん。
どうぞお掛け下さい。
ありがとうございます。
紹介致します。
木村和雅さんです。
どうもはじめまして。
木村でございます。
(名越)よろしくお願いします。
よろしくお願い致します。
木村さん京都の平安神宮のすぐ近くで土産物店を経営されているんですけども扱ってらっしゃるのが外国人のお客様向けのお土産。
どういうものやろ?たまたま今持ってるんですけどねちょっと変わったものなんですけど…。
例えばこういうおすしのUSBメモリだったりおすしの消しゴムだったりキーホルダーだったりマグネットだったり…。
(名越)ちょっと待ってこれこののりなんか感触がのりやでこれ!
(木村)これも食品サンプルで作った…。
(名越)しかもUSBで…。
へえ〜面白い!こう伸びんねんほら。
じゃあもうお客様のほとんどが外国人?そうですね。
京都やし土産物で平安神宮の前やしそんな失敗ないでしょ?いえいえもう…私が代わって説明致しましょう!
大学卒業後若くして会社を継ぐ事になった木村社長。
「外国人が喜ぶヒット商品を生み出したるで!」と意気込んでいた。
目をつけたのが浴衣。
当時外国人向けに売られていたのは浮世絵漢字竜をあしらった日本人が着ないものばっかり。
そこで木村社長は伝統的な柄の浴衣を大量に仕入れた。
「これが売れたら日本文化を伝える事もできるし一石二鳥や!」。
ところがこれがものの見事に全く売れず。
店の倉庫は在庫の山に。
大赤字となってしまったのだ
あの…よくね…僕の若気の至りで…日本人っていうのは…でも外国人っていうのはそれを理解してませんから…そうか。
逆に…例えばげたなんかでも日本の文化で言えば…外国人にそれを説明しても歩きにくいだけで「げたっていうのは何でちっちゃいんだ?」と。
(名越)かかとが痛いと。
そうなんですよ。
だけども…はあ〜そうか。
それは一番最初に伝えたいと思っていた本当の日本文化とは形が違う事になるじゃないですか。
それ悔しさはなかったですか?外国人の人たちに日本の文化を伝えたいという気持ちが強すぎてもやはり外国人の人たちは理解してくれませんのでそれよりも外国人の人がどういう事を喜ぶか。
社長この失敗から何を学びましたか?土産物をこう手に取る瞬間に自分もうれしい。
その向こう側に相手もうれしい顔してるか同時に浮かばないと買わないと思えへん?コミュニケーションツールとしては本当に複雑なんですね。
そうよ。
ほんで何かが応用できないものすごいプロの世界やって気もしたね。
突然ですがここで「ダーウィンNEWS」です。
2010年に放送した「ダーウィンNEWS」。
まずはスペインサラゴサで撮影された衝撃の映像をご覧下さい。
屋根のハトが川へ降りてきました。
浅瀬で水を飲んでいるんですね。
あれ?背後に大きな魚が来ましたよ。
うわ!なんとハトが巨大な魚にのみ込まれてしまいました。
魚が鳥を食べちゃうなんて驚きの大スクープです!ハトをのみ込んだのは…最大で3メートルにもなるヨーロッパ最大級の淡水魚です。
この放送から丸4年。
更に衝撃の展開がありました。
なんとスペインだけでなくフランスやイタリアでもオオナマズによる「ハト狩り」が目撃されるようになったんです。
さらにさらに!あっ!人間が襲われる事件まで発生しています。
一体ヨーロッパの川で何が起きているのか。
スペインフランスイタリア3か国にまたがる事件の真相に迫ります。

(テーマ音楽)まず取材班がやってきたのはスペイン。
オオナマズのハト狩りが目撃されたサラゴサから200キロ下流です。
この辺りにはヨーロッパオオナマズがたくさんいるうえ透明度が高く観察にうってつけです。
早速潜ってみましょう。
岸の近くには草がうっそうと生い茂っています。
夜行性のオオナマズは日中こうした薄暗い草の陰などに潜んでいるといいます。
カメラマンが何か見つけたようです。
いたいた!ヨーロッパオオナマズです。
オオナマズは群れを作らず1匹でいることがほとんどです。
体のわりに小さな目。
ハトをのみ込むどう猛さとは裏腹にかわいらしい顔つきですね。
ところが口の中を見ると鋭いトゲのようなものが無数に並んでいます。
これが歯です。
思い出して下さい。
冒頭で紹介した女性の足首の傷。
この歯のせいだったんですね。
