金曜ロードSHOW!「特別ドラマ企画 結婚に一番近くて遠い女」 2015.03.06


そしてまたですね劇団ひとりも出演しているイモト主演のドラマがこの後スタートします。
外見コンプレックスを乗り越えて幸せのためにひた走るウエディングプランナーのお話でございます。
(産声)
(別府さくら)あぁ…かわいい!
(別府すみれ)《私の人生はこの言葉で始まった》
(さくら)上手上手!すみれはホントにかわいいねぇ。
《自分は世界一かわいいそう信じて生きて来た》《3歳と125日目までは》ブ〜ス!《この日私は現実を知った》ママが女の子と遊んじゃダメだって。
俺女に興味ないから。
ごめん受験に専念したいんだよね。
ねぇねぇこれできた?《高校入学まで失恋23回》《そして…》松岡君…。
あの…これ…。
(松岡)サンキュー。
一緒に帰らない?
(松岡)一緒に帰らない?
(雷鳴)あ…でも別府さんはいいの?へ…平気平気…。
雨気持ちいい〜!ハハハ!シャンプー!シャンプーシャンプー!お似合いだよお2人お幸せに〜!フフフ…。
ありがとう!バイバ〜イ!《15歳と276日目私は決めた》《もう告白なんかしない》《その代わりにいっぱいいっぱい人を笑顔にするんだ!》《ウエディングプランナーになって6年と89日》あっすいませんちょっと…。
裾のほうが…。
あの皆様そろそろ披露宴のほうに…。
写真お願いできます?私もお願いします!はい分かりましたはいはい…じゃ皆さん行きますよ。
いいですねぇその笑顔皆さん最高!行きますよ…。
(シャッター音)
(梅宮)あなたが進行を遅らせてどうするの。
あ…すいません。
ちょっとごめんなさい皆さんごめんなさいまた後で…。
ここは私がやるから。
稲場様のお式も遅れてるみたいなの。
ブライズルームの様子見て来て。
あ…はい。
皆様披露宴のご用意が整っております。
どうぞシェフ自慢のお料理をお楽しみくださいませ。
あちらですどうぞ。
(ノック)須藤さん大丈夫?
(ユリ)あ〜何かモメてて。
えぇ〜!?
(新郎)進行の確認で聞いただけだろ。
(新婦)何よスタッフの胸元ジロジロ見ちゃって!見てない!あ〜いやらしい!《式当日の修羅場27組目》《何度見ても胃が痛い》須藤さんちょっとこれ!だってジャケットの下は何着てもいいんですよね?そうだけど…。
っていうかこのまま押したら残業ですよね。
私定時に上がりますんで。
今日ヒルズで合コンなんで。
ちょっと須藤さん…そっかぁ合コンかぁいいな!でも今大変なことになっちゃってるから。
ほらほら見て見て…。
あっ!もうイヤこんな最低男!こっちだってなこんなうるさい女こりごりだよ!大体ね式場選びだって招待状だって全部私ばっかり!2人とも落ち着いて!しょうがないでしょ予算がないんだから。
それでも探しゃあ何とかなんだろうよ。
文句言うならもっと稼いで来なさいよ安月給!ふざけんなこの貧乳!こんのぉ〜!ダメ〜!!ハハハ…。
だ…大丈夫?平気平気。
でもやっぱりお2人運命で結ばれてますよ。
ほらねっほらほらほら…。
《ウソも方便》
(拍手)おめでとう!《笑顔って不思議だ》《胃が痛くてもビンタされてもそんなこと全部吹っ飛んでしまう》《人の幸せを見送り続けて312組》《私がここで働いているのはホンモノの笑顔があるから》《日本でひと組の男女が出会って付き合う確率は7200兆分の1らしい》《結婚まで行くとなると気の遠くなるような奇跡ってわけだ》《そんな奇跡が目の前にある》《この仕事しててよかったって思う》《でも…》ハァ…。
私だってウエディングドレス着たい。
ハァ…。
バージンロード歩きた〜い!!な〜んつってね。
神様私を愛してくれる男どっかに落ちてませんかね?うわ〜っ!?大丈夫?《この世に生まれて28年と167日》《ついに私のお願い聞いてくれる気になったんですか?神様!》あの…。
あっ!事務所どこですか?じ…事務所ですか?はい。
お待ちしておりました。
支配人の梅宮ですどうぞこちらへ。
失礼。
こちらが新しく就任された橘宗一郎社長です。
しゃ…社長!?あ…すいません。
(梅宮)わがTLBトゥルー・ラブ・ブライダル・グループ橘会長のご子息で7年間のイギリス滞在からこのたびご帰国されました。
社長お言葉を頂けますか?社長だなんて…宗一郎の「ソウ」でいいですよ。
ソウ…ソウソウ…。
とにかく楽しくハッピーに。
ハッピーに…。
何かあったらいつでも話してください。
皆さんと年も近いし。
(ユリ)はい!じゃ質問!はい。
独身ですか?親からはせっつかれてるんだけどね。
やった〜!私ユリ須藤ユリです私も未来の旦那様募集中。
須藤さんレンタル品の返却手配は済んだの?フラワーの撤収もまだでしょ?は〜い。
2か月間現場研修をしていただくよう会長から言われております。
別府さんいろいろ教えてあげてね。
私!?えぇ〜。
あっ君さっきの。
「すみれ」。
僕の一番好きな花なんだよろしくねすみれさん。
こ…こ…こちらこそ!すみれが好き。
…だってぇ!もう!ウフフ…。
よし。
こっちかな…。
何かちょっと違う…。
あっ来た!ここ!この角度!この角度なら少しはきれいに見えるかも…。
式当日はまずこちらで受付をします。
(テーブルにぶつかる音)あの…。
こちらがウエーティングルーム。
挙式までのお時間はこちらでご歓談していただきます。
もうこんな所に置いて…。
あっどこに運べばいい?そんな私が…。
レディーに重たいものなんて持たせられないよ。
レディー…。
このボタン押してみてください。
これ?これ。
あっちょっと…ハハハ…。
まぁホントは勝手にいじっちゃダメなんですけどね。
ハハハハ…。
(梅宮)・何をしてるの?・衣装合わせのお客様がいらっしゃる時間よ。
あっすいません僕がどうしても見たいってお願いしたんですよ。
ねっ?社長…。
ありがとうございましたかばっていただいて。
ハハ…何のことかな?あっそうだ社長それ。
するんならこっち。
お客様の前では結婚指輪に見せたほうが信頼してもらえるんですほら。
あ〜そうなんだ。
いやだからしてて大丈夫ですよ。
彼女からの大事なプレゼントなんでしょ?彼女なんていないよ。
それに左手にするようなリングじゃないしね。
そ…そうなんですか。
へぇ〜彼女いないんだ〜。
意外!意外だなぁ!ねぇずっと気になってたんだけど…。
あ…はい。
首どうしたの?あ…いやちょっとあの…寝違えちゃって!大丈夫?あっいいクリニック紹介してあげようか。
平気平気気合で治すんでほら…。
あんまり無理しないほうがいいよ無理しないほうが…。
痛っ!あっ!えっ!すみれさん大丈夫?どうしたんですか?ジャイアント馬場にチョップ…あっ!食らっちゃってハハハ。
やだ別府さん!本当に担当が別府さんでよかったってよく2人で話すんですほらここの式場他のスタッフさんみんなおきれいだから何か緊張しちゃって…。
おい失礼だろ。
あっごめんなさいそういう意味じゃ…。
いいんですいいんですもうね私が横にいるだけで花嫁さん3割増し!ほら顔小っちゃ!ゴルフボールかっつうの!
