「暗殺教室」という物騒な名前の漫画を知っていますか?落ちこぼればかりが集められた3年E組。
そこにある日1年後地球を破壊するという謎の超生物が担任教師としてやって来る。
人呼んで殺せんせー。
来年の3月には地球も破壊する予定です。
という事で今日から皆さんの担任になりましたのでどうぞよろしくお願い致します。
「という事で」ってどういう事?この怪物を君たちに殺してもらいたい。
教師暗殺を命じられた生徒たち。
あの手この手で暗殺に挑むうちクラスには不思議な連帯感が生まれていく。
人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう。
君たちの知恵と工夫と本気の努力。
それを見るのが先生何よりも楽しみですから。
奇想天外なストーリーを生み出した…「暗殺教室」は1,350万部を超える大ヒットとなっている。
張り巡らされた伏線意表をつくストーリーで「このマンガがすごい!」の第1位にも選ばれた。
テレビアニメ化実写映画化が続いている。
(松井)本当に殺せんせーでよかった。
そんな松井に注目するのは…。
世界的デザイナー佐藤オオキ37歳。
国内外から依頼が殺到。
常に300以上の案件を抱える超売れっ子デザイナーだ。
クリスタルブランドのグラス老舗シューズメーカーの靴鉛筆と思いきやチョコレートを削って載せるスイーツ。
有名メゾンのショーウインドーのディスプレー。
商品パッケージからインテリアまでありとあらゆるデザインを手がけている。
月の半分は海外出張という佐藤。
移動の際に欠かせないというのが…。
漫画。
すごい日常的というかあ分かるみたいな。
漫画っていうものとデザインっていうものは何か通ずる部分があるのかなっていう気はしてますけどね。
という事で佐藤は漫画家松井優征のアトリエに向かった。
これですか?
(チャイム)こんにちは。
こんにちは。
初めまして佐藤です。
松井と申します。
よろしくお願いします。
遠い所からありがとうございます。
どうぞお入り下さい。
すいません。
今気付きました。
そうなんですよ。
身長おいくつですか?87ぐらいあります。
すばらしい。
デザインの役に全く立たないんです。
ハハハハハ…。
何か一つぐらい役に立つんじゃないかという期待を今でもしてるんですけど。
いや〜全然印象と違いますね。
どういう感じを想像されてました?もうちょっと雑然としている感じ…。
だいぶ片づけた方ではあるんですけど。
やっぱりあれですねきれいにならないですね絶対。
ていうか景色すごくないですか?都庁から第2庁舎パークタワーホテルまでみんな同じ方が設計されてらっしゃるじゃないですか。
ちょっといいですか?はい。
何か普通にタブレットの隣にごそっと置いてある銃ですか?あっ出た!銃そのものというよりは。
見慣れた物がいっぱい出てきて。
銃を持ってるこの手とかですね。
この手の形ってやっぱりちゃんと持ってみないと分からないんで。
あっ重い。
まさに皆さんの手が届く場所に4人のまさに交差点の所にこれが置いてあるって事なんですね。
ハハハハハハ…。
やってみたかった?やってみたかった。
アトリエにテレビカメラが入るのが初めてなせいか何となくおかしなテンションになってます?ところが大ヒット漫画家の頭の中はすごかった。
始める事よりもむしろ終わらす事を考えてる。
この連載をどう終わらすかなと。
そういう事です。
それまさか第1話から…。
笑いって一番多様性があるのかなって。
自分も全く一緒ですそこは。
一方佐藤のデザイン事務所に潜入した松井。
これさっき職人さんから届けてもらった…かっけえ何これ。
うお〜欲しいこれ!世界をうならせる佐藤のデザインの秘密とは?絵が下手な方がいいと思っていて。
すごい言い訳なんですけど。
そしてゴミ箱の中からお宝発見?失敗作です。
ちょっと殺せんせー座らせます。
一回いろんなキャラの設定とかあるじゃないですか。
「暗殺教室」を生み出すアトリエ。
アシスタントの机には登場人物の細かな設定が貼られていた。
面白い。
ここまででも決めるんすね。
いやもっと欲を言えば携帯の裏のデコレーションとかそういうとこまで設定したかったんですけど。
でも書いてある書いてある。
「カバーゼブラ」って。
へえ〜。
何が書いてるか分からないですね。
カッパ62忍者頭巾65。
60番とか書いてあるのがスクリーントーンというやつで。
漫画に色をつける。
聞いた事あります。
シールみたいなやつですよね?そうですそうです。
例えば65だと…。
この引き出しは完全にその…。
結構使うんですね65って。
これ使える場所あるんですか?無くなったらここから補充するっていう。
そういうルール。
彼はすごく真面目で端から端まで使い切ってくれる。
すばらしいですよねこれ。
松井さんはどこに座ってらっしゃるんですか?自分はここ。
こっちなんですね。
やっぱりアーロンチェアですね。
アーロンチェアなんですけども。
あれですよね何巻だったかな。
アーロン出たと思って。
ありがとうございます。
でもあれここクロムでしたよね登場した時。
この椅子が登場するのはこのカット。