このオオナマズはおよそ2メートル。
大きいですねぇ。
でもまだまだ大きくなるんです。
日本の一般的なナマズは最大60センチほど。
日本最大級の淡水魚ビワコオオナマズは1メートル20センチに達します。
これと比べるとヨーロッパオオナマズは桁違い。
最大で全長3メートル体重は200キロになるといいます。
夕暮れ。
ヨーロッパオオナマズが活動を始める時間が近づいてきました。
夜の川に潜ります。
おっ早速現れました。
2匹います。
どちらも大きさは1メートルほど。
やや小ぶりです。
昼間とはうって変わって暗闇の中を活発に泳ぎ回っています。
岩の間を縫うように泳いでいきます。
ちょっと追跡してみましょう。
ひげを前方に突き出してしきりに動かしています。
「手探り」ならぬ「ひげ探り」で獲物を探しているんです。
もう一つ獲物を探す時に重要なのが味です。
人間の場合味を感じるのは舌にある味蕾という器官です。
その数はおよそ6,000。
ナマズの場合この味蕾が体じゅうにあってその数はなんと20万と言われています。
つまりナマズは人間よりも敏感な味覚を持った「泳ぐ舌」なんです。
魚がいます。
そこに近づいていくオオナマズ。
水中に漂う魚のかすかな味を頼りに追跡しているんです。
あっ逃げられた。
また失敗。
今度は待ち伏せ。
近づいてきましたが…逃げられてしまいました。
狩りの成功率はそう高くはないようですねぇ。
水族館で撮影された貴重な映像でヨーロッパオオナマズの狩りを見てみましょう。
狙っているのは30センチほどのコイ。
コイが逃げようとすると…あっ食べられた!巨大な口を素早く開けコイを一瞬で吸い込んでいます。
この驚異的な吸引力こそオオナマズの武器。
この迫力!狙われた獲物はなすすべがありません。
ヨーロッパオオナマズの水中での狩りの技が分かったところでいよいよハト狩りの技に迫ります。
スペイン北東部にあるサラゴサです。
宮殿や教会など歴史的な建造物が数多く残り世界文化遺産に登録されている美しい街です。
国内のみならず世界中から訪れる大勢の観光客でにぎわっています。
(鐘の音)午前9時。
教会の鐘が鳴り始めました。
(鐘の音)大聖堂などをすみかにしているハトたちが飛び立ちます。
向かった先は教会のそばを流れる川です。
ハトが次々に川に降り始めました。
みんなで水浴び。
気持ちよさそうですね。
その直後。
下流の深みから怪しげな影が現れました。
ヨーロッパオオナマズです。
ここ分かりますか?オオナマズの背中です。
じわじわと近づいていきます。
ハトは全く気付いていないようです。
オオナマズはハトとの距離を縮めていきます。
そして…。
あっ!一瞬で丸のみにしてしまいました。
今度は奥にいるハトにご注目。
頭を川に突っ込んで水を飲んでいます。
すると突然大きな口に引きずり込まれてしまいました。
このハト狩り。
多い時には30分に1回のペースで発生しています。
通行人が気付いたようです。
地元では知る人ぞ知るちょっとした名物になっています。
あっ!ヨーロッパオオナマズによる衝撃のハト狩り。
一体どうやって食べているのか。
そもそもなぜ食べるようになったのか。
私たちはハト狩りの様子を徹底的に分析することにしました。
ハトが川に降りた直後オオナマズが現れました。
やってくるのはいつも下流側からです。
上流から流れてくるハトの味を頼りにしているようです。
ハトが水浴びをしている場所へまっすぐにやってきます。
これ以上進めないという所でじ〜っと待機。
ハトが来ると…襲いかかります。
目と鼻の先にハトがいます。
食いついた!今度は逃げられました。
映像をよく見るとあることに気付きました。
ハトを狙うオオナマズはひげを前に突き出しています。
ひげにハトが触れた瞬間飛びついているようです。
よ〜く見て下さい。
ひげにハトが触れると大きな口を開けて襲いかかります。
たとえ水が濁っていてもこの作戦ならへっちゃらです。
今度の狙いは画面中央の茶色っぽいハト。
逃げる間もなくのみ込まれてしまいました。
浅瀬にいるハトだって…。
決して安全ではありません。
こちらはさらに豪快。
勢い余って水から飛び出さんばかりです。