(宗一郎の声)すみれさんすごいね。
普通あんなこと言われたら傷ついちゃうのに。
しゃ…社長!?アメイジング!争いは何も生まない。
すみれさんと結婚する人はハッピーだね。
け…結婚!?ハ…ハッピー!?じゃ今日もお疲れさま。
(鈴の音)デヘヘヘ…。
お母さん!お母さんが残してくれたこのドレスついに着られる日が来るかも〜!フフフ…。
♪〜Canyoucelebrate?♪〜Canyoukissmetonight?♪〜Wewilllove♪〜longlongtimeフフフ…。
(別府哲郎)何やってんだよ?おかえり!早かったね!ごはん?お風呂?メシ。
ごめん夕飯こんなんで。
お父さんずっと忙しかったから珍しいね。
最近朝もゆっくりみたいだし。
あっじゃあ私明日朝ごはん作っとく。
あれ?まだ全然…もうごちそうさま?うわ〜やった!今日梅シソおにぎりだ今日は結婚記念日だから特別ねっおとうさん
(さくら)もうお父さん照れちゃって好きなくせにうま〜い!トレビア〜ン!セボ〜ン!すみれはかわいいねぇ《私がかわいいと言われた総数324回》《うちお母さん324回》《そのカウントはお母さんが死んで以来増えていない》お父さん?社長時間ですよ〜。
・どうしたの?・
(ユリ)・支配人に怒られちゃったんです・私のネイル派手過ぎだって。
みんな私にばっかりきつく当たるんです。
ひょっとしてお父様のことで?知っててくれてるんですか?これでも一応社長だからね。
うちの筆頭株主のことはもちろん。
(ユリ)みんなパパのことばっかり。
そんなこと関係ないよ。
こうやってオープンに悩みをぶつけられるなんてユリさんはホントにステキな女性だ。
ユリさんと結婚する人はハッピーだね。
すみれさんと結婚する人はハッピーだね私に優しい人は誰にでも優しかったとさ。
《失恋48回目》あっ何かついてるよ。
大丈夫です大丈夫。
あっほらお客様!いらっしゃいませ。
新規のお客様ですか?
(祐介)予約していた鈴木と申しますが。
確認いたしますのでどうぞこちらへ。
どうぞ。
どうぞ。
(カンナ)帰りましょ。
えっ?他の式場にしましょ。
でも絶対にここがいいって君が…。
お客様何か…。
行きましょねっ。
どうしたの?他の式場を探す時間もうないよ。
とりあえずお話だけでも。
ぜひ。
だったらこの方変えてください。
え?ダメならやっぱり帰ります。
あ…。
失礼しました鈴木祐介様佐藤カンナ様。
佐藤…カンナ?
(梅宮)本日は私どもの式場TLBにお越しいただき誠にありがとうございます。
私支配人の梅宮と申します。
ああ…。
お電話では式をお急ぎだと伺いました。
ええ実は僕が急にドバイに転勤になってしまって。
なるほど。
1か月後のこの日でしたらちょうど空きがございます。
あっお身内のみでの挙式をご希望でしたよね。
お料理を無料でグレードアップするキャンペーン中でございます。
ご試食もいただけますのでどうぞあちらへ。
どうぞこちらです。
よかった。
融通も利かせてもらえそうだしここにしようよカンナねっ。
そうね…。
(梅宮)どうぞ。
こちら資料でございますのでもしよろしかったら目を通してみてください。
新婦様佐藤カンナさんだっけ知り合いなの?名前は同じなんですけど…。
支配人!カンナさん私のこと何か言ってました?二度とあの人を近づけないで絶対に顔も見たくないとおっしゃってました。
そ…そんな…どうして…。
美意識高そうな方でしたもんね。
(梅宮)佐藤カンナ様には須藤さんをつけます。
仕事に関係のない詮索をするより先にやるべきことがあるはずよ。
は…はい…。
え〜っと…。
佐藤…佐藤…。
やっぱり…誕生日も同じだ。
ちょっと失礼お手洗いに。
やっぱ人違いかなぁ…。
オカンそのポーチまだ持ってたんだ。
うん。
あ…。
やっぱりオカンだ!アハハ…懐かしい!ねぇどうしてたの?青森の大学行った後さ全然連絡とれなくなっちゃってさ。
ほらこの写真!ず〜っとお守りにしてんだ。
一緒に撮ったじゃん文化祭のさミスコンの後で。
あ〜いやもうさぁすっかり痩せてほらきれいになっちゃって!もう何これ…。
イヤミ?痩せたくらいでそれがこれになるとでも思ってんの?せ…せ…整形なの?何で?じゃあ聞くけどあんたその顔で生きて来て何かいいことあった?う…上野で外国人に牛10頭で嫁に来ないかって言われた。
言っててむなしくなんないの?仕事には役立ってるから…。
仕事なんて代わりはいくらでもいるでしょ。
女はねたった1人の男に選ばれなきゃ生まれて来た意味ないの。
彼にこのことバラしたら殺すからね。
オカン…。