こんな細かいところに気付くとはさすがはデザイナー。
「暗殺教室」読みました。
ありがとうございます。
もうタイトルからしてすごいと思ったんですよ。
最初のその先生に向かって生徒が全員起立って立ち上がって銃を向けてる。
あれってどこからそういう発想をしたというかどういったきっかけで「暗殺教室」…あの設定ですよね。
多分本当に最初だけは絶対ひらめきだと思うんですよ。
デザインもそうだと思うんですけど最初に生徒がページペラッてめくったら一斉に起立して銃構えて先生狙ってたら面白くね?っていうその…。
そうですね。
「暗殺教室」の第1話。
この衝撃的なシーンが最初に浮かんだという。
じゃあそれを面白くする…漫画として連載漫画で成立させるにはどうしたらいいかって思ったら当然次の瞬間殺せちゃったら全く意味がないじゃないですか。
そうすると…でえっと…じゃあその超スピードで避け続ける。
バラバラバラバラやっている。
あっという間にみんなに広まっちゃって大問題になる。
じゃあどうすればいいかっていったら…そのシーンの段階ではそこまでの設計はできてない訳ですよね?いやでも…一晩で?まさかの。
でも…3年E組の担任としてやって来た謎の超生物殺せんせー。
1年後に地球を破壊すると宣言する。
それを阻止すべく殺せんせー暗殺を命じられた落ちこぼれ生徒たち。
しかし…。
人間離れした能力に翻弄される。
知恵を絞り工夫を重ねる生徒たち。
それがいつしか学力や運動能力アップにつながりクラスの結び付きも強まっていく。
「暗殺教室」でいうと膨らましていく訳じゃないですか。
一つのパーツに対してはまるピースをどんどん見つけてって作っていくみたいな…。
クラスにやんちゃな…仲悪いやつとかがいてそれをだんだん回が進むごとにまとまっていくと。
その辺はある程度セオリーにのっとってというところですよね。
本当に落ちこぼれのクラスがいろんな事を工夫しながら頭を使う事によってどんどん成長していくという…。
暗殺っていうのがもちろんやっちゃいけない事なんですが…人を殺すまでのプロセスっていうのを自分が勉強するプロセスに当てはめて。
ハハハハハ!あのすごく…PTAとかににらまれる訳でもなくまっとうな教育漫画なのでそれは言っておきたい。
そこはぶれてないですよね。
よく少年漫画とかだと先生役って割と「勉強なんてしなくていいよ遊ぼうぜ!」みたいな先生が割と多かったりするんですよ。
出てきますね。
逆に…自分が中高の時に何が一番先生に求めたかってもちろんやっぱり…うんうん…。
そういう理想も入れて。
自分が中学高校だった頃にこういう先生いたらよかったなっていうのの集まりが殺せんせーでできてるんで。
第7話理科が得意な女子生徒が殺せんせーの前に進み出る。
ストレートな申し出に素直に応じる殺せんせー。
しかし…。
頭に羽が生える程度で効き目がない。
殺せんせーは毒を盛るには理科の知識だけではなく国語力が必要だと諭すのだ。
特に「暗殺教室」だといろんなキャラクターが多いですよね。
普通の漫画よりも登場人物が多いけれどそれぞれが何か持ち場があるというか。
キャラクターって何が大事なんですか?自分もデザインをしててすごい意識するのは…よく「キャラだキャラだ」って言われてたまにすごい…すごいとんがったフォルムだったりとかすごい決めぜりふとかすごい特殊能力とかそれで生まれてきたりするんですけどただじゃあそれどうやって運用してどうやってエンディングにたどりつけるのっていうとこまでいうと答えられない方が結構多いんですよ。
キャラは本当運用する…ああ〜。
分かってない人多いですよ。
でもデザインもそうかもしれないです。
その後どうなるかどういうタッチポイントがあるかとかその後この商品はどう進化していくのかというところまで考えるか考えないかによって…「週刊少年ジャンプ」とかだとすごくキャラを大事にしてそれこそ一人のキャラがいてそのために世界観を作っていくっていうのが主なんですけど自分の場合だと…そしたら本当に勝手に殺せない先生だったらもう…そんななよやかな女性とか普通の成人男性とかを殺そうとしてもそれはすごい罪な感じになっちゃうので。
だったらもう「殺してえこいつ」と思うようななめくさったようなフォルムのあの先生がいいし。
なるほど。
こうして出来上がったのが殺せんせーという一度見たら忘れられないキャラクターだった。
ギャップというか先生と生徒っていう関係性が暗殺者と殺される対象みたいな…標的って事ですよねターゲットですよね。
そういうものが同期しちゃうとか…割とそのギャップというのはすごく表現しやすいというか。
これは漫画ならではの手法だなと…。
漫画的に自分の中で…1ページ目から…え〜っと例えば…。
これが1ページ目なんですね。
はい。
ペラッとめくったこの2ページ目。
ここで必ずびっくりさせる事ができる訳ですねやろうと思えば。
なるほど。
デビューした時に読み切りから入るんですよね。
いきなり連載じゃなくて。
読み切り書く時に必ず…自分で自分に?そうですね。
基本的には見慣れた連載漫画ずっと前から見てた連載漫画の方が面白いし気になるんでそっちを先に読みたいじゃないですか。