味を頼りにハトに近づきひげに触れると襲いかかるというオオナマズのハト狩り。
それにしてもハトはあまりにも無防備だと思いませんか?研究者によるとハトはオオナマズが敵だと認識できないんだそうです。
ハトにとって最大の敵はハヤブサなどの猛きんです。
だから空から来る驚異に対してはとっても敏感です。
またキツネやネコなど陸上の肉食動物にも強い警戒心を持っています。
ところが長〜い進化の歴史の中でハトは水中の敵に襲われることがほとんどありませんでした。
だから全くの無防備なんです。
ちょっと待った!そこですよそこ。
えどこですか?あいやいやいや。
今「進化の歴史の中でハトは水中の敵に襲われることがなかった」って言ったじゃないですか。
じゃなんで最近になってナマズがハトを襲うようになったんですかね?ヒゲじい鋭いですね。
でしょ。
えっへん!謎を解く鍵は番組のはじめに紹介したこれです。
うん?どれ?ヨーロッパオオナマズによるハト狩りがスペインフランスイタリアでほぼ同時期に見られるようになったという点です。
は〜あ?こちらはフランスの南部に位置するアルビ。
ここにも多くのハトがいます。
うんスペインの風景と似ておりますな。
そうですよね。
でハトが水浴びをしているとオオナマズが現れました。
ほら襲われた!あホントだ。
全く同じ状況ですなぁ。
はい。
こちらはイタリアのベネチアに程近い運河。
ここでもオオナマズがハトを襲っています。
ほうほうほう。
うわ〜!これも同じ光景だ。
はい。
これら最近オオナマズによるハト狩りが見られるようになった場所にはある共通点があるんです。
共通点…う〜んそれが謎を解く鍵ですかな?はい。
実はヨーロッパオオナマズはもともとこれらの場所にはいませんでした。
ところが1970年代から80年代にかけて釣りの対象や食用にするため人の手によって持ち込まれたんです。
もともとすんでたわけじゃないんですか。
そうなんです。
持ち込まれてから数十年。
特に温暖な南西ヨーロッパでオオナマズたちは爆発的に数を増やしました。
その結果食べ物が不足したんです。
ほうそりゃ困りますなぁ。
はい。
そこで新しい獲物としてハトに目を付けるようになったんですよ。
はあ〜!そういうことだったんですか。
なるほどねぇ。
オオナマズたちも生きるために必死なんですね。
はい。
それにねヒゲじいオオナマズは本来夜行性なのにハトの行動に合わせて昼にも活動するようになったんです。
へえ〜そうだったんだ。
オオナマズのハト狩りにそんな切実な事情があったとは。
オオナマズも「ナマズ食わず」じゃ生きていけませんもんね。
うわハハハハ!それにしてもすごい迫力ですなぁ。
生きるためにハト狩りを編み出したオオナマズたち。
しかしさらに新たな競争が生まれています。
それはハトという獲物の奪い合いです。
こちら数匹のオオナマズが同じ場所でハトを狙っています。
私たちの観察では最も多い時で7匹ものオオナマズが同じ場所に集まってきていました。
大きいオオナマズは小さいものを容赦なく追い払います。
オオナマズたちにとって生きていくための戦いが日々繰り広げられています。
第2章ではさらなるスクープ。
数十匹ものヨーロッパオオナマズが大集結!一体どうして?そして命をつなぐ感動の場面にも遭遇しました。
事件はフランスのとある川で起きました。
1人の女性がヨーロッパオオナマズに襲われたんです。
遊び疲れた2人が岸に上がろうとしていた時。
あっ!足首にはやすりでこすったような傷。
そうオオナマズにかまれたんです。
また別の川では小型のイヌがオオナマズに食べられるという事件もありました。
こうした被害と同時に生態系への影響も懸念され始めています。
フランススペインドイツなどの専門家たちは国際的な研究会を発足。
オオナマズが何を食べているのかどれぐらい繁殖しているのかなど詳しい生態調査に乗り出しました。
オオナマズは望んでここに来たわけではありません。
でも問題が起きていることも事実。
解決の糸口はまだ誰もつかめていません。
スペインフランスイタリアでハト狩りを行うようになったヨーロッパオオナマズ。
さらに不思議な行動が最近観察されるようになりました。
場所はフランス東部の川。
地元カメラマンが撮ったスクープ映像がこちらです。