ブスコン頑張れよ頑張ってねバカにされてんだよ私達悔しくないの?ツタンカーメン!カンナちゃんもさ一緒に出ようよこんなチャンスないよねっお願い付き合っていいじゃんいいじゃん一緒に出ようよ何でそんなムダに前向きなの?お母さんが言ってたんだどんなにつらいことがあっても明日はきっといいことがあるって痛っ!痛ってぇ…はいありがとうちょっと貸してもう…ホント私不器用でさお母さんは裁縫すっごい得意だったんだけどねウエディングドレスだって自分で作ってたんだよじゃあ衣装お母さんに作ってもらえばいいじゃん!あ〜…うん…いや…お母さん死んじゃったんだ…高校入る前に急にもっと…もっといっぱい話したいことあったんだけどねでも…でもお母さん死んじゃって…ホントは…もっと話したかったんだけどお母さん死んじゃって…泣き声ホント…泣き声何か…何かお母さんみたい…いいよオカンって呼んでも名前カンナだしありがとうオカン…泣き声オカン…。
どうして…。
・大丈夫?・社長!あのさ今からディナーでもどう?レディーがそんな悲しい顔しちゃダメだよ。
そ…そんな…元気元気!ダ〜メ!それに僕の歓迎会もまだでしょ?いいんですか?こんなとこで。
一回来てみたかったんだよね居酒屋ってやつ。
(店主)こんなとこはねえだろ。
あっマスター。
何がマスターだよ。
どうも。
乾杯。
「あんたその顔に生まれて来て何かいいことあった?」。
オカンがあんなこと言うなんて…。
気にすることないよ。
いや気にします!そりゃ何でこんな顔に生まれて来たんだろうって589回は思いました。
このまま1人で死んで行くのはイヤだし結婚もしたい子供だって欲しい!ねぇ社長男は女をどうやって選ぶの?やっぱり顔なの?そうかもね。
えっ!?男は自慢したい生き物だからさ見せびらかすならきれいなほうがいいんじゃないかな。
(店員)あれ誰?知らない。
知ってる人?知らない。
いい男ねぇ。
でも恋愛は仮にそうだとしても結婚は違うんじゃないの?う〜ん僕には分からないな。
あんまり結婚したいって思わないし。
えぇ〜!?ちょっとそんな夢のないこと言わないでよ。
私達結婚式場で働いてるんですよ。
それもたまたま家がそうだったってだけで。
会社継いで父と母に安心してもらいたいそれだけなんだよね。
お待たせしました〜。
はいこちら店長からのサービスで〜す。
ありがとうございますマスターありがとうございます。
あ〜やってやって。
はいはいお水もちゃんと飲んでね。
…ったくどうしてそんなに優しいわけ?誰にでもさぁ。
みんながハッピーならそれでいいかなって。
い〜や絶対何かウラがある。
私だって何も考えずにヘラヘラしてるわけじゃないもん。
式直前の修羅場なんて27回ですよ〜。
くっだらねえケンカしやがってよ相手がいるだけ幸せだろうが!こっちはね実の父親にもウザがられてるんだっつうの。
はい。
それは何かおとうさんにもさ思うことがあるんじゃない?またまたまた優しくしちゃってさ。
何かウラあるでしょ?女のコは優しさを求めてるでしょ。
僕もレディーの悲しむ顔は見たくないんだよ。
(着信音)あっごめん。
もしもし母さん?うん。
えっ夕食?食べて帰るって言ったろ。
あ〜分かった今から帰るから。
うちの母心配性でそれはそれで大変なんだよ。
ちょっと待って。
ハイヤーで送らせるね。
うんそれで?すいませんお会計お願いします。
ありがとうございました!あ〜頭グルグルする〜。
(ユリ)おはようございます。
おはよう。
二日酔いですか?うん。
先輩もお酒飲む相手いるんだ。
歓迎会社長のフフフ…。
フ〜ン…。
そういえばお友達カンナさんでしたっけ?うん。
あの顔ニセモノなんですね。
うん…ええっ!?だってトイレで話してたじゃないですか。
痩せたくらいでそれがこれになるとでも思ってんの?せ…整形なの?よくできてますよね医療の進歩ってすご過ぎ。
あっ私これからお打ち合わせなんでよろしく伝えておきますね。
な…何伝えんの?ちょっと!
(ユリ)ドレスとタキシードはこちらのカタログから選んでいただいてうちの式場に取り寄せます。
これなんて有名なデザイナーの一点ものですよ。
ステキ!やっぱりホンモノをお薦めしたいので。
世の中ニセモノ多いですからねぇ?あ…ええ…。
あ〜!あっ!何か虫が入って来ちゃって!あれ〜?どこ行っちゃったかなぁ〜。
ではこちらのお見積書にサインを。
はい。
(祐介)あっ!待って。
何?それ。
すごい。
魔法使いだなカンナは。
(ユリ)本当に仲良さそう。
そんなお2人だったらもちろん秘密なんてないんですよね?