基本的には…でも読み飛ばされる中でさっき言った偶数ページでペラッとめくって「何じゃこれ」って思わせて足を止めさせられたらそこから読んでくれる訳じゃないですか1ページ目まで戻って。
それは常に考えてますね。
連載の初期…デビューからしばらくの間はとにかく足を止めさせる事だと。
お〜面白いですね。
店頭でコンマ何秒で買うか買わないかを判断する。
「これは甘いかな?しょっぱいのかな?酸っぱいのかな?」っていうのを伝えなきゃいけないのとちょっと近い筋肉の使い方ですよね。
佐藤が注目したのは笑い。
緊迫したシーンのさなか…。
急に脱力系のギャグが来る。
まあ漫画家に笑いってどうですって聞くのも変な話だと思うんですけど笑いに対するスタンスみたいなのって何かあったりします?人を泣かせるとか怒らせるとか案外パターン化されているけど笑いって種類が豊富な気がしますよね。
しかも使いどころがすごく豊富で例えばすごい複雑な伏線とかを張った時でも…はあ〜。
笑いってそれだけ与えるショックがでかくて。
それによってそれまでの部分がマスキングされちゃうんですか?1回リセットできる?そうそう。
松井の笑いのセンスに多大な影響を与えたのが伝説的ギャグ漫画「ボボボーボ・ボーボボ」。
髪の毛の自由と平和を守るため悪の組織と戦うヒーローを描いたナンセンスストーリーだ。
こういうキャラが出てくる。
あ〜見た事ある。
改めて見るとひどいですね。
もうね頭おかしいんじゃねえかと…。
ひどいですよこれはなかなか。
今大変失礼な事を言ってしまったような気がしてちょうどすごい今脇汗がジワッと…。
あの〜この人にとって「頭おかしいんじゃねえの」は褒め言葉でいいと思います。
なるほど。
そういう事なんですね。
そこでさんざんぱら…何か「こんなんがこんなんだったらどうする?」みたいなむちゃぶりをしてくる訳ですね。
アシスタント困りますよね。
そうそう。
何か答えないと。
できれば…自分が今までそんな人を笑わせる事とかできないと思ってたんですけどそこで作家の先生が笑って頂いた時に笑わせる事ができるんだというのがすごく自信になって。
へえ〜。
そこから頂いたものってすごい多いですね。
そもそも漫画家になりたいって思ったのは何かきっかけがあったんですか?公務員?公務員になりたかったんですよ。
「なりたかったんですよ」ってそんなにいい笑顔で言われても。
憧れで。
憧れの職業なんですね。
公務員になりたかったと。
それでずっとやってく事ができたんだったら自分は最高だと思ってたんですけど残念ながら安定した考え方とかみんなと同じような考え方とか空気読んだりとかそういう事もできずやっぱ自分は…学校生活とかでひしひしと思い知りました。
公務員ちょっと厳しいぞと。
極端ですからそれはちょっと…。
突然何段かとびましたよね今。
佐藤が松井のストーリー作りの秘密に迫るべくなぜかスケッチブックを取り出した。
自分がこういたとして…。
はい。
時間軸がこうありますよね。
その時にどういうスパンで物事を考えてるのかなというのはすごい気になってたんですよ。
締め切りがあるじゃないですか。
今自分が立ってる地点からして1週間ごとに毎週あるんですか?そうです。
毎週です。
エグいですねそれも。
それがこうレイアウトされていて終わりは分かんない訳ですよね。
うん。
その時にどういう目線で見るのかなって。
ここだけを見るのか。
でもここ見ないと成り立たないですよねきっと。
その時にどんな…点線なのかこんな感じなのかこうなのか。
線でいうとどんな目線なのかなって…。
線でいうと本当にこれですねもう。
自分の中でガ〜ンってなってるんですけどどう…。
本当にここからやる事が完全に決まってて…。
ここから生えてる感じ?そうです。
垂直に降りてくる。
その週にやる事っていうのが区切りで決まっていて。
へえ〜。
特に今もうえっとそうですね…ここ1年ぐらいでもうまとめていくんですけども…何だろうな?その…追い詰められて力を出す方もいるんですけど自分の場合計画どおりいってないと…。
全く一緒です。
一緒ですか。
学校始まる前日にできる人と…能力発揮する人発揮できない人。
完全に後者なんですよ。
なので事前にやんないと駄目ですね。
ちゃんとこの線が太ければ太いほど絶対…。
安心感があると。
安心感があるしこの降りてくるものも太くできると。
今回は本当にえっと自分の場合…始める事よりもむしろ終わらす事を考えてる。
この連載をどう終わらすかなと。
そういう事です。
それまさか第1話から…。
あそうなんすか。
「ジャンプ」名物アンケートシステム。
読者から毎週人気投票の葉書が送られてくる。
票が低迷すると打ち切りを言い渡される事もあるシビアなシステムだ。
じゃあちょっと気になるのが盛り上がり。
デザインにもありますよねポイントが。
盛り上がりって…。
それもすごい気になってた。
こうありますよね時間軸がまた。
締め切り1週間後あります。
また1週間後あります。
こうやって書くと余計つらい感じがしますね。
こうあった時にこっち方向がバロメータートゥトゥトゥトゥみたいに盛り上がるポイントあるじゃないですか。