1メートルから2メートル級のオオナマズたちが50匹もの大群を作って渦巻いています。
名付けて…この川では何度も目撃されています。
これは一体何なのか。
映像を見たサントゥール博士も首をかしげます。
博士は一つの仮説を立てました。
まずはこちらをご覧下さい。
釣り人の針にかかったヨーロッパオオナマズをさらに大きなヨーロッパオオナマズがのみ込もうとしています。
オオナマズは共食いをすることもあると考えられています。
その共食いを避けるために取る行動が「ナマズ竜巻」だというんです。
大群をよ〜く見ると2メートル級のオオナマズに小さめのオオナマズがすり寄っています。
こうして「食べ物ではないよ」と訴えているというんです。
獲物が不足しハト狩りが起きている中で目撃された「ナマズ竜巻」。
それは新天地でオオナマズたちが編み出した苦肉の策なのかもしれません。
春。
オオナマズの恋の季節です。
浅瀬を見ると…。
巨大なオオナマズが2匹一緒に泳いでいます。
やがてもつれ合うように泳ぎ始めた2匹。
動きは次第に激しさを増していきます。
この2匹はカップル。
オスがメスにプロポーズしているんです。
プロポーズから数日後。
浅瀬にいる1匹のオオナマズを見つけました。
近づいても動こうとしません。
明るい日中浅瀬に姿を現すなんてハト狩りの時以外にはなかったことです。
実はこのオオナマズはオス。
メスが産んだ卵を守っているんです。
卵を狙って集まってくる小魚たち。
オスは片ときも離れず水草の上の卵を守り続けます。
産卵からおよそ1週間後。
体長3ミリほどの赤ちゃんが誕生しました。
数日間はおなかの袋の栄養分を吸収して育ちます。
その間泳ぐことのできない赤ちゃんは他の魚たちの格好の獲物です。
ようやく泳げるようになっても小さな赤ちゃんは狙われる立場。
成長すれば無敵のオオナマズも今はとにかく隠れるしかありません。
2週間がたちました。
赤ちゃんはすっかりナマズらしくなっています。
あっ虫を食べました。
生き残るためにはひたすら食べて大きくなるしかありません。
やがて無敵の巨体を手にしたオオナマズは80年も生きるといいます。
この小さなオオナマズはそれまで生きることができるでしょうか。
新天地で命をつなぐためハト狩りという驚きの技を編み出したヨーロッパオオナマズ。
人間に翻弄されるその運命は今後どこへ向かうのでしょう。
強烈な破壊力で敵を倒すボクサーのパンチ。
そんなボクサーも顔負けの生きものが海の中にいるといいます。
間合いを詰めて…パ〜ンチ!その生きものとは…モンハナシャコ。
名付けて「海のKOキング」。
カニを目がけてパンチ!一撃でノックアウトしてしまいました。
今度はハサミを粉砕!驚くべき破壊力です。
この「シャコパンチ」。
水中のあらゆる生きものの中で最も速い動きなんです。
どれほどの威力があるのか?前代未聞の実験を行いました。
元世界王者とパンチ力対決。
モンハナシャコの桁外れのパワーが明らかになったんです。
はぁ!?なぜそしてどのように強烈パンチを繰り出すのか?海の最強ボクサーモンハナシャコに迫ります。

(テーマ音楽)インドネシアのバリ島。
赤道の少し南に位置する熱帯の島です。
独特の文化を持ちリゾート地としても人気があります。
この島の周りがモンハナシャコの一大生息地なんです。
早速捜索開始。
沖へ泳ぐと水深10メートルほどの所でサンゴ礁を見つけました。
鮮やかな色の魚たち。
きれいですね。
そのサンゴ礁の下で目を凝らしていると…現れました。
今日の主人公モンハナシャコです。
おすしでおなじみのシャコの仲間です。
それにしても不思議な顔ですね。
特徴的なこの目は自在に角度が変えられ360度を見渡すことができます。
全長は15センチ。
体はウグイス色をしています。
おや?こちらは白っぽいですね。
今度は鮮やかな緑色。
1匹1匹色が違うんです。
それぞれ縄張りを持ちその中で暮らしています。
あっ石の隙間に入りました。
ここはシャコの巣穴。
石の下などに穴を掘りこの中で休んだり食事をしたりします。
出入り口の前にサンゴのかけらを置いていますね。
こうして崩れやすい巣穴の周りを補強しているんです。
我が家を守るためには苦労をいといません。
