(坂上)この時代にこのパン一の人にこれだけ熱狂してたんですね。
日本人が。
これすごい事ですね。
へぇ〜。
イギリスが生んだロックのカリスマデヴィッド・ボウイ。
ボウイの特徴は常に変化し続ける音楽スタイル。
更に刺激的なビジュアルと発言で注目を集め世界を驚かせてきました。
その音楽ファッションメッセージは多くのミュージシャンに影響を及ぼし20世紀で最も影響力のあるアーティストの一人と言われています。
その表現力はジャンルを超え俳優としても高い評価を受けてきました。
しかし2004年病に倒れ私たちの前から姿を消します。
そしておととし鮮やかに復活。
世界で配信チャート1位を獲得し再び頂点に立ちました。
去年音楽活動50周年を記念したベストアルバムを発表しボウイ健在を世界にアピールしました。
「SONGS」今夜はデヴィッド・ボウイの大ファン坂上忍さんが取って置きの秘話と共にボウイの魅力を語ります。
改めまして坂上忍です。
この番組「SONGS」ですよね?僕大好きでいつも見させて頂いてるんですけど…うわゾクゾクするなほんとこれ。
うそ〜これ出すの?
(スタッフ)それぐらいお好きだという。
うわかっこいいな〜。
デヴィッド・ボウイは1947年ロンドン生まれ。
17歳の時デビューしますが全く売れませんでした。
しかし21歳の時に見たSF映画「2001年宇宙の旅」に感動。
楽曲作りに宇宙を取り入れる事を思いつきその音楽性を一変させます。
翌年ボウイは「スペイス・オディティ」を発表。
イギリスで初ヒットを記録しブレークのきっかけをつかみます。
そして72年に発表したアルバムが名盤「ジギー・スターダスト」。
架空の宇宙人ジギーが地球でロックスターとして活躍する物語。
ミュージカル的要素を持ち込んだライブで観客の度肝を抜きました。
ボウイはメークと奇抜な衣装でロックを歌う新しいスタイルグラムロックの先駆者となったのです。
今の短いVを見ているだけでも…デヴィッド・ボウイという人はそういう方です。
兄はディープ・パープルレインボーレッド・ツェッペリンとかあそこら辺のハードロック系を聴いてたんですね。
兄貴の部屋から漏れ聞こえる…そうこうしているうちに…目でもみせるっていうブリティッシュ・ロックに衝撃を受けちゃって今度そっちにはまりだすんですね。
その時に事あるごとにデヴィッド・ボウイという名前が出てくるんですよ。
歌っている格好を見ても…こんな事をやっていたんだという…「ジギー・スターダスト」デヴィッド・ボウイです。
「ジギー・スターダスト」に続くアルバム「アラジン・セイン」が初の全英1位を獲得。
ボウイは名実共にイギリスを代表するスーパースターとなりました。
同じ年奇しくも坂上さんも大ブレークを果たします。
「僕おねえちゃん投げ飛ばすの」。
爆発的な人気を誇ったホームドラマ「ありがとう」に出演。
この時6歳天才子役として一躍人気者になりました。
でも「ジギー・スターダスト」ってほんとあの時のライブ映像とか見ると…ボウイがジギーに入り込んでてもうなりきっちゃってそのツアーだったので…ただやっぱりいろいろな紆余曲折苦労がありでも…やっぱり刃向かえる人とかね意見言える人なんてそうそういなくなっちゃう時ってあると思うんですよね。
でもほんとに比較するのもおこがましいんですけれどもね僕もですね…気が付いたらこうやってテレビカメラの前でお芝居とかしてて多少ね…慣れてくると例えば泣く芝居とかあるとするじゃないですか。
そうすると僕泣くのすごい得意だったので…こなせるようになると楽にはなるけど…もしかしたらデヴィッド・ボウイもどこかで慣れちゃったりして…1976年ボウイはベルリンへ移住します。
ドイツ前衛音楽の影響を受けた実験的な作品「ロウ」を発表。
続いて発表の「ヒーローズ」もアルバムの半分は歌のないインストルメンタル。
ファンは戸惑います。
79年の「ロジャー」では新しさを出すためテープを逆回転させてメロディーを作るなど実験を試みた問題作。
さまざまな音楽を模索したベルリン三部作は高い評価を受けますが売れ行きは低迷。
ボウイは追い詰められていきました。
「アンダーグラウンドのカリスマで終わりたくない」。
ボウイはもがいていました。
同じ頃坂上さんも人生最大の危機にありました。