漫画としては1週間ごとにきちんと締めなきゃいけないですよね。
でもどこで終わるか分かんないのにこのピークってどう設計する感じなんですか?これはもう…起承転結ありますから。
特に…動きが特にない回とか。
毎週ピークを作る訳ではないんですか?何でしょうね心電図でいうと…。
心電図でいうと。
死なないで下さいね。
こっち行ったら…。
う〜ん何でしょうね?ちょっといいとこも置いとくよって。
ここでピークにしたい時に。
いいとこも置いとくけど…。
おっおっ盛り上がって…。
…ってやるとここのいいとこでだいぶいいとこ持ってかれちゃうんで。
ここでの最大ジャンプ点が低くなるんです。
ここでエネルギーをちょっと使っちゃった的な感じなんですか。
だから本当にもう捨てるとこ…捨てるとこっつったら失礼ですけど捨てではないんですけども…。
そこの前振り的な感じですね。
ここはもう覚悟した上でト〜ンって行った方が絶対ここが跳ねる訳ですね。
票もすごい跳ねますし。
例えばだとすごく分かりやすいんですけど暴力教師が来て…。
はいはいはいはい。
ありましたね。
第39話一人の男が体育教師としてやって来る。
夜9時まで訓練漬けのむちゃくちゃな時間割りを作り生徒たちに強要する。
当然生徒たちは反発するが…。
刃向かう者には容赦なく暴力を振るう。
圧倒的な暴力を前になすすべもなく精神的にも肉体的にも追い詰められていく生徒たち。
ストーリーの前半は教師の高笑いで終わる。
こういう事やった時に割ともう今まで…だけどそれは何のためにあるかって言ったらやっぱり勝つとこですよね。
そこに主人公の渚が勝つとこ。
暴力教師に立ち向かうのはクラスの中でも非力な主人公渚。
相手を警戒させない穏やかな表情でスタスタと近づいていく。
一瞬の隙をついて見事しとめる。
ここのコマを一番すっきりさすにはここで中途半端に例えば暴力教師にほかのやつがちょっと仕返ししたりとかしたらいけないんですよ。
ここはストレスをマックスためないといけないと。
彼がもう最後に一気に決めないといけないと。
そのためにはこの2週間はそのエネルギー温存期間に。
ここは致し方ないっていうのはありますね。
「意外と…」とか「ここはそんなにいかないかな」と思ったら「意外と伸びた」とかってそういうのってあったりします?たまにありますね。
設計外だから気持ち悪いのかそういうのもあるからいいな…。
まあ長い時間やってますからこれはこれでよしと…。
これはこれでよし。
やっぱりインテリアをデザインしても自分でカンカン作る訳ではなくていろんな職人さんであったりいろんな方々に作って頂かないといけない立場なので。
そうなると…使えるものは何でも使いたいし…常に。
それはあります。
分かりますか?本当にあります。
漫画家として。
自分も全く一緒ですそこは。
だからこそ考える訳ですね。
考えて考えて。
それって本当に…弱者戦略なんですよ本当に。
そうなると自分ってものがどこまで入ってる感じってします?これって自分が入ってるなって…。
やっぱ自分も聞きたいと思ってたんですけど…お客さんが欲しいものが自分のやりたいものだっていう考え方で。
結構そこ共感しちゃいますね。
思い入れがないっていうとちょっとクライアントに怒られそうな感じがしちゃうんですけど。
やりたい事がガッツリある人って割ともろくてやりたい事がなくなってしまったらそこから何も生み出せなくなってしまう時があって。
そこで完結しちゃうって事ですよね。
やりやすいし長もちする。
やりたい事があえてない方がいい。
そうですね。
強烈に嫌いになる事ってあるんですか?昔もっとインプットしなきゃと思っていろいろ出かけたりした事あったんですよ。
自分から能動的に…。
分かります分かります。
自分もそういう時ありました。
映画館いっぱい行ったりとか展覧会博覧会いっぱい行ったりとか。
何かものにならないんです。
あれ何なんでしょうね?例えば展覧会とかだと逆にほかの人との距離感とか気にしちゃうし前の人が10秒この絵を見てたんだったら自分も10秒かそれ以下ぐらいで収めないとほかの人に迷惑かかるなとかそんな事ばっか考えちゃってちっとも入ってこないんです。
それすごい分かります。
空気を読むんですよねきっと。
そうです。
空気を読む男松井の締め切り直前のアトリエをのぞいた。
(取材者)えっマジですか!「暗殺教室」のネーム。
松井は最低限のコマ割りとセリフしか書かない。
この段階で松井の頭の中には完成した原稿のイメージが出来上がっている。
ネームを基に鉛筆で下書きをしペン入れをしていく。
横山さん。
はい。
アシスタントに背景を頼んだ松井。
次のページに取りかかりながらも…。
何度もアシスタントの席に目をやる。
一人一人のその能力値とかそういうのを読んで…徹夜しながらも4人のアシスタントの空気を読んで仕事を割りふっているのだ。
漫画の表現力ってデザイナーとしては正直羨ましい。
マジですか?いやそれ本当に思ってます。
だって何でしょうかね例えば…デザイナーって。
それがすごいと思うんですけどね漫画家からすれば。