こんなに大きなサンゴだって運んじゃうんですよ。
おや?カニのような生きものが現れました。
シャコの巣穴に近づいていきます。
シャコが気付いた。
うわ!何が起きたの?シャコが何かで強烈にたたき砕いてしまったんです。
そして巣に引き込んでいます。
実はこれがモンハナシャコの狩り。
こうしてカニなどを襲い食べるんです。
それにしてもあの強烈な一撃。
どのように繰り出したんでしょうか。
詳しく見てみると赤い2本のハンマーのようなものでカニを「パンチ」しています。
これは「捕脚」と呼ばれるパンチ専用の脚。
シャコには8対の脚がありますが前から2番目の脚が巨大化し狩り専門に使われます。
獲物を捕らえる脚なので「捕脚」です。
ではここでパンチの破壊力をとくとご覧に入れましょう。
ハサミに狙いを定めてパンチ!簡単にへし折ってしまいました。
こちらでもカニをパンチ。
あまりの衝撃に周りのサンゴが崩れています。
襲うのはカニだけではありません。
ヤドカリの硬い貝殻も破壊。
岩に張り付く貝に連続パンチ!こうして殻を割り貝を食べるんです。
いや〜強烈。
一体どれほどの威力があるんでしょうね。
それを調べている人がいます。
アメリカの大学でシャコのパンチのメカニズムを研究する加賀谷勝史さんです。
こちらは加賀谷さん特製シャコのパンチ力測定器。
この部分をシャコがたたくと力が計測されます。
測定器をシャコの入った水槽に入れ顔の前に近づけると…。
(たたく音)見事なパンチを打ち込みました。
結果は…?175ニュートン。
これは17.8キロの重さに匹敵する力です。
この力がどれほどすごいのか人間のパンチ力と比較してみることにしました。
訪ねたのはこの方。
ボクシング元世界チャンピオン内藤大助さんです。
人類対シャコ。
前代未聞の対決です。
体の大きさが全然違うためシャコの体重が内藤さんと同じになるように換算してパンチ力を競います。
王者内藤まずは敵の力量を確認です。
内藤さん勝てそうですか?測定器はサンドバッグに取り付けます。
さあ人類代表として負けられない一戦です。
はい行きます。
これは強烈!記録は116キロ。
どうかな?手応え十分の内藤選手。
シャコに勝てたか?バン…はぁ!?なんという結果でしょう!シャコの記録は18.7トン。
まさに桁違いです。
あちゃ〜。
驚異的な威力の秘密はパンチのスピードです。
パンチの動き始めから打撃まではわずか0.004秒。
この間に時速80キロにも達するんです。
これは銃弾が発射される時の加速度に匹敵します。
あまりに速い動きは奇妙な現象を引き起こします。
泡が見えますよね。
捕脚の動きで水圧が変わり周りの水が沸騰してしまうんです。
スピードを生み出す鍵は捕脚を覆う殻の部分にあるといいます。
パンチの前筋肉を縮ませることでこことここの部分をしならせ弓のように力を蓄えます。
そして筋肉を緩めると殻が元の形に一気に戻り脚の先を高速で押し出すんです。
特に水中水の抵抗がある中で最速の動きをする動物です。
シャコのパンチのすごさ分かって頂けましたでしょうか。
はい。
もちろん分かりましたぞ。
さすがのヒゲじいも納得ですね。
フフフン。
でもちょっと待った。
え?硬い物をあんなにたたいて脚を傷めちゃったりしないんですかね。
あそう思いますよね。
でも大丈夫です。
パンチをする部分は硬〜いカルシウムが何層にも重なっていてとっても丈夫なんです。
あ〜そうなんですか。
こんなこともありました。
貝をたたこうとしたら…。
あらら石をたたいちゃった。
そうなんです。
これでも捕脚はびくともしません。
へ〜!ちなみに金属をパンチするとこんな音がします。
(たたく音)アッハハ!ホントに硬そうだ。
これぞまさに鉄拳ですな。
そうでしょう?しかも捕脚はただ頑丈なだけじゃありません。
万が一傷ついてしまっても大丈夫なんです。
大丈夫ってどうして?こちらはシャコが脱皮する様子です。
シャコは数か月ごとに脱皮をするんですがその時に傷ついていた捕脚も元どおりになるんです。
へ〜!さすがシャコさん。
まさに最強のボクサーですな。
いやこれ「シャコー辞令」じゃないですよ。
なんちゃってね。
第2章はシャコ対シャコの戦い。