(祐介)当たり前じゃないですかやだなぁなぁ?うん。
(ユリ)うわぁステキ!ほらここだけの話うちもたま〜にあるんですよ。
式直前に花嫁さんが整形だってバレて破談になっちゃったりとか…。
あ〜っ!アチャチャチャ!大丈夫ですか!?すいません手汗で滑っちゃって!あ…いや私じゃ…。
あんたあの女に何吹き込んだのよ!だから違うんだって!トイレで聞かれてたんだよ!私がどれだけ整形のこと隠して来たと思ってんの!全部捨てて必死にやって来たんだから!オカン…。
私のことつけまわして。
そんなに私の幸せがねたましいの?何これ…。
お金でしょ?整形のことネタにしてお金をゆすろうっていうんでしょ?やめてよ!いくらでもあげるから!もうまとわりつかないで!ちょっと待ってよ!あんたホントに今幸せなの?当たり前でしょ!そんなわけない!何なのあの万札!ホントに幸せだったらこんなことしないよ!ねぇ何でそんなビクビクしてんの?そんなんなるくらいだったら整形なんかしなきゃよかったじゃん!整形のどこが悪いのよ!みんな少しでも自分をよく見せようとウソついて生きてるじゃん!あんた言ったよね明日はきっといいことがあるって。
明日はもっと悪くなるだけなんだよ!顔もダメ受験も就職も失敗した何にも残ってない!若いってだけが取りえでも1秒ごとに年とってくし。
私にはこれしかなかったの!そんなことないよ!何でそんな悲しいこと言うの?ねぇ忘れちゃったの?この時のこと。
(司会)さぁ続いては1年B組代表の…信じられないんですけど!あり得ない!ブ〜ス!オカン!すみれ!私…怖い…大丈夫2人でいれば無敵だよフフ…
(司会)あっやって来ましたよ努力賞とかふざけてるよねうちらが無敵ってことだよほら!せ〜の!1…2…サンバ!シャッター音私はさオカンが顔を変えたことが悲しいんじゃないの。
人間変わっちゃったのが悲しいんだよ。
あの時逃げなかったあんたすっげぇカッコ良かったもん。
何でウソ…ウソつかなきゃいけないんだよ!やめてよ!もう私達28歳だよアラサーだよ?そんなガキくさいこと言ってらんないの!オカン!オカン!どうかした?カンナさんのこと気にしてるの?はい…。
カンナさんも悩んでたんじゃないかな。
ストレートに言ってくれてホッとしてるんじゃないかな。
そうかなぁ…。
(梅宮)別府さんあなた佐藤カンナ様に何を言ったの?えっ?
(梅宮)早くいらっしゃい佐藤様がお呼びよ。
やっぱり…。
お待たせいたしました。
それではご希望通り今後は別府がご担当させていただきます。
えっ何で?だって…。
ちゃんと考えたんだ。
私もこのままじゃいけないと思って…。
応援してくれるかな?うん!あれ?2人知り合いだったの?あ…あの実は高校の同級生で!あの…私がオカンのメロンパン食べちゃってそれ以来絶交してたんだよね?そうそうそう…。
すっごい似合ってる。
祐介さんも見ればいいのに。
いえ本番の楽しみに取っておくんです。
は〜いじゃあ着替えちゃいますね。
やっぱりまだ言えない?言わなきゃって思ってるんだけど勇気が出なくて…。
ステキな奥様ですよねどこに引かれて?何か照れるな…。
合コンで知り合ったんですけどこっちがゼネコンで相手はCAだったんですよ。
高根の花だなぁなんて縮こまってたんですけどカンナ気ぃ使ってくれて。
デートに誘ったら実は自分はCAじゃなくて地味なOLだって。
ウソついてごめんなさいって。
惚れちゃいました。
顔がきれいな人はたくさんいるけどあ〜この人は心がきれいなんだなって。
なるほど…顔より心がきれい心がビューティフル!ビューティフルな心に惚れたってことですね!・心がビューティフル!・祐介さんなら分かってくれるよ。
そうかな…。
当たり前じゃん!あんたが選んだ人じゃんか!明日のお式の流れですけどこう歩いて来てここで誓いの言葉を言ってもらいます。
今回は人前式ですのでご列席の皆様のほうを向いて…。
はい。
じゃなくてこっち。
あっすいません。
あ〜明日ちゃんとできるかな緊張して来た。
あっそうだ誓いの言葉考えて来たんです。
今やってみてもいいですか?もちろん。
「私達はお互いを信じウソのない2人でいることを誓います鈴木祐介」。
カンナ?次はカンナが名前を言うんだよね?あ…。
(祐介)どうしたの?大丈夫?言わなきゃいけないことがあるの。
このコどう思う?このコにプロポーズできる?これ何かの踏み絵?このコ実は…。
私なの。
整形したの。
ずっと言いたかったんだけど言えなかったの。
私…デブでブスで性格も暗いし。
でも幸せになりたくて…。
だから整形したの。
そしたらみんな手のひら返したようにチヤホヤして来て。
何かバカらしくなっちゃって。
結局顔かよって…。
分かってたんだけど。
そんな時あなたが心がきれいだよって言ってくれてこの人ならって…。
でも正直に言ったら嫌われるかも…。
でもひょっとしたら分かってくれるかも…。
でも…でも…その繰り返しで…。
祐介さん。
こんな私でも受け止めてくれますか?ごめん…考えさせてください。
あっ…。
オカン…。
触らないで!あっお待たせハーブティー…。
あんたのせいよ!やっと幸せになれると思ったのに…。
頑張ってきれいになって頑張ってウソついて!なのにこれで全部パー!男なんてみんなこんなもんよ。
好きだの愛してるだの言ったってブスだって分かった途端にこれよ。
バカみたいあんたに乗せられて…。
オカン!あんたになんて会わなきゃよかった!カンナさんすみれさんはあなたのことを思って…。
こんなの!分かりました明日の式はキャンセルね。
はい…。
(梅宮)あなたはひと組のお客様を破談させた。
自分がこの仕事に向いてるかこの機会によく考えてみたら?
(着信音)もしもしお父さん。
そのことなんだけど今日はちょっと…。
えっ?分かった行くよ。
(ユリ)ニセモノの末路ってああなるんですね。
あんたにカンナの何が分かんのよ。
友情ごっこですか?フッくっだらない。
私はね他人が自分より幸せになるのなんて絶対イヤ。
先輩だって本音はそうでしょ?先輩って結局自分が幸せになれないから言い訳してるだけですよね。
そんなこと…。
あるでしょ?フフフ…。
女はね生まれた時から決まってるの。
幸せになれる女となれない女。
選ばれる女と選ばれない女ってねフフフ…。
じゃ私これから花婿候補とお食事会なんで。
お先失礼しま〜す。
(小鳥のさえずり)空きれ〜い…。
(小鳥のさえずり)小鳥さん達も幸せそう…。
お前会社どうしたんだ?行かな〜いフフフ…。
明日も明後日もず〜っと行かな〜い。
どういうことだ?お父さん私会社辞める。
これ以上人さまに迷惑かける前に一生この家から出ないで暮らす。
死んだら燃えるゴミの日にでも出しといてくれればいいから。
おいどうしたんだよ。
お父さんだってホントはうっとうしいと思ってるんでしょ?何やっても喜んでくんないじゃん。
話しかけても返事してくんないしおにぎり作っても食べてくんないし…。
それはあの…。
お母さんも困るんだよね。
こんなドレス作られても正直プレッシャーっつうか…。
私なんか誰からも相手にされないに決まってんじゃん。
お父さんにもお母さんにも似てない…。
私本当の子供なのかな?本当は私なんか生まれて来なきゃよかったって思ってるんでしょ?