それ一目で伝えなきゃいけない。
漫画家は漫画を何ページか時間をかけて読んで頂いてそこで面白いと思って頂ければいいんですけど。
デザイナーさん…あの〜…何でしたっけ…その一瞬で決めなきゃいけないっていうのは…。
その瞬間芸というか瞬発力っていうのはまさにあるんです。
でも表現の幅っていうところでいうと例えばこれが…下がちょっとこう垂れてるとちょっと…ぺちゃんこのへこみ具合を表現できれば100トンになると。
その引き出しの多さが羨ましい。
何かその辺ヒントむしろ教えて頂こうかな。
面白さから…まあこれはみんなそうだと思うんですけど…面白さから目をそらさない?う〜んと…本当にやってる事は面白いのかって…もうまつげがブラインド状になるぐらいまで薄目で見ます。
分かんない分かんない。
ぼや〜っと見る感じ?ほや〜っと見るんです。
焦点もぼやかして。
そうすると…。
あんまりディテール見過ぎない。
それすっごいその感じ分かります。
分かります?ひらめいた瞬間にすごい面白いぞって思うんだけど後で見返したら全然っていうパターンあるじゃないですか。
夜とかに。
これは面白いぞと思ってたら朝起きたら「あれ?」。
何でこんな事考えたんだろうっていう。
何であんな盛り上がったのかなって。
ありますよね。
自分の中で考えるのはその…えっと…例えばある職業のものを描いた時とかに想像の中だけで描いたら後でその職業の本職の人と会った時に「あっあれすごい分かったよ」って言われるとすごいうれしいです。
面白いっすねそれは。
究極的に言えば本当…ああ〜。
確かに見た事がないから分からないっていうのは言い訳なんだなっていう気がしてきます。
「休みの日とか何してる?」とかよく聞かれたりするんですけど何かもうボ〜ッとしてるとしか言いようがないんですよね。
全く一緒。
一緒ですか!何にもしてないです。
趣味とかも無趣味ですし。
ちょっと…友達になってもらえません?友達になりましょう本当後でアドレス交換しましょう。
よろしくお願いします。
もう前半部分でもう既に友達になってる。
まさかの!後半は舞台をスイッチ。
何かのだまし絵?いいえ。
これは1つのテーブル。
空中に浮いているような不思議なデザインだ。
このテーブルで佐藤オオキは世界的デザイン誌が選ぶ最優秀デザイナーに史上最年少で選ばれた。
佐藤は国内外のデザイン賞を立て続けに獲得している。
(拍手と歓声)ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館など世界の名だたる美術館が佐藤の作品を収蔵している。
その一つ…自分自身でむいて完成させるユニークなデザイン。
プリーツ布地を製造する過程で大量に廃棄されるプリーツ紙を使っている。
佐藤は常に300以上の案件を抱えているという。
世界をとりこにするデザインはどうやって生まれるのか。
佐藤オオキのデザイン事務所に漫画家松井優征が潜入!あっ6階が受付。
こんにちは。
こんにちは。
ありがとうございます。
本当お仕事中すいません。
いえいえとんでもないです。
こんな感じの場所で…。
すごい皆さん静かにやってらっしゃって。
空間なので…。
建物かっけえ〜!これ外壁ですか?そうですね。
これはタイの商業施設だったりこれは天理市ですね。
天理市の駅前広場。
おお〜!これはですね…。
ニューヨークのギャラリーと今やっていまして椅子を50種類デザインしてるんですよ。
これ漫画…漫画ですか?漫画みたいに表情出せないかなと。
なんとこれらは…後光がさすようなデザインのもの。
猛スピードで横に移動している!?漫画の効果線がデザインに取り入れられている。
いやでもやっぱり…何でしょうね…やっぱり佐藤さんのとこのデザインはやっぱり直線がすごくきれいというかその…ありがとうございます。
これとか絶対置ければいいなって家に置きたいですもん。
めちゃくちゃこれ場所取ります。
これとかいいですね。
ちょっと歩いちゃった…。
人生表現ですか!これとか何かちょっと…だとしたら面白い。
ストーリーラインが出来上がってるじゃないですか。
確かにそうです。
いいですね。
やっぱりストーリーとか意識しますよね。
つい流れで考えちゃいますね。
松井には椅子すらもキャラクターに見えるらしい。
いきなり物語を考え始めた。
割と母親は普通なんですね。
母親は常識的な母親。
どっちが父でどっちが母ですか?こっちが父です。
子ども抱えてますから。
なので…割とこっちの子どもは母親の堅実さを引き継いだんですけど次男が若干放とう息子気味なんです。
母親に似て…。
そうそうそう。
どうですかね〜こうきたら…。
この…4点椅子に見せかけて実はこの3点で…。
実は3点で立ってたみたい…。
それが彼の子どもですね。
若干ちょっとこの部分をこじらせてしまったんです。
ちょっと悪い方向に出ちゃったんです。
だから次男はこれからすごいその…あの…親を困らせていくだろうというそういう人生。
この先ちょっと大変そうな人生を感じる。
くだらない。
触手っぽいですね。
確かに。
やや触手感ありますねこれ。
やっぱり自分だとどうしても曲線が混ざんのかもしれないです。