驚きのワザを繰り出します。
更に手ごわい天敵たちも登場。
シャコはどうやって立ち向かうんでしょうか?日本の海で漁師さんたちがとっているのは「シャコ」という名前のシャコ。
おすしでおなじみのこのシャコもパンチをするんでしょうか。
あっ!アサリをパンチ。
モンハナシャコほど威力はありませんが殻を割ることもできるんです。
そしてモンハナシャコにはないワザも持っています。
捕脚がギザギザしていますよね。
これでエビなどを挟んで捕らえることもできるんです。
今回の撮影の舞台バリの海には更に強烈なシャコがいます。
海底からのぞく怪しい目。
トラフシャコです。
砂地に堀った縦穴から顔だけを出しています。
トラフシャコが穴の外に出ることはほとんどありません。
魚を使っておびき出すとうわ!大きい。
全長は30センチもあります。
そしてトゲトゲした巨大な捕脚。
大きな魚を穴に引き込んじゃいました。
トラフシャコが狩りをするのは主に夜です。
顔だけを出し獲物が通りかかるのをじっと待ちます。
おっと!魚が消えた。
捕脚で挟みすぐに穴に引き込んだんです。
今度は…あっ!空振りです。
すんでのところでかわされてしまいました。
カマで挟んだりパンチをしたりシャコって本当に名ハンターぞろいなんですね。
インドネシアバリ島の海です。
強烈なパンチを武器に硬い殻を持つカニなどをしとめて食べるモンハナシャコ。
パワーだけでなくボクサー顔負けのテクニックも持っています。
まずは目にも留まらぬ速攻。
スローで見ると…。
ハサミで攻撃してくるカニを絶妙な間合いでかわしカウンターパンチを食らわせました。
今度は壁際に追い込んでパンチのラッシュ。
スローで見ると…。
脚でカニを抱え込み至近距離から連打しています。
こちらは岩を登るカニ。
おっと!シャコがぐるりと回転。
そしてあおむけでパンチを繰り出しました。
今度はカニをはじき飛ばして…。
逃げる相手に泳いで迫りそのままパンチ。
名付けてフライングアタック!シャコの巣の前にひときわ大きなカニが現れました。
どのように攻略するんでしょうか。
(試合開始のゴング)早速攻撃開始。
お〜っとカニもハサミで反撃。
シャコは間合いを取ってハサミの攻撃を防ぎます。
さあこの後どうする?再びカニの懐に潜り込んで一撃。
そして一気に捕らえた!あ〜っと!逃げられた。
まだまだカニも気合い十分だ。
今度は捕獲成功。
一体何が起きたのか?あ〜っと!抱え込みながらパンチをしていました。
見事な決めワザです。
(試合終了のゴング)いや〜本当にさまざまなテクニックを駆使して狩りをしているんですね。
海のボクシング。
最高峰の戦いはモンハナシャコ同士の決戦です。
あっとびっくり!別のシャコと鉢合わせ。
にらみ合いが始まりました。
ケンカ勃発!こちらでもにらみ合い。
シャコ同士のケンカは頻繁に起こります。
なぜこれほど争うのか。
試しにシャコに鏡を見せてみました。
鏡をにらんで威嚇。
鏡に映った自分を縄張りの侵入者と勘違いしているようです。
シャコは縄張り意識がとても強いんです。
あ〜!鏡もバリバリです。
今度は本物のシャコ対シャコ。
お〜っと!顔面にクリーンヒット。
これはかなりのダメージか?パンチの威力を誰よりもよく知るのはシャコ自身。
そのため防御のワザも心得ています。
体を反転して尻尾を立てましたね。
軟らかい尻尾でパンチを受け止め顔や胴体を守るんです。
右のシャコにご注目。
尻尾でガードしました。
尻尾を立ててガードする右のシャコに対し左のシャコはガードの上から一撃!あれ?捕脚の形がいつもと違います。
先端がとがり相手に刺さっています。
とがった部分はふだんは折り畳まれています。
必要な時だけ開いて出すんです。
普通のパンチが効かない相手に使う奥の手です。
こちらの戦いでもトゲ攻撃。
スローでよ〜く見ると…ほらトゲを相手の体に突き立てました。
いや〜まさに頂上決戦。
一瞬の戦いの中にさまざまなワザが秘められているんですね。
驚くべき身体能力を持つモンハナシャコ。
海底近くをス〜イスイ。
泳ぎの達人でもあります。
水中を飛ぶように泳いでいます。
顔の両側にある黄色い部分を横に広げています。
これは触角の一部。
泳ぐ時にバランスを取るため翼のような形になったんです。