(食器が落ちる音)
(哲郎)・アチっ!アチチっ!・お父さん?
(哲郎)アチチ…。
朝メシまだだろ?梅シソ…。
お前だって好きなんだろ?これ。
覚えてて…くれたの?俺…。
会社辞めたんだ。
クビになった。
えっ…いつから?2か月前。
だってスーツ…。
毎日マンガ喫茶だ。
『こち亀』読んでるだけなのにお前が作ってくれたおにぎりなんて申し訳なくて食えるか。
何で…何で言ってくんないの?たった2人の家族じゃん!お前だって俺に気ぃ使ってたんだろ。
これでおあいこだ。
お父さん…。
どうしていいか分かんなかったんだ。
かあさんいきなり亡くなってお前はどんどんどんどん大人になるし。
臭い…なんて言われたらどうしようかと思ってさ。
沈黙は金。
黙ってれば嫌われないかって思ってさ。
私のことイヤだったんじゃないの?バカかお前は。
お前が生まれて初めて抱っこした時お前笑ってくれたんだよ。
小っちゃくて柔らかくてあったかくて…。
あんなかわいい生き物はいないって思った。
今もだ。
お父さん…。
おい大丈夫か?325回…。
《お母さんかわいいのカウント増えたよ》痛くなかったか?ごめんな。
あんなうれしいビンタ初めてだよ。
でも…でも…。
(着信音)もしもし。
すみれさん?社長。
今祐介さんのところにいるんだけど。
えっ何で?あの2人すごくハッピーそうだった。
祐介さんカンナさんのこと嫌いになったなんて思えないよ。
社長…。
すぐ来て!すみれさんが必要なんだ!私が…必要?しゃ…社長!あ〜よかった!来たはいいけど高い所がダメで。
あそこ!そういうことね。
(警備員)ちょっと!待ちなさい!
(警備員)ちょっと待ちなさい!待て!
(祐介)お世話になりました。
(現場監督)いよいよ明日からドバイか。
はい。
その前に会わなきゃいけない人いるんじゃないですか?何やってるんですか!待って!無視しないでくださいオカンの気持ち!
(警備員)危ないですよ!逃げないでください!オカンの勇気にちゃんと応えてあげてください!
(警備員)危険ですからお引き取りください!しゃ…社長!ついて来たんですか!?あのこんなまねしてしまってホント申し訳ないです。
僕達トゥルー・ラブ・ブライダルという式場の者でして。
あの鈴木祐介さんの幸せをどうしてもサポートしたくて。
そうですよね?祐介さんもこのままでいいなんて思ってないですよね?祐介さん言ってたじゃないですかカンナさんの心に惚れたんだって。
あれウソだったんですか?オカン…カンナうれしそうに話してくれました。
プロポーズの時カンナが好きだって言ったの覚えてくれててカスミソウの花束プレゼントしてくれたこと。
本当のことあなたに打ち明けたのは祐介さんのことが大好きだったからなんです。
整形してたことそんなに許せないですか?違う。
悪いのは…自分なんです。
(祐介)ごめん俺はずるい人間なんだ。
結婚してもごまかしきれると思ってた。
君は勇気を振り絞ってくれたのに。
すみれさんお願いします。
ウソついててごめんでも信じてほしいんだ。
カンナ誰よりもあ…愛してる!お願いしますこんな僕でよければ結婚してください!!考えさせて。
オカン!私にだって時間はいるわよ。
お願いです!君なしでは生きて行けない!お金ためて植毛だって何だってするから!ウソ。
あなたはそのままでいて。
(祐介)え?大好き!それでは新郎新婦様お式を執り行わせていただきます。
(拍手)いきなり結婚式ですか?祐介さん明日からドバイ行っちゃうから今日が2人のラストチャンスなんです。
チャペル借りるだけでいいんです。
施設の利用権限は私にはありません。
しゃ…社長OK出します!あっ!やった!アハハハ!今日の進行表貸してちょうだい。
はい!
(梅宮)平山様のお式写真撮影のお時間を10分延ばします。
斎藤様は和装ですのでお支度に20分押すでしょう。
飯塚様はお母様が足がお悪いということですから30分ほど余裕を持たせたほうが喜んでいただけるでしょう。
それって…。
それって…。
今から1時間以内でお願いします。
やった!やった〜!よ〜し始めよう!ドレスはどうされます?佐藤様のドレスは修繕中です。
(梅宮)今から代わりを取り寄せるのでは間に合いませんが…。
大丈夫!どうにかする!いいよドレスなんてなくったって。
ダメだよ祐介さんあんたのドレス姿まだ見てないじゃん!すみれさん…。
ちょっと待ってて。
僕も行くよ!社長はセッティングを。
分かった。
お母さんいいよね大切なお友達なんだ。

(ノック)始めるなら今しかありませんが…。
待ちたいんですすみれを。
(着信音)はいもしもし。
今どこ?あと30分だよ。
大丈夫です絶対間に合わせます。
うっ…あぁ〜…。
ああっ…!あっ!ああっ!痛ってぇ…。
(着信音)すみれさん!あっごめんなさい社長。
デカいこと言ったのに間に合いそうにないです。
大丈夫!絶対大丈夫だから!ねっ?社長…!さぁ!平気平気!先に行ってください。
平気じゃないでしょすみれさんが見なきゃダメだよカンナさんのウエディングドレス姿。
行くよ!形古いけどこれ。
これ亡くなったお母さんの?着られないよ!だってあんたこのドレス着る日楽しみにしてたじゃん!だからだよ!オカンが幸せになってくんないと私もこのドレス着れないよ。
友達もいなくてお母さんも死んじゃって…。
オカンあんたがいてくれたから私…私…。
オカン…。
オカン…。
ありがとう…。
オカン…。
最高に似合ってるよオカン。
すみれごめんね。
たくさんひどいこと言っちゃって…。
オカン。
ホントはずっと会いたかった。
だけど会えなかった。
あんたにだけは変わっちゃった私見られたくなかったんだ。
ありがとうすみれ。
ずっとずっとそのままのすみれでいてくれてうれしかった。
やっぱり2人でいれば無敵だね。
行こう祐介さん待ってるよ。
うん。

(鐘の音)世界一きれいです。
あなたも世界一カッコいい。

(祐介)これからはみっともないところ何でも見せ合えるそんな2人でいることを誓います。
鈴木祐介。
佐藤カンナ。
(拍手)支配人も!?次のお客様がお待ちです。
(拍手)・おめでとうございます!・
(拍手)ねぇ写真撮ろう!えっ?写真破っちゃったでしょだから。
祐介さん僕が。
いやいや僕が撮りますよ。
いや僕が…。
ズームがここでフラッシュが僕です。
ねぇ彼のこと好きなんでしょ。
な…何で!言っちゃいな次はすみれの番だよ。
でも私失恋48回だし…。
どうせほとんど不戦敗でしょ?に…23回は自分で言ったもん高1までだけど。
あ〜もうダメダメ全部リセット。
本気でぶつかって本気で好きになって。
そうじゃないと失恋とは認めない!大丈夫すみれは最高にいい女だよ。
オカン…。
(祐介)これで大丈夫です。
分かりました行きますよ!1…。
(すみれ:カンナ)1…2…サンバ!