さすが漫画家。
椅子家族にもいろいろ人間もようがある訳ですね。
ちょっとこれ甘いものでも頼みましょうという事で最近デザインしたチョコレートなんです。
おお〜!これは全部同じ味のチョコレートなんですけど…これをパリで先日発表してきて。
じゃあ是非。
どれかな食感がおいしそうなのが…。
これとか結構…。
これ面白そうですね。
頂きます。
あっ痛っ。
流血しないで下さいね本当。
うん!チョコは本当にちゃんとしたチョコで。
(笑い声)これはその…えっと…クライアントから話をもらってから全て作り始める訳ですか?そうですね。
全てそうですね。
その…何でしょう…その…言葉にするの難しいと思うんですけど…アイデアがどのタイミングで出るかですよね?会議中ですよね?そうなんですよ。
初めましてとお会いしていろいろ資料を見せて頂くんですけどうちの競合はこういうメーカーがいますとかこれまでこういう歴史がありますうちの強み弱み全部整理していくとそのお話を聞いてるうちに…すげえ!その中で…だから300どころじゃない訳ですねボツ案とかいくつも含めると。
案の数でいうともう全然そんなもんじゃ…。
一年で1,000とかじゃ済まないぐらい考えてらっしゃる?そうですね。
毎週2回とか3回プレゼンしていて毎回4案5案とか出していくとかなりの数に…。
ボツ案も相当な…墓場でいったら相当膨大な墓場があるような状態ですけどね。
佐藤のスケジュールはまさに分刻みだ。
内側は多分丸くなってんのね曲面になって外側がこうカチッカチッカチッっていう感じの…。
有名クリスタルブランドから来た地球儀のデザインの依頼。
隙間の30分でスケッチが出来上がっていた。
なのでここの大陸の所のカットもシャンデリアに使ってるこのカット…一番ベタなやつあるじゃない。
定番のカット。
それを使っていく事でクリスタルの面白さが出るかな。
よろしくお願いします。
は〜い。
続いてパリのレストランのインテリアデザイン。
佐藤のアイデアを基に作った模型をチェックする。
立体化したものを見ながらいくつか変更点を伝える。
…ってやると急に難易度上がるよねきっとね。
椅子も全部斜めに色切り替えなきゃ…。
今日まだ時間が早いので少なめですね。
大体付箋に入りきらないぐらいなので10件ぐらい…10人ぐらいでプロジェクト数にすると…社外のミーティングは7〜8件ぐらいなので…すいません最後船越さんの追加をお願いします。
次々と追加の打ち合わせが飛び込んでくる。
仕事をこなす上で何か…自分はこうするんだっていう決めてるルールとかそういうのはありますか?毎日同じ喫茶店に同じコーヒーを一日3回4回飲みに行ったり毎日同じ道を犬の散歩連れていって同じ…この近くにあるんですけどそば屋さんがあるんですけどそこのそば屋さんに毎日行って毎日同じメニューを頼んでっていう。
それを繰り返す事で…。
何かあれですよね。
打ち手が違っても分かるようになったって…。
そうなんですよそうなんですよ。
そのぐらい…多分脳がリラックスするんですよ。
同じ事繰り返してると脳使わないで済むので…。
なので同じ白いシャツばっかり30枚40枚持ってますよ。
同じパンツを40枚とか持っていてそれを出張行く時には入れ替えながら…。
なので相当つまらない人間だなっていう…。
いやいやいやいや…。
「プロフェッショナル」見た時に佐藤さんのプライベートの紹介する時間がすごい短くって…。
あれこれひょっとしたら同じ人種かもしれない。
プライベート廃人…。
でもやっぱりクライアントありきなんですよね。
街とかを歩いててこんなんがあったらいいなって思う事とかはあるんですか?どっちかっていうとアイデアはそっちです。
感覚としては…常に空気を通し続けてると。
そうするといろんな不純物とかゴミとかいろんなものが引っ掛かってそれをそのまま受け入れると。
なるほどね。
定期的にゴミ掃除をすると…そのぐらいの感じで見つける方が…。
さあ今日は面白いアイデア探すぞってやってもなかなか見つからない。
いいものを見ないといいものは出てこないよっていう方ももちろんいるとは思うんですけども自分らの場合は多分違うんでしょうねそれが。
なので感覚としては…そういうかなり算数とか…楽しんでますけど…。
ドラえもんですか?ドラえもんって藤子不二雄先生ってあれですよね。
SFっていうのは…ちょっと違うとか日常の中にちょっと非日常が発生する事でドラマが生まれるというか世の中が楽しくなるとかっていう…。
その考え方っていうのはデザインにもすごく通じる部分があるんじゃないかなっていう気はするんですよね。
携帯電話を充電する時コードを巻きつけて置いておけるコンセントプレート。
持ち手がY字になっている傘。
テーブルなどに引っ掛けたり…逆さにして自立させたりもできる。
例えば「きれいなハートを描きなさい」ってクライアントに言われるとするじゃないですか。
その時に何か…ちょっと潰れたハートがかわいいかなとかちっちゃいハートかわいいかなとか…。
黒いハートです白いハートですみたいな議論をしていても面白いアイデアってそこにはいないっていう気はしていて…。