そして泳ぎの推進力を生み出すのはこちらです。
おなかの下に並ぶヒレのようなもの。
「腹肢」といいます。
たくさんの腹肢で水をかくことで力強く前に進めるんです。
こうして巣の周りだけでなく泳ぎ回っても獲物を探すことができます。
しかし巣の外で出会うのは獲物ばかりではありません。
天敵たちもまたシャコの隙を狙っているんです。
タコが現れました。
シャコが大好物です。
両者の距離はわずか数十センチ。
タコは既にシャコに気付いています。
シャコも気付きました。
とにかくここは逃げるが勝ち!何とか逃げきりました。
しかし動きの速い相手には逃げ足だけでは通用しません。
こちらは大型の肉食魚ハタです。
岩陰に隠れるシャコに近づいてきました。
おっと!シャコが飛びかかった。
素早い動きで威嚇します。
シャコは大丈夫か?お〜無事です。
抜群の身のこなしで敢然と立ち向かったシャコ。
ハタはシャコの気迫に押されたのか諦めて退散です。
一難去ってまた一難。
手ごわい天敵が現れました。
ゴマモンガラです。
おどけたような顔に似合わずとにかく凶暴な魚なんです。
以前の放送では主人公として登場。
人間にまで襲いかかっていました。
こちらではなんとトゲのあるウニを食べています。
恐るべしゴマモンガラ!あっ!気付かれてしまいました。
危ない!何とか瞬発力でかわしました。
しかしゴマモンガラは簡単には諦めません。
絶体絶命のピンチ。
もう逃げ場がありません。
背後から襲われないよう注意して…おっと!飛びかかった。
パンチを繰り出しています。
さすがはモンハナシャコ。
いざというとき頼るのはやはりパンチなんですね。
パンチと共に生きるモンハナシャコ。
しかしそのワザを封印しなければならない時があります。
巣穴から顔を出したこちらのシャコ。
赤い粒々を抱えていますよね。
これは数万個もの卵の塊。
ふ化するまでメスが抱え守るんです。
でもこの状態ではまともなパンチは打てません。
もし天敵に見つかったら卵もろとも襲われてしまいます。
大きなハタが接近。
陰に隠れて何とかやり過ごしました。
ふ化までは1か月ほど。
メスは何も食べずなるべく動き回らないようにしながら慎重に卵を守ります。
ある日小さなモンハナシャコを見つけました。
まだ人の指先ほどしかない子どもです。
勢いよく巣穴を掘り始めました。
小さなうちはパンチも弱く特に天敵に狙われます。
身を隠す巣穴が何よりも大切です。
小さなシャコの目の前にカニが現れました。
でもなかなかパンチをしません。
巣作りに夢中で気付かないんでしょうか?あらあら石を載せてしまいました。
モンハナシャコの寿命は4年から6年。
これからパンチに磨きをかけていくことでしょう。
強烈なパンチという武器を手に入れ体の硬い獲物を攻略することに成功したモンハナシャコ。
ライバルや天敵と戦い命を守るのもまたパンチです。
拳一つに全てを懸ける。
それがモンハナシャコの生きる道なのです。
2015/03/08(日) 00:50〜01:30
NHK総合1・神戸
ルソンの壺・選〜2月号〜「“ウェルカム カンサイ”でもうけまっせ!」[字]

今回は、関西を訪れる外国人を相手に業績を上げる会社を特集。関西スピリットで外国人のハートをキャッチし、売り上げアップに成功している関西企業の秘策に迫ります。

詳細情報
番組内容
今回は、関西を訪れる外国人を相手に業績を上げている会社を大特集!去年、日本を訪れた外国人は過去最高の1340万人余り。京都・奈良を擁する関西でも急増し、関西空港では前年より約4割増の630万人を受け入れています。言語や習慣、好みなど日本人とは様々な違いをもつ外国人たちに、“どないかしましょ”の関西スピリットを駆使してハートをキャッチし、売り上げアップに成功している関西企業の秘策に迫ります。
出演者
【出演】田代杏子,名越康文,ルー大柴,須田健太郎,松本靖治,高岡淑雄

ジャンル :
ニュース/報道 – 経済・市況
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

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