(シャッター音)しゃ…社長!すみれさんこの仕事ってすごいね!あんな笑顔をつくれるなんてミラクルだよ!すみれさんが教えてくれたんだありがとう。
社長…あの私実は社長のこと…。
すみれさん。
決めたよ僕結婚する。
けっ結婚!?誰と?この場所で働いてる人。
えっ…。
その人がいないとこの会社ダメになるんだ。
そ…その人の名前は花の名前?社長〜!私も…。
・いや〜ん決めてくれたの?・ユリうれしい!ウフフ…。
ど…どういうこと?えっ?こういうこと。
2人のウエディングはすみれさんに担当してもらいたいんだ引き受けてくれるよね?あっねぇ宗一郎ユリお友達500人ぐらい呼んでもいい?何でもユリさんの好きにしていいよ。
宗一郎すっごく優しいユリ幸せ!ウフフ…。
(鐘の音)社長!やっと見つけました。
すみれさん。
招待客リスト出来ましたご確認いただけます?ありがとう急にお願いして悪かったね。
そ…そうですよびっくりしちゃった。
いつから付き合ってたんです?何で須藤さんがよかったんです?愛は…育てるものさ。
はい?実はうちの会社つぶれそうなんだ。
えっ!?出資してもらう代わりにユリさんと…。
君も知ってるでしょ?ユリさんのお父様がうちの筆頭株主だって。
それって政略結婚ってやつ?じゃ須藤さんのこと好きでも何でもないってことですよね?父さんも母さんも喜んでくれるそれが僕の幸せなんだ。
でもそんなんで結婚決めていいんですか?結婚って好きな人とするものじゃないの?僕の人生は僕だけのものじゃないんだ。
社員だってみんな生活がある。
うちがつぶれたら取引先だって困るでしょ?すみれさんも言ってたよね結婚と恋愛は違うって。
みんなを幸せにするための結婚だってあっていいじゃないか。
でも…。
この場所が好きなんだ。
正直今まで何してても楽しいって思ったことなかった。
でもカンナさんの式で初めて仕事してて楽しいって思えたんだ。
一生懸命人のために頑張ってるすみれさんを見てホントにすごいって思った。
だから…。
守りたいんだこの場所を。
その右端のも着たい。
はい。
それから左端のも。
あとこの黄色いのもかわいいなぁ。
あっはい。
どうしようかな…。
あっこれなんてシックでかわいい。
あっこっちもステキ。
ねぇねぇ5回ぐらいお色直ししちゃおうかな。
ユリさんの好きにしていいよ。
ホントに?っていうかこのカタログダサ過ぎ。
私の行きつけのブランドあるから100着ぐらいバ〜ンと仕入れといて。
あ…はい。
このヒラメ全然ダメ。
ヒレ火通し過ぎ。
失礼します。
ねぇどう?宗一郎。
ユリさんの好きにしていいよ。
いっつもそればっか…。
ちょっとこの青いの何?何でしたっけ?ピクルス。
ピクルスです。
私がピクルスダメなの知ってるでしょ。
でも事前のアンケートでは…。
今日から嫌いになったの!今から嫌いになったの!もう話になんない料理全部変えて。
でも結婚式明日ですけど…。
宗一郎エステ行くから送って。
分かった。
ごめんね彼女の言う通りにしてあげて。
明日式よろしくね!ハァ〜…。
ここはあなたの家じゃないわよ。
会社にいる間は背筋を伸ばしなさい。
す…すいません!お料理の変更手配は済んだの?はい!メニュー表は?はい!座席表は?はい!全部終わってます。
なら帰りなさいムダな残業は迷惑よ。
はい…。
失礼します。
支配人は何でこの仕事やってるんですか?あ…いやあのずっと続けててすごいなって。
この仕事トラブルばっかで胃がボロボロだし土日出勤だから女の人は結婚したら辞める人多いし。
あれ?っていうか支配人ってご結婚されてましたっけ?独身だけどそれが何か?いや…あの違くて…。
私人に笑ってもらいたくてこの仕事やって来たんですけど社長の寂しそうな笑顔見てたら何かよく分かんなくなっちゃったんです。
人を見送るのってこんなにしんどかったのかなぁなんて…。
だったら辞めなさい。
そうなんです!そうなんですけど…。
いやいやそうじゃなくて…。
むなしくなることってないですか?私今まで何を必死こいてやって来たんだろうこれから何のためにやって行けばいいんだろうって…。
支配人は仕事やめたいって思ったことないですか?いつもシャンとしてて何でもサッて解決できちゃう。
どうやったら支配人みたいになれるんでしょうか。
私は奇跡が見たいだけよ。
昔ここで式を挙げようとした女がいたの。
え?でも式の直前マリッジブルーっていうのかしら…。
花嫁は結婚を考えさせてくれって花婿に言ったの。
そしたらその晩花婿は電車のホームに落ちた。
そ…それって自殺ですか?かもね。
事故かもしれないけどそれすら分からない。
命だけは助かったけど花婿は植物状態のまま。
奇跡でも起きない限り目が覚めることはない。
彼女はねやっと気付いたの。
たった1人の相手に巡り合えるなんて神様がくれた奇跡なのにそれを自分の手で壊そうとしたんだって。
それ以来彼女はこの式場で働き続けてる。
一千組の奇跡のお手伝いをしたら神様がもう一度奇跡を…。
花婿を目覚めさせてくれるって信じて。
一千組にはまだまだだけど。
もしかしてそれって支配人?私は自分が幸せになるために働いてる。
だから仕事をやめないそれだけ。