例えばここにこれがいてこれがここにいてこれを合わせてもこれってハートなのかなみたいなそういうハートをどう生み出していくかみたいな考え方とか…。
これもハートですよねみたいな考え方でいうとこうしたら紙でハートって出来てますよねみたいなそういう事をいくつ出せるかっていうのが多分デザイナー的な考え方であって…。
要するに平面的なとこに固執しないというかどっか飛躍できる場所がないかと探すって感じですか?そういう事だと思いますね。
何かちょっと次元の違う…冷蔵庫をデザインしろって言われた時に…冷蔵庫の周りにあるもの。
なのでむしろ冷蔵庫が背負っている壁なのか壁と一体化できないなら部屋の真ん中に置ける冷蔵庫とか考えますよね。
なるほど。
なので背中をデザインするとか。
もう柱のように使ってしまうとか?…みたいなとか家具のような分からないですけど。
あっ背中か。
あとはやっぱり冷蔵庫って使われてない時間…休眠中の時間っていうんですか。
活躍してない時間…。
何をやらせるか?何かマグネット貼ったりぐらいはしますけど…。
なのでど真ん中を見ないで…新しい冷蔵庫の形とかテレビの形っていうのは出てくるのかなっていう気はするんですよね。
お疲れさまです。
ある日のプレゼンに同席した。
週に1度開かれる百貨店向けオリジナル商品の開発会議だ。
まず取り出したのはクッション。
そこが特徴かというと…。
これが…。
(女性)あ〜うわっ!
(男性)なるほど!
(女性)すご〜い!ものぐさな人はこれを膝の上に載せて…。
ちょいちょい…。
携帯電話やタブレット端末リモコンなどを固定できるのだ。
奇妙な形状の取っ手がついたビニール傘。
手に持った時地面に引きずらないような角度になっている。
更に…。
あっここですね。
はい。
そうすると持った時に…いろんなショッパーの紙袋とか…。
(男性)これはいい。
トートバッグ。
こちらは肩ひもをずれ落ちにくくしたトートバッグ。
こっちまでは1本でこっから2本に分かれてる。
基本こうやったらこっからやっちゃうもんね。
ここが広く…。
こっちは閉じてるからこれが広がらないから落ちないと。
ありそうでなかったをキーワードにこれまで250を超えるアイテムを生み出してきた。
毎回今日のようなプレゼンでどういうものが出てくるかというのは皆目見当もつかないような状況でこの場に臨む訳ですけれども…我々は一番この瞬間が楽しみで…。
クライアントの思うとおりのそれだよって言われるのが探すのが大変じゃないですか?どこでこれが答えだろうなってこれやったらクライアント喜ぶだろっていうのを見つけ出すんですか?クライアントがいますねここに。
で…目の前のここにあるお題でいいと思うんですけどここ…問題をこれを解決してほしいってなった時に例えばマーケティングとかっていう発想でいうとこれまでこの人が何をしてきたかっていうのを確認するんですよね。
こう来たからじゃあこれでしょっていう…時間軸でいうとここですよね。
クライアントがいるちょっと前を当てるっていう作業なんですよね。
なのでそういう問題解決のしかたなんですけど大きくは飛躍はできないんですよね。
やっぱりこの流れの延長線上にしかないのでアイデアとしての爆発力がないというか…。
デザイナーというか自分が理想として考えてるのはまずポ〜ンと先を見ちゃうんですね。
この人は多分こうなるであろうみたいな…。
まあ箱でいいや。
何段階かあとにそうなるっていう?そうなんです。
なので問題があってそれに対する答えではなくて先に答えをいくつも想像しちゃうんです。
でその中の答えの中で一番相性のいい質問に帰ってくるっていう…。
ここの飛躍が半端ないじゃないですか?これも曖昧なんですよ。
さっきの目をちょっと細めてって話ありましたけどふわっと見る感じの作業なんですよ。
そうするとここの質問に対して答えバッチリ合ってるなみたいな。
これバッチリヒットしたらやっぱりクライアントは言いますよね。
「何で分かった?」っていうのは。
そうなんですよ。
でもまあ答えから導いてるんでそりゃ解けますよねっていうしょうもない話なんですけど。
これはもうセンスとしか言いようがない。
結局のところ。
なのでベストは…ホームページでもラフスケッチでもこの絵をすごい使うじゃないですか。
僕これしか描けない…。
本当に絵が下手で。
この絵ってのがやっぱ想像力を引き出すのに人と合わせるのにすごい役に立ってるんですかね?絵が下手な方がいいって僕思っていて。
すごい言い訳なんですけど。
逆に言うと…極端な話理想のデザインっていうのは電話とかで自分のオカンとかおばあちゃんとかに「こういうアイデアなんだけど」って説明して「へえ〜面白そうだね」って言ってもらえるかどうかっていうのはすごく大きいなって思っていてそのぐらいストーリー性というかコンセプトですよね。
ひと言で言えるって事ですよね。
そういう事なんです。
そういう突破力があるかどうかって結構大事なのかな。
感覚でまさに感性とかセンスとかで戦えるタイプっているんですよ。
特にそれはイタリアとかヨーロッパに行くともうペンを手にした瞬間に魔法のように美しい曲線とかを描いちゃう人っていてそれを最初に見てしまったんですよね。