今でも忘れないですけどね…母親真ん中にして兄貴と3人で手つないで…それで離婚してもらってその帰り道にとりあえず…精神的に面倒をみると。
僕はもうこういうお仕事をしてたので…返すまでは続けるっていう事で。
ただ借金を返すために俳優を続けた坂上さん。
心は次第にすさんでいきます。
簡単に言うと…「おはようございます」って言われてももう無視。
もうあそこまでひどいのも駄目だなっていうぐらい…。
役者なんだから監督に駄目出しされたら「はい」って言わなきゃいけないのに16ですよ…そりゃね怒られますよ。
ただそのころですよね…どん底の坂上さんの前に鮮やかに登場したのがデヴィッド・ボウイ。
ボウイは「レッツ・ダンス」でなんとディスコサウンドに挑戦。
これが爆発的ヒットとなり…更に83年ボウイ主演の映画「戦場のメリークリスマス」が公開。
日本での人気もピークを迎えます。
デヴィッド・ボウイが坂本龍一さんにキスをした時の衝撃はいまだに忘れられませんね。
デヴィッド・ボウイは歌を歌っていようがお客さんの前でライブをやっていようが映画をやっていようが…あのブレなさ加減が…僕もそうなんですけど…違う事やったら逃がしてくれるかなみたいな思いがどっかにあったと思うんですよね。
おい!もう…ほんとお願いします。
これだけはお願いします。
うわ〜そうだNHKだったここ。
「戦場のメリークリスマス」から1年後。
ボウイに憧れた坂上さんは念願の歌手デビュー。
しかし全く売れませんでした。
ただあの人の場合は…理想論に聞こえるかもしれないんですけど…そういうのをボウイを見ながら感じていて…80年代後半から毎年のようにアルバムを発表。
ロックのカリスマとして君臨してきたボウイ。
しかし2004年のワールドツアー中…この時57歳。
(歓声と拍手)長い沈黙を破ったのはそれから9年後ボウイ66歳の誕生日でした。
突然公式サイトでニューアルバムの発表を告知。
世界が驚愕します。
アルバムは世界の配信チャートで1位となりデヴィッド・ボウイは完全復活を果たしました。
一方80年代に音楽活動を断念した坂上さんはその後地道に俳優を続けていました。
しかし3年前バラエティー番組の毒舌キャラで…「辞めちまえ」。
例えば…そこに惹かれる。
僕もじゃあよく「ブレないですよね」って言われたりするんですけど…ブレブレですよ。
そこまで自信持てないし。
ただやっぱり…それで何か…あとでそのあとっていうのが…去年67歳になったボウイは音楽活動50周年を迎えました。
ベストアルバム「ナッシング・ハズ・チェンジド」を発表。
「時を経ても自分は変わらない」というボウイのメッセージです。
「ナッシング・ハズ・チェンジド」…それこそコロコロコロコロ変わってってるけど…僕は僕で自分の中で1つだけ決めてる事が…ここを譲ってしまったりここを譲歩したら俺が俺の事を嫌いになっちゃうから…このおじさんを見ていると。
(笑い声)恥ずかしがらずに言えるようなおじさんになりたい!そんなとこですかね。
最後にこの曲でお別れしましょう。
「チェンジズ」。
イタリア北部中世の街並みが残る美しい都市ベローナ。
2015/03/07(土) 23:00〜23:30
NHK総合1・神戸
SONGS「デヴィッド・ボウイ〜坂上忍 極私的ボウイ論〜」[字]
去年50周年を迎えたブリティッシュロックのカリスマ デヴィッド・ボウイ。代表作のPVを始めお宝映像など満載で、大ファン坂上忍がその永遠の魅力を解き明かす。
詳細情報
番組内容
去年50周年を迎えたブリティッシュロックのカリスマ デヴィッド・ボウイ。番組では50年にわたる代表作のPVを始め、ライブのお宝映像などを、ボウイの大ファンだという俳優の坂上忍が独自の視点で解説しながら、自身の人生と重ねて、たっぷりと紹介。いまなお人々を魅了し続けるボウイの魅力を解き明かしていく。
出演者
【出演】坂上忍
ジャンル :
音楽 – 国内ロック・ポップス
音楽 – 海外ロック・ポップス
音楽 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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