あなたが何を勘違いしてるか知らないけど私はこのやり方しかできないだけ。
あなたは私にはなれないし私もあなたにはなれない。
他人がどうこうじゃない。
何がしたいか何をすべきか自分で見つけて行くしかないのよ。
支配人!私も私も幸せになりたいです!そう。
(哲郎)あ〜炊けてる炊けてる!いやいやいやそりゃ炊けるでしょう。
俺が初めて炊いたご飯最初の1杯はかあさんに食べてもらわないと。
(哲郎)よいしょ…。
いいなぁお父さんは好きな人と結婚できてさ。
えっ何だ急に。
だってさ好きな人がいてその人も自分のこと好きで揚げ句の果てに結婚できちゃうなんて奇跡じゃん。
いいよなぁお父さんみたいなイケメンは。
そんなことはないぞ。
ずっとかあさんには好きだって言えなかったよ。
またまたまた…。
幼なじみだからな。
かあさん惚れっぽくて失恋するたびに夜通し話聞いてな。
「きょうだいみたい!」なんて言われたらさ好きだなんて言えなかった。
ず〜っと言えないまま大学もかあさんを追いかけてアパートも隣の部屋だ。
それはアウトでしょ!だよなぁ。
でも…諦められなかった。
インフルエンザで動けなくなってこりゃもう死ぬって思った時やっと言えたんだ。
「もう俺はダメだけどずっと一緒にいたかった」って。
そしたらかあさんベランダぶち破って助けに来てくれたんだよ。
「絶対死なせない私はあんたがそばにいないとダメなの!」ってさ。
なっ?さくら…。
諦めなくてよかった。
おかげでこうして…。
お前にも会えたなっ?うん。
お父さん!フ〜…。
よし!やっぱりこの角度。
もう二度と告白なんてしないって決めてました。
でも言います。
あなたはすみれの花が好きだと言ってくれましたが私はあなたのことが好きです。
担当がこんなこと言うのは非常識かもしれませんが誰にでもどんな時でも優しくていつだって相手のことを思いやってくれて。
そんなあなたが大好きです。
(美栄子)ステキな告白ですね。
あっちょっ…あっ…。
好きな方がいらっしゃるんですか?はい。
多分…いや絶対無理ですけど言うだけ言ってみたいんです。
今まではどうせ私なんて失恋48回の女だし諦めることに慣れちゃってましたけど本気で好きな人だからこそ思い切って行ってみようってカウントリセットしようって決めたんです。
後悔したくなかったから。
そう…。
私もあなたみたいに勇気出せばよかったな。
え…?昔好きな人がいたんです。
こんなにいつまでも引きずってしまうくらいならどんなことがあっても奪い取ればよかった。
ごめんなさいね初めて会った方にこんなこと…。
今からでも遅くないですよ。
あなたみたいなステキな人だったら大丈夫です。
頑張ってみましょうよ私も頑張りますから。
ありがとう。
式場の方ですよね?はい。
これ…新郎に渡してください。
あっ…ちょっとあの…。
大丈夫失恋カウントゼロ。
私は無敗の…女!よし!え〜…本日はお日柄も良く私も自分の素直な気持ちをお伝えしようと…。
あっ忘れてた。
さっきそこでお預かりいたしました。
ありがとう。
(せき払い)そ…それでですねあなたはすみれの花が好きだと言ってくれましたが私は…あなたのことが…。
き…聞いてます?社長?来てくれてたんだね彼女。
え…あのきれいな人?前に僕結婚に興味ないって言ったでしょ?は…はい。
あれウソなんだ。
ホントはね一度だけ結婚したいと思った人がいたんだ。
もしかして…。
すみれの花が好きなのも彼女が花言葉を教えてくれたからなんだ。
花言葉は小さな幸せ。
小さな幸せいっぱい集めようねって…。
じゃ何で結婚しなかったんですか?あの人すっごい寂しそうでした。
バツイチでシングルマザーだったんだ。
彼女とあの子の家族になりたいって思ってた。
でも親は猛反対。
母さん泣いちゃって。
それからどうしてもレディーの悲しむ顔を見られなくなっちゃったんだ。
イギリスに行かされたのもそれが理由。
(美栄子の声)「宗ちゃんあなたにたくさんの小さな幸せが集まりますように美栄子」。
その指輪…。
おそろいで買ったんだずっと一緒にいようねって。
じゃあ…ホントにさよならってことですか?一瞬期待しちゃった。
止めに来てくれたのかなって思って。
「宗ちゃんこんな結婚していいの?」って。
フフ…情けないよねもう遅いのに。
いいんですか?このままで。
これで父さんも母さんも喜んでくれる。
この場所も会社のみんなも守れる。
全部うまく行くんだ。
でも社長ずっと彼女のこと忘れられなかったんでしょ?僕から別れたんだそんな資格なんてないよ。
ウソだよだってずっとあの指輪してたじゃん。
会いたいんでしょ?まだ近くにいますよ。
(ドアが開く音)
(橘菊乃)まぁ宗ちゃんお式始まるわよ。
ああ今行くよお母さん。
フフフ…。
すみれさんこの仕事ってすごいねホントはね一度だけ結婚したいと思った人がいたんだ
(鐘の音)♪〜『結婚行進曲』♪〜♪〜♪〜いつくしみふかき♪〜ともなるイエスは♪〜われらの…
(牧師)ただ今から橘宗一郎さんと須藤ユリさんの婚礼の儀を執り行います。
この結婚に正当な理由で異議のある方は今ここで申し出てください。
(牧師)いないようですねでは…。
(扉が開く音)異議あり〜!!