「これはかなわないな」と悟ってしまって。
じゃ自分は何ができるんだろうと考えた時にそういうありそうでなかったとか本当にささいなアイデアを膨らましていくとか…そこがスタート地点だったので。
早稲田大学大学院で建築を学んだ佐藤。
25歳で自分のデザイン事務所を立ち上げた。
世界中で売れ佐藤の名を世に知らしめたスツール。
バレエシューズのリボンをイメージした。
世界的デザイナージュリオ・カッペリーニのもとに半年間毎月通い詰め70以上のアイデアを出した末に認められた。
何が好きなんだろうって言葉にできますかね?何が好きかですか?デザインの何が楽しいか?難しいですね。
好きなんですよね多分。
何が好きなんでしょうね?考えた事なかったですね。
好きって気持ちは表すのは難しいですからね。
そうですね。
う〜ん…何でしょうかね。
やっぱり期待されるっていう事かなっていう気はしますけど。
どの職業でもそうかもしれないですけど。
本当に…デザイン以外でも?そのクライアントが明日突然…本当に最強のマグロの網をデザインしようみたいにほかよりも速く引けるのか楽に網を引けるのか分からないですけど。
ちょっと分かります。
ほれっぽくないですか?何かそういうのがあるんでしょうね。
何でもファンになって…いいところ見てそれをどう伝えようっていうそういうプロセスが本当に楽しくて与えられた条件すらも柔軟に受け止めるというか。
2次元の絵とかスケッチとかっていうのはまだ軟らかくて解釈の余地があるじゃないですか。
それが多分アニメみたいな動画になってったりとか立体になってったりどんどん固まっていっちゃうのでもう立体物になるとかなりアイデアって固まっちゃうんですよね。
商品化されてしまうと。
そういう事なんですよ。
そこのどのタイミング…できるだけギリギリまで軟らかく保持できるかみたいな。
すごい多角的に手がけてらっしゃるじゃないですか。
何でもデザインするじゃないですか。
何か社是とかそういうのはあったりします?社歌とか朝礼で何か歌うとか?ないですないです。
本当に身を任せるというかう〜ん…柔道とか合気道みたいな感じじゃないですか。
自分からこうしたいというのはあまりないかもしれないですね。
姿勢としては待ちなんですかね。
相手のアクションを待って…。
かなり受け身の仕事ですね。
受け身であってその姿勢で問題解決をしていくみたいな考え方っていうのはすごく強くありますね。
例えばそんな佐藤さんがこの話持ってこられたら困るなというか守備範囲外になりそうなものとかはありますかね?苦手…え〜と困るオーダーとしてはう〜ん…好きなようにやって下さいって言われるとしんどい部分ってあります。
やっぱり一度受け止めた上でのアイデアだったりするのでやっぱり…多分クライアントさんの情熱自体が燃料なんでしょうね。
そうだと思いますね。
まさにそうですね。
なので本当に…そこの切り替えの早さみたいなのはすごく大事だと思います。
逆に言えばクライアントに情熱さえあれば何でもやってみせると。
そういう事ですね。
本当そうです。
かっけえ。
本当ですか?急にやりにくくなった…。
ここに来て。
いやいやいや。
ノリとしては…この人のためにギフトというかプレゼントを考える時に「何々欲しいですか?」って聞いて「ああこれ欲しいです」ってそれ買ってくるのはただの買い出しっていうか買ってきただけ。
確かに。
そういった意味では今私がこれ欲しいって言ってるものはその人がまだ本当に欲しいものとは限らないって事なんですよね。
あ〜いいですね。
そうか。
何となくいろんな話をしながら「この人ってこうなのかな?こういうものがこれまで好きだったのかな?」とかって予測をしながら…そんな感覚っていうのは毎回プレゼンはプレゼントを渡すような感覚でやってますけどね。
D2015/03/07(土) 22:00〜23:00
NHKEテレ1大阪
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「松井優征×佐藤オオキ」[字]
大ヒット漫画「暗殺教室」の漫画家・松井優征と、世界から依頼が殺到する超売れっ子デザイナー佐藤オオキが、アイデアを形にするコツ、ヒットの生み出し方を語り尽くす!
詳細情報
番組内容
「このマンガがすごい!」第1位、アニメ化・実写映画化も続く「暗殺教室」。「偶数ページは宝の山」「ストーリーは始め方より終わらせ方」「キャラそのものより運用法が大事」など、松井が独自のヒット理論を語る。一方「デザインと漫画は似ている」という佐藤。斬新な発想を連発する秘密は「ドラえもん」と「エアコンのフィルター」にあり?!「実は“やりたいこと”も才能もない」と意外な告白をする二人がとった弱者戦略とは?
出演者
【出演】漫画家…松井優征,デザイナー…佐藤オオキ,【語り】吉田羊,六角精児
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
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