(牧師)この結婚に異議のある方は申し出てください。
(扉が開く音)異議あり〜!!
(ざわめき)ごめんなさいすいませんごめんなさいすいません…。
ちょっと何なのよ!あんたは黙ってろ!
(ざわめき)美栄子…。
フ〜…。
橘宗一郎〜!!あんたに気ぃ使ってもらわなくてもみんな普通に生きて行けるっつうの!親もいいかげん子離れしろっつう感じだし!会社つぶれてもウエディングプランナーなんて仕事いっくらでもあるし!あんたさ結局守りたいのは自分じゃんか。
人にどう思われるかばっか気にしてさ。
何で男ってそうなの?こんなブサイク連れて歩けないだの一緒にいたら笑われるだの!まぁ私の話はどうでもいいんですけどね。
誰かのためじゃなくて大事なのは自分がどう生きたいかなんだって!大丈夫ですから…。
あなたはこの人のことが好きなんでしょ?
(どよめき)あ〜!もう!その顔!何が腹が立つってそのシケた顔だって!こっちはねず〜っと自分の気持ち社長に言えなくてでもやっぱり諦めちゃダメなんだよな〜ってやっと好きだって好きだって言おうと思ったのにそんな顔されたらねこっちまで悲しくなるじゃん!えっ?好きって…。
もういいの!そんなことはホントにどうでもいいの!どんな人にも優しいのに何で自分のことだけはそんなにいじめるの?他の誰にでもなく自分自身に優しくしてあげてよ。
すみれさん…。
宗ちゃん…。
宗ちゃん…私ずっと自分のことごまかしてた。
あの時ホントはあなたのこと奪いたかったの。
今だって他の人と結婚なんかしないでって泣きわめきたい気分なのに年上だからって余裕のあるふりして…。
(美栄子)でももうそんなくだらないことやめる。
私はあなたをもう二度と失いたくない。
ごめん。
俺橘家の息子でも社長でもなく…。
ただの宗一郎に戻る。
(どよめき)
(菊乃)何言ってんの…あなた!
(橘圭一郎)おっおい!
(須藤虎雄)どういうことだ!走れ〜!!ありがとう。
ありがとう。
ちょっと待ってちょっと待ってちょっと待ってください…!あっ!痛ったぁ!ウソ〜…。
パパ!一体どういうつもりなんだ。
おたくへの資本全部引き揚げさせてもらうからな!わ…私は何も…。
うちの会社に変な噂でも立ったらどうしてくれるんだ!何なのよクソ親父!痛ったぁ…。
これがあなたの幸せなのね?はい。
それから記念すべき失恋1回目です。
フフフ…。
フフフ…。
《あれから1週間》《もうこの部屋には誰もいない》《うちの会社はなくなった》支配人!どうしたんですか?もう支配人じゃないわ。
えっ?「社長」!?いつの間に?親父から金ふんだくってやったの。
メンツばっか気にしてるからあったまきちゃって。
じゃつぶれずに済んだの?当ったり前でしょ。
あんな優柔不断男よりもっといい男つかまえてここでリベンジしてやるんだから。
とか何とか言っちゃってこの仕事好きになったんじゃないの?…なわけないでしょ。
っていうかこうなったのも先輩のせいじゃない!責任とってよね。
(手をたたく音)そろそろ今日のお客様がいらっしゃる時間よ。
玄関の窓が曇ってたわよ中庭の芝も伸びてる。
パンフレットも新しいものに替えてちょうだい。
はい!はい!《初めての失恋をしてそれでも私はここで働いている》《ここにはホンモノの笑顔があるから》《日本で2人の男女が出会って付き合う確率は7200兆分の1らしい》《つまりそれって奇跡だ》《私にもいつかその奇跡がやって来るかもしれない》《その時結婚か仕事かどちらかを選べと言われたら私はこの場所で働くことを選んでしまうかもしれない》《だって…》やっぱこの仕事最高!先輩ってホント結婚に一番近くて遠い女ですよね〜。
天職ですねこの仕事。
うまいこと言ってんじゃねえよ!フフフ…。
(梅宮)何してるの?篠崎様の披露宴が始まる時間よ。
は〜い。
はい。
(鐘の音)《今日も私は奇跡をつくる》
(鐘の音)
来週の『金曜ロードSHOW!』は…
2015/03/06(金) 21:00〜22:54
読売テレビ1
金曜ロードSHOW!「特別ドラマ企画 結婚に一番近くて遠い女」[解][字][デ]

幸せって何?愛って何?外見のコンプレックスを抱えつつ、持ち前の陽気さで結婚式場で奔走するウエディングプランナー・別府すみれ(イモトアヤコ)が訳あり花嫁に悪戦苦闘

詳細情報
おしらせ
フリフリコラボ実施中!無料スマホアプリ「フリフリTV」をダウンロードし、放送中、イモトアヤコ&佐々木希&新川優愛がウエディングドレス姿の時にフリフリすると、彼女たちや「学校のカイダン」広瀬すずの激レア画像をGETできる!?詳しくは特別ドラマHPまで!
番組内容
すみれ(イモトアヤコ)は、ウエディングプランナー。父の哲郎(草刈正雄)と2人暮らしだ。その残念な容姿のせいで、自分の恋愛は全くだが、人を笑顔にする為、上司の梅宮(ともさかりえ)や、後輩のユリ(新川優愛)と共に懸命に働いていた。ある日、新社長に宗一郎(城田優)が就任。すみれは、彼の優しさに急速に惹かれていく。そんな中、高校時代の親友・カンナ(佐々木希)が花嫁として現れるが、その顔は全くの別人で—!?
出演者
イモトアヤコ
城田優
佐々木希
和田正人
新川優愛
劇団ひとり
椿鬼奴
稲森いずみ
奥貫薫
ともさかりえ
草刈正雄ほか
監督・演出
【監督】
星田良子
音楽
窪田ミナ
制作
【プロデューサー】
高明希
大森美孝

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – その他
映画 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
主音声ステレオ
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
副音声ステレオ
サンプリングレート : 48kHz

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